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物語療法の世界と副題がつく。著者は精神科医である。装幀・原マスミ書評で見かけて気になって借りたものの、読みにくいのではとも思っていた。しかし、ビックリするほど分かりやすくて読みやすかった。患者の症状と解決法を示す童話や昔話を提示し、(ヒントとして患者に示し、本当の問題、状況等に気付けるよう導き)分かりやすい治療のステップとしている。ねむりひめエスカレーターの学校に入学するも成績下位だと外に出されるため、母親がずっと勉強を見ていたが、高校に進学してから不登校になってしまった娘。そもそも、彼女は高校になって母親が勉強を見てくれなくなって不安になり、お腹が痛くなったりして学校に行けなくなったという。「ねむりひめ」の中の"つむ"を国中から焼き払い、呪いから姫を守ろうとした王らを娘を守る親(特に母親)に見立て、最後に助けたのは王や妃ではなく、他国の王子だった―どこまでも守れない、いつかは自立しなければいけない。その時には他人の手助けが必要なのだ。物語をクッションに納得できる方法(治療法)を選んでいく。彼女は休学した後、無事に復学する。三ねんねたろう二十歳になる息子が仕事にも行かずひと月こもりきりだと両親が相談にくる。医者の誘いにのって病院にきた息子はこんなにこもるつもりではなかったという。会社が忙しくなり、休みがほしいと思っていたとも―三ねんねたろう(働き者の農夫が三年間籠って寝続け、起きて用水路の工事をし、周りの協力を経て畑に水を引く話)を例に出し、人は内省的な時期と行動的な時期を交互に繰り返す。彼も飛躍に備えていたのだと…彼はその後、再び出社し始める。幸運なハンス大学を卒業した後に職を転々と(しかもどんどん小さな会社になっていく)する息子が不安に思った両親に連れられて受診。物々交換をするうちに一文無しになるがそれでも喜んで家に帰るハンスのように学歴やブランドに価値を見出さないだけで、その都度興味のある職についていたことが判明。それを話し両親を安心させる。食わず女房眩暈に耳鳴り、頭痛や吐き気に悩まされる主婦が受診。女癖が悪い夫に「誰が食わせているんだ!」と言われ、浮気のたびにモノでごまかされていたが、食わず女房の夫の要望通り、飯を食わない女房が実は鬼婆で、頭の後ろの口で大飯を喰らった話と照らし合わせ、自分の気持ちは納得しておらず、鬼婆のようになろうとしていたことに気付く。ぐるんぱのようちえん仕事の責任が突如重くなり、眠れず、落ち着かなくなった女子社員が受診。転職も「負け」と感じる彼女は象のぐるんぱがどの仕事もクビになったが、最後の子守りが人気となり、今までの仕事も生かして幼稚園を開いた話を聞く。捉え方次第で物事は変わる(転職も悪いことではない)と気が楽になる。(結局、今の仕事は自分に合っていることに気がつき、休職後復職)ももたろう慣れ親しんだ家を立ち退かなければいけなくなり、眠れなくなった老婦人が受診。老夫婦の元に授かるももたろうを引き合いに、もう一度、人生を新たにするチャンスだとと言う考え方を示す。赤ずきん失恋後、過食症になってしまった女性が受診。打算もあり彼との結婚を考え、妊娠してしまうが、彼は手切れ金を残して彼女のもとを去った。赤ずきんの狼は愛情で結ばれていたおばあさんと赤ずきんに嫉妬して食べてしまったと言う見方を示し、愛に飢え、嫉妬に狂った狼になってしまった彼女に救いの手を伸ばす。うらしまたろう退院してきた精神分裂病の患者が受診。両親の離婚、育ての祖母が冷酷だったなど、幼い頃から女性との関係が上手く行ってなかった患者だが、入院先の看護婦がやさしかったことに癒されたと言う。看護婦はうらしまたろうが出会う乙姫のような存在だったのだろう。三びきのこぶたキャリアウーマンで仕事はもちろん、家事、育児も完璧なアメリカ婦人が心のバランスを保つため受診。母親の再婚、養子に出され家出。孤児院から学校へ通い、今の生活を手に入れた彼女は自分の人生を三びきのこぶたのようだと言った。そこから、今でも狼に襲われる不安があることが導き出された。いっすんぼうし就職か進学か迷った青年が受診。(最近は彼のような「よろず相談の患者」もいるそうだ)結局就職することで落ち着くが、以前、「妾の子」であるという彼は荒れてた時にラジオで一寸法師の話を聞き、立ち直ったと言う。不利な条件下に生まれながらも活躍し、両親を呼び寄せて幸福になった一寸法師は母を守ろう、弁護士になろうと思っていた彼本来の使命を思い出させたのでは?としている。つる女房突然妻から離婚を切り出され、喜怒哀楽がなくなってしまった男性が受診。実家とも上手くやってくれ、問題がなかったはずの妻が何故?原因を探るため、妻にも受診してもらうと、結婚前、自分が肩身が狭かった時に優しくしてくれた夫にどこか恩を感じていたのか、夫のために彼の実家にも尽くしてきたが、義母や義姉の間に挟まれ誰のため、何のためにやってきたのか分からなくなってしまったのだという。自分が無理していることが夫に分かると終わりだと思っていたと言う。原因がわかると離婚する理由も立ち消えていった。ジャックと豆の木破滅を叫ぶ青年が大家に連れられて受診。調子に乗ってきわどい(犯罪すれすれの)仕事を転々とするうちに、いつか捕まるのではと言う強迫観念が膨らみ、不安になったと言う。鬼のところから盗みを働き、鬼に追われたジャックと青年を照らしあわすことで東京を生き馬の目を抜くところと思い、やるかやられるかだと思っていたことも分かり、妄想も消えていく。これに鏡の国の精神科医(上)(下)と不思議の国の精神科医(上)(下)というエッセイ?が付いている。説明するよりも読んだ方が早い一冊(笑)
January 31, 2006
図書館に本を返す前に溜まった本のまとめをアップしなければ……そんなことする前に休みなさいとの声もするが…タイトルは作中で小百合がぶつかった外国人がつぶやいた「a lot of people」が「ララピポ」と聞こえたことから、だろう。みんな伊良部のいる精神科を受診しなさいと言いたくなるような登場人物によるバトンリレー式(話の中に出てくる人物が次の主役になる形式)短編小説。第1話 WHAT A FOOL BELIEVESほとんどへ家に引きこもり、仕事は雑誌の紹介ページ。新人がやるような仕事を32歳のフリーライターである杉山博がやる必要はないのだが、人に極力会わないようにするためには仕方がなかった。必要最低限の仕事をし、図書館で暇を潰し、上の階のホストのような男・栗野が連れ込む女との常時を盗み聞きするのが日課だ。図書館でよく見かけるデブ女・小百合をひっかけたりもした。だが、仕事は削られ、栗野が引越し、小百合は新しい男を連れ込んでいた!?第2話 GET UP,STAND UP23歳のスカウトマン栗野健治はスカウトしたキャバ嬢たちが逃げないよう、時には送り迎えをし、時には部屋に連れ帰り、ケアしていた。新しくスカウトした二十歳のトモコは従順で流されやすく、風俗へも順調にステップアップして行ってくれた。だが、新作撮影の日に気付く、今日の共演者の一人はトモコの実の母親だと。第3話 LIGHT MY FIRE43歳の主婦・佐藤良枝はダラダラ過ごし、向かいの家の郵便物を勝手にチェック、気がつけば消臭剤を巻く毎日。夫は平凡なサラリーマン、娘の友子はデパートに勤務している。最近、風俗の仕事で娘と共演したのには驚いたがまあいい。ある日、ゴミ屋敷として有名だった家に清掃員がくるとのお知らせが来る。二階には義母の死体があるハズ…良枝は向かいの家に放火していた青年に自分の家にも火をつけるよう迫る。第4話 GIMMIE SHELTER26歳のカラオケボックス店員・青柳光一は流されやすさが祟り、カラオケボックスが女子高生風俗の温床になっても抵抗しきれずにいた。"常連"には小説家という触れ込みの西郷寺敬次郎というオヤジもいた。いろいろなストレスを晴らすため、犬の鳴き声が五月蝿い家に何度も抗議文を送っているのに改善が見られない。職場に警察が踏み込み、ふんだりけったりだ。ついに放火を決意するが、実行最中にゴミ屋敷の女に家に火をつけるよう迫られる。第5話 I SHALL BE RELEASEDデビューは純文学だったものの、52歳の官能小説作家・西郷寺敬次郎は今日も口述筆記をしていた。渋谷で客引きに引っかかってからしばしば女子高生風俗に入り浸るようになるが警察に捕まりそうになって逃げ出し、ホームレスに救われる。第6話 GOOD VIBRATIONS28歳のテープりライター玉木小百合は西郷寺敬次郎の口述テープの原稿起こしをしている。仕事の収入はあまりよくないが、裏ビデオを売って生活しているので困ってはいない。図書館で引っ掛けた博のほかにも郵便局員らも相手にしている。デブ女と罵られながらもビデオが売れた日にはステーキ用の肉を自分にご褒美として与えるのだ。
January 31, 2006
未だに全快の兆しなく…お腹が空いても胃で拒否されるってのは、なかなか切ない。というか、食べないと体力がなくなるんだけどなぁ…
January 31, 2006
ARSENE LUPINポプラ社。ルパンシリーズにいざ!あとがきを読んだらこれは訳者の南氏が子供が読みやすいように書き改めているらしい。やられた…。どおりで書かれた時代と国を照らし合わせてみても"スーパーマンのような"という表現がしっくり来なかったはずだ。ずっと同じところ(出版社)で読もうと思ったが(図書館に揃っていたため)断念しよう。とはいえ、物語の大筋はきっと変わってないだろうし、楽しめることは間違いないのだけれど。大ニュース・ルパンとらわる・天才的頭脳と運動神経を持った変装自在の怪盗紳士・アルセーヌ ルパンがフランスからアメリカへ向かう大客船プロバンス号に潜伏しているとの噂が広まる。お互いを疑う一等船客達。ルパンが狙うのはお金持ちのみ。しかも、それを貧しい人に分け与えたりするから二等、三等船客には人気である。途切れた電報から金髪で右腕に傷があるRと言う人物が疑われるが―ルパンと美しい少女との恋。第一話がガニマール警部に捕まる話だったとは驚きだった。作者・ルブランとルパンが友人と言う設定は怪盗と探偵の違いはあるけれど、横溝正史と金田一耕助みたいだなぁ…と思ったが、ルパンが先か。文脈にホームズがしょっちゅう出てくるのは作者(ルブラン)が気になっている作品ゆえか?悪魔男爵の盗難事件・フランス・サンテ刑務所に捕らわれているはずのルパンから財産家であり、悪魔(サタン)男爵と呼ばれるカオルン男爵の住む城に予告状が届く。警察は(ルパンは刑務所にいるため)取り合ってくれず、男爵は休暇で近くに来ていたガニマール警部に協力を頼むも計画はまんまと実行されてしまう。刑務所にいながらの犯行。ガニマールがルパンに尋ねるとその真相は―ルパン三世もよく銭型警部に変装していたなぁと思ったが、ここが原点だったのかな…ルパンの脱走・公判前に脱走を宣言したルパン。そのため彼の監視は厳しくなる一方である。馬鹿し合い、騙し合いの中、監視の目を知った上で脱走し、そのまま刑務所に戻るルパン。公判の日、そこに立っていたのは彼ではなかった!どこでルパンは消えたのか?本人が本人ではない振りをする。いるのにいない、いるはずないと大衆心理が後押しする…人の心理をよく読んでいるなぁ。ガニマール警部とルパンのやり取りは微笑ましい。奇怪な乗客・ルパンが脱走してからまだ捕まっていない。どこか遠くへ逃亡したのかそれとも…パリ発ルーアン行きの列車内、青年紳士と警視庁警務課勤務の夫を持つ女性が乗り合わせた男に襲われた。盗まれたものを追って青年紳士は警察の手も借りて男を追う。誰がルパンかは一目瞭然。でも、油断大敵、怪盗紳士が襲われることだってあるってこと。ぼくの少年時代・スーピーズ伯爵家に伝わる家宝のネックレスが盗まれた。疑われたのは夫人の友人で今はお手伝いとして城内に身を寄せる未亡人・アンリエットだった。母を想い、盗んだ宝石を売って密かに支える子供ラウール。後にスーピーズ夫人に母の疑惑を晴らすため真相を伝えたのはルパンである。母亡き後は乳母ビクトワールに育てられたと言う彼。ビクトワールはきっとこれからも登場するのだろうとチェック。
