「やっぱり寒いな」と小さくつぶやく。吐いた息は白く、駅へ向かう足取りも自然と速くなる。
でも、数日前はコートを開けて歩けるくらいの陽気だった。帰り道、手袋をポケットに押し込んで夜風を気持ちよく感じていたのを覚えている。その記憶があるから、今日の冷え込みが余計に身にしみる。
ああ、これはきっと“三寒四温”だ。
寒さが戻ってきたというより、季節が行ったり来たりしている感じ。冬が名残惜しそうに居座ろうとして、春に少しずつ押し返されているような綱引き。冷たい風はまだ吹くのに、空の色はどこか高く、夕方の匂いもほんのりやわらいでいる。
コンビニの棚には桜のお菓子が並び始めていた。まだ早いだろうと思いつつ、結局ひとつ手に取る。冷たい指先に温かい缶コーヒー。冬と春を同時に持って歩いているみたいで、少しおかしかった。
寒い日は、もう終わりが見えているから寒い。
本当の冬とは、どこか違う寒さだ。
先に春の気配があるからだと思う。
また数日後には上着を脱いで歩く日が来て、油断した頃にもう一度冷たい朝がやってくるのだろう。そんなやり取りを何度か繰り返したあと、ある日ふと気づく。
「最近、寒い日がないな」と。
今日の凍える風も、きっと春の一部。
雨☔晴れ☀️雨☔☀️ 2026年05月04日
休みの日の雨☔ 2026年05月03日
洗濯日和🧺 2026年05月02日
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