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本編感想などは→コチラ~ネタバレ登場人物メモ~佐伯清剛 ~病院長であり、総合外科教室教授。 次期病院長選挙再出馬宣言時に、大学病院機構改革を発表。 日本の医療の再生のため、各部門・教室の統合や、 病院長統括下にした救急センターでの新人研修一元化、 手術室と外科病棟の看護部門の統合、 非公然だった各特別室の一括管理を目指す。黒崎助教授~心血管外科トップ。40代半ば。佐伯外科の精神の体現者。 研修医を一括して初期研修させるという佐伯の構想に賛成。 天城ではなく自分にまかせてほしいと立候補。 8月から救急部創設に当たり新人教育も引き受ける。 佐伯外科の本道を継ぎ、2分割した第1外科教授に。 救急センター創設までは救急部を内包、多くの研修医を指導。垣谷講師 ~心血管外科ナンバー2。外科医歴12年目。前医局長。 世良のサッカー部の大先輩。高階講師 ~腹部外科。30代後半。 帝華大学第一外科出身。西崎教授の秘蔵っ子。 手術室からICUを分離し、創設した救急センターに統合、 総合外科教室で統括する構想を持つ。 天城は佐伯の新組織の理念とは相容れないと スリジエセンター創設中止をもくろむ。 その後の高階の丸投げ手法は佐伯から伝授されたもの。 佐伯外科の秩序と日本の医療を守ることのために動くが、 佐伯の過激な改革案に戸惑い、東城大の秩序を守るため、 また、佐伯が後継者に黒崎を選んだことなどから院長戦では江尻につき、 佐伯に引退を勧告する。だが、佐伯外科に敬意を払い、江尻の要請を断り 佐伯外科を2分割した第2外科稼働を選択。助教授に。 このあたりを見ると敵をいっぱい作って因果応報の感あり・・・。 天城を直属の部下にしたかったが帰国、世良も去り、あちこち計算違いが。藤原 ~元手術室、現総合外科婦長。 榊原の命を受け、高階と手を組み、江尻を院長にするよう画策。 坂田が高階を呼ぶのを聞いたことから”ゴン”呼びを知る。榊原 ~総看護婦長。患者の平等と利益を重んじ、 VIPのための特別室[ドア・トゥ・ヘブン]構想に反対。 佐伯院長の大学病院改革を潰すことを決意。藤原に協力を頼む。 榊原は次期総婦長に藤原をと考えていたが、 最大の立役者を外部に出せと江尻から横槍が入り、福井が総婦長に。 天城 ~モンテカルロから招聘された天才医師。 口八丁手八丁で周囲を丸め込んで思い通りに運ばせようとしたり、 名士の手術にあたって大金を寄付させようとしたり、 (スリジエセンター創設のためもあるが) 周囲を翻弄しながら奔走するも、高階の暗躍や、周囲の妨害にあう。 過去唯一の死亡者を出した症例にあたり、動揺。 高階、鏡の力を借りて手術を乗り切るも命運が尽きたとモンテカルロへ帰る。 その後、世良を呼び寄せるも事故死。世良 ~桜宮がんセンターと富士見診療所に研修→ →総合外科の医員として腹部外科グループに所属も、 天城の面倒を見ることになり出向したスリジエセンターに所属。 心血管外科グループと共に働く。 →所属が腹部外科に戻るも、天城のサポートは変わらず。 →医局長に指名される。 速水の天才の片鱗を見るにつけ焦ったり、天城、高階の間で翻弄される。 天城の理想実現を夢見ており、天城帰国後、 渡海も天城もいない大学病院を去り、富士見診療所に引きこもる。 モンテカルロへ行き天城の死を知る。自暴自棄になりかけるが、 天城の意志を継いだ自分ができる革命をと日本に戻る。 極北ラプソディーはそれから10数年後のこと。花房 ~天城の手術担当メンバーになったりし、世良とも順調だったが、 天城帰国後に大学病院を黙って去った世良と再会するも、世良は・・・。 速水 ~新入研修医。学生時世良の指導を受ける。学生時代の剣道部顧問は高階。 高階が垣谷らでは(速水は)手に負えないと判断し、世良を医局長に。 オペ室の悪魔・渡海先生直系の精神的血族by高階。 初日からソビエト当局に拘留された影響で遅刻する問題児。 学生時代に渡海から出た宿題の答えが知りたいと佐伯外科に。 大学病院というシステムを教え込む初期教育を徹底させるため、 (医局長・世良にも荷が重く、高階は剣道の教え子であることもあり、) 異例ながら偉大なる凡人・黒崎が新人研修責任者に。 医局での習得記録を塗り替えていく。天城の講義を胡散臭く感じる。 学会で佐伯、天城、高階、ら大半の医局員は東京に、 黒崎、世良らは江尻の主催する講演会に向かい、大半の医師が不在の中、 東城デパートで火災発生。・・・そして、伝説が生まれる。 黒崎のもと、若輩ながら救急部門の象徴的存在に。彦根 ~厚生省に入り、医療行政に携わりたいと考える学生。 医療は万民に平等に提供されるべき、最低限の安全保障と考え、 天城の講義を受け反論する。天城、坂田双方から医療行政に携わるつもりなら 現場の医療(外科)に触れたほうが良いと助言を受ける。 また、天城の手術を見て考え方を改める。 江尻 ~循環器内科教授。高階と手を組み院長に。 だが、業者との不適切な関係が表沙汰になり、着任半年で辞任。 その後、半年以上も病院長は不在になり、 佐伯教授の大学病院改革の素案は次々立ち枯れ状態に。 坂田 ~厚生省健康政策局医事課課長。 日本の医療を根っこから変える約束を高階としており、 天城が名士から寄付を受けるのを阻止するよう高階に頼まれ、協力。 佐伯外科の前身、真行寺外科の3人衆は患者第一の桜宮市民病院・鏡博之部長、碧翠院桜宮病院・桜宮巌雄院長、佐伯教授。桜宮市医師会(会長は真行寺・副会長は桜宮巌雄)常任理事の一人・三田村は産婦人科の名誉院長。