January 30, 2006
「YEBISU BAR」と「Yahoo!Books」に掲載されたものだったらしい。お酒のおつまみにいいような食事シーン(メニュー)があるのはそのせいかな?お目当てだった三浦しをんの他は角田氏くらいしか読んだことなかったなぁ。春太の毎日・三浦しをん俺の最初で最後の恋人・麻子。モテる俺を妬くくせに、米倉とかいう男と浮気している。だが、米倉のことを少しは認めてやらないと。俺がずっと一緒にいられるわけではないのだから…可愛らしい話。ヒトリシズカ・谷村志穂一年に一度の逢瀬。登山写真家でもある榴木が冬山から帰ってくる。私は彼と出会ったモエレ沼の丘に寄ってから、東京・泉岳寺へと行く。母からの呪縛から逃れ、バレエを辞められるのも彼のお陰。今年も一人、彼を待つ。静かに凛とした空気が漂う。海辺食堂の姉妹・阿川佐和子海辺にある食堂の美人姉妹、姉は店の看板娘でホールを切り盛り。人見知りの激しい妹は料理の腕はピカイチだが、台所から出てこない。妹を心配し、盛り立てようとする姉。そんな時、両親に相次いで先立たれ、妹も病に倒れる。途方にくれる姉。店には人見知りだったはずの妹の彼候補が何人も現れて…ありがちな設定だが、童話のような雰囲気。スケジュール・沢村凛スケジュールを作って、そのとおりに実行するのが得意というか、唯一の特技である天音妙。自分ひとりの予定だけで、他人には干渉しないを前提に、それは社会人になった今でも続いている。高校時代の友人達とは二十歳からビアガーデンで年一回合うのが恒例だ。もし相手が望めば、24歳で出会った人を最後の恋の相手として結婚しようと密かに決意。そうして計画は順調に進んでいたのだが―たった一つのリセット、でもそれ以外は全てスケジュールどおり。と言うラストが小気味良いけど、すごいな。LAST Love・柴田よしきほんのり結婚を考えていた相手に「最後の恋の相手を見つけた」と言って振られた真由美。キャリアウーマンとしての実績は充分。条件にあう人と結婚した琴子のようにもう、恋などせずに結婚するか…紹介された高橋との結婚直前に気になるのは「最後の恋」の意味。真由美は沢木に問う。ラストがほのぼの爽快。私は鏡・松尾由美文芸部の編集長になった比呂のもとに「美容院で後ろの仕上がり確認をするだけにある鏡の恋」を題材にした作者不明の小説が届く。比呂が思いを寄せる病弱な高野先輩のものでは?と思うが、後輩のいずみに否定される。思いを告げられないのは誰なのか―小説と上手くリンクさせている、かな。キープ・乃南アサ15歳の時に神に祈った、これが最後でいいと。その願いは断たれたが、恋ができない状況は呪いのように続いていた。愛もなく請われるままに結婚するも失敗。ダメ上司&部下の配属に溜まる一方のストレスを抱え、今日も一人、バーへ行く。ラストに訪れる恋の予感。好きでもないのに好きな振りをすることをよすと神に祈る。バーのマスターはいつでも聞き役。こういうのって難しいだろうなぁ。おかえりなさい・角田光代怪しい宗教勧誘のパンフレット配布のバイトを引き受けてしまったぼく。でも、その途中で出会った老婆は昔の夫にぼくを見立て、ご飯を食べさせてくれたり、いつも温かく迎えてくれた。騙していたのかもしれないが、あんな暖かい空気を持つ家庭を持ちたいと思っていたのだ。日常生活の温かさを照らし出したと言う感じか?
January 30, 2006
ぶっ倒れる前に読んだからちょっと内容が朧だ…訳書にはエルフギフト 上、下、共訳でバーティミアスシリーズサマルカンドの秘宝、ゴーレムの眼などがあり、翻訳家として活躍する金原氏。最近では娘の金原ひとみが「蛇にピアス」で芥川賞を取ったことでも有名になった。そんな彼が翻訳家を目指したのは些細なきっかけから。就職難の折、友人と屋台のカレー屋を計画中に大学の卒論指導教授に声をかけられ何となく大学院に。そして、研究をしながら博士課程に進む中で翻訳の仕事が来て…とこんな具合。その後は非常勤講師→助教授→…と教えながら翻訳の仕事をこなしていったらしい。もちろん、それまでには翻訳の下訳の仕事などもこなしていたり、自分たちで良い洋書の紹介をする会報を作ったり、新聞に批評を載せたりといろいろな活動をしている。日本特有の終助詞(語尾)や「I」の表現の仕方に悩み、訳はどうあっても人の手を通るから原書を読めればそれが一番と言い、自分でも他の人の訳を読むと違和感があるから良い本は自分で訳したいともいう。自分の表現が古かったり合わない場合は(それを見極め)それにあう若い人と共訳にしていたり、タイトルセンスがないから(ほとんどが直訳して)問題があるときは編集部に任せていること、20年もすれば訳も古くなるから新しい訳が必要とあっさり認めている。また、翻訳家一本で暮らすことの大変さ、黒子になりがちで認められにくいこと、辞書に夢中になってしまう人は翻訳家には向かないなどの向き不向き論、今まで訳した本の思い出や、今までに教えた生徒達の話、結局、自分は日本語が好きで、翻訳以外の会話などの英語は苦手というエピソードも、さっぱりとしたあっけらかんと語っている。ハリー・ポッターによってファンタジーの間口が広がったことを歓迎してもいた。翻訳にも手を出している江國香織との対談や、大学で受け持った「創作ゼミ」から作家になった貴重な生徒、古橋秀之と秋山瑞人との鼎談もある。確か、大学には通ってなかったけど、金原ひとみもこの「創作ゼミ」に参加していたと彼女が芥川賞をとったときの記事で読んだ気がするのだが…学年ごとにノルマ(規定枚数)があり、創作したものを提出。それをゼミ生たちと批評するというなんともゆったりと構えた面白そうなもの。しかも、それがあったのは文学部ではなく、社会学部だったとか…2005年12月発行ほとんどはメールマガジン「児童文学評論」連載のエッセイ「あとがき大全」2001年6月号~2005年5月号より抜粋。+新聞や雑誌などに寄せたもの、書き下ろし、語り下ろし。
January 30, 2006
最近の気の迷いが先か、体が弱っていたから気が迷ったのか…今朝起きたら、微熱くらいに下がっていて良かった。これでインフルエンザ疑惑は回避できたか?昨日はどんなに高熱でも出なかった汗も出てきたし、少しずつ回復中。でも、こんなに一気に症状が出たのは珍しい。今年はこんな風邪が流行っていたのだろうか?熱のせいもあって力が入らなくて仕事が出来ない…納品遅れるのと明日も仕事出来なさそうな連絡しないとなぁ…
January 29, 2006
ずっと本調子ではなかったが、それでもそれが"普通"になりつつあり、(喉がかさついたり、鼻がスンっとしたりはするけれど)どこがどうにもなってなかったのだが、明け方、急に吐き気をもよおしたと思ったら、あとはトイレとお友達。胃は痛むは、気持ち悪いは、下痢もするはでいろいろあって撃沈。ご飯も喉を通らず、痛みがひどいので仕方なく薬のお世話になり、起きてられなくて寝るばかり。命綱になったのはポカリスウェット。部活中にはお世話になっていたが、最近はスウェットって汗じゃん、とか、普通に飲むには甘いよね、とか言いたい放題言っててすみませんでしたって感じ。これしか飲めなかった。そして、ありがたかったです(爆)落ち着いてきたかと思えば何年ぶりかの高熱(38.5℃)を記録。もしやインフルエンザ!?と怯えつつ爆睡。夜にはおかゆが食べれるようになってきて、少しは回復?久々の熱と寝たきり生活であちこち痛い…
January 28, 2006
ずっと住んでいた地であり、場所によっての相性や好きな所も苦手なところもあるけれど、やはり愛着がある。いろんな人が来て、帰ったり、暮らしたりしている。その中には東京を嫌いだったり、苦手だったり、元々敬遠していたりする人ももちろんいる。ただ単に合わない人も、いろいろな事情がある人もいる。それはそれで仕方ないし、それでいいとも思う。けれど嫌いだったり、気に食わないと思うことを私にぶつけられても困るというか、言葉を悪くすればうんざり、そして結局、淋しくというかモヤモヤしてしまう。でも、これも仕方のないことなのかな…
January 27, 2006
N県警察本部に激震走る!?阪神大震災が起こったその日、人事案を挙げた後、N県警本部の警務課長の不破義人が失踪。椎野本部長に重用され、県警の事情に精通し、人望も厚い不破が姿を消したのは事故か事件か、失踪か…警務課長の姿を追う中でN県警中枢には亀裂入り始める。本部長(46)の保身、キャリア組で将来の見通しも今のところ明るい冬木警務部長(35)、大震災の応援要請の準備に奔走する準キャリアの堀川警備部長(51)、ホステス殺しの件も追う叩き上げの藤巻刑事部長(58)、無口を装う倉本生活安全部長(57)、同期の倉本の上を狙う間宮交通部長(57)。県警幹部の利害と思惑が錯綜する。キャリア対ノンキャリアかに見えた人間関係も、ホステス殺し、交通違反のもみ消し、四年前の選挙違反事件などが絡み合い、主導権争い、情報隠蔽もあって解決の糸口がなかなか見つからなかった―捜査の公正性なんてすっ飛ぶそれぞれの保身体質が浮かんでくる。警察だって人間だもの。綺麗な顔を見せていてもいざという時に見える本質はどうか。こういった切り口はさすが横山氏。夫達のそ知らぬところで妻達も欲や嫉妬にまみれた情報合戦。部下達も暗躍して…それぞれが必死にもがきながら到達する先に見えたものとは?大震災にかけてあるが、実際、応援要請の準備にあたった堀川警備部長以外は地震の事はそっちのけ。最後に不破の妻が「誰も本当に(不破のことを)心配してなく、彼が哀れだ」ともらす。近くにいてさえ考えたのは自分のことだけ…それが人間と言ったらそれまでだし、人のことをいえる立場でもないが、それでも妙に虚しさが残る。地震にかかりきりで、半ば外野のようだった堀川が一番本質を見ようとしていたのはなんとも皮肉だった。
January 26, 2006
先輩のグループ展を見に高円寺のギャラリーへ。雰囲気のいいギャラリーで、置いてある家具も温かい木のぬくもり。ギャラリーと作品のバランスもピッタリ。作品はもちろん素敵で、可愛い布の作品、陶による小箱、美味しそうなお菓子…いろいろな所にセンスが光っていた。
