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今日は大晦日。一年納めの日となりました。早いもんですね。 今日の釈迦楽家(本部)はといいますと、お昼は簡単にモスバーガーを買ってきて済ませてしまいました。(「きのこのクリーム・フォカッチャ」、おいしかったですよーん) そして午後は大人4人で買い出し。お節料理の材料やら何やら、山のように買ってきました。 例年ですと、この買い出しというのが年末の一つの楽しみで、買い物客でごった返す大型スーパーの中、伊達巻きはどこのメーカーがいいだの、蒲鉾はどこのにするだのと話し合いながら買い物をするのが季節感の一つだったんですけど、最近、どこのスーパーへ行っても、それほど大晦日っぽい活気がありませんなあ。この頃は正月二日から開店するスーパーも多いですし、コンビニもありますからね。正月だからといって、必死に食料品を買い込む必要もないのでしょう。 ま、それはともかく、買い出しを終えると今度はお節の準備です。黒豆担当の私は、既に昨日のうちから豆を煮始めましたが、今日も折を見ては鍋を火にかけ、柔らかい黒豆の完成に全力を傾倒いたしました。出来は、うーん、まあまあですね。明日が楽しみ。 で、今は家族それぞれが、好きなように時間を過ごしているところ。私は卒論添削の仕事ですけどね。おそらく11時頃には集合がかかり、夜の茶会が始まって、それから除夜の鐘がなり始める頃に近くの神社まで初詣、ということになるのでしょう。これも例年の習いでございます。 さて、今年もここまで押し詰まってきた段階でこの一年を振り返りますと、そうですね、私にとっては残念ながら「実りの少ない年」になってしまったかなぁ・・・。ブログには書きませんでしたが、計画が期待外れに終わったことも多かったですし、人間関係で嫌な思いをすることも多い年でした。その意味では、予想外の年でありましたね。 しかし、別な観点から見れば、特に健康を害したようなこともありませんでしたし、平凡無事に過ごせた年、ということも出来そうです。ま、不満をいえばきりがないですから、「まずまずの年」というふうに結論づけておきましょうか。 でも、もうすぐやってくる来年は、今年よりもう少し華やかな年にしたいですな。それは期待というより、志の問題ですが、今年、大した仕事が出来なかった分、来年こそは自分として納得できる成果を残したいと思っています。 一方、ブログに関していえば、今年もまた一年を通じてほぼ毎日更新することができたのは、私にしては上出来といえましょう。毎日、このブログを読みにきて下さった皆さん、ご愛読感謝いたします。また来年も、心にうつりゆくよしなし事を綴っていきたいと思いますので、引き続きご贔屓のほど、よろしくお願いいたします。 それでは、皆さん、よいお年をお迎え下さいませ!
December 31, 2006
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今日は実家の近くにある名物蕎麦屋、「桜屋」で昼食を食べました。 このお店、場所の紹介がものすごく難しいのですが、一番簡単に言いますと、J1リーグ・川崎フロンターレのグラウンド(小田急線・栗平駅から徒歩10分)の真横にあります。茅葺きの民家ですからすぐ分かります。 このお店、出している蕎麦やうどんが抜群にうまい、というほどでもないんです。しかし、一度行くと圧倒されます。じゃ、何に驚くかというと、質よりボリュームをコンセプトとした圧倒的なサービス。まずは下の写真をご覧下さい。 個々のテーブルに、この写真には入りきらないほどの惣菜が並んでいて、好きなだけ食べていい、というシステムなんです。この他にけんちん汁も飲み放題。 で、注文するメニューの方も物凄いボリューム。私は「海鮮かき揚げ丼」というのを注文したのですが、待っている間にテーブルに並ぶ惣菜をむさぼり食べ、丼ものを注文すると漏れなくついてくるミニ狸うどんを食べた後、思わず「二百三高地か!」と言いたくなるほど、小高い丘のようなかき揚げ丼がドーン!と出てきた時には、戦う前から「負けた・・・」という感じでした。若い甥ッコが一緒だったのでなんとか助けてもらって食べきりましたけど。 しかし、桜屋の楽しみはそれだけでは終わりません。食後、店の外に東屋みたいなところがあって、ここでコーヒーとぜんざいが飲み放題。まあ、ぜんざいの方は大鍋の底の方を浚わないと小豆が出て来ないところがご愛嬌ですけど、それにしても最後まで物量サービスで圧倒してくれるお店でございます。 さて、昼食の後、家族のものはそれぞれ買い物に出たりしていましたが、私は家に残ってゼミ生が送ってくる卒論原稿を添削する仕事に従事しておりました。 しっかし、自分で言うのもなんですが、私、文章の添削がうまいんです・・・。ゼミ生の拙い原稿が、私がちょっと手を入れると、それこそ見違えるように・・・。 で、思ったんですけど、この才能、ビジネスになりませんかね? ま、名付けるとすれば「諮問文章士」。あるいはカッコつけて「ライティング・アドバイザー」。あるいはちょっと可愛く「文章ドクター」。あるいは身も蓋もなく「ゴーストライター」。なんでもいいんですけど、要するに、下手な文章に手を入れて、説得力のある名文にする仕事。 たとえば、一番狙い目の顧客は政治家。「街頭演説の原稿作成、請け負います」みたいな。一回10万円、または当選した場合の成功報酬100万円でどう? あるいは、会社の企画書とか。「上司にアピールする企画書、請け負います」みたいな。守秘義務料込み、ご相談ということで。 あるいは、「結婚式のスピーチ、請け負います」みたいな。こちらは御祝儀価格、一回1万円でいいや! 大安売りだい! その他、よろず「あなたの文章、グレードアップ!」ってことで、いかがっすか? この件、マジで考えていますので、まずはこのブログの愛読者のみなさーん、ご依頼をお待ちしておりまーす!! 『子連れ狼』の拝一刀の宣伝文句、「子貸し、腕貸し、仕る」じゃないですけど、私・釈迦楽が「筆貸し、腕貸し、仕る」でござーる!
December 30, 2006
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昨夜、東京の実家に戻ってまいりました~。 で、一夜明けて今日。実家の様子をつぶさに見ますと、なんか居間の様子が変。いつも部屋の真ん中にでーんと構えているこたつが、やけに小さく縮こまっているじゃ、あーりませんか・・・。 どうしたの? というと、愛用の大型のこたつが壊れてしまったので、大昔に姉が使っていた小さなこたつを出して使っているのだとか・・・。で、私が帰省するのを待って、電器屋さんに行こうと思っていたのですって。 で、一応親父がヨ○バシカメラに行って下見したところ、大型のこたつは2種類しかなく、それぞれ2万円見当なのだそうな・・・。 ふーむ。たった2種類とは、選択肢がやけに少な過ぎますなあ。インターネットなら、もっといろいろあるんじゃないの? そう思った私がおもむろにインターネットで調べてみると、やっぱりいろいろな種類のこたつがあります。 しかし、それよりも私の目を惹いたのは、こたつのヒーター部分だけ売っている店も結構沢山ある、ということ。たしかに壊れたのはヒーター部分だけなわけですから、そこだけ取っ替えればいいんじゃないの? で、壊れたこたつを見てみると、ヒーター部分の寸法は29センチ×29センチ、厚みは5センチほど。インターネットで売っている補修用替えヒーターとまったく同サイズ。だったら、これを買えばいいんじゃん。 ということで、衆議一決、補修用替えヒーターをインターネットで買って、私が取り付け作業を担当することとなりました。補修用替えヒーターは送料込み5千円ですから、こたつをまるごと買い換えるつもりで覚悟していた予算の4分の1で済んでしまった、ということになります。やっほー、お得~! かくして、私は釈迦楽家・東京本部の財政に少なからぬ貢献ができたばかりでなく、まだ十分に使えるこたつ本体を処分するための労力と無駄を省くことに成功したのでございます。まずは大手柄と言えましょう。 しかし、それはともかくとして、ヨ○バシカメラもサービス精神に欠けていますよね! 家電製品販売業大手なんだから、こたつのヒーターだけ売っていることくらい知っているでしょうに、そんなことはおくびにも出さず、新品のこたつをまるごと買わせようとしたわけでしょう? 親父がそういうことに詳しくないことに付け込んで、ぼろい商売しようとして・・・。 とにかく、そういうサービス精神に欠けた販売大手にぼろ儲けをさせずに済んだことだけでもいい気味ですわ! がっはっは! ということで、帰省した初日から大いに手柄を立ててご満悦のワタクシなのでした。
December 29, 2006
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27日深夜、NHKでやっていた『地中海の宝石 モナコ公国』という番組を見ました。 いや~、羨ましくなるような国ですなあ・・・。国土は小さいけれど、とにかく安全。住民税もないのでタックス・ヘイヴンとして世界中のお金持ちたちがここに住みたがるんですって。で、そういうお金持ちやら企業やらが来ることでビジネスが生まれ、雇用が生まれる、と。実際、この国の失業率はなんとゼロ%なんだそうです。 しかも、そんなセレブ以上にこの国で歓迎されているのは、もともとのモナコの住人たち。モナコ国籍を持った彼らに対しては、国がいろいろな面で財政支援しているので、みんな結構いい暮らしをしているんです。つまり、居住外国人も、主要産業である観光業に勤めている人も、漁師のような伝統的な仕事をしている人も、みんなそれぞれこの国に住むことに満足している。 でまた、グレース王妃との世紀のロマンスのこともあって、レニエ(前)大公の国民の間での人気は高く、息子さんで現大公のアルベールさんも人気がある。もちろん亡くなったグレース王妃の人気ももの凄い。国民は王家を慕い、王家は国民を大切にする、というおとぎ話のような世界がそこにはあるんですな。 で、現大公であるアルベールさんは、環境問題に非常に強い感心があり、地中海気候のモナコでは太陽光発電が有効なのではないかと、今、この方面から環境問題に取り組もうとしているのだそうです。なにしろ小さな国ですから、大公の意向がすぐに実行されるところが強みで、おそらくたちまちのうちにモナコは「太陽光発電大国」になることでしょう。 はあ~。いい国ですなあ・・・。確かに「地中海の宝石」とはよく言ったもんだ・・・。 とはいえ、羨ましがってばかりいても仕方ありません。このモナコ公国の成功例を、日本でも採り入れられないもんですかね。 たとえば熱海。 かつての観光王国も今や見る影もなし。北海道・夕張の次に破産するのはここではないか、とすら囁かれる始末なんでしょ? だったら、もう開き直って、ここを第2のモナコにするってのはどう? 立地はそっくりだし。 とりあえず住民税はなしにして、法人税も大幅値下げ。税金格安特区にしてタックス・ヘイヴンとし、企業と人を誘致する。そうそう、独自に切手も発行しちゃいましょう。すっごくキレイな奴。 それで、もちろん「F1グランプリ」を誘致し、海沿いの公道にF1マシンの雄叫びを轟かせると。もちろん、セレブは海に浮かんだ大型ヨットから観戦です。 カジノ? 公営ですよ、もちろん。それもド派手かつ洗練された奴。ここで自治体がガッポリ稼いで、その金でアーティストをどんどん育てる。 もちろん一般人も住みやすい町にしますよ~。教育費はタダ。医療費は格安。安全面も重視して、たとえば100メートルおきに交番建てちゃう。石を投げれば警官に当たるくらいなもんです。いわゆる「悪い人」はみんな追放で、モナコより安全な町にしちゃいましょう。 ね、いい感じじゃないですか。あと足りないものと言えば・・・大公か! それ、ワタクシがなりますから! いい王様になるよっ! そうだ、「熱海」って名前も少々古臭いから、もういっそ「釈迦楽公国」にしちゃいましょう。 どうよ。このアイディア。閑話休題。 さて、明日、というより今日28日、私は愛車プジョー306をかっ飛ばして東京の実家に戻ります。年末・年始と、しばらくは東京からのお気楽日記ですけど、引き続きお楽しみ下さいね~。