January 29, 2013
CERISIER CENTER 1990 (スリジエ=桜)バチスタシリーズは終了したというのは、やはり宝島社刊行分ということかな。こちらは講談社刊。ブレイズメス1990の続編、源流はブラックペアン1988世良のその後は→極北ラプソディーにみることができ、高階病院長にまつわる因縁はここからというのが分かると、バチスタシリーズ最終巻→ケルベロスの肖像の補足にもなるかな。過去があって今があり、これからがあるという感じの過去編かな。極北~を読んでいるので結末はこのあたりだろうとわかりながらの答え合わせ的一冊。まぁ、過去でつじつまを合わせまくっていると言えなくもないが・・・。招かれざる異端児であり、天才外科医・天馬雪彦が目指す革命は実現するのか・・・東城大学医学部総合外科学教室、通称佐伯外科4年目の若手外科医である世良は、天城の担当するスリジエセンター創設業務の手伝い用員としてへとレンタルされていたが、突如終了、高階講師の研究室に戻ることに。だが、所属は高階の研究室に戻るが、通常業務は従来通り天城の手伝いに。さらに4年目ではありえない佐伯外科の医局長も任されてしまうことに。世良は天城と命より金を優先させる天城を認めず、スリジエセンター創設阻止を宣言する高階の間で揺らぎ、佐伯の医療改革発表によって病院内の勢力図も揺らぎ、それに翻弄されるように世良と花房の関係も揺らいでゆく。ジェネラルルージュの伝説も垣間見れる。1990年はバブルがはじけ、国内外ともに激動の時代。1991年は政界に絶大な影響力を誇った日本医師会のドン・野村参蔵が亡くなり、厚生省官僚が医療費亡国論を発表。登場人物メモは→コチラ
January 29, 2013
表紙の感じから、有川氏が引き継ぐと言われているコロボックルシリーズかと思ったが、違ったようだ。一瞬、コロボックルらしき気配はするが、有川氏が結成した演劇ユニットでの上演が決定しているというところから、舞台を想定して描かれた・・・のかな、と。野良猫だった僕は怪我をした時を機に一緒に住むことにしたサトルに彼が子供の頃に飼っていた猫の名がハチだったことと、しっぽのかたちからナナと名付けられる。サトルは猫のルームメイトとして申し分ない人間だったし、僕も人間のルームメイトとして申し分のない猫だった。この5年間、本当に上手くやってきたが、よんどころない事情があってサトルがぼくを手放さざるを得なくなり、引き取り手候補となった彼の友人のもとにお見合いに行くことに。僕はサトルの旅の道連れとしても申し分ない猫であるはずだ。銀色のワゴンに乗って、さあ行こう!もともと人間と動物の絆に弱いところもあり、ベタな展開が来るとわかっていても涙が・・・。ナナ視点も人間に都合よすぎるようにも感じるが、それすらももうここまできたらどうでもよくなるというか、ここまでベタならば、どこまでもつらぬいてもらおうかという気になった。-----------------------------01・コースケ小学校の頃に引っ越していった幼馴染・宮脇悟から猫をもらってくれないかとメールが来た、写真館を継いだ澤田幸介。昔、自分が見つけたが父の反対に遭い、サトルに飼ってもらうことになった猫・ハチに似ている猫・ナナ(6歳)。その後、サトルの両親が事故で亡くなり、叔母に引き取られることになり、ハチは別の親戚に引き取られ離れ離れになった・・・。その時も父は自分がハチを引き取ることを許してくれなかった。その負い目もあり、一時疎遠になるが、同窓会で連絡を取ったことをきっかけに復活。今回、ナナを引き取ろうとお見合いをするが、ハチとの事情を知ったナナはそっけなく、サトルもナナが似ているのでハチの面影を追ってしまうだろうと、まっさらな猫を探して実家に帰っている奥さんと飼うと良いとアドバイス。02・ヨシミネ今回のお見合いは海の近くで農業を営む吉峯の元を訪ねる。いきなり首根っこをつかんでくる野蛮人だが、悪いやつではないようで、子猫・チャトランを拾ったばかり。中学の時の同級生・吉峯大吾は仕事が好きすぎる両親に祖母のもとに預けられる形で転校。事情のある家庭の子供に勝手に肩入れする担任にうんざりしつつも、そこで判事をする叔母と一緒に各地を転校するサトルと出会い、仲良くなる。明るくて友達も多いサトルのおかげで自然とクラスに溶け込むことができた。祖母の影響から、園芸部をサトルと一緒に復活させることに。両親が離婚、自分を引き取るのに二人とも消極的であることには気づいており、そのまま父方の祖母の元で暮らす。修学旅行の時、ハチを引き取ってくれた親戚の近くまで行くため、抜け出したいと言ったサトルに付き合うヨシミネ。先生に見つかってしまうが、叔母に遠慮しているサトルのため、脱走は自分のせいだとかばう。ナナはチャトランに狩りの基本を教え、チャトランといがみ合うふりをして引き取られずに帰ることに。海には興味があったが、波の音に恐怖し、眺めるだけでよいと思うのだった。03・スギとチカコ富士山が見える宿で猫と犬両方を受け入れ出来るペンションを営むスギ(杉修介)とチカコ(千佳子。