January 26, 2006
日陰は雪が残ってる。しかも凍っているので危ない。商店街などではヤル気の差が如実に現れてる…凍っちゃうとなくなるの時間かかるだろうなぁ。
January 25, 2006
同じ作業を繰り返していたため、爪がちょっと浮いてしまった。ココからはがれたらどうしようねぇピリッと痛い。本を3冊同時に(電車内、ちょこっと、寝しなそれぞれ読むもの変えていた)読み始めたら中途半端に。そりゃそうだ。
January 24, 2006
昨日あまりに寒かったので、今日は着脹れて仕事へ寒さが和らいでいたこともあり、快適に過ごすやはり今年は寒いのだと思い知る
January 24, 2006
晴天、主要道路は雪かきしてあったので問題なく仕事へ。ただ、端っこで凍った雪に北風が吹いて、外気の体感温度は低かったのでは?まぁ、暖かいコート着ていったので外は問題なかった。…工房の暖房の効きが悪く、室内でもマフラーして仕事しないと寒かった~。火を使う仕事が今日は少なかったせいもあるけど。寒さの脅威を身に染みて感じ、帰りがけに使いやすそうなインナーや靴下などを購入。早く暖かくなるといいなぁ…。
January 23, 2006
昨日は結局9cmくらいの積雪量だったとか。雪は降ったあとにすぐ溶ければいいが、そうではないので困る。(このくらいの積雪量ならば)凍結、ぐちゃぐちゃと、降っている時よりも後の方が危険が多いし。センター試験の初日でもあった昨日はリスニングテストで問題発生。聞こえづらかったり、落として壊れたり、手を挙げれば無条件で(機械確認せずに)再テスト出来たと言う。試験ってどこをもって平等とするか難しいだろうなぁ、とぼんやり思った。
January 22, 2006
La Vengeance de ka装画・挿絵 喜国雅彦かつて子どもだったあなたと少年少女のためのミステリーランドシリーズ(第8回配本)あとがきになる"わたしが子どもだったころ"がないのが残念でした。作者がフランスの古本屋で見つけた原書「La Vengeance de ka」を翻訳した。という設定で描かれるのはかの有名な"怪盗アルセーヌ・ルパン"の話!!!…でも、あるまじきことにモーリス・ルブラン原作のルパンシリーズ…未読なのだった。なので、節々の(人物)設定がマニア垂涎というか、知ってて当たり前かもしれないこと、「ああ!ココ(の設定)も使ってるのね」などとうなずきながら楽しむことは出来なかった。いろんなエピソードの前振りになっているんだろうな、ということは予測できるのだが…なんとも、もったいない読者になっていたような気がする。ルパンシリーズ未読でも面白かったのだが、読んでいる方がお得な楽しみがある気がしてならない。今更ながらに、ルパンを読もうと決意…新聞の編集長ジャン・サルバトールにふんする怪盗紳士アルセーヌ・ルパンが最近、心魅かれているものは「怪奇!バラバラ死体の恐怖!」ではなく、古代エジプト展で公開される"ホルスの眼"というメダリオンである。発掘者のバーボン博士の居城「エイグル城」に潜入させていた使用人ベロニック。彼女は暗号の記した紙とスカラベのペンダントトップを握ったまま殺されていた。また、「エイグル城」には消えた金塊の謎、密室に置かれた脅迫状事件、城周辺ではミイラ男の噂があった―エジプトの発掘品を公開するための大パーティーでサルバトール(ルパン)はパリ大学の有名な考古学教授ジョルジュ・バーボン博士の娘・クララが"カー(生霊)の呪い"をさけぶエジプト人・アフマドに襲われたところを助ける。取材と言う名目で潜入した「エイグル城」で起きたのはクララの姉夫婦殺害事件。ルパンの優秀な部下で、パリ警視庁に潜入させている刑事マルコ・ブルサンとともにプライドをかけて事件に挑む!密室の謎、暗号、ミイラ男に過去の発掘現場で起きた崩落事故(で死んだクララの元婚約者)、城とくれば隠し通路、と知らずともお約束に思える展開で引き込まれた。拝金主義で密輸入をしているらしいゼローム男爵(クララの姉・アンリエットの夫)というのも分かりやすい登場人物。事件解決後に、前城主の謎であった消えた金塊の行方さえも解いてしまう鮮やかな推理。でもそこは、探偵ではなく「怪盗」としての解決。ニヤリとさせられる。マルコや、サルバトールに捜査協力を願い出るパリ警視庁のアレクサンドル・ジュドウィ警部は原作にもいるのだろうか?原作では"ホルスの眼"をエジプトまで行って盗んだのだろうか?バーボン家に仕える執事がイギリス人というところで眉をひそめる"イギリス人嫌い"のフランス人・ルパンというのはホームズとの対決の前振り?そんな所も気になりつつ読了。
January 22, 2006
『怪談』に所収された別の章心(抄)停車場で・罪人が送致される時に通る停車場には多くの見物人がいた。その中に、被害者の妻と息子がいた。子供の顔を見て泣き崩れ、許しを請う罪人。彼が実際に行き会った風景。子供だけは生かしておく犯罪もこの頃多かった(子供には勝てない)と書いてある。今は変わった、と感じる。仏の畑の落穂(抄)生神・地震の後に起こった津波。村人達を助けるために元村長でもあり、知恵袋として一目おかれていた浜口五兵衛は自分の住処と稲を焼き、それによって人を集め、津波から村人を救った。その後、生神として祭られた話を日本の風習などを交えて紹介。生前から別の場所に人間(個人)を祀ることを西洋の霊魂説では説明しがたいと結んでいる。人形の墓・その年の内に死人が二人出ると三人目が曳かれる(三人目の死者がでる)という言い伝えがあり、それを防ぐためには人形を身代わりに墓を立てるという。また、それを話した娘の坐ったところにぬくもりが残っているうちに坐るとその人の不幸をしょうため、そこを叩いてから坐るといいというおまじないについても記載。異国風物と回想(抄)富士の山・富士登山の記録。骨董(抄)茶わんの中・茶わんに映った男が訪ねてくるが、切り捨ててしまい、彼の家来の恨みも買う話。(結末は伝えられてないため尻切れのまま終わる)草ひばり・死んでしまった(飼っていた)クサヒバリの話。日本雑記(抄)乙吉のだるま・達磨の由来(達磨大師)。日本での達磨の用いられ方(玩具やお寺の達磨)を紹介。また、旅行中に世話になった乙吉の親切で良心的な対応についても書き記している。果心居士・仏画を見せて仏の教えを説く果心居士。仏画を求めた織田信長や明智光秀らの手のものに襲われたり、牢につながれたりしながらも飄々と生き、絵の中に姿を消したという。
January 21, 2006
ネクロポリス 上 下の中で、「百物語」をする場面がある。そこで主人公が"耳なし芳一"を話そうとするが、ラストの教訓がどうだったか思い出せないとあり、そういえば、ラストってどうだっけ?と気になったので借りてみた。かの有名な「怪談」。映像などでは見たことあるが、ちゃんと読むのは初めてかも。原作は英文だったものを翻訳したもの(訳:平井呈一 金の星社発行 日本の文学15)日本の心を大事にしながら、時に外国人としての(感覚で)ギャップを丁寧に説明している。海外でも多く読まれたというのもうなずけるし、こういう面から日本を紹介してくれる人がいてありがたいなぁ、と今更ながらに感謝。小泉八雲:本名 ラフカディオ・ハーン(アイルランド人でイギリス軍医の父と東洋人の血の混じったギリシャ系の母を持つ)日本に帰化した時に小泉八雲を名乗る。小泉の清は妻・小泉節(セツ)の姓。八雲は有名な日本の神話にある「八雲立つ、出雲八重垣~」から。ちなみに怪談とは「ばけものに関する話。妖怪、幽霊、鬼、狐、狸などについての迷信的な口碑、伝説」(広辞苑)だそうな。「怪談」:不思議なことの物語と研究~日本の古典、古事を彼なりに肉付けしたものや、彼自身が各地で聞き及んだ話などが収められている。耳なし芳一のはなし・腕の良い盲目の琵琶法師である芳一は源平の物語の中でも「壇ノ浦合戦の段」を得意としていた。身を寄せていた阿弥陀寺で和尚の留守中に琵琶を弾いているとさるお方からの使者が彼を迎えに来て、「壇ノ浦合戦の段」を披露する事になる。毎夜出掛ける芳一を心配した和尚が寺男に確かめさせると、彼は阿弥陀寺裏にある安徳帝の陵(墓)の前、人魂に囲まれていた。和尚の計らいで使者に見えぬよう全身に経文を書き、難を逃れようとしたが、経文を書いた納所のミスで耳だけ書き忘れられていた。見える耳を引きちぎって去る使者。その後、芳一は良医の手によって本復し、また、その不思議な危難の噂が広まったことにより、"耳なし芳一"という異名と共に益々有名になった。教訓話ではなく奇談であるから、ラストにこれといった"オチ"は必要なかったなぁ、と読み始めて気付いた。でも、気になっていただけに読んですっきり。おしどり・ひとつがいのおしどりを見つけた猟師が雄を仕留めた。その夜、夢に綺麗な女がでてきて「私が夫なくして生きていけないことが明日も沼に来れば分かるでしょう」と言う。次の日、沼に行ってみると彼を見つけた雌のおしどりは自分に嘴を突き立て死んだ。それを見た男は剃髪し、僧になった。お貞の話・許嫁との婚前間近に病死した娘・おていは死ぬ前に「もしも私を思い続けてくれるのならば生まれ変わってあなたの前に現れる」と相手の男に約束する。その後、生まれ変わったお貞に再会した男は彼女と結婚するが、再会時に自分は「お貞」だと告白したあと、前世の記憶は消えていたという。うばざくら・大病にかかった娘の身代わりになることをお不動様に祈願した乳母。祈願成就の後に死ぬが、その間際、お不動様に約束した桜を植えるよう周囲に頼む。願い通り桜を植えると乳母・お袖の命日(二月十六日)に花が咲くようになり、その桜は「うばざくら」と呼ばれるようになった。かけひき・罪人が刑に処されるとき、役人に「(自分を殺さば)恨みをかける」と言う。役人は一計を案じ、「その気持ちが本当ならば首を落とされたと気に目の前にある石に噛み付いてみろ」と彼の気持ちをそらし、恨みながら死ぬことを防いだ。鏡と鐘・鐘を造るために寄進した鏡のことを娘が惜しんだため、鏡は溶けなかった。そのこと(彼女が本心から寄進したのではないと噂)が広まり、恥ずかしさも募った娘は「鐘を撞き割る者がいればそのものに金銀財宝を授ける」と言い残し身投げする。その言葉を真に受けて時を選ばず鐘をつく村人達に困り果てた寺は鐘を沼に捨ててしまう。この鐘は「無間の鐘」と呼ばれた。後日談として、平家の武士・梶原景季のために金子が必要になった梅が枝が「無間の鐘」を想定した鉢を割れるまで叩き、その理由を聞いた周囲の人が金子を彼女に送ったという話も載っている。食人鬼・禅家の僧が美濃の国を行脚している時に立ち寄った村では死人がでると死体を残して村人はよその村に行くという風習があるという。村に残った僧は死体を食らう食人鬼を見る。その正体は生前は僧であった食人鬼は施餓鬼(仏教法会の一つで餓鬼道に落ちて苦しんでいるものに対して食物を施して供養をするもの。)を頼み、姿を消す。ろくろ首・山中で親切なきこりの元に身を寄せた行脚僧がきこりの正体がろくろ首であることを見破り、返り討ちにする。