December 28, 2006
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は~。毎日、卒論指導しているもので、ついに昨夜は卒論の添削をしている夢を見てしまいました・・・。 夢の中で、うちのゼミ生じゃない男子学生が「F1ドライバーの給与体系」というタイトルの卒論原稿を提出してきて、「F1ドライバーの給料が低過ぎる」ということを論じていたんです。で、私はその論文を添削しつつ、最後のコメントとして、「そんなこと言ったって、F1ドライバーの給料、結構高いよ。弱小チームの新人ドライバーですら年収数千万円、日本の佐藤琢磨選手クラスになると年収20億円、レッドソックス入りした松坂大輔選手の倍くらいの年俸をもらっているんじゃないの? それ考えたらF1ドライバーの給与が低過ぎるって言えるかねぇ? それに、大体君は僕のゼミ生じゃないのに、何で僕のところに卒論原稿送ってくるの?!」と書いたところで目が覚めました・・・。疲れた~・・・。 さて、話は変わりまして、年の終わりの恒例行事、「今年一年、我が家のヒット商品・ベスト10」でございます。釈迦楽家で実際に買って、使って、便利だったもの、おいしかったものなどをカウントダウン形式でおすすめ!しちゃいましょう。 それでは第10位から第4位まで! 第10位 ぱりんこ(塩煎餅) 第9位 ローカー ウエハース(ティラミス味)第8位 ユニクロ フリース敷きマット第7位 風に吹かれて豆腐屋ジョニー(豆腐)第6位 インターネットバンキング第5位 キューピー シーザーサラダドレッシング第4位 ダイソン掃除機 何だか食べ物関係が多いなあ! でも「ぱりんこ」(多分、どこのスーパーでも売っているパック詰めの塩煎餅)にしても「ローカー」にしても、お茶の時のつまみによく食べてます。我が家の「常備おやつ」ですね。それからキューピーが出しているシーザーサラダドレッシング、馬鹿ウマですからぜひお試し下さい。サラダが楽しみになります。「豆腐屋ジョニー」とユニクロの「フリース敷きマット」については、ブログでご紹介しましたね。 それからダイソンの掃除機。確かに値段は高いのですが、やっぱり吸引力がすごいですよ。絨毯敷きの部屋なんか掃除すると、見る間にゴミが溜まっていきますから。それにデザインが秀逸! こんな美しい掃除機は、他にはないでしょう。あと「インターネット・バンキング」、これも今年初めて使ってみましたが、自宅にいながらパソコンで送金ができるなど、便利、便利。いろいろとメリットが大きいです。セカンド口座として、ぜひ! それでは、今年の我が家のヒット商品ベスト3です!第3位 極潤ヒアルロン液(肌研) これ家内が愛用している化粧水(?)なんですけど、安くて、たっぷり使えていいらしいですよ。実は私も剃刀で髭を剃った時など、ちょっと使わせてもらっているんですが、最初、水のような状態なのに、肌にすり込むにつれてねっとりとしてきて、その後しっとり、ピチピチ。もうツルンツルンのゆで玉子肌でございます~。第2位 スバルR2(軽自動車) セカンド・カーとして今年導入した軽自動車R2。何がいいって、まずは経済性。自動車税はたったの7000円ちょいだし、燃費もいい。それに高速代だって普通車より割安。とにかく維持費が安いので、セカンド・カーとしては最適ですね。それに走りだって、今どきの軽自動車の実力は侮れません。私はこいつに家内と荷物を満載して長距離の旅行や実家との往復にも使いましたが、過不足なく走りますよ。ま、雨の日の視界が悪い、というのが唯一の不満ですが、デザインも気に入っているし、小さな、頼れる相棒でございます。そして栄えある第1位は・・・ 炊飯用土鍋でーす! 今年の春、四日市にドライブした時に、「万古焼き」の炊飯用土鍋を地元価格3000円くらいで買ったんですが、それ以来、ほぼ毎日のように使っています。電気炊飯器とほとんど変わらないほど簡単にお米が炊けるのに、おいしさは遥かに上。何せ毎日その有り難味が実感できますから、3000円の買い物としてはすごくお得でした。もう我が家では手放せない日用品です。・・・とまあ、ご紹介してきましたが、どれも我が家で実際に使ってみて評判のよいものばかりですから、自信を持っておすすめできるものばかり。興味のある方はぜひお試し下さい。 さて、皆様のご家庭の今年のヒット商品は何だったでしょうか。私も興味がありますので、コメントの方、よろしくお願いいたします。
December 27, 2006
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昨夜、NHKでやっていた「ターシャ・テューダー」関連のテレビ番組、ついつい見てしまいました。 ターシャさんについては多くの方がご存じだろうと思いますが、アメリカの絵本作家のおばあちゃんです。もう90歳を越しておられるんじゃないかな。彼女は絵本を書いて稼いだお金でアメリカ北東部はバーモント州に広大な土地を買い、そこで花を育てながら静かに暮らしていらっしゃるんですけど、その生き方が素晴らしいってんで昨年テレビ番組で紹介され、その影響から日本で大ブームになってしまいました。今では関連書も続々と出版されていますし、テレビ番組も続編がどんどん作られています。 ま、かくいう私も最初にターシャの番組を見た時には感激し、こういう暮らし方はいいなあ! と思いましたし、その後も彼女のことを扱ったテレビはよく見ている方です。だから他人のことは言えないのですが・・・ しかし、ここまでブームになっちゃうと、ちょっとどうなのかな、という気はしますね。聞くところによると、ターシャに会いにわざわざバーモントまで会いに行く日本人がやたらにいるんでしょ? ひっそり暮らしたいと思っているターシャさんの方じゃ、迷惑しているんじゃないでしょうか・・・。 韓流ブームしかり、ハンカチ王子しかり、ターシャ・テューダーしかり。何かこう、ちょっと「いい」、ということになると、それこそ寄ってたかって・・・というところが日本人にはある。あれがね、私にはちょっと距離をおきたくなるところでして。もちろん、そういう好奇心の強さがあるからこそ、今日の日本の繁栄があるのでしょうけど、それにしても、ね・・・。「いいな」と思ったら、その気持ちをそっと心にしまっておけばいいのに。 さて、日付が変わって今日、26日。ちょっと仕事があって大学に行ったんですけど、私の大好きないつもの田圃の中の一本道を通っていたら、稲の刈り取られた田圃のど真ん中に大型のブラウン管テレビが放り出されていました。リサイクル費を支払って電機屋さんに引き取って貰うより、こっそり夜中に捨てちまえ、ということだったのでしょう。他人の田圃がどうなろうと構うもんか、他人に見られなければ何をやってもいい、という日本人の気質が、田圃の真ん中の壊れたテレビから漂っていましたよ。 ターシャ・テューダーの件と田圃の中のテレビの件。いい・悪い、迷惑になる・ならないの区別こそあれ、「日本人って、こうだよなぁ・・・」とつくづく思わされましたねぇ。 「日本人論」ってのは昔から山ほどあって、例えば戦後にしてもかの有名なルース・ベネディクト女史の『菊と刀』があるし、もう少し後になるとイザヤ・ベンダサン(=山本七平?)の『日本人とユダヤ人』なんて本がベストセラーになったこともある。その他、『ジャパン・アズ・ナンバーワン』だとかなんだとか、色々ありますよね。 で、そういう日本人論によって日本人の気質が(主に外国人の目から)さんざん論じられた後、その種のものが飽きられたのか、あるいは安易な日本人論への反動からか、「日本人の気質なんて、そんな単純なものではないし、ましてや外国人などに分かるわけない」というような気分が蔓延し、最近では「日本人論」が話題になることはあまりないような気がします。私自身も、もう「日本人論」は飽きた、と思っているところがある。 しかし、ターニャさんのことや、田圃の真ん中に捨てられた壊れたテレビなんか見ていると、善きにつけ悪しきにつけ、「日本人の気質」って確かにあるな、と改めて思わされますね。民族論ってのは、依然として成立するものなのかも知れないなと思います。 さて、今日は久し振りにアフィリエイトと参りますか。今日は年末にふさわしく、来年用の手帳をご紹介しましょう。ワタクシ、実は手帳フェチなんです。今回ご紹介するのは、そんな私のお墨付き。舶来モノもありますし、「やっぱ日本人には『能率手帳』でしょう」とおっしゃる方のために、能率手帳や能率手帳用のカバーなどもご紹介していますので、手帳好きの方、必見ですよ~!これこれ! ↓教授の文房具・パート2
December 26, 2006
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卒論の面倒も見にゃいかん、年賀状も書かなきゃいかん、大掃除もせにゃいかん、と、忙しいことだらけなんですけど、それでももうすぐ年末、そしてお正月だと思うと、何となく心が弾みますね。 ところで、今年のお正月、私にはやりたいことが一つありまして、それは何かといいますと、「羽根つき」なんです。羽子板にムクロジの黒い種が当たる時の、あの「カツン」という音と手応え、そして羽根がクルクル回りながら落ちてくるあの感じ、あれがねえ、どういうわけか急にやりたくなっちゃって・・・。 ま、似たようなゲームとして、バドミントンでもいいんですけど、なんとなくお正月の雰囲気を出すためにも、やっぱ羽根つきかな。お正月には姉の一家も東京の実家に集まるので、久々に姉と一勝負してみたいというのもありますし。子供の頃はよくお正月に羽根つきで遊んだもので、結構白熱した試合になったような記憶があります。 しかし、今、一体どこで羽子板を買えばいいんでしょうねぇ・・・。 昔はそれこそ近所の駄菓子屋みたいなところに、それこそ300円とか500円とか、子供の小遣いでも十分に買える粗末な羽子板を売っていて、ちょっと遊ぶには十分役に立ったと思うのですが、今、そんな駄菓子屋みたいなもの、ないですもんね。 ひょっとして「トイザラス」にでも行けばあるのでしょうか? あんまりありそうもないけどなあ。 それにしてもあの駄菓子屋というのは、子供心に楽しい場所でしたなあ。私がよく買ったのは、「銀玉鉄砲」ね。鉄砲もさることながら、銀玉を入れたマッチ箱みたいな入れ物も何だかカッコよくて好きでした。それからもちろん水鉄砲もよく買いましたよ。あと、コマとかベーゴマね。それからメンコ。これにも夢中になりました。「1円版」「3円版」「5円版」「10円版」なんてのがあって、10円出せばLPレコードくらいの大きさのメンコが買えたもんです。 それから「水中モーター」ってのもよく買ったなあ。バルサ材でボートを作って、船底に水中モーターつけて、よく風呂場で遊びましたわ。 姉なんかは、「アンダリア」とかいうのを買って、バッグなんか作ってたなあ。 それから、チューブに入ったフーセンとかね。チューブに入ったけねばねばしたものをストローの先につけ、息を吹き入れてフーセンにする奴。あと、アスファルトに絵を描くときの四角いチョークみたいな奴。あれなんて名前だったかしら? 確か「ロウ・・・」なんとか、って名前だったような気がするけれど。 ああいうところの玩具は値段も安いので、100円とか200円も持っていれば、色々なものが買えたもんです。自分の懐具合とモノの値段を見比べて、今自分に何が買えるのか、何を買うのが一番有効か、なんてことを考え、子供ながらに経済観念を発達させていったんでしょうな。考えてみれば、あれはなかなか優れた教育の場だったのかも知れません。 ま、それはともかく、今実家があるところは新興の住宅地で、昔ながらの駄菓子屋なんて当然ないですし、一体どこへ行けば念願の羽子板が買えるのかしらん・・・。 正月に羽根つきするのもままならない時代となったものでございます。それでも、なんとか探すぞ! いざ、勝負!