旧姓・咲田)はサトルの高校・大学時代の同級生。チカコの飼う猫・モモとは良好な関係だが、スギの飼う甲斐犬・虎丸がサトルに吠え掛かり、敵意剥き出し、ナナも応戦。幼馴染のチカコのことが好きだったスギは、転校してきたサトルと助けた犬がチカコに引き取られ、二人が仲良くなるにつれ気が気ではなく、サトルを牽制。サトルは高校時代にバイトし、ハチに会いに行こうとするも、その直前にハチは事故で死んでしまう。だが、チカコからちゃんと悲しんだ方がいいと助言を受け、お別れに行く。高3の春にサトルは転校し、その後、同じ大学で3人は再会。そして、高校時代にチカコを好きだったというサトルを再び牽制してしまう。そのことがずっと気がかり(引け目&僻み)で、それを感じ取ったトラは主人を悩まし、ナナを引き取ればスギがいつもサトルを思い出してしまうと敵意を持っていた。ナナはそれを利用し、サトルと一緒に帰ることに。サトルも感じるところがあり、チカコに昔好きだったと告げ、チカコは今言われてもと一蹴されるかたちでスギの不安を払拭して別れる。予想通りではあるが、トラの叫びからサトルが余命わずかであり、ナナを手放さざるを得ない事情が判明。ナナはだからこそサトルのそばにいたいと、一緒に旅をしているだけで誰にも引き取られる気はないのだった。余談だが、ラジオで児玉清氏が本の紹介をするシーンがちらりと!舞台でお声は流れたりする・・・のだろうか?(話とは関連ないからカットされるかな。)3.5・最後の旅サトルの両親の墓参りに。ススキの海にまぎれたナナを必死に探すサトルは、手放さなきゃと思いつつも見合いが潰れるたびにほっとしており、ようやくそばにいてとナナに告げるのだった。ふたりは二重にかかる虹を見て、札幌にたどり着いて旅を終えた。コロボックルがいたかも?な場面あり。04・ノリコ判事を辞め、弁護士となった香島法子は甥のサトルとナナと一緒に住めるようペット可のマンションに引っ越す。いつも無愛想な応対で気遣いが足らぬ自分に反省しつつ、またも繰り返してしまって自己嫌悪。サトルはノリコが初めて担当した大きな事件で育児放棄された子供で、それを知った子供ができない体質だった姉夫婦が引き取ってくれたのだった。サトルが両親を亡くした直後に、彼らとは血が繋がっていないことを知らせてしまったり、今までを振り返り、自分が引き取るべきだと思ったが、そうではなかったかもと思うが、サトルは両親の思い出話が一番できるノリコに引き取られて良かったという。入退院を繰り返すサトルはとうとう病院から帰ってこない。ノリコが許可を取って、屋外散歩中に会わせてくれることになり、再会。別れ際に脱走し、野良生活をしつつ、サトルが散歩に出てくるのを待つように。そして・・・本当のお別れ。Last-Reportサトルが旅立った後、サトルに頼まれたこともありノリコのそばにいるナナ。サトルの死を知り、コースケ、ヨシミネ、スギとチカコがお線香をあげに訪ねて来る。彼らはそれぞれのサトルとの話をし、笑顔で別れたかったサトルから最後の手紙を受け取る。そして何年も経って・・・ノリコが子猫を拾ってきた。ミケと名付けられた子猫を躾け、一人前になったら、僕もそろそろ旅立とう。本当にたくさんのものを見たあの旅、愛しい人々の笑顔、全部覚えている。また、サトルと旅ができるだろうか・・・。
January 28, 2013
ようやく第1弾。(2~5は既読)とはいえ、アニメをみてたので内容は知っているけれど。あらためてアニメは原作にほぼ忠実につくられていたのだなと感じてみたり。映像化される前に原作を読んでいたら、また違った感想を抱いたかもしれないけれど。世界を旅する姉・供恵に存続を命じられて神山高校古典部に入部した折木奉太郎。省エネ主義、やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことは手短に。をモットーとする奉太郎は、部に入ったと言っても、籍を置いて存続させるだけ、誰もいない部室で、たった一人の部員として高校生活を謳歌しようと思っていた。が、鍵のかかった部室を開けるとそこには古典部に入部したという千反田えるがいた。一身上の都合で入部したという彼女は、自分が入った時には空いていた部室(地学講義室)が、奉太郎が入るときには鍵がかかっていたという事態が気になり、奉太郎と様子を見に来た友人で似非粋人・福部里志に解明を迫るのだった・・・。*備考里志命名の桁上がりの四名家:荒楠神社の十文字家、書肆百日紅家、豪農千反田家、山持ちの万人橋家。それに対抗できるとされるのは病院長入須家、教育界の重鎮遠垣内家。----------------------------部室に鍵がかかった謎は、用務員さんがマスターキーでまとめて開けておそらく点検をし、まとめて鍵をかけた。その合間に千反田が部室に入っていた。耳の良い千反田がロック音に気づかなかったのは、外に意識がそれていたから。奉太郎の謎解きに感心した千反田。経緯を楽しんだ里志も他と掛け持ちで古典部入部。この時から千反田の好奇心にあらがえず(逸らす方が面倒になることを悟り)、謎解きをすることになる奉太郎の図式ができる。10月の文化祭に文集を出すと言い出す千反田。*ちなみに神高文化祭では伝統的に模擬店禁止。5日間行われ、文化部活躍。