その後、彼は袖に噛み付いた首をぶら下げて行脚を続ける。葬られた秘密・病で死んだお園が昔(主人以外の人から)もらった恋文が(残っていることが)気懸かりで幽霊となって現れる。誰にも他言せず、和尚が件の文を焼き捨てる。雪おんな・山中で吹雪にあった時に出会った雪女に自分のことを口止めされた若者。後に、彼が唯一秘密をこぼした妻は件の雪女だった。夫婦となり、子供もいたため、彼女は男の命をとらずに姿を消す。この話が伝わっているのが今の東京都調布市だということに驚いた。昔はあの辺りも雪が多かったのだろう。青柳ものがたり・武芸の達人とも言われた男が旅の途中で出会い、妻にと望んだ娘と紆余曲折の末に結ばれるが、数年後、彼女は急にこの世からいなくなる。実は彼女は柳の木の化身で、本体の木が伐採されたため姿が消えたのだった。十六ざくら・皆の心を楽しませていた桜が枯れた時、桜の為に身代わりになった老人がいた。彼の切腹した日(正月十六日)に桜は咲くようになった。安芸之介の夢・安芸之介は夢の中で立派な家に迎え入れられ、子もなした。夢から覚めて近くを掘るとそこには蟻の巣があった―力(りき)ばか・知能は低いが力持ちの力が死んだ時に母親は彼の手に「力ばか」と書いた。三ヵ月後、さるお屋敷で生まれた男の子の手には「力ばか」の文字が。生まれ変わりを喜ぶ力の母。文字を消すには力の墓の砂を使った。ひまわり・ジプシーに対する偏見を子供の視点で書いた話。(外国の話)蓬莱・蓬莱とは桃源郷のことであるが、八雲は蜃気楼・まぼろしとして紹介。老いることなく、飢えることなく、心健やかに暮らせるという蓬莱。それは霊妙な大気を吸っているためにも思えるが、理想に対する憧れ・希望の現れであるとも言っている。むじな・原文(英文)つき。男が泣いている娘を見ると彼女はのっぺらぼうだった。驚き逃げた男が屋台で事の次第を話すと、屋台の親父が一言「それはこんな顔だったかい?」親父の手が顔をなぞると、のっぺらぼうになった―有名なむじなに化かされた話。
January 21, 2006
都心部では初雪、だったかな?いや、昨年末ぱらついたはずだ…。新潟県などではすでに豪雪で被害も大きい最中、6cmくらいの積雪量で騒ぐほどではないのだろうが、風雪に弱い都心部、いやはや、今日が週末でよかった…ああ、でも、今日はセンター試験だったはず。受験生には交通の不安、寒さなどの辛さも重なって大変だろうな。そういや、私が受験の時にも雪降った事あったなぁ…
January 21, 2006
宮部氏と室井氏の爆笑対談集(2000年4月発行)酔っ払っていたり、焦点があってなかったりと怖いタクシーの運転手の話、不思議な話などのストック盛りだくさんで、女優であり、エッセイストとしても活躍中の室井氏。下町っ子で旅行が苦手、速記を勉強したり、いつか使えるかもしれない資格を取り、妄想力で小説を書く宮部氏。二人には何か通じるものがあり、何回かに渡った対談もトントン楽しくつつがなく進む。銭湯が大好きだったり、おやつはそれぞれ蟹(富山・室井)ともんじゃ(下町・宮部)と住んでる土地が分かるものだったり、高級品にと言うか買物にそんなにこだわってなかったり、四柱推命では「福女」(宮部)と風水では「閏魚」(室井)というそれぞれお目出度かったり長寿を約束された星回りだったりとなんだか良さそうな運気を持っている。室井滋は「電波(雷波)少年」に出てた頃でもあったので、猿岩石の応援ヒッチハイク話や演歌歌手・赤城麗子として旅させられた話(トルコで垢すりした時はTV観てたなー…)、"赤城麗子"ディナーショーの宮部リポートもある。室井滋最初で最後!?の短編ミステリー『ミラーの女』も載っていて、それについてコメントする宮部氏という章もあって楽しい。
January 20, 2006
タイムリーにも読んでる途中で直木賞受賞。(東野圭吾「容疑者Xの献身」…図書館予約中…待ち遠しい)ラジオで今まで彼が(ノミネートされても)受賞できなかったのは以前、彼に女の子を取られたかなんかと言う審査員の一人・渡辺淳一氏の反対が強かったからといっていたそうだが、本当だろうか?マユツバモノ??1973年、大阪の廃墟ビルで一人の男・桐原洋介が殺された。男は質屋を営んでいたため、容疑者は何人も浮かんだが、決定打はなく事件は迷宮入りする。その一年ほどあと、「容疑者」の一人だった西本文代が事故とも自殺とも取れる死に方をしていた。暗い目をした被害者の息子・桐原亮司と人目を引く美しい容姿を持つ「容疑者」の娘・西本雪穂、まったく別々の人生を歩んでいるはずの彼らだが、彼らの歩む先には暗い影を持つ犯罪がいくつも起こる。「証拠」はないまま19年の歳月が過ぎようとしていた―自分の手を汚すことも厭わず、暗い道をひたすら歩み続ける亮司と賞賛と憧れ、才色兼備の名をほしいままに明るい道を歩いているかに見える雪穂。だが、二人とも昼間の"光"を焦がれ続ける。彼らの歩むはまやかしの太陽、白夜の中の道。特に雪穂の周りでは彼女に関わり、彼女を妨害しようとしたり、賞賛を浴びたり、嫌うもの、手足を引っ張るものが次々に襲われる。充分やっていけそうななかでも、ささいな遮断も徹底的に取り除く。周りの人間による描写で、雪穂や亮司が一人称を取ることはなく、彼らの心情は分からず、状況証拠だけが積み重なり、だんだん不穏な空気を察する人間も出て来る。それすらも排除し、または周りの人間が距離を置いたりしていくのだが、一時は雪穂の親友・江利子と付き合い、雪穂の前夫は友人、現夫を叔父に持つ篠塚成一や、最初の事件の担当で、退職後も彼らを追う刑事・笹垣がだんだん「真相」に近づいていく。そして、雪穂と亮司の接点に辿り着いたかに見えるラストに亮司が選んだ道は―彼らの心情の吐露はなくとも、茨の道に棘を自ら課していくような生き方を見ているだけで切ない。渇きがどこまで行っても癒えずに走るしか、落ちていくしかない。特に亮司はまやかしでも光の中を歩いているように見える雪穂の影の半身となって、徹底的に闇を歩く。「昼間を歩きたい」ふと漏らした告白が胸を打つ。ドラマ化されているらしいが、キャストがイマイチ自分の中(のイメージと)で馴染まないので観ないだろうなぁ…
January 19, 2006
The CATALOGUE OF DEATHJT広告「大人たばこ養成講座」やブックデザインなどで活躍のイラストレーターであり、ウンココロの作者である寄藤氏による"死"についてのカタログ。両親が実は宇宙人ではないかと疑っていた少年、寄藤氏。漠然とした疑問、不安、そういったものは死に対するスタンスと通じるものがある。そんな彼による死の概念の入門書、なのかも知れない。死に付いて考え、整理し、データなどを文とイラストで紹介。人(個人)や国、文化、宗教などによって死のとらえかたが違う。・死のカタチ(The FIGURE OF DEATH)では、霊になる・魂が抜ける、地底世界へ行く(古代日本・五行思想)、パラレルワールドへ行く(日本・アイヌ民族)、ほどける・四大分離(仏教)、戦場へ行く(古代北欧・バイキング)、近所の島に行く(パプワニューギニア・トロブリアン諸島)、死者の国でまつ(古代エジプト)、いなかったことになる(ジプシー)、輪廻する(インド他各国)、死神に魂を取られる(各地宗教)、一瞬、お別れする(イスラム教)、地獄に落ちる(日本)、などなどの宗教など思想のほか、肥料にしたり、臓器提供したりと科学、医療としてのとらえ方も紹介。なるほど、死のとらえ方によって、生き方も違ってくることもあるだろう。生きるために死を考える。・死のタイミング(THE TIMING OF DEATH)では平均寿命、からだの寿命、気持ちなどのこと、つまり、医療の発達などにより、「体と気持ちの終わり方のズレ」(生きたいと思っていても体がついていかず、本来なら死んでいた状態でも、延命治療によりながらえることが出きるようになったりした)が起こる。現代は「いつ死ぬべきか」のタイミングを個人で考える必要があるのではと問題提起。・死の場所(THE PLACE OF DEATH)では年間死亡者数、死亡場所をイラストで紹介。でも、日本の場合、イラストになったもの(交通事故、飛行機事故、山で遭難、家で火事など)はほんの一握りで、ほとんどは病院で死んでいると結ぶ。前の章ともつながって「ホスピス」などの終末医療のこともさらっと紹介。・死の理由(THE CAUSE OF DEATH)では死因(病気、事故、自殺など)を年代別に紹介。(年を取ると心疾患が多いとか、二十代では自殺が多く、幼い頃の死亡原因は事故がトップにくる、など)病気による死者の体の部位別死亡ランキング(心疾患なら胸のあたり、ガンの部位別統計表のようなもの)などもある。・死の物語(THE LEGEND OF DEATH)では実話・寓話、創作などを織り交ぜてそれぞれの人物の死(人生)をイラストで簡単に紹介。キリスト、仏陀、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三人は並列表記、野口英世、宮本武蔵、坂本龍馬、ヒトラー、アンネ・フランク、ピカソ、手塚治虫などの人生の浮き沈みを段差を付けて表現しているので分かりやすい。他には死際だけをひとコマでちょこちょこ紹介。クレオパトラ、弁慶、映画の登場人物(ウエストサイドストーリーのトニー、犬神家の一族・佐清、など)、漫画(北斗の拳・ラオウ)、小説などの人物(人ではないが、ハチ公、ごんぎつねも。ハムレット・オフィーリア、フランダースの犬・ネロ、人魚姫など)…映画で言えば先進国などの人の死が身近でなくなった国ほど人が大量に死ぬ映画が多いのかもしれないとも言っている。(イランやインドなど、人が多く死ぬ国ではそういう話は見かけないということ)・死のしまい方(THE WILL OF DEATH)では死を受け入れる過程、死にたいする態度を紹介。ショック、自分は死なないと否認したり、何故自分かと怒り、~したら死んでもいいと取引のようなことを考えたり、抑うつ、受容…その他にも逃げ、恐れや人のために犠牲になるなどもある。だれもに訪れる死をどう迎えるか、死と向き合う=自分の生き方と向き合うことだから少しずつ自分の人生を振り返り、直前で押しつぶされぬよう折りたたんでいくことも大切と個人の結論を提示。ユーモラスなイラスト共に紹介されているのでさらっと読めるのだが、「死」と言うだれにも訪れ、結果はあるが決まった概念がないものを題材(カタチ)にした時、こういう形態に収めることは難しかっただろうという感じが節々に見られた。「ウン~」のようにすっきり、というわけにはいかないし。でも、こういうところを入口にするのは悪くない、とも思う。
January 19, 2006