December 25, 2006
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今日はクリスマス・イヴ。日曜日と重なりましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。 ちなみにイヴをこれほど盛大に祝うのは日本独特の習慣のようで、イギリス人の同僚のR教授に聞きますと、彼の国ではもちろん25日にクリスマスのお祝いをするのだそうです。その際、一番重要なのは昼食でありまして、家族が一堂に揃い、ほとんど夕方までかかって食べたり飲んだりを繰り返すのだとか。 またイギリスでは「クリスマス・ケーキ」の代わりに「ミンスパイ」というのを食べるのが習いだそうで、ミンスパイなんていうとミンスミート(挽き肉)が入ったミートパイのことかと思ってしまいますが、クリスマスに食べるこれはそうではなくて、酒に漬け込んだドライフルーツなんかがぎっしり入った甘いパイのことなのだそうです。「あまり旨いもんじゃないけど、伝統的なもんだからね」とは、R教授の言。あと、確かイギリスではクリスマスにスパイスを入れて温めた赤ワインを飲む風習もあるんじゃなかったかな。コイツは私も一度飲んだことがありますが、結構イケるものですよ。 ま、とにかく、「旨くなくてもミンス・ミートを食べる」伝統を守るがごとく、イギリスやアメリカではクリスマスは基本的に「家族」の行事でありまして、この時期を家族と共に過ごすことが、アチラの国の伝統というものなんですな。日本におけるクリスマスのように、若い恋人同士が高級レストランを予約し、その後何やらロマンチックな展開がある、なんてのはヒジョーにけしからんわけですよ。そもそもアメリカなんかでは、クリスマスにオープンしているレストランなんて、ファーストフード店くらいしかないですしね。 とはいえ、そのR教授のお宅でも、年頃のお嬢さんがついに「あたし、25日には友達と約束があるの」などと言い出し、親を困惑させているのだとか。どこの世界でも、親の都合と子の都合はなかなか反りが合わないものなんですなぁ・・・。 さてさて、それはともかく、釈迦楽家のクリスマスはと言いますと、それはもう厳粛なものでございまして、私も生まれてこの方、この日を家族以外の人と過ごしたことはございません。家族でケーキを食べ、家族でプレゼント交換をし、家族で食事をし、家族で祝う。これが決まり。もちろんツリー&賛美歌付き。釈迦楽家は一応、「隠れ切支丹」ですからね。 ということで、釈迦楽家・名古屋支部(=ワタクシ)が独立した後も、どこか高級レストランでディナーを、なんて浮ついたことは一切せず、家内と共に家でゆったり過ごす、というのが鉄の掟でございます。 しかも、夕食のご馳走はワタクシが作ります。メニューも決まっていて、「特製パエリア」を毎年作ります。これがうまいんだ! ということで、今日は奮発してこの特製パエリアの作り方を伝授しちゃいますが、これはワタクシ釈迦楽が自ら考案した完全なオリジナル・レシピでございます。 えー、さて、ではその作り方ですが、まずある程度深さのある鍋(シチュー鍋など)を用意し、オリーブオイルで鶏の手羽中(1パック)をきれいな焦げ色がつくまで炒め、次に大きめのタマネギ半個とセロリ1本、それにニンニク1カケを粗ミジンに刻んだものを同じ鍋で炒めます。あらかた炒まったら、そこにアサリ(1パック)と有頭海老(2人分なら3本か4本)を入れ、白ワインを注いで蒸し焼きにし、ついで水(200ml×人数分+α程度)と固形コンソメ(2人分で1個程度。)を入れて煮立たせます。灰汁を掬ったらそこへサフランを一つまみ。サフランは高いですけど、これだけは本物を入れて下さい。 引き続きコトコト煮て魚介類と鶏肉のうま味、それにサフランの黄色い色と香りを引き出すこと約10分。一旦火から下ろして少し冷ました後、ザルなどを使ってスープと具を分け、このスープを使って白米を炊きます。普通に御飯を炊くように、洗った米を使って炊飯器で炊いてしまうんです。お米の分量は「2人分1合半」を目安にして下さい。これで見事なサフラン・ライスが出来ます。 次に各ご家庭で一番大きなフライパンを取り出し、ピーマンを大きめのざく切りにしたものを適当な量、オリーブオイルで軽くサッと炒めます。この時、彩りのために赤や黄色のピーマン(=パプリカ)を加えても構いません。で、軽く炒まったところで、炊きあがったサフラン・ライスをそのフライパンの中にあけ、さらに先程取りのけておいた海老・アサリ・鶏肉をフライパンに戻して、一緒に炒めます。チャーハンの要領ですな。すべての材料はあらかじめ調理されているので、炒めるのもサッとでいいですよ。軽く火を通すくらい。これでパエリア本体はほぼ完成。 しかし、ここで忘れてはならないのは、パセリとレモンです。完成したパエリアにパセリのみじん切りをバサッと散らし、さらに櫛形に切ったレモンを飾りで乗せるわけ。これで完全な完成です。有頭海老が豪勢なので、こいつをパエリアの表面に出しておくと、見栄えも豪華。で、食べる時は、各自パエリアを皿にとり、そこにレモンをじゃんじゃん絞りながら食べる、と。合わせる飲み物はキリリと冷やした白ワイン、と行きたいところですが、そこはお好みで。 上のパエリア、有頭海老とサフランがちょっと高いですが、材料費は2人分で2000円くらいなもんです。レストランなんかに行くことを考えたら、ぜーんぜん安い。炊飯器を使うので、ガリガリした半なまの部分が出来ることもなく、実においしく簡単に仕上がりますし、しかも見た目が華やかですからクリスマスにぴったり。ぜひ一度お試しあれ! ということで、釈迦楽家の今日の夕食は、吉例に従って上記の特製パエリアを私が腕を振るって作る予定。またクリスマス・ケーキの代わりに、昨日、家内がチーズケーキを焼いてくれたので、今日はこのチーズケーキとパエリアでお祝いです。もちろん、プレゼントも買ってありますので、その贈答式もありますよ~。 ということで、私も今日はのんびり過ごすことにしています。皆さんも、クリスマス・イヴを楽しくお過ごし下さいね!