過去の内容を知るために(2年間古典部には部員がいなかったため、それを知る先輩居らず)バックナンバーを探すことに。図書室で当番をしており、奉太郎と小学校以来9年間暮らすも一緒だった腐れ縁で、里志に思いを寄せる伊原摩耶花に聞くもわからず、司書の糸魚川養子先生を待つことに。神山高校文化祭の俗称はカンヤ祭というらしい。待つ間に、金曜日の昼休みに貸し出され、放課後に返却される「神高五十年の歩み」の謎を解くことに。鼻の良い千反田の証言から、美術の授業でモデルが持っている本だったことを推理する奉太郎であった。*本の1972年のページで、当時1年生の大出尚人が事故死している記事があるが、 古典部顧問の名も大出。いつかこれに関わる何かがあるだろうか?日曜日、千反田に呼び出された奉太郎は、彼女の7年前から行方不明で失踪宣告間近の伯父・関谷純が古典部に入っており(33年前)、彼女が幼稚園児の頃に伯父に聞いた古典部にまつわる話を聞いて泣いてしまった理由を思い出させてほしいと頼まれる。*成績はパーツではなくシステムを知りたいという好奇心旺盛な千反田はトップクラス、 漫研部員でありながら里志を追っかけて古典部にも籍を置いた摩耶花は、人にも自分にも厳しく、 ミスが不安で乗り越えようとする完璧主義にも近い努力型で成績上位。 自分が関心あることだけに知識が豊富な汎用馬鹿で、 興味を示さぬ(積極的無関心により)学業成績は良くない里志、 350人中175位というジョークのような平均にいるのが奉太郎。姉の手紙から古典部の文集は元部室の薬品金庫の中にあると知った千反田、摩耶花、奉太郎。元部室である生物講義室は現在壁新聞部の部室となっていた。部室にいた3年の遠垣内の怪しいそぶりから、彼の隠したいことに気付き、一計を案じる奉太郎。教育界の重鎮遠垣内家の一員であるからこそ隠したかったのは喫煙していたこと。彼をちょっと脅迫することになってしまったが、文集は無事手元に。文集「氷菓」2号には郡山養子なる人物が関谷純についてふれていたが、肝心の創刊号が見当たらない。静かな闘士、やさしい英雄で、文集を「氷菓」と命名した関谷純が英雄から伝説になったが、あれは決して英雄譚ではなかったとある。事態が起きたのはその前の年だということから33年前のことを調べることに。千反田は伯父のことを里志と摩耶花にも話し、協力を仰ぐ。そして、それは今年の文集のネタにすることに。夏休みに集まり33年前のことを調べ発表、推理する検討会。皆の発表、推理を経て、奉太郎は33年前、学力重視を打ち出した校長に起こった生徒は非暴力不服従の抗議活動により文化祭縮小を回避。だが、その代償として文化祭後に運動の中心人物だった関谷純は退学になったと推理。積極的に推理した奉太郎に何のためだったかと問う里志。省エネ、灰色(の学校生活)と言われた奉太郎は、無駄が多くても楽しそうに見える皆を見て、(灰色にも飽き)隣の芝生は青く見えたから推理でもして皆のやり方に一枚かみたかったのかもと答える。一件落着に見えた推理だが、供恵からの電話で関谷純のことは悲劇で、俗称・カンヤ祭は禁句だと聞いた奉太郎は欠けているピースがあると気付く。最後の推理の答え合わせは司書の糸魚川(旧姓・郡山)養子がしてくれることに。関谷純は望んで全生徒の盾になったわけではなく、実際の運営は別の人で、貧乏くじを引かされて部活連合のリーダーに。授業ボイコットの間にボヤ騒ぎが起き、結果、そのことの(見せしめとして)責任を取らされて文化祭後に退学になった。カンヤ祭のカンヤは関谷という字をあてていた。英雄を称えてのことだったのだろうが、彼が望んで英雄になったわけではなく、欺瞞だとわかっている人間はカンヤ祭とは呼ばないのだ。「氷菓」と関谷純が命名したのは、氷菓=アイスクリーム=I scream 千反田は伯父に「氷菓」の意味を問い、弱いと悲鳴も上げられなくなる日が来て、生きたまま死ぬと言われ、泣いたことを思い出す。文化祭目前、文章を書くのが苦手らしいと判明した里志が摩耶花にせかされている。2人はそれぞれが思うところの古典について書くらしい。奉太郎は千反田協力の下、33年前の事件をいかに追ったかをまとめた。奉太郎は姉に手紙を書く、どういうつもりで古典部にすすめたのか・・・すべては偶然だろうが・・・アドバイスの礼も。この小説は6割創作、残りは史実に基づいているそうな。いかにもありそうななりゆきを記した部分が創作、どうにもご都合主義っぽい部分が史実だと。興味深い。
January 23, 2013
=戯作者愛妻家のイケメン旗本のお殿様・高屋彦四郎知久は、体も腕っぷしも弱く、殿様らしからぬくだけた口調で商人らとも言葉を交わす。人を見る目はあるが性格に難ありの貸本屋の世話人:山青堂の山崎平八は、版元になろうと思い立ち、彦四郎(通称:彦さん)を戯作者にスカウト。お上に目を付けられる危険、旗本が戯作者になるとは・・・などなどを理由にはじめは渋っていた彦さんだったが、巷で起きた事件を戯作仕立てで解くうちに・・・。お江戸の出版に関する仕組みは今とだいぶ違うことなど分かるのは興味深かった。畠中氏はどうあっても周囲の事件を主人公が解くという図式なので、代わり映えはしない。しかも、彦さんが体が弱いという設定は、しゃばけシリーズとかぶるうえに今回は必要を感じない設定だと思う。(彦さんが寝込んでいてアリバイ成立するところもあるが、普段から体が弱くなくてもよさそうだと思ってしまう。)