ぱんぷくりん 鶴之巻とついになっている絵本。こちらも三話収録。ふるさとに帰った竜・亡くなった祖父の遺品の中に痩せた竜の絵が描かれた欠けた皿があった。竜は孫娘に「ふるさとの中国の揚子江でおいしい魚が食べたい」と言う。成長した孫娘は願いを叶え、皿の中の竜を揚子江に放す。ある日、父親が買ってきた皿には丸々と太った竜の絵が。何故、再びふるさとを離れたかを問う娘に竜は「おなかがいっぱいになったからあと百年は(皿の中にいて)大丈夫、いっしょにいられます」と。怒りんぼうのだるま・自分の怒り顔を嫌った達磨はお面や、人に別の顔を描いてもらうが気に入らない。笑顔の素敵な若い娘に書いてもらうといつもと同じ顔に。でも、「願いがかなったから両目入れました」といって抱きしめた娘。元通りでも、ちょっと気分が違うだるまさん。金平等と流れ星・ケシの実の粒で出来ている金平等の中には人のタマシイが隠れているものがある。金平等を投げてみて声が聞こえたらその証拠。それを拾って満月の日に投げると流れ星になって天に帰る。その時に願いを叶えてくれる―それ以外の金平等はちゃんと食べましょう…これまたほのぼの可愛い話。同じ顔になっても、相手がいると自分の顔も好きになる。そんなだるまさんが愛らしい。
January 18, 2006
タイミングが合わないってことは縁がないってことかもしれない。いろいろ、気持ち、とか、機会、とか、いろいろ。うん、すっきりしていこう。
January 17, 2006
とはいえ、それだと仕事がたまるばかりだからこなしていかなきゃだけれども…いくらでもこなす馬力のある人間ではないから、自分の限界をちゃんと把握して、調整しつつやっていこう。仕事効率上げるためにも寝つきが最悪なのも解消していけるといいのだが。
January 16, 2006
自分たちが集めた食料を奪っていく横暴なバッタに対抗しようとする働きアリの物語。フルCGアニメ。フィクサススタジオだったか?発明好きのトラブルメーカー、女王アリ、圧倒的な数を誇る働きアリを従える重要性を説くバッタのボス、働きアリを助けるジプシーのサーカス団員(蜘蛛、芋虫、節虫、てんとう虫など)。虫の大敵は鳥。アイディアと勇気でバッタを追いやるという物語。まぁ、話がどうこうはいいとして、CGアニメでありながらエンディングにNG集があるというのが面白い。他のCGアニメでもあった。こういう遊びって良いな。
January 15, 2006
装画・挿絵 木内達朗それぞれの「きみ」が主人公となって紡がれる物語。脈絡ないようで、それがラストに収斂される。あいあい傘・十歳の誕生日の数日後、傘に入れてといってきた友だちに押し出された恵美は自分の傘から一人で傘に入っていた名前もよく知らない別のクラスの由香のもとへ行こうとして事故に合う。松葉杖生活を余儀なくされた彼女は一緒にいた友人、傘を持たせた母をも責め、クラスから孤立する。十一歳になった恵美は「みんな」はいらないと思う。今のクラスは万里が仕切っている。なわとび大会の回し手になったのは飛べない恵美と病気がちな由香だった。一緒に練習しながら穏やかだがどんくさい彼女にいらだち、ついには由香のせいで事故に合ったと責めてしまう恵美。調子のいい堀田ちゃんが孤立したり、無口で無愛想になった恵美が由香とぎこちなくも距離を縮めていく姿が描かれる。ねじれの位置・五年三組のヒーローだったブンちゃんこと和泉文彦の座は転校生・中西基哉によって脅かされていた。交通安全標語でも、水泳でも、野球でも―彼が本音を話せる大学一年生の不愛想な姉・恵美は基哉と仲良くなればいいなんて言う。どこか余裕の基哉を苦々しく思いつつも負ける前に譲ってしまう文彦。でも、彼にピッチャーの座を辞退されて我慢の糸が切れ喧嘩してしまう。友だちになる五分前、ジャングルジムにねじれの位置で座る二人を恵美は写真に撮る。先発の文彦とリリーフの基哉、黄金コンビになるだろう二人が食べるのは姉が「うざったい友だちみたいな味だよね」と言いつつも好きなボンタン飴だった―ふらふら・中学の1年D組の人気者・堀田芳美はいろいろなグループの人間関係を把握し、調子を合わせている。好きなのは「平和」なのに敵を作って「戦争」をはじめる友だち。ついには調子の良さを咎められ、堀田自身が敵として弾かれてしまう。いつもクラスからは浮き気味だけど、それでいて過不足ない二人・和泉恵美と楠原由香は小学校の時に彼女が犯したことも咎めず、静かに受け入れてくれた。由香は暖かく、恵美は相変わらず不愛想だったけれど―コロコロ敵が変わる友だち付き合いの虚しさを感じつつもカメレオンに戻る堀田を恵美は責めず、「頑張れば」と送り出す。そんな彼女達に堀田はボンタン飴を渡す。ぐりこ・サッカー部では一年で二人だけレギュラーになり、大会のベストイレブンにもなったスポーツ万能、成績優秀で一二をいつも争いながらも仲が良いブンちゃんとモトくんは皆が一目置く黄金コンビだ。成績も悪い・三好では小学校の時からブンちゃんの親友だと言っても信じてもらえない。ブンちゃんのお姉さんはそっけなくもグーでしか勝てなくても地道に少しづつ進めばいいと言ってくれる。ある日、自分の口が滑ったのが災いし、ブンちゃんが佐藤先輩たちに狙われた。でも、ブンちゃんも加勢したモトくんも彼を責めなかった。分からないことの方が多くて、分かることなんて少しだけど、"ブン"と"モト"は三好の聞きでも駆けつけるといってくれた―にゃんこの目・視力が悪くなる発作に見舞われたハナ。原因は分からない。親友の志保は最近、彼・戸川くんにべったりだ。彼女に振り回され気味のハナは同じ二年C組の由香に恵美とばかり一緒で淋しくないかと問う。由香は「友だちがたくさん欲しいとは思うけれど、恵美とたくさん一緒にいたい」と言う。「恵美を"もこもこの雲"だ」とも―以前、入院中の由香を励ましてくれたという病院の天井絵から抜け出したという本当のもこもこの雲を探す恵美。「"ほんとのもこもこの雲"は由香」だとも恵美は言う。心因性の視力低下で度なし眼鏡をかけていたハナだが、一緒にいなくても淋しくない相手が友だちだと言う恵美、志保は相変わらずだけど、でも・・・別れの曲・バレンタインデーにチョコなんて期待できないし、補欠だったサッカー部を引退したのにちょくちょく顔を出している佐藤。母のピアノ教室に通い、思いを寄せている梅村琴乃からは二年でサッカー部長で生徒会副会長の中西とサッカー部副部長で生徒会長の和泉が移っているビデオを貸して欲しいと言われるし、彼女自身は別のクラスの岸と付き合っているらしいし、部活に出て和泉に怪我までさせてしまう。でも、和泉の姉はそんな彼がベンチでガッツポーズした姿といつもは寂しそうに映ってた事、天気のいい青い空を邪魔する雲を邪魔じゃないから頑張れ、といって和泉に渡すはずのチョコをくれる。「ねこふんじゃった」が佐藤の「別れの曲」となった―千羽鶴・お見舞いの千羽鶴は頭を折らない。中学三年の秋、転校したクラスの一ヶ月足らずしか会わなかったが入院した由香のために千羽鶴を折ることを提案した西村。だが、由香の親友であるとされる恵美が参加する気配はなく、誘っても断られるだけ。いじめにあい、自分が入院した時にクラスメイトが追った千羽鶴にはひどい言葉が書かれていた。それに負けないよう、由香のための千羽鶴を折るが、そんな西村は浮いていると言われてしまう。戸惑う西村に「『みんな』でいるうちは友だちじゃない。いなくなっても一生わすれない友だちが一人いればいい。だから『みんな』に付き合っている暇はない」とぶっきらぼうと言いながら恵美は由香の元に連れて行く。自分のために千羽鶴を折る由香は笑顔で彼女を迎える。由香の側には恵美が描いた「もこもこの雲」の絵があった―かげふみ・中学最後の年、黄金コンビだったブンとモト。だが、モトが思いを寄せていた石川美紀が付き合っていたのも、市内選抜チームに選ばれたのもブンだった。でも、モトとのコンビネーションが悪くなったことを危惧したブンは選抜チームを辞めると言っているらしい。モトのことを「親友」で「相棒」で「ライバル」だとを言うブンを殴る。そんな彼らを友人の墓参りに連れてきながら姉・恵美は見守る。ずっとうつむいた後は笑顔になると―花いちもんめ・小学五年から仲良くなって五年目、高校入試直前、危篤状態に陥った由香を心配する恵美。先生以外で彼女の体調を知っているのは恵美だけ。そんな時に偶然かもしれないが、由香のことを気にかけてくれた堀田、ハナ、西村。これは由香による優しい奇跡かもしれない。ずっと一緒にはいられないかもしれないけど、それでもいいかと最初に言った由香、花いちもんめをしたらきっと恵美のことを欲しいといってくれるだろう由香、そして、二人で「だれもいらない」と言うのだ。足の悪い恵美とのろまな由香、二人の歩調はあっていた。思い出があるから悲しくない。優しい子は天国に行く時に「もこもこ雲」を残す。一緒の写真はなかったかわりに、恵美は雲を写真に撮る―きみの友だち・一日だけ、恵美の写真がギャラリーに飾られた。京都の大学に行ったモト、浪人中のブン、三好、プー太郎の佐藤先輩、堀田、ハナ、西村もいる。人の写真と雲の写真の中、由香の墓参りを終えた恵美と僕は結婚する―僕の視点で描かれた物語。でも、いろいろな気持ちが代弁されていて、暖かくなる物語。何故こういう形態になったかも「きみの友だち」で全て分かる。今では友だちも増えた恵美だけど、あの頃のことも忘れてない、もちろん由香のことも。"友だち"の定義は人それぞれだけど、これを読むと温かくそれぞれの登場人物にエールを送りたくなった。恵美と由香の絆の強さも輝いているが、その周りに登場する揺れる人々も魅力的。ブンとモトのコンビも何ともいえず良い。恵美が「うざったい友だちみたいな味」といいながら嬉しそうに食べるボンタン飴、それをはじめにくれたのは堀田だった。と言う静かなつながりもいい。
January 14, 2006
本棚整理していてこれも読み直そうと手に取った1冊。「六番目の小夜子」の関根秋、「図書館の海」の夏、彼らの兄・春がでている小説。ちなみに関根家は題材になりやすく「象と耳鳴り」では父が活躍している。友人・志土に連れてこられた無機質な廃墟の離島で春が聞いたのはここで発見された不審な死体の話。学校の体育館で発見された餓死死体、高層アパートの屋上にあった高所から落ちたとされる全身打撲死体、映画館の座席に腰掛けていた感電死体・・・死亡時刻も限りなく近い。偶然による事故なのか、殺人か?しかも、餓死死体は志土の高校時代の友人だったと言う。二人の検事が挑む事件の真相とは?穏やかでありながら鋭い視点を持つ春。志土は何故彼をつれてきたのか―彼らの続編もあれば面白いのになぁ。
January 14, 2006
結末は覚えているのに詳細を忘れていたので読み直し。青に捧げる悪夢の中に続編、というかその後の渚の話がある。7月20日はあたし・杉原渚の誕生日イブ(前日)。あたしには14歳年上の良輔兄貴がいる。その日、彼のお嫁さん、つまり義姉・柚子が自殺に失敗して昏睡状態だった後に死んだ。その頃、義姉のストーカーをして、襲った男・田所も事故で死亡したという。彼が死ぬ直前、誰かに追われてたようだという証言により、兄貴が疑われるはめに。兄貴の容疑を晴らすために渚は奔走する。痴漢に襲われた親友・サチ、幼なじみで渚に思いを寄せる忍、渚が"お手伝い"する古本屋・鬼頭堂の典子さん、兄の友人などが絡み合いラストへ。ああそうだったと思い出しながら読んだが、そうすると「青に捧げる~」で忍の影がなかったのが気になる。どうなってたのかなぁ?