December 24, 2006
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昨日、『007 カジノ・ロワイヤル』を見ました! 新たにジェームズ・ボンド役を担うことになったダニエル・クレイグが「ボンドらしくない」などと批判されつつ、蓋を開けてみたら案外好評、との噂でしたが、実際、なかなか面白かったですよ。 ちなみに、シリーズ中、一番「それらしい」ジェームズ・ボンドは誰か、ということになると、これは論議の的になるでしょう。ま、オールド・ファンの多くは「ショーン・コネリー」だと言うでしょうし、私くらいの世代、つまり40代前半くらいの人になると、自分たちが年頃の頃にボンド役を演じた「ロジャー・ムーア」こそボンドだ、と言う人も多いでしょう。またもっと若い人の中には「ピアース・ブロスナン」でボンドを知った、なんて人もいるはず。 じゃ私はどうか、と言いますと、そもそも『007』シリーズなるものに思い入れが全然ないので、誰でもいいです。強いて言えばロジャー・ムーアかなあ・・・。 で、今度のダニエル・クレイグ。史上初めて、金髪・碧眼・肉体派のジェームズ・ボンドとなったわけですが、ま、最初のうちこそ「ちょっとボンドっぽくないんじゃないの?」「もうちょっと知的な感じがある方がいいんじゃないの?」などと思わせるものの、見ているうちに別に気にならなくなります。それに、そんなこと考えている間もなく、どんどんストーリーが進行していきますし。 もっともそういうアクション映画特有のスピード感&緊迫感自体が、そもそも『007』っぽくないわけですけどね。『007』ってのは、本来、アクション映画というよりは、アクション映画のパロディ的なところで洒落のめすギャグ映画でしょ? そう考えると、今回の『カジノ・ロワイヤル』は、007シリーズが『MI:III』的な正調アクション映画の方向に足を踏み出した、その第一歩、って感じがします。 さて、その肝心なストーリーですが(ネタバレ注意!)、イギリス諜報部MI6の中で「00(ダブルオー)」の地位に昇格し、殺しのライセンスを手に入れたばかりのボンドが、派手なアクションで航空機の爆破テロを阻止する、というところから始まります。ところがこのテロの失敗によって、テロ組織の資金運用をしていた謎の男「ル・シッフル」が痛手を被ることになり、この損失の穴埋めをするべく、彼は大掛かりなカジノ賭博(ポーカー)を開催しようとします。ここで得た金でテロ組織から預かっていた金を弁済しようとするんですな。何しろル・シッフルというのは、ポーカーの天才なもので。 で、この情報を得たMI6は、このポーカー賭博にジェームズ・ボンドを送り込み、ル・シッフルとのポーカー対決を制して、彼の思惑を阻止しようとする。かくして、ボンドはイギリス政府の金庫番として派遣された有能な美女・ヴェスパーを伴い、彼女の提供する資金を賭け金としてル・シッフルとのポーカー対決に出向くことになるんですが、果たして、ボンドはポーカーの天才ル・シッフルとの一騎討ちに勝てるのかぁ?! もちろん、勝ちます。 勝ちますが、そこはそれ、敵もさるもの、ボンドが熱を上げ始めていたヴェスパーをル・シッフルは誘拐し、彼女を囮にしてボンドも捕まえてしまいます。で、ボンドを拷問して、ポーカーの賭け金を全部横取りしようとするわけ。さてさて、果たしてボンドはル・シッフルの拷問に耐えて、この危機を脱することが出来るのかぁあ?! もちろん、出来ます。 出来ますが、そこはそれ、敵もさるもの、まだこの先にボンドを陥れる罠が・・・。果たしてボンドはこの罠を逃れて、ワルモノをみんなやっつけられるのかぁああ?! もちろん、それは見てのお楽しみ。 ってな感じの映画です。面白そうでしょ。実際、面白いですよ。 というわけで、私の印象批評点はといいますと・・・81点です! 『007』シリーズに興味のない私にしては、異例の高得点! 娯楽映画として、十分合格です! オープニングのテーマソングやそれに付随する映像もすごくいいですし。 ただ、女ったらしのジェームズ・ボンドが大嫌いな私の家内はもっとずっと辛い点数をつけていましたけどね。「非常に有能で、一見気の強い女のように見えて、実はそれは上辺だけ。危機的な状況になるとガクっと崩折れてヒーローに頼る」ボンド・ガールの描き方、これは単なる男の願望に過ぎない! と厳しく切って捨てておりました・・・。 ま、確かにうちの家内がボンド・ガールなら、ボンドが敵と格闘している間に割って入って、敵の脳天に必殺の「かかと落とし」くらい喰らわせかねないですが。実際、それくらいじゃないと、私の奥さんは勤まらんわけですし。(あ、ワタクシが表向き大学教授をしながら、実はスパイだってこと、前に言いましたよね・・・。) とにかく、『007 カジノ・ロワイヤル』、(女性はともかく)男が見れば十分に楽しめる映画です。教授のおすすめ!と言っておきましょう。 さてさて、このブログでも色々映画の話題を扱ってきましたが、今年一年の間に見た主な映画の中のベスト5を決めようと思って、何を見たか数え挙げていたんですが、そうやってあらためて振り返ってみると、あんまり「コレ」という映画を見ていないんですよね・・・。それでも敢えてベスト5を決めてみると・・・第1位:『インサイド・マン』第2位:『MI:III』第3位:『007 カジノ・ロワイヤル』 同 『Mr.&Mrs Smith』第5位: 『ダ・ヴィンチ・コード』 ってな感じかなあ・・・。しっかし、それにしても、ここに挙げたのぜーんぶ娯楽映画か! ワタクシとしたことが、教養ないみたいで恥ずかし~! でも、昨年のベストだった『ビッグ・フィッシュ』や『ジョー・ブラックによろしく』(どちらもDVDで鑑賞)的な映画が、今年はなかったもんなぁ・・・。 というわけで、映画鑑賞生活としては不作の年だったような気がしますが、来年はどうなるんでしょうか。とりあえずは『スパイダーマン3』に期待しましょ! ・・・って、それもやっぱり娯楽映画じゃん!!
December 23, 2006
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今年も残り少なくなってきたということで、今年一年を締めくくる各種ランキングをテーマにすることが多くなると思いますが、その第一弾として、「釈迦楽カー・オブ・ザ・イヤー」をお送りしましょう。 まずイヤー・カーを決定する前に、各メーカーの総評を。なお、車の評価は主にデザイン面からのきわめて主観的なものですので、悪しからず・・・。日本車編*トヨタ 今年はレクサスの最上級車種・LSが発売されました。さすが真打ちだけあって、まとまりのあるデザインで出ましたね。しかし競合するベンツ・BMW・アウディなどとどちらを選ぶかと言われると、ねぇ・・・。ま、その程度のもんでしょう。またトヨタのもう一つの真打ち、カローラも10代目が出ましたが、今やすっかり老人向けとなったこの車にワタクシの興味が向くわけがない。初代はカッコよかったエスティマやヴィッツも、どんどんカッコ悪くなる一方だし、MR-Sは生産中止になるし、今、この会社の車でちょっと食指が動くのは、「クラウン」くらいなもんかな。 昔はクラウンなんてダサいと思っていましたが、今出ている「ゼロ・クラウン」って、よく見ると案外いいデザインなんですよね。内容に比して値段も安く、日本で乗るなら十分に快適な車でしょう。ダーク・ブルーなど濃い色がおすすめです。*ニッサン 「スカイライン」の新型が出た、というのが唯一のニュースのこの会社。しかし、そのスカイラインがカッコ悪い・・・。もう過去のしがらみはリアの丸いストップランプくらいにして、もっとすっきりしたデザインの車にすればいいのに・・・。来年あたり出ると言われている新型の小型SUV(開発名「キャシュカイ」)は割とカッコいいようなので、それに期待するとして、現在、この会社の車で買うに値するデザインの車は「ティアナ」くらいなもんかな。*ホンダ 昔は「ワンダー・シビック」「CR-X」「インスパイア」など、素晴らしいデザインの車を連発していたホンダも、今や見る影もなし。現行「レジェンド」のSH-4WDシステムには興味津々だけど、肝心の車のデザインがアレでは買いたい気も起こらず。もはや店晒し状態にある「HR-V」のみ、見るに値するデザインの車だ、と言うことによって、ホンダのデザイン担当に猛省を促しておきましょう。*スバル 車はいいのにデザインが・・・、と昔から言われ続けている会社。現行「レガシィ」はまあまあですが、決して見惚れるというほどのものではありません。ジウジアーロがデザインしたという名車SVXのような奇跡の車は、もう出ないんだろうなあ・・・。*マツダ 目立たないけど、今日本で唯一、デザインの優れた車を出しているメーカーではないでしょうか。つい最近出た「CX-7」もなかなかの力作。トヨタのデザイナーに爪の垢でも煎じて飲ませたいようなもんです。ミニヴァンの「MPV」、小型セダンの「アクセラ(4ドア)」などもいいデザインだし、最近リトラクタブル・ハードトップが加わったスポーツカーの「ロードスターRHT」も魅力がある。ワタクシにとって食指の動く車を作っている日本で数少ないメーカーですね。*三菱 ユーザー無視の企業体質が一朝一夕に変わるとも思えず。夢よもう一度で出した「パジェロ」も、もはや時代錯誤でしょう。ただ「i」や次期「デリカ」のショー・モデルなどを見る限り、ひょっとして三菱にいいデザイナーがいるのか? と思わせるところはありますね。*ダイハツ 「コペン」と「エッセ」があるだけでも、褒めてあげたい。両方とも、買ってもいいと思わせるデザインです。*スズキ 批評家から絶賛の「スイフト」。だけど、そんなに垢抜けたデザインとも思えないので、次に期待しましょう。「ワゴンR(初代)」を生んだデザイナーがまだ在籍しているのなら、未来はあるでしょう。外車編*ベンツ 時々「アレ?」という車を出すも、必ず軌道修正して優れたデザインの車を生み出してきたベンツ。現行車種に関しても、「CLS」を除けばどれもそれなりのもんでしょう。 しかし、そんなことよりもむしろ今年のベンツで特筆すべきは、Eクラスに設定した新型ディーゼル車。ガソリン車なみのクリーンさと桁外れのトルクでディーゼルの常識を変えたベンツは、ひょっとするとディーゼル嫌いの日本に、再びディーゼル車を普及させるきっかけを作ってくれるかも知れません。聞くところによると、ベンツに対抗してホンダが開発している新型ディーゼルはすごいらしいですからね。*BMW クリス・バングルがめちゃくちゃにしてしまったBMWデザイン。その禍は依然として続いていて、食指まったく動かず。車はいいのにね。でも新型の7シリーズ、あるいは新型の3シリーズ・クーペなんか見ると、BMWがクリス・バングルのデザインを否定し始めたのは見え見え。そりゃ、そうでしょ。 一方、FFの「MINI」は、ちょっと買いたくなるデザインですな、相変わらず。*アウディ ワダ・サトシがめちゃくちゃにしてしまったアウディ・デザイン。その禍は依然として続いていて、食指ちょっとしか動かず。日本のツッパリ不良高校生がマスクしているような大口グリルのデザイン、なんとかならんもんですかね・・・。旧モデルは都会的なセンスのデザインだった「TT」も、新型になって「フェアレディZ」と大差ない田舎車になっちゃって・・・。車はいいのにね。*フォルクスワーゲン 誰だか知らないけど、誰かがめちゃくちゃにしてしまったフォルクスワーゲン・デザイン。主力のゴルフ5、特にGTIのグリルのカッコ悪さたるや、見るも無惨。今、たまにゴルフ2を町で見かけると、「ゴルフって、昔はこんなにカッコよかったんだ~」とつくづく思わされます。先代はセンスがよかったパサートも、妙にこましゃくれたデザインになっちゃったし。唯一カッコいい「トゥアレグ」も、次のモデルは最低のものになるらしいので、欲しい方は今のうちに買っておいた方がいいのでは。*プジョー ピニンファリーナとの縁が切れて、もはやプジョー車に見るべきデザインなし。昔の205や405の時代、あるいは306、306カブリオレ、106、406クーペがあった時代はヨカッタなぁ・・・。現在売れ筋の「206」は来年あたり新型の「207」にシフトしますが、キープコンセプトで飽きられること必定。そろそろ日本での販売成績も横ばいになる頃では。*ルノー 色々あっても、見るべきデザインは「メガーヌ(5ドア)」と「ラグナ」のみ。といっても、ラグナなんてめったに見かけないけど。絶版となって激安中古車となった「トゥインゴ」、右ハンドルがあれば買ってもいいのに・・・。「カングー」? 車としては面白いけど、デザインとしてはイマイチですな。*シトロエン フランス車で今一番勢いがあるのは、案外シトロエンかも。ただ、現行の「C2」「C4」「C5」、そして新型の「C6」のデザインがいいとはどうしても思えず。かつての「AX」、ガンディーニがデザインした「BX」、「XM」、そして「エグザンティア」、このあたりまでが現代シトロエンの傑作だったのではないでしょうか。現行のものでは、「C3」のみ、ちょっと買ってもいいと思わせるデザインですな。 シトロエンBX↓*フィアット 新型「グランデ・プント」、これはちょっと買いたくなるデザインです。さすがジウジアーロ。「パンダ」? 初代パンダと比べたら語る価値もないけど、これはこれで普通です。悪くはない。*アルファ・ロメオ ジウジアーロがデザインして絶賛を浴びる「ブレラ」、そして「ブレラ顔」となった「159」。どちらもそれなりですが、ダ・シルヴァがデザインした旧型「156」、あるいはもっと以前の「164」の古典的な美しさにはとうてい及ばず。普通です。*アメ車 クライスラー300Cのみ、語るべきデザインの車と言えましょう。後は、一体何があるのさ? ただヨーロッパ・フォードの「モンデオ」「フォーカス」「フィエスタ」は、それなりに洒落ているかも。しかし、日本受けはしないだろうな・・・。*ランドローバー レンジローバー、ディスカバリー3など、どれも欲しくなるものばかり。値段の高さが玉にきず。*ボルボ S80、S60、S40、X90など、見るべきデザインの車ばかり。値段が高いのが欠点。*ポルシェ 「911」はエヴァーグリーン。特にヘッドライト周りのデザインが旧に復した「997」モデルは、いいんじゃないですか。庶民に手が届くもんでもないけど。「ボクスター」? 「ケイマン」? 眼中ないです。*フェラーリ ワタクシにとって最後のフェラーリは「F355」でした・・・。ま、これも庶民がどうこういう車じゃないですね。フェラーリF355↓*アストン・マーティン 同じく庶民がどうこういう車じゃないですけど、現行の車で、今世界でもっとも美しい車を作っているのが、アストンではないかと。「DB9」「V8ヴァンティッジ」そして4ドアの「ラピード」(ショー・モデル)と、どれをとっても目の覚めるような美しさ。素晴らしいの一語です。*マセラティ 現行の「クワトロポルテ」もいいけれど、やっぱりマセラティといえば、一昔前の旧型クワトロポルテやギブリでしょう。直線基調のデザインが、美しくもヤバ過ぎる!クワトロポルテ(旧モデル)↓ ま、こんなところかな? さてさて、それで肝心の「釈迦楽カー・オブ・ザ・イヤー」ですが、その栄冠は・・・「メルセデス・ベンツ EクラスCDI」と「マツダCX-7」に! 受賞理由ですが、前者は(日本では)嫌われ者のディーゼル車の新しい魅力を引き出した点を、後者は日本車として唯一、買ってもいいなと思わせるデザインのSUVである点を、それぞれ評価したためでございます。ほんとは「マツダ・ロードスター・RHT」でもよかったんですけど、ロードスター自体のデザインは前と変わっていないのでね。 とにかく、ベンツさん、マツダさん、受賞おめでとうございます~!