イケメンだというのも、設定はあってもそれに連なって何の問題も起きないので、必要を・・・(以下同文)本文中では彦さんが適当な作家名で出版することになるが、”柳亭種彦”(もとは狂歌の狂名)名義ではその後、実際に活躍した(有名な戯作者になる)らしい。でも、そのあたりは描かれず、売れっ子になったという情報だけとってつけられても興ざめで、実在の人物である必要を(以下同)。・・・体が弱く、イケメン設定が実在の人物によるものだとしても、それだったらはじからはじまでオリジナルのほうがよかったのでは・・・?読みやすいけれど、それだけ、かなぁ。そう感じてしまうのは、畠中氏の作風に飽きてしまっているのかもしれない。-----------------------------戯作の一 山青堂、彦さんが中間の妻の話を聞き、勝手に真相を作り上げた話が面白かったうえに、その推測があっていたおり、その話は世間を楽しませると(彦さん)を戯作者にスカウト。彦さん一蹴。だが、山青堂の手代・長介が惚れた娘に騙されていると気付き、お話にして彦さん真相を推理。見事あたり、山青堂は別の男と駆け落ちするその娘の話を買う(戯作にする)ことに。戯作の二いつまでたっても彦さんが戯作に仕立てぬため、買った話を山青堂が戯作にするがみょうにつまらぬ話に。その戯作の作者を勝手に彦さんの狂名:種彦で出したため、彦さん激怒。だが、種彦名義だったため、上司から亡くなった柴山殿の娘の子の父親探しを命じられてしまう。真相にたどり着くが、柴山殿の意向を汲んで、はぐらかした答えを提示。戯作の三彦さん夫婦が夢中になって読む桂堂が出した戯作の作者の正体は知れず。そのうち彦さんの妻・勝子だと噂が立って大騒動に。実の作者は大身の旗本・石川伊織の妻、直子だった。彦さんは騒動をまるく収めるため、作者は伊織ということにするのだった。直子は戯作者を辞めるが、石川夫婦、高屋夫婦、桂堂、山青堂と内々で戯作の集いをすることに。戯作の四ようやく彦さん戯作を仕立て出版したが、売れず。(しかも身元を隠そうと適当な戯作者名をつけるも、周囲にはすぐに正体がばれてしまう)そんな時、彦さんの戯作が大阪の本と瓜二つ(海賊版)との疑いをかけられてしまう。東西の版元の成り立ちによるいざこざによるものだった。戯作の五お上を批判した疑いをかけられた彦さんら。だが、同心らが身内をかばってのことだったと判明。また、高屋家のできる中間・善太は実は旗本を観察する徒目付・滝川善治郎で、内偵に入っていたことが明らかに。戯作の六彦さんの戯作の一部が芝居小屋にかかり、原作も大ヒットに。全編上映されることになるが、主役が死に、彦さんに疑いがかかる。善治郎も協力してもらい明らかになった犯人は一座の狂言作者だった。だが、騒動の渦中にいたことで上司に呼び出され、出された罰は(適当につけた)戯作者名「夏乃東雲」では今後、戯作を書かぬこと。軽い罰ですんだのは周囲が協力して柴山殿の了解を取り、本当の父親(彦さんの上司の上司)に伝えたことと、内偵していたが、戯作にはまった善次郎の助言もあってのことだった。
January 21, 2013
「神去なあなあ日常」続編。まったりほのぼの?風味。地のしをん氏風味なところ(文体)も。のどかでありながら、自然の厳しさと素晴らしさが広がり、仕事や濃い田舎の人間関係にも慣れてきた主人公・平野勇気(20)の恋愛にあれから進展あったのかとか、村の成り立ち、ヨキ(30代前半)やおやかたさんである清一(30代)の過去等もあきらかに。読みやすく、また続きが読みたくなる一作。*なあなあ:神去弁で「ゆっくり行こう」「まあ落ち着け」「いいお天気ですね」などなどオールマイティに使える言葉。----------------------------前作も今作も勇気がパソコンに書いた文章という設定。中村清一班は、清一、清一の幼馴染で勇気が居候している家の飯田与喜、田辺巌(50代)、小山三郎(70代半ば)。飯田家は与喜、妻・みき、繁ばあちゃん、犬のノコ。神去村神去地区の中学生以下の子供は清一の息子・三太(小1)のみ。第一夜 神去村の起源神去村にあった大きな池の神は大きな白蛇の神だった。凶作の年、村人が平たい土地で作農できるよう池を移動してほしいと願い、蛇神は族長(のちの村長)の娘を嫁にすることを条件に池を移動。その後、娘は自分のもとに通う若者・ナガヒコと夫婦になる。ナガヒコが蛇神と知っても娘は彼を受け入れ、子供も生まれ幸せに暮らす。だが、娘が老いて死に、彼女以外に自分を満たす存在はいないと気付いた蛇神は村の一番高い山に住む神・オオヤマヅミに村と村人のことを見守るよう頼み、自身は空の彼方にある、生まれた場所に帰っていく。それから、その山は神去山、村は神去村と呼ばれるように。本当にその土地にあるような起源話。第二夜 神去村の恋愛事情梅雨の間と、夏の林業繁忙期が終わった後に教習所に通い、勇気は運転免許取得目前。勇気の片思いの相手・直紀(勇気の4~5歳年上で姉・裕子の夫・清一に横恋慕)をドライブに誘いに(40分歩いて彼女の家に)行き、小学校の先生をする彼女を同僚(男)が送ってきたのを目撃。嫉妬し、直紀にちいさいと言われてしまう。しょげる勇気にみきはヨキとのなれ初めを話してくれる。