January 14, 2006
うたた寝しながら貧血した気がします。炬燵には入っていて、しかも暖房が入っていたのに顔が冷たくなった。顔からザーっと血が下がったためと思われる。
January 13, 2006
山田香な子の生まれつきの不幸は、クリスマス・イヴが誕生日なこと、真ん中が平仮名と言うこの名前、そして、仲が良すぎる両親だ。特に、父・燿蔵が会社を辞めて、母の実家である福園工務店に入社してからはそこでパートで働く母とずっと一緒である。父の転職にともない、小石川から引っ越した香な子はお花茶屋小学校・5年2組に転入する。クラス替えの時期に転入したため、周りに割りとすんなり馴染めた香な子。彼女は隣の席の小森(深夜ラジオが好きだからコーモリ)のことが好きなお嬢様軍団の一人で優等生でもある町野さんから彼との仲を取り持つよう要請される。一方、小石川の塾に通い続ける香な子は塾の優等生・ベッコウメガネの父に冠する不審な発言に時に傷つきつつ、塾帰りに帰る電車が一緒になる、入院している母を見舞うコーモリとの会話を楽しみになるようになる。元モデルでしっかりものの鎌倉先生、家に夕飯を食べにくる漫画家で母の弟・義昭おじさん、本の話、コーモリの母との出会い、小学生のほのかなはつ恋や噂、夢を可愛らしくのどかに描いている。町野さんみたいな子いたなぁ、とか男子(日下)のからかい方とか懐かしい。鈍感だけど母親思いなコーモリは香な子が知ることが増える(描かれる)たびにきりりとしてくる。大人は大事なことを何にも教えてくれない―でも、聞けば教えてくれるはずだと父の辞職の理由を聞けず悩む香な子の背中を押すコーモリ。調子のいい義昭叔父とかっこいい女性として描かれる鎌倉先生もなかなか。決して美少女ではなく、クラスで(自称)八番目の可愛さという香な子も自然に描いてあり、どこかノスタルジックな作品。最後、母親の治療(転院)のため、周りに黙って転校していこうとするコーモリと彼への気持ちに気づいた香な子、入場券を譲る町野さん、そして、別れ・・・皆格好いい!
January 12, 2006
二日連続で帰宅途中に貧血。貧血しながら電車乗ると酔うんだよね。耐えられるくらいだけど。まぁ、そんなにひどくはないからいいけど、やだなぁもう!!
January 11, 2006
もうどこまでがネタバレか分からない記録になっているのでご了承ください。眼鏡の度を巡ってジミーとテリーの入れ替えを疑うジュン。しかし、ジミーは皆と決めた合言葉を言えた。疑いが晴れたかと思った矢先、彼は姿を消す―「お客さん」を即座にあちらに行かせてしまう能力を持つ黒婦人・メアリの頼みを叶える為、彼女の亡き夫・トーマスを案内するジュンは部屋を封印した彼女のいる「祈りの城」を囲む影をみる。封印したことを精霊が怒ったのか、封印は解けず、部屋から悲鳴が。密室だった部屋にあったのは血塗れの物体のみ。メアリは殺されたのか、どこへ消えたのか―血塗れジャックの被害者も還ってきて、犯人の手口を教えていくが、みな顔を思い出すことは出来なかった。しかし、その印象からはある人物を彷彿とさせた―その夜、再び風が襲い、そこで皆はリンデの父・ニザエモンら「お客さん」の姿を見る。鳥居が破壊されたため、「お客さん」がこれ以上かえってこれなくなったというのだ。"ヒガン"の存続の危機、本当にもう「お客さん」は来ないのか―怪しい動きを見せる三役、以前、問題があった時にアナザー・ヒルに滞在したラインマンの失踪した姉やジュンに似ている同じく失踪したケント叔父の行方は?ジュンはラインマン、ジョナサン博士とともに歪んだアナザー・ヒルを救うため祈りの城にむかう・・・V.ファーでは「百物語」をすると願いが叶うと言う設定になっているのが面白い。でも、語られるのは怪談であることは同じ。なので、日本の「百物語」を知っている身としては手に汗握って読んだ。この緊張感は「六番目の小夜子」の劇の緊張感に似ていたかも。ジミーと双子の兄・テリーのこと、「血塗れジャック」の正体などは予想がつく。が、設定が微妙にブレたのが気になるが、それは変容した世界にいたから、なのかな?信仰が揺らぎ、ヒガンの在りようが問われているのは伝統が敬遠される現代とも重なり合う。期待していたのにほっぽらかしになってしまって残念だったのは、ユイの三役のみで行なわれると言う「月の井戸の儀式」が描かれなかったことと、影に対する免疫(対抗能力)を持つジュンの力を再び発揮する場がなかったこと。次々に現れる鳥居の映像をまた見たかった。混乱したのはヤタガラスの扱い。はじめのニュアンスでは『影』が実体だった時=ヤタガラスを指し、彼らを恐れて彼らがいるところを禁忌とし、鳥居の中(今回はアナザー・ヒルの"向こう"太古の場所)に封印といっていたのに、途中からヤタガラス=太陽信仰のシンボルとなったこと。まぁ、影=光(太陽)、表裏一体、祟り神が神にと逆説なども含めて祀られるものもあるからありだけど。さて、実際はどうだったかな?
January 10, 2006
仕事始め前日だから少しにして、電車内で読んでいこうと思っていたのに、ぐいぐい引き込まれて一気に読んでしまった。お陰で今日一日、寝不足気味でした(爆)NECROPOLIS(:特に古代都市の"大(共同)墓地"の意)装画 藤田親策装丁 鈴木成一デザイン室日本が英国領になったこともあると言うパラレルワールド設定。イギリスにあるV.ファー。東京大学の大学院生で民俗学よりの文化人類学を学ぶジュンイチロウ・イトウは親戚のツテで初めてヒガン(彼岸)にアナザー・ヒルに足を踏み入れる許可を得る。同行者は常連である親戚でヴィクトリア大学の学生・ハナ、同じく女子校の教師・マリコ、ハナとマリコの叔母で映画館の経営者・リンデ、ビクトリア大学教授・シノダ、船を操縦するバイトで同乗した・ジミー。ジミーは周囲の勧めで死んだ兄・テリーに会う為に来たが、彼は兄に殺されると怯えていた。アナザー・ヒルにはナロー・ボート(長期滞在が可能な、屋形船に似た船)で夜通し(出発はもちろん逢魔が時だ)鴨の親子の速度で走ってほぼ半日かかる。アナザー・ヒルは普段は水門がしまっていて、ヒガンの時だけ3日おきに開く陸の孤島だ。ヒガンは11月の1日からの1ヶ月間。アナザー・ヒルには基本的にはその年1年間に死亡したV.ファーの人・死者(「お客さん」)が実体を伴って帰ってくる。全員が、ではないし、行っても出会えない人もいる。朝、祈りの鐘が鳴ってから日の入りにまた鳴るまでは、基本的に単独で、静かに行動、「お客さん」とは個別でコミュニケーションをとることが基本とされている。そして、「お客さん」は嘘をつかないので彼らの言葉は裁判でも有効。そのため、入島した人々には一人一冊黒い手帳が渡され、彼らとの会話を逐一記録することが義務付けられている。(死者の写真が載った本もある)いつもはつつがなく始まるはずのヒガンは初っ端から躓く。水門の前(アナザー・ヒルの入口)にある鳥居に死体がぶら下がっていたのだ。しかも、被害者は今、V.ファーを震撼とさせ、今年のヒガンに被害者が帰ってくることで捜査に進展が期待されている「血塗れジャック」と同じ手口で殺されているようだった―元々ここを聖地として崇めてきた先住民で、普段は周囲で遊牧し、有事には審判の役割を持ったラインマンは外界(現世)とアナザー・ヒルの境界線上での事件と判定する。警察の介入を拒んできたアナザー・ヒルのユイ(結)の三役が取った対策は、警察が推薦する、コロンビア大学のジョナサン・グレイ博士による捜査許可。普段は姿をあらわさないラインマンもここに滞在し、均衡を保つことに。お喋り、推理大好きのV.ファーの人にかかっても捜査は進まず、犬が殺され、第二の殺人が起こる。手荒い「お客さん」の歓迎のその名のとおりの嵐、悪い風、精霊による審判、ガッチの開催、いたずらっ子マチアスや連続夫殺しの噂が耐えない「血塗れメアリ」、謎の少女・サマンサ、死んだジミーの兄・テリーの登場、感度良好・初参加にして次々に「お客さん」に遭遇するジュン(イチロウ)は連鎖する事件の渦中に投げ込まれた!私の中で渦巻状の丘(孤島)、そびえ立つ塔、とくると想像するのはモンサンミッシェルだった。卵が中心のV.ファーの人にとっては占いに使うのも、毎朝配達されるのも、お稲荷さんにお供えするのも"卵"と言うのが面白い。そういう文化圏なんだと妙に納得してしまう。イギリスと日本の文化の融合(奇妙なミックス→本来の意味が変わっていたりする)、でも、やはり紅茶好きな人々が微笑ましく、実際にそんな国があっても楽しそうだと思ってしまう。恩田氏お得意の集団心理、パニックも上手くミックスし、不思議な世界を違和感なく作り出していた。非日常の融合、大衆意見・意識が常識になるというのもすんなり入ってくる。突然の死に見舞われても、ヒガンで死者が帰ってくれば最後の別れが出来る。それは幸せなこと、でもあるだろう。皆が叶う訳でもないが。
January 10, 2006
休み明け休暇明けに出社拒否人も出るとか…気持ち分かるわ~!好きな仕事ではあるけれど、まったりした気分とマイペースで仕事を家でするのも悪くないと言う悪魔の声に誘惑されたよ。でも、行かねば!家に籠ったらすぐ引きこもりになれちゃうし(自信ありかい!!!)、そうすると脂肪が集合してくるし…(ってそんな理由でなの!?)と、言うこともあったりなかったりで、仕事始め。
January 10, 2006
おめでたいものを題材にした小話に絵がついた…縁起絵本?亀之巻と対になっている。第一話:宝船のテンプク宝船がたまにテンプクするのに七福神が救命胴衣を着ていないのは親切な人間に助けてもらうためなのだ―第二話:招き猫の肩こり片方だけ上げっぱなしで肩こりになった招き猫たちが温泉へ。日頃の感謝少ない人間達の元に戻る気をなくした彼らに一匹の招き猫が言う。「戻らないと福が消えて、地獄の入口が開いてしまう」と。嘘をついた招き猫は閻魔大王に問いただされる。実は大切なご主人様の元に戻りたかったのだ。許された招き猫は地獄の入口を探ろうと閻魔様の後をつけるが彼はタクシーに乗って去っていった―第三話:鳥居の引越し神社はいつも綺麗にしてもらえるのに自分はボロボロ、ある日お社と喧嘩した鳥居は外へ飛び出してしまう。でも、どこへ行っても居場所がない。うなだれながらもとの場所に戻ると、お社と止まり木を失って困っていた鳥達が大歓迎!なんとも可愛らしいお話。特に閻魔大王が招き猫の追跡をタクシーに乗ることで巻くと言う発想がツボだった。ちなみに"ぱんぷくりん"をどうしても"ぱんぷく「ぷ」りん"と言ってしまう。お腹すいてないのになぁ~
January 9, 2006