December 22, 2006
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ひゃ~、今日で一応年内の授業はすべて終了~! アー、疲れた。 ・・・にしても、何だかこのところ、我が大学でも「ええっ!」と思わされるタコ学生が増えていますなあ・・・。 今日もある授業が終わって後片付けをしていると、馬鹿っぽい顔した男子学生が私にところにノコノコやってきましたよ。で、何を言い出すかと思えば・・・学生: あの~、先々週の授業、風邪で休んでしまったんですけど・・・ 私: は? そうですか。それはお気の毒。学生: いや、それで、欠席4回目になっちゃったらしく、今日、出欠確認の時、先生に名前を呼んでもらえなかったんですが・・・。 私: あ、そう。それはますますお気の毒だけど、仕方ないね。そういうルールだから。学生: そうなんですけど、そこ、なんとかなりませんか? 私: なりません。自業自得だから、我慢してね。学生: でも、先々週は風邪だったんです。 私: いや、風邪とかそういう問題じゃなくて、4回以上欠席したらイカンと言ってあるでしょ?学生: いえ、そうなんですけど、先々週は風邪だったので、仕方がなかったんです。 私: ・・・・。 ・・・要するに、この学生が言いたいのは、「4回休んだけど、そのうち1回は風邪で、さぼったのは3回なんだから、『欠席4回でアウト』というルールには該当しないのではないか」ということらしい・・・。 もう・・・馬鹿にもほどがある・・・。 これが、2006年最後の授業での出来事だってんですから、悲しくなります。ワタクシは、こんな馬鹿どもを教えているのか! 昔はねぇ、こんなヘンテコな学生、うちの大学にはいなかったです。 ほんと、教職ってものが、やりがいのある仕事ではなくなりつつありますなあ。 教育基本法改正がどうの、いじめ問題がどうの、世間ではかまびすしいですが、実際に教育の現場にいる私としては、自分の目の前にいる学生たちが、自分と同じ感性を共有する人間同士とは思えない、ということが悲しいです。 やっぱりさっさと引退して、山に籠もるのがいいかな、って思った今日のワタクシだったのでした。教授は、つらいよ・・・。
December 21, 2006
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さてさて、いかになんでも、もうそろそろ年賀状を書かなければ、という切羽詰まったところまで来てしまいました・・・。何せ私は文面から宛て先からすべて自筆ですので、枚数の割に時間が掛かるんです。 ということで、明窓浄机、年賀葉書の山を準備し、愛用の万年筆を取り出したところ・・・ アレ? なんだこりゃ? 何だか万年筆がやたらにべたべたします。しかもそのベタベタに埃がくっついて、ばっちいこと限りなし。なんだ、なんだ、どうなってんだ? 調べてみると、どうも経年変化なのか、万年筆の表面のコーティングが劣化し、これがべたべたしたものになってしまったらしい。あーん、これじゃあ、年賀状が書けないよ~! 私がここ数年愛用しているこの万年筆、フランスのウォーターマン社製ですが、実はたったの2000円です。20世紀最後の年・2000年を記念してウォーターマン社が売り出したもので、芯の部分はスケルトンになっている。ほら、iMac なんかが売り出されて「スケルトン」が一種のブームになっていたことがあったじゃないですか。あの時代の産物です。何せ2000円ですから、ペン先はもちろん「金」ではありません。多分ステンレスかなんかでしょう。 ただ、そこはフランス製ですから、スタイリッシュであることは確かで、色目もよく、そんなことからワタクシも冗談半分で買ってみたわけ。名古屋・栄の丸善で、ね。ま、どうせ大したことないだろうけど、見た目キレイだし、ってなノリです。 ところが、実際に使ってみたら、これがものすごくよかったんです。 私は万年筆に憧れがあり、今までにも随分な額のお金を投資し、色々な種類の万年筆を買って試してきました。中には有名メーカーの高いものもあります。しかしどれも結局ペン先の感触が合わず、放りっぱなしになっているものばっかり。ところが、このたった2000円の万年筆だけは、私の感性とバッチリ合ってしまって、毎年の年賀状書きはこいつを使わないとどうも感じがでない、というところまでになってしまった、と。 万年筆って、値段じゃないんですなあ・・・。 ところが、冒頭でも述べたように、その愛用の万年筆が「べたべたペン」になっちまった・・・。これでは、年賀状どころではありません。 そこで、ワタクシ、万年筆を洗うことにしたんです。 洗うったって、水や石鹸で洗うとか、そんなレベルじゃないですよ。そんなんじゃ、べたべたのコーティングは全然落ちません。そこで、意を決したワタクシは、普通の石鹸・洗剤はもちろんのこと、クレンザーをつけて磨いたり、塩酸の漂白剤に漬けたり、たわしでこすったり、小一時間というもの、ありとあらゆる方法でゴシゴシゴシゴシこすったわけ。それこそ全身の力を込めてゴシゴシゴシゴシ・・・・。すると・・・ やった~! 一応、べたべたがとれた~! その代わり、何だか変にテカテカしたペンになっちゃった~! でも、これでどうにか今年もこのペンを使って年賀状が書けそうです。よかった、よかった。 ちなみに、べたべたのコーティングをこすり取るのに一番効果的だったもの、何だか分かります? 答え: 研磨剤入りの練り歯磨きでした~! これ、クリームクレンザーより、よっぽど効果的でしたよ。・・しかし、ということは、これで歯を磨くのは、クレンザーで歯を磨くのよりもっと厳しいってことですよね・・・。それって、どうなんでしょう? ま、いいか・・・。 とにかく、愛用の万年筆がなんとか使えるようになって、ホッとしているワタクシなのでした。これこれ! ↓ウォーターマン クルトゥール・ライト・ソフト 万年筆(ブルー)【即納対応商品】追伸: 上の話題とはまるで関係ないですけど、先程ニュースで女優の岸田今日子さんが亡くなられたことを知りました。個性的な女優さんとしてファンだったので、非常に残念です。ご冥福をお祈りいたします。
December 20, 2006
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ゼミ生の中に、「進化論論争」を卒論のテーマに選んだのがいます。で、今週のゼミでは、この学生が進化論についてちょっとした発表(卒論途中経過報告)をしてくれたんですが、これがなかなか面白かった。 アメリカという国はものすごく宗教色の強い国なので、「人間はサルから進化した」というダーウィン流の「進化論」をまともに教えることが出来ないわけですよ。聖書では、「神が自分に似せて人間を作った」ということになってますから。 で、最近のデータでも、「人間はサルから進化した」という科学的な論をまともに信じているアメリカ人って、9%くらいしかいないんですって。で、40%が「(一日で作ったかどうかは別として)神が作った」と思っており、47%が「神とは言わないけれど、知性的な創造者が進化の方向づけをしている」と思っていて、残り数パーセントが「分からない」と答えているのだそうです。 つまり9割近いアメリカ人が、今でも純粋な進化論を信じていない、ということになりますね。「ほ、ほう・・・」って感じでしょ? ちなみに「神とは言わないけれど、知性的な創造者が進化の方向づけをしている」という説は、「インテリジェント・デザイン」と呼ばれる考え方であって、こういう考え方をする人は、アメリカでは結構多いんですよ。ブッシュ大統領も「そういう考え方を一つの仮説として、進化論と同じように公立学校で教えた方がいいんじゃないの」と発言したことがあり、大統領の発言として波紋を呼んだことがあります。 しかし、インテリジェント・デザインという考え方自体は、なかなか説得力のある考え方だと思いませんか? 私なんか、この説には説得されちゃいます。 だって、そういうふうに考えないと説明がつかないことって多過ぎますもん。人間の身体一つとってみたって、あまりにも上手に出来過ぎている。 これは「インテリジェント・デザイン」論を支持する人がよく例に出すことなんだそうですが、目の前に精巧なぜんまい仕掛けの時計があったとする。これ見てどう思います? 「ネジやらバネやらゼンマイやら振り子やらがひとりでに適当に組み合わさったら、偶然、こんなものができちゃった」と思いますか? 思わないでしょ? 「誰かが、工夫に工夫を重ねて、時を告げるこの機械を作ったんだろう」と思うでしょ? だったら、人間のように精巧なものを見て「何の意図もなく、適当に進化したらこうなっちゃった」なんて、とても思えないじゃないですか! 私は個人的に、人間の存在、宇宙の存在には、何か仕組まれた意味があるんだろう、と思っています。