2つ年上のヨキをずっと好きだったみきは、女子にずっとモテて全く振り向かぬヨキを想い続けた。そんな変わらぬ彼女に根負けしたヨキは彼女を選び、結婚。みきは押したもん勝ちだと勇気の背中を押す。第三夜 神去村のおやかたさん山には神木としか思えない、不思議なことが起きる木があったりする。いやな感じがするときはその感覚を大事にする。秋、車購入目指してヨキの軽トラで稲わら配達人のアルバイトを始める勇気。気が向くと直紀が助手席に乗ってくれることも。清一が高校生の頃におやかたさんになったという話を聞き、同じころ、ヨキの両親も含め、村で同じ日に16人も亡くなっていることを知る。第四夜 神去村の事故、遭難11月半ば、オオヤマヅミさんのお祭りで山根のおっちゃんからお守り代わりのオコゼの干物をみせてもらう勇気。その時に、20年前の5月6日に村にそのころあった大峰講に参加したメンバー清一とヨキの両親を含む16人が乗ったマイクロバスが事故に遭い、亡くなったことを知る。その後、山で捻挫してしまった勇気はヨキと夜明かしすることに。勇気はヨキから事故当時の話を聞く。当時小学5年生だったヨキは思春期と反抗期がはじまりかけてる頃で、両親にろくに挨拶もせず送り出してしまったこと、事件の知らせを聞き、高校生だった清一に覚悟するよう伝えられたこと、両親を確認したこと、繁ばあちゃんのこと、未成年だったにもかかわらず、親戚に恵まれなかった清一は会社の顧問弁護士に動いてもらい山と資産を守り(遠縁にあたるみきの両親が後見人、山の実務は三郎じいさんが受け持った)、高校、大学を卒業して名実ともに社長になるまでわけの分からぬ親戚らを撃退し続けたこと(そのおかげで神去村は豊かな山々を維持することができた)、生まれた時から清一はおやかたになるための教育を受けていたこと・・・。ヨキは今でも両親出発の際にちゃんと声をかけなかったことを夢に見るという。勇気はすべてを知っているみきとヨキが結婚した理由の一端を感じる。捻挫で数日静養になった勇気は、山に行けずにつまらないと感じるようになるまで成長。繁ばあちゃんにパソコンに記した自分の覚書の存在を教え、面白いネタがあったら教えてと言うと、山根のおっちゃんが探し物をしている姿を知らせ、通りかかったら「失せものなら、あげの準備はしたか」と声をかけろというのだった。ぐぐっと深みが増す一編。第五夜 神去村の失せもの探し紛争当事者の言い分が食い違い、周囲ではどちらが正しいか判断できなかったとき、神去村ではお稲荷さんにおあげ(油揚げ)を持ってお参りすると、自分の都合のいいように嘘をついていたほうが怪我や病に罹り、天罰が下るのだという。今ではお裁きの案件は持ち込まれなくなったが、失せもの探しに力を発揮するといわれているのだそうな。山根のおっちゃんが探すのはオコゼの干物(貴い守り神by山根)。稲荷に参るおっちゃんに見届け役として連れて行かれた勇気。後日、オコゼは山根のおっちゃんの元に戻る。また、直紀が探す就職祝いに清一からもらった万年筆も、稲荷に参ってすぐ勇気の助言もあり発見。神去村ファンタジーの一つだと思ったが、霊験あらたかだと感激する勇気に村で一番大事かつ難しい人間関係を荒立てないため、稲荷に参ったという話を聞いた犯人がお稲荷さんの罰が怖くてオコゼを返し、そうなったらそれはお稲荷さんのおかげでよいとなると中村班のみんなが言うのだった。それが信心が集まれば力も絶大になる現役のお稲荷さんというものだと。真相を知るが、お稲荷さんに愛着もわく勇気であった。第六夜 神去村のクリスマス直紀にキスされるも、彼女の同僚の奥田が気になってしまう勇気。清一の息子・三太にクリスマスのことを聞かれる。おやかた教育をするなかで贅沢にならすといけないとクリスマスの扱いを考える清一に、お金をあまりかけずに皆でムードを楽しもうと説得。クリスマスパーティーをすることに。清一のおやかた教育には頭が下がる。さりげなく林業の試行錯誤も垣間見れる。最終夜 神去村はいつもなあなあ繁ばあちゃんがロックしてたはずなのにパスワード(naoki)に見当を付け、パソコンを開き、勇気の秘密文書を読んでいた!パスワードを変更(shige)し、防衛成功。心づくしのクリスマスパーティーは和やかに進行する。が、遅れてきた直紀を送ってきた人物を勘ぐってしまい、直紀を怒らせてしまう。三郎じいさんらに愛について諭された勇気は、翌朝直紀に謝る。直紀は嫉妬するほど好いてくれてるのに自分を信じてくれてないことに怒ったと答える。クリスマスプレゼントを渡し、再度告白する勇気。勇気を不安にさせるのは自分も嫌だと直紀は受け入れる。百年後を見据えて山に木を植え続け、先祖が植えた木を切り続けて生きてきたこの村の人たち、あとを生きる人が幸せであるよう祈って手入れする、その信頼こそが愛だと思う勇気。都会とは違う時間軸に生きているような神去村の人々の心の豊かさがここにあるように感じた。
January 20, 2013