新年、2日・3日の二夜連続で放映。豪華キャストとワダエミさんの衣装で話題に。衣装は文句なしに素晴らしい!!里見側が青、敵が赤と色分けがハッキリしているので分かりやすい。カメラワークと美術も映画のようで綺麗だった。アクションもかなり頑張っていた。力を入れたと言う割りにCGと途中だれ気味だった脚本は微妙だったけど…室町時代の中ごろ、世は戦国成りしころ。安房国では贅沢三昧の山下定包(佐々木蔵之助)は里見義実(長塚京三)に倒される。定包の妻・玉梓(菅野美穂)は死際、里見に呪いの言葉を残す。それ以後、安房国には光がささず、呪いに苦しめられるように。義実の娘・伏姫(仲間由紀恵)も玉梓の呪いにより子を孕むが、身の潔白を明かすため自害。その時、彼女から八つの玉が飛び出し消えた―彼女の婚約者だった金碗大輔は出家し、丶大(ちゅだい)法師(渡部篤郎)と名乗り、玉の散った先、8人の剣士を探して旅に出た。玉梓は死後、別の名を名乗って安房を滅ぼすための策略をめぐらす。一方、各地で時に敵対し、それぞれの目的を持ちながらも8人の剣士が出会い、集結していく―仁(思いやり、慈しみの心)・犬江親兵衛仁/山下翔央義(道理・道徳にかなうこと)・犬川荘助義任/佐藤隆太礼(守るべき作法。敬うこと)・犬村大角礼儀/勝地涼智(物事を正しく判断する力)・犬坂毛野胤智/山田優忠(真心。君主に仕える道)・犬山道節忠興/小澤征悦信(あざむかないこと。誠実)・犬飼現八信道/押尾学考(父母によく仕えること)・犬塚志乃戌孝/滝沢秀明悌(兄弟の仲がいいこと)・犬田小文吾悌順/照英
January 8, 2006
VOODOO CHILDまだ幼い時に悪魔バロン・サムディによって殺された。そんな"チャーリー"という名の前世の記憶を持つぼく・日下部晃士は半分洒落で前世について情報を集めるためのHPを開設。そこでは前世のあるなしに始まって連日熱い議論が繰り広げられている。ものごころつく前に母が他界、数年前に父が再婚した僕には同い年の姉・麻衣がいる。ある日、父あてに「堀井キン」という女から"子供について"尋ねる電話があった。父の浮気を疑う僕。そんな中、義理の母が殺され、彼女の側には僕の前世で悪魔が残した図が残されていた。妻が殺されたと言うのに「堀井キン」の動向を気にして不審な行動をしていた父も襲われ意識不明となる。前世と現世が交わったのか?"堀井キン"の正体とは?母を殺したとされる黒人とは?両親の不義疑惑も加わるなか、ぼくと麻衣はネットの常連だったジュリアンと共に真相を探る―前世の有り無し、記憶の改竄、悪魔の正体とブードゥー経のつながりなどもネット上の討論形式や会話で分かりやすく解説。精子バンクによって選ばれた天才少年・ジュリアンと出会ってからはすんなりラストの予想がつくように。ただ、いくらなんでもそれで殺人を犯すってのは設定に無理がある気もするが…
January 8, 2006
藤原竜也と石坂浩二をゲストに迎え、金田一耕助を意識しまくった作り(オマージュだったんだろう)二万円以上かかるタクシー代、携帯も圏外、古畑(田村正和)も「ここ東京?」と何度も確認するほどの田舎で起こった殺人事件。ここで2話のキーパーソンとなる向島巡査(小林隆)が警察官を辞め、警備員になると古畑に挨拶している。堀部パンの社長は代々不審な死を遂げている。一代目は森で行方不明に、二代目は熊に襲われ、三代目は二代目が死んだ直後に鎧の下敷きとなって死んだ。一代目の息子である三代目・大吉を殺したのは大吉の弟・音弥(藤原竜也)。レジャーランド計画のため、山を売却する兄に反対し、小学生時代の自由研究「完全犯罪マニュアル」にしたがって無邪気に殺人計画を実行する音弥。「あの世節」という手毬歌にかけ、鎧殺人、雪降る中の足跡の残らない脱出法(竹馬)を実行。いやはや、無理ありすぎだが、なんとも無邪気に演じる藤原君に免じてありってことに…でも、いくら上からの重さに強いとはいえ、角砂糖があんなに都合よく溶けるだろうか?そもそも、いくら都内としたって、六本木などの中心部が管轄である古畑警部補がタクシーで二万円以上かかるところも手がけるってムリが…(爆)床に残った水を「あーん」と言われて素直になめる今泉巡査(西村雅彦)は憎めません!追い詰められた音弥は犯人が被害者を装う計画も実行するが、失敗、死亡する。自殺かに見えたその計画、しかし、全てを裏で操る人間がいた―以前は地味な存在で回りの影響を受けやすい音弥をいとも簡単に誘導、古畑をして「こんな完璧な殺人者は居ない」と言わしめた天馬先生(石坂浩二)。大吉、音弥の小学校時代の先生でもあり、今は資料館館長をする彼は山にまだ眠る遺跡と自然を守るため、一代目をも手にかけていた。そして、音弥の自由研究の火薬の量を書き換えてもいた―現在の音弥が起こした犯罪での天馬の立件は無理でも、一代目殺害の罪で捕まる彼。現在の名探偵とも言える推理を見せる古畑・田村正和と金田一耕助役で有名な石坂浩二の対決は見もの。「完璧な計画でも犯人は必ず捕まる」それを石坂浩二にぶつけるとは!三谷脚本、やるね!!いろいろツッコミどころ多すぎるけど、金田一耕助へのオマージュとしての愛は確かに詰まっていたので良し(笑)でも、古畑警部補の父親がタヒチの海岸で椰子の実があたって死んだって…(88番まであるあの世節では34番目の歌詞)
January 7, 2006
入試は全滅、今度は予備校の試験を受けるため上京した尾崎孝史。父親のツテで泊まることになったのはボロい平河町一番ホテルだ。薄気味悪い宿泊客はいるは、前のホテルの持ち主・蒲生大将の幽霊も出るという。深夜、ホテルの火災で逃げ遅れた孝史は薄気味悪い宿泊客に助けられる。気がつくとそこには今はもうないはずの蒲生邸が。助けた男は平田と名乗り、時間旅行者だという。そして、今は昭和11年2月26日未明、二・二六事件がまさに始まる時だとも―孝史は事実を受け入れられないまま、この時代に戸籍をもったという平田が奉公する蒲生邸に匿われることに。その日に自決したといわれる蒲生大将はそのとおりの行動を起こすが、自決したはずの彼の手に銃はなかった。彼は殺されたのか、もしくは自決した後に銃を持ち去った人間がいるのか?蒲生大将の息子・貴之、娘・珠子、大将の弟・嘉隆、大将の妾・鞠恵、女中のちえ、ふき、主治医の葛城医師。平田の前に働いていた黒井とは?平田は何故この時代に戸籍をもったのか?時間旅行者(タイムトラベラー)のもつ苦悩、時代に馴染み、周りの人に流されないよう人に不気味だと感じさせるオーラを身にまとい、助けようとしても大きな歴史の流れは変えられない"まがいものの神"であること…タイムトラベラーであることがけして良いことではないというならまだしも多大なる"負"を背負っている設定は珍しいかもしれない。二・二六事件とタイムトラベラーをかけた小説は恩田陸の「ねじの回転」もあったなぁ。この話では二・ニ六事件は直接的な関わりはないが、他の時代と絡ませてどうにか回転できないかと作家に思わせる事件でもあったのだろうか。二・ニ六事件や時代背景をほとんど知らぬまま、手探りで事件解明にあたる孝史が見たもの、身に沁みて思うこの時代の人間ではないということ…最後のふきの手紙がほっこりと閉め、光となっている。
January 7, 2006
夢枕獏×村上豊による絵物語。2005年6月発行「鉄輪」の初出は「陰陽師 付喪神ノ巻」に所収済み。また、この話のちょっとした設定を変えたものでは「生成り姫」もある。だが、やはり村上氏の絵が加わると魅力がいや増す。貴船神社に丑の刻参りをする徳子姫。願いが叶うと宮に仕える男から伝えられ、"身には赤き衣を裁ち着、顔には丹を塗り、髪には鉄輪を戴き、三つの脚に火を灯し、怒る心を持って鬼神と"なろうとする。恋し、憎むは自分を捨てた藤原為良。晴明に庇われ一命を取りとめる為良。正体を知られ、生成りとなりながらも自害しようとする徳子。彼女は以前、為良に借りた笛を吹く博雅の姿を眺めた姫でもあった。博雅に心癒され、鬼になりそうな時は彼の笛を聴かせて欲しいと願う彼女を受け入れる博雅。その後、博雅の下にはしばしば生成りの姫が訪ねて来、そのたびに笛を吹く彼が見れたとか。また、夜に博雅が笛を吹くところ、影で見つめる生成りの鬼の姿があったとか―鬼、妖すらも魅了する博雅の笛、彼の素直な心持が音にのっているせいもあるのだろう。設定を少し変え、鬼となることを唆すを道満とした舞踏劇「鉄輪恋鬼孔雀舞」(かなわぬこいはるのパヴァーヌ)・主催(社)日本舞踏協会の台本の元本も所収。これは謡曲「鉄輪」もベースとなっているとか。
January 6, 2006
夢枕獏×村上豊による絵物語装幀 坂上事務所2003年10月発行晴明の師、賀茂忠行の長男・保憲は後に陰陽道・賀茂家の勘解由小路流の代表的な陰陽師とも言われる男で、一説には晴明の師とも言われている。ちなみに、安倍家の土御門流は晴明を始祖としている。以前は陰陽寮に在籍し、今も弟子を育てているほどの力の持ち主でありながら、世俗に関わるのを厭うきらいのある保憲から持ち込まれた問題は藤原長実の娘・青音姫を橘景清と争い、首塚で肝試しをした藤原為成が首に憑かれていると言う事。腹をすかせたまま斬首となった罪人の首に喰われた青音姫と景清。彼らも含めた7つの首に追われる為成。保憲から引継ぎ事件を解決する晴明。全てが丸く収まったあとの酒宴で流れるは博雅の笛の音―以前、読んだことのあるエピソードだが、村上氏の絵が加わるとさらに妖艶な雰囲気がかもし出され、魅力が増す。夢枕氏も絶賛するほどの愛らしくも、妖しい素敵な絵である。この"首"は「陰陽師 龍笛ノ巻」に入っている。
January 6, 2006
2003年4月発行装画・装幀 村上豊二百六十二匹の黄金虫・橘実之の娘、虫好きの露子姫に連れられ遍照寺へと赴く晴明と博雅。眠る前に明徳が「涅槃経」を誦しているとどこからともなく黄金虫があらわれ、捕まえても朝には消えているという。露子姫の調べたところ、その虫は二百六十二匹・百十六種おり、その中でも多いのが足が四本ある虫(二十一匹)だったとか。実はそれまで毎夜、寛朝様に読まれていた「般若経」の文字が彼の不在で読む人がいなくなった淋しさから、自分のことも読んでほしいと明徳の元にやってきたのであった。ちなみに、一番多い四本足の虫の正体は"無"である。鬼小槌・雪と水、巡る呪を眺める晴明と博雅―ひと月ほど前から姿を消した平実盛。熱がり、寒がり、痛がり、しまいに猿のように叫ぶという猿叫の病に臥している藤原中将。中将のところに赴く二人は得たものの半分は自分のものだという蘆屋道満に出会う。鬼に魅入られ、常人の目に止まらなくなった実盛は道満に救われるが、その間に恋しい人を中将に取られた悔しさから、恩ある中将を鬼小槌で猿叫の病にしていたのだった。それを払うことで褒美をもらい、寒い冬を越そうとしていた道満の目論みは晴明によって潰えるが、三人でのどかに酒を酌み交わす。棗坊主・移ろいゆくものは見えるが季節は目に見えぬ―叡山にある祥寿院に恵雲と名乗る僧が訪ねてきた。訪ねてきたというよりも、元々ここの座主だという。だが、彼を知るものはなく、ただ五十年前にそういう名の座主がいたとの記録が残っていた。彼は南斗星と北斗星の碁を眺めているうちに時が経ち、亡くなっていた。骸からは棗の樹が生えていた―東国より上る人、鬼にあうこと・美しいというものがこの世にあるためには、それを見るものと、見られるものが必要―晴明の屋敷に逃げ込んできたのは東国に住むという平重清。野宿しようと思った先に見つけた荒れ屋で休んだが、そこにはもののけがいた。化け物の正体(大鼠)を調べた清明は猫を連れて退治に出かける。覚(さとる)・人の心を読み、食べる唐土の妖魅・覚を何も思わないことで撃退する晴明。針魔童子・播磨国の性空聖人の元に来た毘沙門天の使いでもある東寺の善膩師童子。彼は自らの落ち度から性空の下を出される。だが、帰っても毘沙門天のお怒りを買うだけ、どうにかして性空聖人に追ってきて欲しいと彼の大事な針を持ち出すが、その針が性空の元に返ろうと暴走。それを晴明が治め、針は播磨国出身の道満の手で戻されることに―この世は"呪"によって成り立っていると説明する晴明と、そう言われるとこんがらがってしまうが、自然に、身体で感じている博雅のなんともいえないバランスが良い。