ですから、宗教とか、インテリジェント・デザインの考え方ってのは、私には強いアピールがあるんですな。 ところが! ところが、です。 仲間の発表を聞いていた他のゼミ生たちが、このアメリカ人の意識の有り様にしきりに驚いているので、「じゃ、君たちは、進化論を信じるの?」と聞いてみたわけですよ。すると・・・ 大半が「考えたこともなかったけれど、何となく、進化論を信じている」と答えたのでした(爆)! そうか・・・。じゃあ彼女たちは、何にもない、完全な無の世界から、何の理由もなく、いきなり「ビッグ・バン」が破裂して宇宙が生まれ、そのうち偶然地球が出来て、それで数十億年経ったら偶然自分が生まれたと思っているわけだ。すべてが偶然の産物だと思っているんだ・・・。 でも、すべてが偶然であるなら、偶然戦争があろうが、偶然人殺しがあろうが、いいじゃない、って発想になりませんかね・・・。自分の(他人の)存在には本来的に意味がある、と思っていない集団って、気味が悪いと私は思うのですが・・・。 もちろん、学生たちはそこまで考えていないのだろうと思います。ただ、何となくそんなようなことを教えられた記憶があるから、人間はサルから、アメーバから進化したんだと思っているのでしょう。 しかし、自分という存在について、あるいは世界の有り様について、自分としての考えをまるで持っておらず、世界観をまるで持っていない、というのは、問題がありはしないだろうか・・・。 ってなわけで、私は、色々な意味で、驚いてしまったのでした。
December 19, 2006
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小学校・中学校時代の同窓会のお誘いが来ました。 私は東京にある某附属小・中学校に通っていたのですが、その合同同窓会へのお誘いです。来年2月の下旬に、東京の麹町かどこかのホテルでやるのだとか・・・。 同窓会のお誘いなんて久々ですけど、さーて、どうしたもんかなあ? 中学校を卒業してから四半世紀以上ですからね。友達も皆、それ相応におじさん、おばさんになっているんだろうな~。 そんな皆に会ってみたい気もするし、そうでないような気もします。 というのも、私、同窓会って苦手なんですよね。 いや、小・中学校時代はすごく楽しく過ごしましたし、友達も多いのですが、卒業して、随分時間が経ってから会うと、互いの関係というのが微妙に異なってくるじゃないですか。昔、元気のよかった奴が、妙に大人しくなってしまっていたり、昔は目立たなかった子が、妙にはしゃいで声をかけてきたりするでしょ? ああいう雰囲気が、どうも、ね・・・。 要するに「子供時代の力関係」が変わってしまうわけですよ。今現在の羽振りの良さがものを言う、と言うべきか・・・。その辺がね、ワタクシには、なーんか、しっくり来ないんだなぁ~。 もちろん、今の自分が他の同級生たちの目にどう映るのか、というのも、ちょっと気になるところです。 ま、考え過ぎなんでしょうが・・・。 じゃ、行くのよせばいいじゃん、というところなんですが、そうは言いながらも逆に、積極的に会いたいと思っている人も、当然いるわけ。 昔好きだった子は、どんなおばさんになったかな? なーんて! ま、そういうのばかりじゃないですけどネ。 うーん、どうしようかな・・・。 参加するかどうかの連絡は、来年1月15日までにしてくれ、とのことですが、それまでもうしばらく、悩むことにしますかね。 皆さんは、同窓会、お好きですか? 素直に楽しまれます? たかが同窓会程度のことであれこれ悩んでいるワタクシに、善きアドバイスがありましたら、一つお願いいたします。あるいは同窓会にまつわる思い出等でもいいですよ~!
December 18, 2006
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ちょっと古いアメリカの小説なんか読んでいると出くわす、「オートミール」なる食物。私はこいつが子供の時から気になっておりまして・・・。 どうも西洋風のお粥のようなものらしいのですが、小説に出てくるのを読む限り、うまそうなわけですよ。 で、小学生の頃、親にねだって買ってもらったことがあります。「まずいに決まってるじゃないの」と親に言われたのが悔しくて、余計、しつこくねだったりなんかして・・・。 ところが、ようやく買ってもらって実際に自分で作ってみたら、やっぱりまずいわけですよ。とても食べられたもんじゃない。で、作った分もごっそり残して、親にさんざん叱られて・・・。そんなわけで、結局一度作っただけですっかり懲りてしまいましたけどね。 しかし、最近、池田満寿夫と横尾忠則の対談集『反美的生活のすすめ』(河出書房新社・絶版)を読んでたら、アメリカ時代の池田満寿夫が朝食としてオートミールを食っていた、という箇所が出てきまして、それが再びワタクシの「オートミール熱」を掻き立ててしまったわけ。前の時はこちらが子供だったからまずいと思ったので、今食べたらひょっとしてうまいかも、なんて思ったりしてね。単純なもんです。 で、ちょうど風邪が治りきらない状態であることもあって、つい先日、家内にオートミールを買ってきてもらったんです。で、実際、こいつを作ってもらって、食べてみたわけですよ。いわば、子供時代のリベンジですな。 作り方は簡単です。少量のオートミールに砂糖を少々加えたものを、牛乳で煮ればいいんですから。水と少量の塩で煮る、という方法もあるようですが、牛乳の方がおいしいかなと思って、ね。そしたら・・・ やっぱ、まずっ! っていうか、積極的にまずいというほどではないものの、少なくともそれほどおいしいもんじゃないですなあ。それに、暖めたミルクの香りが苦手な家内は、オートミールを作っている段階で気持ちが悪いなどと言い出す始末。 やっぱり、オートミールってのは、日本人の栄養になるもんじゃないですね。これからは、小説の中だけで楽しむことにしようっと! ちなみに、ごっそり残ったオートミールですが、ものの本によると、こいつを使ってクッキーを焼くレシピがあるようなので、それで消費するつもりです。それなら、普通においしいのじゃないでしょうか。 ってなわけで、今日もまた一つ真実を知り、また一つ幻滅を味わったワタクシだったのでした。大人の階段を上るって、辛いことなのね・・・。
December 17, 2006
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何だかコワイですね、ノロウイルス。実際にはたかだか例年の2倍の被害だそうですけど、ニュース見ていると、どこもかしこもノロウイルスだらけみたいな感じがしてきます。コワ! 私、百歩譲ってお腹が痛くなるのまでは許せますが、オエオエはね~、厳しいなって思っているんですよね。 何しろ、幼少の頃オエ~ってしたのを最後に、このところ36年間程、吐いたことないんですもんっ! 出来ればこのまま死ぬまでオエオエなしで済ませたいと思っているんです~。 ちなみにワタクシ、自分で「儚い倶楽部」ってのを作っていまして、30年以上吐いたことがない人だけがなれる「ゴールデン・ドラゴン会員」なんです。ま、どうでもいいかっ! ところで、そんな私が最もオエオエの危機に近づいたのは、高校生の頃。学校でスキー学校に連れて行かれたんですが、そこで集団食中毒があったんです。何せ何百人という規模の食中毒ですから悲惨でしたよ~。 食後しばらくして、何となく胸がムカムカしてきたもので、嫌だな~と思いつつ、さっさと歯磨きでもして寝ちまおうかと思い、友達より先に洗面所に行ったわけ。すると! もうそこでは数人の友人がオエオエしていたのでした。 アレ、ひょっとして・・・と思う間もなく、宿泊していたホテル全館に響きわたるオエオエの大コーラス。トイレで吐くなんてのはまだいい方で、部屋で吐く奴、廊下で吐く奴、布団の中で吐く奴、もうとんでもないことになっちゃったんですな。 私も、かなり気持ち悪かったんですけど、一人部屋を抜け出し、ホテルを彷徨った挙げ句、人気のない従業員通用口を見つけ、そこを出たところにあった非常階段に佇んで雪の降りしきる冷風に当たることにしたんですね。で、そうしているうちに大分回復してきて、夜明けが近づく頃には峠を越したな、という感じになってきた、と。それでも、翌日はスキーどころじゃなくて、一日何も食べずに寝込みましたけどね。 しかし、あれは悲惨な一夜でしたなあ。我が人生最悪の一夜だったかも。あの時ほど、「早く夜が明けてくれ!」って思ったこと、ないですもん。集団食中毒って、ホント、おっそろしいですよ~。 ってなわけで、このところのノロウイルスの話題をニュースで見る度に、あの悪夢の一夜を思い出して、身震いしているワタクシなのでした。皆さん、外から帰って来た時、食事の前など、手洗い、うがいを徹底しましょうね~!