となり町戦争の(システムの)原型にあたる話と、となり~の前日譚のような話。・逆回りのお散歩今はB市在住・勤務するA市出身の聡美は、首都からUターンでA市に戻ってきた和人と再会。和人はA市とC町の行政統合の裏には、C町の長年の策略があるという。ずっとA市に住む友人らにC町への疑問を伝えると差別者扱いされてしまう。長年の教育により、C町への批判や疑問は差別とみなされるため、表立って声をあげられぬ統合反対者らは覆面ゲリラ活動を実行するが・・・。教育による思想誘導、イメージ戦略、偽史制作、悪感情露出後に意識コントロール、主義者登場、自作自演の妨害工作。ネット炎上、潜伏・・・。マスコミだけでなく、普段からこういったことはなされていて、気が付いたら取り返しがつかないところに来ているというのは現実でもあるだろう。国際的にももうあちらこちらで実現しているようだし・・・。暗示的告発小説ととらえることもできる、かも。--------------------------C町の真の狙いはA市と仲の悪いB市の行政統合し、州再編、新州都になることだとC町の男は言う。和人はゲリラ活動の中心となり、人を誘導しながらも最後は裏切りA市市役所に就職。だが、統合には反対で、これは長い潜伏だと言うが・・・。真実とは情勢によって揺れる天秤だという主義者の男。歴史上に真実は存在せず、史実はある。捏造された真実ばかりだというC町の老人。統合の影で暗躍していた男の愛人であった聡美は現実を見、変化する中なにも声をあげなかった自分たちが、今更陰謀を気にするのかと自問自答。再び自分の足で目指す方向へと歩くために立ち上がる。・戦争研修四町合同戦争事業実務研修に出る舞坂町町役場職員の香西は、森見町の議員の息子で町役場職員の杉田と出会う。逆回り~よりもシステムが作り上げられ、戦争が事業になっている。となり町戦争(詳細は忘れてしまったが)の前日譚にあたる話、のはず。故郷を守ること、とは敵を殺すこと・・・?荒唐無稽だと切り捨てられない物語。
January 19, 2013
marginal:境界にあるさま、かな。1987年10月。江上紗子は姿を消した。あの日少女に何があったのか。拉致か、神隠しか、それともアブダクションか。就職した出版社が倒産した後に、再就職できたのはマージナルな領域のテーマを扱うオカルト系出版社だった。オカルト初心者の高木の初取材先は故郷・能登だった。そして、取材相手は高木の同級生らで、かつてUFOを目撃したことがあり、その中に江上紗子もいたのだという。UFO伝説の残る北陸の小さな町を舞台に過去と未来、現実と非現実が交錯する物語。限界集落をよみがえらせ、スーパー公務員と呼ばれる高野誠鮮氏がモデルとなっていると以前TVで小耳にはさんだ気がしていたので、UFOで町おこししようとする奮闘小説かと思ったら、全然違う(UFOは出てくるけれど)話だった。田口ランディ作品だしな・・・。相談者の一人が事故に遭ったりするのも、昔のUFOにまつわる陰謀と絡めてみたり、幽体離脱に時限を越えた交流、第六感の持ち主、妊娠・出産にまつわる神秘・・・浮遊感、生々しさもありながらも、日常と非日常のあいまいな領域に紛れ込んでくるさまざまなものたち、人物、いろいろなエピソードてんこ盛り。オカルトとスピリチュアルの違い(これは一面的なのかどうかは判断できないけれど)、タロットの成り立ち、天文学(冥王星)、哲学、精神論、宗教観、量子論のことなどが、分かりやすく取り込まれている。信じるものが確定している者の強さと頑迷さ、相互理解は難しくても受け入れることはできる。でも、それだけでは争いを止めることのできぬもどかしさ、難しさ・・・。科学に頼る近代国家というのも仮説の上に成り立っているというのも、一理あるかな。それがすべてではないけれど。
January 18, 2013
いつもタイトルがピンとこない・・・。中年男性が自宅密室で不審死。そこには「深山木薬店」の名刺が。店に裏の顔があると怪しみ、店長の秋を疑い店に乗り込む懐かしい男。店を守るため、秋への疑いを晴らすため、動く座木とリベサル。秋は・・・。前回のような番外編的な話よりも、今作のような、今後につながる動きも見せるシリーズ直球の話の方が良い。そのうち懐かしいメンバーがそろうかな?----------------------------店を訪れたのは、今は捜査から指導する部署に移っている高遠。自分を慕う来多川(以前の薬屋を覚えてはいないよう?)の相談を受けてのこと。秋は自分を監視させるかのように高遠と行動を共にする。その実、捜査の進展などを含め高遠を見張ってた。座木は協力を申し出た悪魔・ヘラと捜査。ヘラは日本に不幸にする相手を探す悪魔が入ってきたと情報を持ってきたため、座木は秋の天敵だったらと不安になり、風冬に相談に。新旧の秋の子供!?が秋のことを心配する姿は微笑ましい。秋と風冬の会話も微笑ましい。リベザルは灯視の協力も得て、子供とも知り合い、懸命に調査。犯人は外来の悪魔で、子供を身代わりにしようとしていたが、人間界にも溶け込んでいるため、助けはいらぬと判断した秋はそのまま警察へ引き渡す。身代わりにされようとしていた子供の父親がヘラのターゲットだったため、ヘラは邪魔者排除をしたくて協力していた。来田川と組む刑事・悠竒は以前と変わらぬ(むしろ幼くなった?)秋と再会するも何も訊かず(受け入れている)。どちらを選べばいいか迷うリベザルに、どちらに行っても道はあり、間違うもまたよしと言う秋。また、秋が間違ったと思う時は全力で止めてみろともいう。ずっと保留の灯視の依頼は、シン・リーという妖怪を探し、喰い殺したいというものだった。秋を苦手とする灯視は、シン=秋ということに気付いてないようだ。いよいよ今シリーズの核心が動き出してくれるのかな?