January 6, 2006
大人気シリーズの最後の大トリを飾るのは美しく、哀しい女性。古畑vs加賀美京子人気ドラマ「ブルガリ三四郎」(主演:小日向文世)の打上げの席に現れる古畑警部補。彼が監修した縁で知り合った脚本家・加賀美京子(松嶋菜々子)はプロットを立て、マネージメントをする"かえで"とそれを元に脚本に起こす"もみじ"(松嶋二役)の双子による共同ペンネームだ。次作では刑事の恋愛を描きたいとかえでに誘いをかけられデレデレの古畑。次の日、もみじのオフィスの近く出会う約束をした古畑とかえで。その頃、姉のもみじは華やかな妹から独立し、自分も外に出て行くとかえでに持ちかける。ちゃんと一人立ちできるかと疑問を呈しながらも了承するかえで。そして、事件は起きる。片方に撃たれ自殺のように処理されるかに見えたが、そこに古畑が食い下がる―三谷さんはどんでん返しを狙ったのだろうか?でも、初めからトリックに気付いたので、かなりの人が気付きながらも古畑の追い詰め方を観るというスタンスになったのではないだろうか?水槽の謎以外、往復10分の謎やグラスはすぐ分かった(気付いた)し…。このシリーズは元々犯人が分かった前提で追い詰めるからそれでいいのだけど、ちょこっと物足りなく感じてしまったのはラストだと思うからかもしれない。松島さんが華やかなかえでとほぼ素っぴんで挑んだであろうもみじの微妙なキャラクターの違いをきちっと出していた。ブルガリ三四郎役の小日向さんは古畑エッセンスを拡大解釈しての怪演、笑えた!古畑が監修をしていたことを知り、間抜けでトイレに閉じ込められた鶴田警部のモデルが自分だと分かって憤慨する今泉、チビキャラは立つのに削られたと嘆く西園寺の突っ込むところはそこかい!ってな感じのお茶目さが"らしく"て良かった。加賀美京子が記者会見で記者に「視聴率が低いとすぐ失敗だというが、もっと大きなところを見て欲しい」と言うセリフは三谷さんの代弁だろうなぁ…と、あちこちに見所はあるのだけれど、これが本当の最後でいいの?とちょっと淋しくもある終わり方でもあった。
January 5, 2006
大泉洋主演ドラマ深夜で前後編でやってた。役名忘れたので俳優名で失礼します。学生時代は何でも上手く言ってウハウハだったが今はダメ男・大泉は復活荘と呼ばれるボロアパートに住んでいる。アパートの住人は資格マニアの大杉蓮と下着マニアの男性・(名前忘れ)、アレルギーの元ホステス・木村多江。別れた妻・高岡サキから三歳以来あってない息子・(こころでユウタ役をやった男の子)を預けられる。哲学者の本を読み、しっかり者の息子にたじろぎながらも支えられ、住人達も含めみな新たな一歩を踏み出す―しっかりしたキャストにも支えられ、大泉氏ののダメッぷりを生かした脚本・演出でなかなかお得な作品となっていた。
January 5, 2006
江戸・深川に新しく開いた料理屋「ふね屋」。そこは墓の上に出来たいわくつきの建物。生死の境をさまよい、三途の川のほとりで八の字眉のお爺さんに出会い、川の水をなめたふね屋の娘・りんの目にはお化けさんの姿が見えた!ふね屋で起こる騒動の真相を探るうち、過去の恐ろしい事件が浮かび上がる。宮部氏お得意の時代物×不思議譚。彼女の描く主人公はいつでも彼ら自身も乗り越えなければいけないハードルを課せられ、しかし、それに負けず、真摯に向き合う強さをもっている。まだ幼いおりんも"凛"とした芯の強さと度胸の良さを見せてくれる。彼女を手助けしてくれるお化け・玄之介(二十代の美男剣士)、おみつ(あでやかな女性)、気難しいが彼女を助けてくれたのは盲目の按摩・笑い坊、彼女にあかんべえをする幼女のお化け・お梅、口が聞けず、兄弟のいさかいがある所に出てくるおどろ髪。料理屋をやるのはりんの父・太一郎を育てた七兵衛の夢だった。病みがちな母・多恵を助ける、頼りになるおつたの心には闇が巣くっていた。事件の鍵となる興願寺住職の乱心とは?姿の見えない長屋の差配でもあり、ふね屋の大家でもある孫兵衛とは?捻くれたヒネ勝こと勝次郎とおりんの掛け合いも見所。おりん以外の人にはお化けさんと同じような境遇になったものしかそれぞれの姿を見ることが出来ない。言い換えれば、見えることは同じ境遇にあるか、お化け個人を知り、心を寄せる近親者のみ。ふね屋の隣家に住まう"あんこう顔"の長坂主水助の飄々としたキャラクターがいい。
January 5, 2006
古畑フリークだったため、ダメもとの出演交渉をあっさり快諾し、プロの俳優に混ざるならば最低の礼儀を果たさねばと顔合わせの時点ですでに完璧にセリフを入れていたという、どこまでも一流な大リーグでも活躍中のイチローが本人役で出演。古畑vsイチローバリトンホテルの警備員に転職した向島を訪問する古畑(田村正和)、西園寺(石井正則)、今泉(西村雅彦)。そこは帰国中のイチローが滞在するホテルでもあった。彼のファンである古畑は彼のサインを向島に頼む。そこに姿をあらわすイチロー、なんと彼は向島の腹違いの弟だったのだ!華やぐ影にうつむく向島、それを気遣うイチロー。悪徳ジャーナリストに脅される向島を助けるため、イチローはそのジャーナリストを葬る決意をする。貸し出された加湿器で湿ったマッチ、それだけでイチローの元に辿り着く古畑警部はさすが。しかし、そのマッチはイチローがわざわざ残したもの。どこまでもフェアにこだわるイチローは兄の考えたアリバイさえも跳ね除ける。嘘が嫌いなイチローがついたのは兄のためのたった一度だけ、そんなフェア精神をもつ彼に、古畑は証拠を踏まえた上で犯人に「自白」させると宣言するのだった。本人役とはいえ、想像以上に演技が馴染んでいたイチロー。一流の人は何をやらせてもこなせるものだと感心しきりである。古畑とイチローの対面は田村氏はもちろんのこと、イチローも大好きな古畑警部補に会えて嬉しさはちきれんばかりのように思えた。あと、やはり野球を子供に教える時も素に戻っていて微笑ましかった。いいなぁ、向島役の俳優さん、イチローが弟で、キャッチボールも出来て、あんなに思われている役で。ああ、そうだ、イチローではなく"イチローさん"ですよね?古畑警部補。
January 4, 2006
BRAVE STORY装画 いとう瞳 ブックデザイン・鈴木成一デザイン室宮部みゆきが手がけた冒険ファンタジー。年越しで読んだ本。"汝は選ばれた。道を踏み誤ることなかれ"―東京下町の大きな団地に住み、新設校に通う小学五年生の三谷亘は幽霊が出ると噂される建設途中のビルが気になっていた。幽霊などいないと発言したことが発端となり、女子に「嫌い」と言われたことも気になっていたし、別のクラスにきた転校生・芦川美鶴が撮ったと噂の心霊写真らしきもの、彼のすかした態度も気懸かりだった。また、最近聞こえる甘い女の子の声、幽霊ビルのオーナーの娘で心が壊れてしまったという大松香織の存在なども彼の心に留まっていた。気懸かりなことは多々あるが、親友のかっちゃんと遊び、ルウ(悟)伯父さんの所で楽しい夏休みを過ごそうと思っていた。だが、平穏だと思っていた家庭も父の不倫が発覚、思いつめた母がガス栓をひねったところを幻界(ヴィジョン)から来た美鶴に救われ、また、ビジョンを旅する"旅人"の資格を手渡される。ヴィジョンへと渡ったワタルを待っていたのはラウ導師。彼の示す試練を越えた彼は勇者となり、5つの宝玉を集め、運命の塔に行けば願いが叶うと知らされる。水人(トカゲのような人)のキ・キーマ、ネ族(猫のような人)のミーナという仲間と共に冒険の旅へ!ワタルの後を追うオンバという甘い声の持ち主の正体とは?魔導士となったミツルの手段を選ばぬ宝玉集めの行方は?ヴィジョンに忍び寄る影、千年に一度人柱を立てて女神が結びなおす"ハルネラ"の人柱になるのは誰か?ワタルの冒険の先に待つものとは?運命は変えられるのか―ゲーマーでもある宮部氏の冒険小説の主人公は勇者となってもごく普通の男の子。様々なモンスター、呪い、厳しい自然、旅人に課せられた過酷な運命が待ち受けるビジョンを迷い、傷つきながらも成長し、仲間や助けたドラゴン・ジョゾとその一族に支えられて乗り越えていく。自分の中にあるものも影響するビジョンに起こる災難を人ごととは思えず、ハイランダー(ドラゴンの末裔がはじめた国を守る仕事)としても活躍するワタル。自分の中の憎しみや恨みの分身と向き合わなければ最後の試練は乗り越えられない。ワタルとは正反対にたった一人で信念を貫き、時には強引な手段に出ることも厭わないミツル。彼は父親が母と彼女の不倫相手、妹を殺し、父自身も自殺したという壮絶な事件の生き残りだった。境遇が似ていても進む道が分かれた二人。彼らに降りかかる運命に翻弄される。慈悲と叡智、勇気と信義を勇者の剣に集めたワタルが変えるのは運命ではなく、彼自身。ヴェスナ・エスタ・ホリシア(再びあいまみえる時まで)幻界に、現世に人の子の生に限りはあれど、命は永遠なり。たった一度の人生、運命を切り開く意思を持ったものに幸あれ。これも映画(アニメ)化されるという。ワタル:松たか子ミツル:ウエンツ瑛士キ・キーマ:大泉洋カッツ(ハイランダー):常盤貴子オンバ:樹木希林…ところどころ不安を感じるのだが、大丈夫なのかなぁ?ジブリで映画化でも良かったのに(爆)こんなこと言ったらせっかく作ったスタッフに失礼ですね…
January 4, 2006
セリヌンティウスの舟を読んだ時に、そういえば「走れメロス」ちゃんと読んだことなかったかも…と思い手を伸ばす。婚礼間近な内気な妹と二人暮しの牧人メロスは邪知暴虐、疑心暗鬼に捕らわれたディオニス王に怒り、暴君を倒そうとする。しかし、単純でもあったメロスはあっさり捕まり、刑に処されることに。妹の婚礼さえ見届けられれば思い残すことはないと3日の猶予を申し出たメロス。それを信じられぬ王に竹馬の友・セリヌンティウスを人質に差し出すことを約束する。約束を果たすため走るメロス、彼を信じるセリヌンティウス、信じられず、あまつさえ3日過ぎ、セリヌンティウスを代わりに刑に処すから遅れて来いと唆す王。婚礼は無事終わり、駆け戻るメロスには疲労困憊、濁流となった川、山賊などが襲い掛かり、甘い言葉にも負けそうになる。それでも、約束の3日目にかろうじて間に合ったメロスはセリヌンティウスに一時だけでも誘惑に負けそうな自分を詫び、そんなメロスを許しつつ、自分も一時だけでもメロスを信じきれなくなったとセリヌンティウスも詫びる。そうして抱き合う二人を見た王は人を信じることが空虚な妄想ではなかったと二人をたたえ、彼らの仲間の一人にして欲しいと言うのだった。なるほど、これを読むと「セリヌンティウスの舟」が「走れメロス」の人間関係を上手くベースに生かしていたのが良く分かる。友を信じ、友のためにも走ったメロスはまぁいいとして、特にセリヌンティウスは何の相談もないまま突然連れてこられ、有無を言わさず人質となるがそれでも一心に友を信じる。ディオニス王はその心を試し、唆しながらも行方を見守る審判でもあった。
January 3, 2006
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