December 16, 2006
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ほとんど一週間ぶりですが、今日は朝からベッドを離れて生活してみました。ちゃんと服を着てね。 まだお洟じゅるじゅる、喉にも痰が絡まってイライラさせられますが、それでもなんとか身体を縦にしていられるくらいには回復したって感じです。ブログ読者の皆様にはご心配をおかけしてしまいましたが、皆さんから励ましの言葉もいただいたりして、非常に有り難かったです。どうも有り難うございました。もう大丈夫だと思いますので、また今後もご贔屓のほど、お願いいたします。 しかし、師走に一週間も寝込めば、仕事が嫌というほどたまります。今、ワタクシの目の前には7人のゼミ学生から送られてきた卒論原稿の山がありまして、こいつを片端から添削しつつ、指導していかなければならないという・・・。 もう、どれから手を着けてよいものやら・・・。 とはいえ、とにかく、どれかから手を着けなければならないので、ちょっとやり始めたんですけど、やっぱり病み上がりで今一つ調子が上がりません。なにしろ、7人のゼミ生が取り上げている卒論のテーマというのがテンデンバラバラですし、それぞれ個性的な文体なものですから、それぞれのテーマと文体に合わせて指導していくのは、骨が折れます。もっとも、調子さえ上がれば、一日二人くらいの面倒は見られるんですけどね。 ただ、今年のゼミ生の卒論原稿を読んでいて一つ言えることがありまして、それは何かと言いますと・・・ 出来がすごくいい。これだけ平均してレベルが高いのは、初めてですね。素晴らしいの一言。まったく、どうしちゃったんだろう?! たとえば今日、添削していた原稿にしても、一つはアメリカの建築家にして思想家であるバックミンスター・フラーのことを調べた卒論で、もう一つはアメリカの司法制度(陪審員制度)について調べたものだったのですが、どちらもなかなかよく調べているし、よくまとまっている。特に後者は、犯罪者が逮捕されてから陪審裁判を受けるまでの仕組みを、自分なりに図解までしているのですが、これがまたよく出来た図解で、読んでいる私の方が深く納得してしまいました。 『12人の怒れる男』や『アラバマ物語』、『評決』などをはじめとして、アメリカの陪審裁判の様子を描いた映画なんかをなまじ見ていたりするもので、あるいはO・J・シンプソンだ、マイケル・ジャクソンだといった有名人の裁判の様子を遠目から窺っていたりするもので、なんとなくアメリカの刑事事件ってのは、なんでもかんでも陪審裁判によって裁かれるのかと思ってしまいますが、実はそうでもなく、すべての刑事事件のうち陪審裁判によって裁かれるのはわずかに5%程度であるということも、この卒論原稿を読んでいて初めて知りました。 まったく、卒論指導をしていると、教えているこちら側が勉強させられることが多いです。 ってなわけで、つらいつらいと言いながら、結構楽しく卒論関係の仕事をしている今日のワタクシなのでありました。ま、体調と相談しながら、たまった仕事をぼちぼちと片づけていくとしましょうか。
December 15, 2006
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相変わらず風邪にやられていますけど、今日は食後、少し起きて、NHKの衛星放送でやっていた『ポワロ』を見てしまいました。アガサ・クリスティものですが、よくご存じの方も多いことでしょう。 しかし、毎回思いますが、あのシリーズでポワロを演じているデビッド・スーシェという俳優、そして日本語の吹き替えを担当している熊倉さん、このコンビは最強ですね。もうポワロといったら、この組み合わせしか考えつきませんもの。 ま、それを言ったら、同じシリーズの『シャーロック・ホームズ』で、ホームズを演じるジェレミー・ブレットもはまり役だと思いますが・・・。 それはともかく、『ポワロ』見ながら、いつも思うことが幾つかありまして・・・。 その一。ワタクシには探偵の才能がない・・・。 だって、どのエピソード見ても、ポワロが謎解きするまで犯人が誰か分かった試しがないんですもん。っていうか、登場人物の誰が誰かすらよく分からない時が多いです・・・。勘のいい人なら、見てて犯人やその動機って分かるんですかね? その二。金持ちには生まれたくないもんだ・・・。 『ポワロ』に出てくる犯罪って、ほとんどが遺産相続がらみなんですもん。ポワロが関係するような事件というのは、上流社会の犯罪ばかりですから、どうしてもそうなっちゃうんでしょうけど・・・。 その三。イギリスは風光明媚なところだ・・・。 これはあの番組を見ている人の誰もが思うことでしょう。日本だって同じ島国なのに、どうしてこう違うんでしょうかね。自然だけでなく、屋敷や庭なんかも素晴らしいんだ、これが・・・。 その四。イギリス女優に美人なし・・・。 好みの問題かも知れませんが、そんな気がします。家内も同じことをいいますから、単に男の目から見て、ということではないのではないでしょうか。 ま、「その四」はともかくとして、『ポワロ』を見る楽しみってのは、結局、イギリスの風光明媚な風景と、古きよきイギリスの上流社会の生活ぶりを愛でつつ、その中を動き回るポワロの一挙手一投足に(わけも分からず)見とれる、というところにあるのではないでしょうか。肝心な事件の謎解きの方は、あのユニークで可愛らしいポワロさんが最後にぜーんぶ説明してくれるのに任せておいて、ね。 実際、事件そのものは、嘘臭いことが多いんですもん(爆)。「その程度のことで、人を殺すか?」ってなものばっかりでしょ。閑話休題。 さてさて、私もいい加減に風邪治さないといけませんね。明日こそ、少しでも仕事しなくちゃ。ワタクシの「灰色の脳細胞」も、そろそろ使ってやらないと、まじでカビが生えてきそうですし!
December 14, 2006
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相変わらず臥せっております・・・。まったくいつになったら治るのか・・・。 ところで、毎日こうして風邪にやられて寝ていますと、これがまた案外情報通になるもんで。 なにしろラジオだけが友ですからね。いつもなら忙しさにかまけていい加減に聞き流しているニュースを、じっくり何度も聞いてしまうので、今、私、すごい情報通ですよ。政治・経済・スポーツ・エンターテインメント、交通情報に天気予報、なんでも来いみたいな。人間、ある能力を奪われると、別な能力が発達するといいますが、風邪で行動力を奪われた私は、今や情報力で勝負、って感じです。といっても、あんまり役に立たない情報ばっかりですけどね。 それにしても、毎日ただボーゼンと寝ていて、一番寂しいのは日暮れ時ですね。寝室に夕日が差し込んでくると、ああ、今日も無為に過ごしたなぁという意識がものすごく強く生じてきて、これが切ないんだ・・・。 そんな時、寝ながら昔のことなんか、思い出したりもします。 なかなか思うように専務校が決まらず、東京の幾つかの大学で非常勤講師を掛け持ちしていた頃のこととかね。郊外にある大学に夕方から教えに行く時とか、夕日に向かって車を走らせながら、何だか侘しい感じがしたなあ。いつになったら、ちゃんとした教授職に就けるのかなあ、なんて思ってね。その時間帯によく聞いたカーラジオの番組があって、それを提供しているのが「東京トヨペット」という会社だったんですが、今でもたまに実家に帰っている時など、ラジオから「東京トヨペ~ット!」というコールが聞こえてくると、懐かしさと切なさでなんともいえない気持ちになりますね。 でもその大学(渋谷に本校があるキリスト教系の大学ですよ! 高級コーヒーの名前にもなっている奴!)では、どういうわけか私、すっごく人気があって、一介の非常勤講師に過ぎなかったのに、学生の中から「釈迦楽先生を我が大学に!」なんて声が随分上がったんですよ。その意味では、あれは楽しい非常勤生活だったなあ。 色々なことがありました。 さ、寝よう寝よう。早く風邪を治さないとね。 それじゃ、また寝てきます。明日こそ、少しは起き上がれるようになるかな?
December 13, 2006
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相変わらずダウンしております。 昨夜、さすがに我慢出来ず3日ぶりに風呂に入ったのですが、あったまろうと思って長々と浸かっていたら、それが悪かったんでしょうなぁ、風呂から出た途端、貧血を起し、あやうくぶっ倒れそうに・・・。おかげであったまるつもりが、冷えきってしまいました。 そんなことやっているから、余計治りが悪いんですよね・・・。 ということで、珍しく今日も朝から完璧にベッドに縛りつけられております。ラジオだけが友達って感じ。 何だか毎日景気の悪い話で申し訳ないですが、そんな感じなので、立ち直るまでもう少々お待ち下さいませませ。
December 12, 2006
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昨日、点滴まで打って対処したにもかかわらず、やはり風邪というのはそう易々と治るもんでもないらしく、今朝起きようと思っても立ち上がれず、大学もお休みにして臥せっております・・・。 はぁ~、この忙しい時に・・・。 昨日までの喉の痛みは一段落したものの、今は風邪菌が全身に回ったという感じで、なんか頭の周辺に靄がかかったような、すりガラスの箱に閉じ込められたような感じです。 それでも、釈迦楽家の血を引く者のすごいところは、これだけ具合が悪くても食欲がさほど落ちないこと。先程もおいしくお昼御飯をいただきました~! 大好物のミカンも二つ食べちゃった。わっはっは! しかし、そうは言っても、やっぱり相当惚けているらしく、食後、顔でも洗ってさっぱりしてから寝ようと思ったのですが、おでこに「冷えピタ」貼ったままざぶんと顔に水を引っ掛けてしまったという・・・。 ダメだこりゃ。頭が機能してないな。 ってなわけで、風邪との戦いは長期戦の気配。さて、これからラジオでも聴きながら、ひと寝入りして参ります。皆さんも風邪には気をつけてくださいね~!!
December 11, 2006
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昨日あたりから風邪から来る喉の激しい痛みに苦しんでおりましたが、今朝、起きてみたらもうこりゃイカン!という状況だったので、普段、風邪くらいでお医者さんに行くことはないんですが、朝一で行って来ました。こういう時、歩いて3分のところに日曜日も開いている医院があるというのは有り難いですなあ。 で、先生に診ていただくと、「喉の炎症がひどいですね、唾を飲み込むのも痛いでしょう?」とのこと。結局、抗生物質の点滴を打つことになりました。 いや~、風邪くらいで点滴なんて大袈裟な・・・、と思いつつ、様々な情報筋から「点滴は効くよ~」と聞いていたので、おーし、一丁、風邪のウイルスを直に叩いてやろうじゃないの、ってな勢いで、点滴、やってもらいましたとも! 数年前、親不知を4本一気に抜いた時以来、人生で二度目の点滴です。 で、点滴の一滴一滴が身体に注入される毎に、「おらおら、憎いバイ菌め! 苦しいだろう? どうだ、これでもか!」ってな感じでサディスティックな悦びを味わいつつ、点滴終了ー。そして飲み薬もしこたま出してもらって意気揚々と帰路につきました。 「病は気から」って言いますけど、確かに今朝方の暗い気分と比べると、点滴を受けた後は気分爽快でございます。 家に帰って家内にうどんを作ってもらい、お医者さんにもらった薬を飲んでしばらく寝ていたのですが、さすがに手当てが早かったせいか、喉の痛みは大分収まってきました。この調子で早めに諸症状が収束してくれるといいのですが。 というわけで、ブログ仲間の皆さんにご心配をおかけしておりますが、まあそんな感じで快方に向かいつつありますとご報告しておきますね。 それでは、今日はもう少し寝ております。風邪、流行っているようですから、皆さんもどうぞお気をつけて!