January 17, 2013
秀吉から西国無双と讃えられた武人・立花宗茂の“義”を貫いた一生。関ヶ原の戦いで義を重んじ、西軍についたが、西軍の煮え切れなさに憤り、領地の九州(筑後柳川)に戻る。女ながら武装して夫を支えようと備える、毅然とした妻・ぎん千代は宗茂の決断を支持。だが、戦況は切迫。秀吉の朝鮮出兵の折に助けた加藤清正のもとに身を寄せ、その後、あらためて大名となれるよう家康との対面を願い上京することに。義を重んじ、武人としての豪胆さを併せ持ち、同じく義を重んじる家臣たちに支えられた宗茂は、家康に警戒されながらも本田忠勝に認められ、将軍秀忠の代になり再び取り立てられる。間もなく奥州南郷に配置され、秀忠を支えつつ、伊達の防波堤の役目も果たすことに。そして、かつて交流があった真田信繁(幸村)とは大阪(冬・夏)の陣で敵方に・・・。真田幸村、伊達政宗との交流など魅力的な武将、信頼の絆で結ばれた雪下ら家臣らとの魅力的なやりとりもみられる。また、ぎん千代をはじめ、八千子、菊子ら女性陣も魅力的。菊子の実家が葉室家・・・作者も(作家名だろうと思っているけれど)葉室・・・何か関わりがあるのだろうか?----------------------------幸村の遺児を政宗の家臣・片倉小十郎に預ける宗茂。幸村の遺児が生き残り、片倉家に入っていたとは!彼らの話も小説の題材として魅力があるように感じる。家康が天下泰平を望むために秀忠を世継ぎにし、策略をめぐらし、卑怯な戦いと言われてももう戦いたいという気にさせぬことも兼ねているという言葉に一理あると思った。家康・秀忠に認められた宗茂はのちに元の領地に戻れることに。立花家が指揮を執っていたら島原の乱は知恵伊豆が出てくるまで長引くことはなかったのだろうか・・・ぎん千代のぎんは門のなかに言。余談だけれど、ちゃんとした漢字なのに登録されていないからと言って機種依存文字として表記されない文字が少なくないのにいつも違和感が。あらゆる漢字を登録するとなると膨大になってしまうから難しいのかもしれないけれど。
January 15, 2013
マリアージュ・・・結婚・・・なのだけれど、幸せな結婚というよりは、痛切な、ままならぬ想い、状況が描かれ、切望があるような、先があったりなかったりのラストが多い、かな。結婚てなんだろう?という問題提起でもあるのかも。彼が背が高い設定が多いのは何かの暗示???----------------------------・試着室はじめての年下の彼との違い(年齢差や経験値)を楽しみつつ交際を続けるナツだったが、彼がナツがバツイチだと知り、元の旦那のことなどを知りたい意思表示した瞬間、拒絶。二人の仲は壊れていく。子供が突然死してから夫とうまくいかなくなり離婚したナツの傷は癒えておらず、何かの拍子に子を失い、それまでの自分を諦めた状態に戻ってしまうのだった。・青山服屋で働く岡野は出来る恋人・優奈にプレッシャーを感じつつも惹かれている。だが・・・男女のプライドが問題となるのかと思ったら、有名な写真家・優奈は、岡野の店の常連客でもある新進気鋭のマルチデザイナー・中村の妻だった。才能で刺激しあい、支えあっているような夫婦でありながら、優奈は中村にないところを自分で補填していたのだろうか?自分にとっての彼女とは・・・・ポラロイド恋人・湯本の連れてきた研究室の院生・キョウのもとに身を寄せ、抱き合う私。キョウに惹かれつつも、湯本を憎んでいたのかもしれないと気付く。そして、二人にはそれぞれ兄、妹との人に言えぬ体験があったのかもしれない・・・。・仮装妻・夏子が幼い娘を置いて出て行ってしまう。妻を責め、娘に苛立ちながら面倒を見る。娘の友達の母にアドバイスを貰いながら気づくことも。だが、妻への思いやりが欠如していて、育児の大変さに気付くことはできた時には妻は娘を連れ、離婚届を置いていった。・婚前婚約中の泰斗の祖母の葬儀に彼の故郷へ行く麗子。昔、親戚に預けられていた頃と今の泰斗は随分変わったらしい。真相は分からないが、意味深な従姉、彼女の子供の一人は泰斗に似ていることに気付く。誰にも秘密にしているが、不妊体質の自分はそれを知っても捨てないだろう泰斗を選んだが、痛切に彼の子供が欲しいと思う。・献身いつも自分の都合に合わせてくれ、どこまでも優しい弘弥。だが、その関係は不倫だった。仕事相手とそれぞれ不倫相手をいるところを目撃して(されて)しまった峰山だったが、夫と愛し合えればそれだけでよかったのに、とも思う。子供が生まれて二人だけの関係が破綻したと感じる。・・・そして、冒頭の離婚したにつながるのかな。マリアージュ(結婚)なのだが、不倫、浮気が多く、離婚につながる話も・・・。終わり、おめでたくないところから考えるとうまくいくかもという逆説的メッセージだったりもするのか?
January 14, 2013
ミュンヒハウゼン男爵の話に各国各作家の付け足しがあったり、訳による解釈がついたりしたものをスッキリとした日本訳にまとめた一冊・・・らしい。日本でもいろいろな訳、作家名もいろいろあるらしい。これは偕成社文庫版。ミュンヒハウゼン男爵が友人らに語った奇想天外な冒険物語(ほらばなし)。戦いあり、狩りあり、冒険あり。児童書というよりは、ヨーロッパ的ユーモア話?という感じもする。ああ、でもおとぎ話とか神話的要素もあるか・・・。荒唐無稽、奇想天外。海の冒険が多くて、一部冗長(このあたりはとある作家の付け足し部分かな)。
January 13, 2013
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