December 10, 2006
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どうも風邪を引いたようで、喉が痛いです~。毎日気をつけて、嫌というほどうがいしてたんだけどなあ・・・。 ほんと、年末の忙しい時、しかも卒論指導がきつくなってきたそのタイミングを見計らったように風邪引くんだもの。我ながら情けなくなりますわ。 これ長引かせると仕事に支障が出るので、今日はもう風呂にも入らず、寝ることにします。それでは、皆さん、おやすみなさ~い。
December 9, 2006
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最近ふとした縁で、アメリカの航空宇宙局(NASA)にお勤めだった宇宙航空工学の専門家・F先生とお近づきになり、色々とお話を伺うチャンスがあります。何せこちらはアメリカ文学、あちらは宇宙航空工学ですから、学問的な接点はほとんどないんですが、それだけかけ離れたことをやっていると逆にお互いに素人的な興味というのがあって、専門・年齢の差も関係なく、楽しくお付き合いをさせていただいております。 ちなみに、F先生は歴とした日本人であり、日本の一流大学でも教鞭をとっておられた方ですが、私に向かっては英語で話されます。 で、今日もF先生と雑談をしていたのですが、話の流れの中で「釈迦楽さんは大学では英語で教えているの?」と尋ねられたんです。で、私がとんでもない、大学の授業を英語でこなすほど英語に自信ないですよ、とお答えすると、「いや、自信のない英語というのがむしろいいのですよ」とF先生はおっしゃり、次のようなことを教えて下さいました。 かつてカリフォルニア工科大学にテオドール・フォン・カルマン(Theodore von Karman)という学者がいて、この人はナチスに追われてアメリカに移住したハンガリー出身のユダヤ人であり、20世紀最高の流体力学・航空工学の権威なんだそうですが、この人曰く、国際社会におけるコミュニケーションに必要なものは3つある。すなわち「数字」「絵(写真・図)」そして「バッド・イングリッシュ」だと。 もちろん、ここで「イングリッシュ」ではなく、「バッド・イングリッシュ」と言っているところがミソですね。 つまり、イギリス人やアメリカ人が使う英語、あんなのは国際語でも何でもない。実際、流暢に話される本場の英語なんてのは、東南アジアやインド、南米、アフリカ、アジア、要するに世界中で通用しない、というんですな。で、そういうところで通用するのは、文法も発音もめちゃくちゃなブロークン・イングリッシュ、バッド・イングリッシュであると。だとすれば、バッド・イングリッシュこそが国際語ではないのか、というわけ。 ですから、国際人になるためには、バッド・イングリッシュを話すしかない、と。 おお! なるほど! これはまた正鵠を得た逆説ではございませぬか! で、だからこそ釈迦楽さんが先頭を切ってバッド・イングリッシュを学生に教えてやりなさい! とF先生はおっしゃるわけですが、そういわれて何だか私も楽しくなってきました。うーん、大教室での講義はともかく、ゼミくらいは英語でやるか? ブロークン・イングリッシュ、バッド・イングリッシュなら私の専門であるわけですし・・・。 ま、そんな感じでF先生とお話していると、こちらの固定観念をぶち壊すような、ハッと思わされるようなことが多く、ほんとにタメになります。 ところで、今日はそんなお話を伺っていたもので、ついテオドール・フォン・カルマンなる人物に興味が出てきたのですが、調べてみるとこの人は確かに「流体力学・航空工学の父」と呼ばれているようですね。たとえば水や空気の流れの中に障害物を置いてやると、その後ろに左右交互の渦巻きができるのですが、これが「カルマン渦流」と呼ばれるもので、これを理解していないと、たとえば橋桁なんかの設計はできないんだそうです。もちろん飛行機の翼の設計だって、カルマン渦流の理解が必要です。実際、音速を越える飛行機の実現は、カルマンの存在なしには考えられないのですって。「ほ、ほう」って感じでしょ? ところで、そんな流体力学・航空工学の権威であるカルマンの教育の基礎は、ハンガリー・ブタペストの「ミンタ小学校」で培われたのだそうですが、カルマンの父親が教えていたこの小学校では、「帰納法的思考」をたたき込む、というところに特徴があったのだとか。初等・中等教育では、まず原理を教え、そこから結果を敷衍していく「演繹法的思考」で教育をしていくのが普通だと思いますが、ミンタ小学校では、まず生徒に結果(現象)を観察させて、そこからこの現象を発生させた原理がなんであるかを帰納法的に推測させる、という方法で教えていくのだそうです。 で、この帰納法的思考法に基づく教育というのが、やがてハンガリーの高等学校教育にも採り入れられるようになり、ここで教育を受けた生徒たちの中から、たとえばコンピュータの生みの親たるフォン・ノイマンであるとか、ホログラフィーの原理を打ち立てたデニス・ガボール、さらには経済人類学のマイケル・ポランニーなど、傑出した学者たちが巣立っていったのだとか。ひゃー、すごいですね。 で、その辺りのことについて、カルマン自身が語った自伝というのがあって、それの邦訳も出ているのだそうです。『大空への挑戦』(森北出版)というのだそうですが、私、思わず注文しちゃいましたよ。 しっかし、つい今朝まで「カルマン」なんて人のこと、私はまったく知らなかったわけで、色々な人とお付き会いすると、色々な知識・知恵が増えるものでございますなぁ。 ということで、F先生のおかげでまた一つ、興味深い事実を知ることができ、シアワセな気分でいる私なのでした。これこれ! ↓大空への挑戦
December 8, 2006
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今日、授業中にホワイトボードに牛の絵を描いたんですけど、これがまた上手に書けたんですわ・・・。 ピカソにスペインの闘牛を描いた一連の素描があるじゃないですか。あれ、さすがにピカソだけあって、ほんの素描なのにいかにも牛の雰囲気が出ていますよね。ところが、今日ワタクシがささっと描いた牛も、あんな感じで実にうまく描けたんだなぁ・・・。もう、授業終わって消すのが我ながら惜しいくらい。 なんでまた牛の絵を描いたかと言いますと、ヘミングウェイの「フランシス・マコーマーの短くも幸福な人生」という作品の解説をしていて、主人公のハンターと彼がハンティングしている野牛の位置関係を示す必要があったからなんです。 しかし、あんまりうまく描けたせいか、授業を聴いている学生たちもひどく感心してくれたので、ついでに馬の絵も描いちゃいました。そしたら、これがまた上手に描けまして・・・。 ちなみに、牛と馬ってどうやって描き分けるか、分かります? ポイントは2点あります。まず1点目はお尻。牛のお尻は角張っているので、水平に伸びてきた背中の線をストンと下に落とすと牛のお尻が描けます。一方、馬のお尻は肉付きよく丸く盛り上がっているので、背中の線を一旦上に盛り上げてから半円を描くように下ろすと馬のお尻っぽくなります。 2点目はお腹。牛のお腹は下腹部に行くにしたがって太くなりますが、馬のお腹は後ろ足に近づくにつれて気持ちいいほど細くしまってくるので、両者そのように描き分ければそれっぽくなります。 ま、別にどうでもいいことですが・・・。 ちなみに、ワタクシ、もともと絵を描くのは嫌いではないんですが、それでも割と上手に描けるのは「花瓶に挿した花」みたいな静物だけで、人物を描くのはぜんぜんダメ。それから風景画もダメなんです。ま、少なくとも、今まではそう思っていたんですな。 ところが、最近、ちょっと人物画に開眼してきたような気配が・・・。 というのも、このところ時々絵心が湧いて、たとえばお相撲さんの顔とか、スポーツ選手の顔とか、はたまたアナウンサーの顔なんかをちょこちょこっとスケッチするんですが、これがまた笑っちゃうほど似てるんですわ。最近の傑作は地方アナの似顔絵なんですが、もうあんまり似ていて爆笑もんです。 とまあ、この頃何だか妙に絵心がついてきちゃったもので、ひょっとしてもう少し練習したらもっとうまくなるかしら、なーんて思って、『スケッチは3分』(光文社新書)という本まで買ってしまいました。我ながら、アホですね・・・。 でもこの本、なかなかスグレモノだなあと思ったのは、「スケッチの基本は、フリーハンドでまっすぐな平行線が引けることと、同心円・楕円が描けること」と指摘し、まずこの2点の練習を奨め、そのコツと練習法を伝授していること。 実はワタクシ、フリーハンドでまっすぐな線が引けないんです。で、常々、ワタクシがスケッチが下手なのは、そこに原因があるんじゃないかと思ってたんですが、まさにこの本はこの点を指摘していたので、こいつは信用出来るんじゃないかと、ちょっと思ってしまったわけ。その他、「静物を描く時は、右肩上がりに描くと上手に描けます」みたいな、非常に具体的なアドバイスが満載で、ざっと読むだけでも納得させられる箇所が多いんですよね~。 ってなわけで、この本でしばらく、スケッチの練習でもしてみようかと思っているワタクシなのでした。年末の忙しい時に何やっているんだ、って感じですけど、忙しい時ほど、仕事とは関係のないことをしたくなるもんですからね!これこれ! ↓スケッチは3分
December 7, 2006
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今日は教授会の日だったんですけど、教授会の前に英語科の会議も入っていたりして、もう大変。会議の連ちゃんですわ。 しかも英語科の会議の方は、来年度の授業を組むためのものだったので、それぞれの先生方の都合が錯綜してなかなかすんなりとは決まりません。で、こちらの会議がもめにもめていると、事務の方から連絡がきて、「早く教授会に出てくれ」と言われてしまいました。どうも出席者が足りなくて、開始時間から15分過ぎても会議が成立していないらしいんです。そりゃそうですよね、英語科の教授陣がごっそり抜けているんですもん。 そこで、とりあえず私が先発隊として一足先に教授会に向かうことになったんですが、教授会の会場となる部屋に近づくと、入り口付近で会議への出席者数を確認していた事務の皆さんが、まさにホッと安堵の溜め息をつきながら満面の笑みで私を歓迎して下さるんです。何事かと思ったら、「会議の成立まで、あと一人」だったらしく、私が出席したおかげで、ようやく会議がスタート出来ることになったんですな。 ひゃ~! ワタクシ、期せずして「教授会成立」のためのキャスティング・ボートを握ってしまったのね! なんか、重要人物になったみたーい! (アホか・・・) とはいえ、重要人物だったのは、そこまで。教授会では、ワタクシは借りてきた猫みたいにしずーかにしていて、密かに本を読んでいるか、内職をしているか、心頭滅却して心だけ桃源郷を彷徨っているか、のいずれかの状態でございます。だって、十年以上この大学に奉職していながら、大学の仕組みもまったくわかってないし、そんなワタクシに出る幕なんかないですから・・・。 しかし、今日は別な会議から直接教授会に赴いたので、本も持っていなければ、内職の道具もなし。しかも、一番最後に会議室に入ったので、座席は議事進行をしている学長の真向かい。これでは心頭滅却もできません。仕方なく、久々に教授会のやりとりを一部始終聴いてしまいましたよ。 で、久し振りにまともに教授会に参加してみて、「相変わらずだな~」と思いましたね。 要するに、会議ってったって、実質的には議論なんか一つもなされないんです。学長はじめ、執行部が練った原案が出され、これに文句をつけたい人がさんざん文句をつける。で、いい加減文句が出尽くし、誰もが疲れてきたところで、学長が「ま、色々ご意見を伺いましたが、とりあえずこのままご承認いただき、前へ進めたいと思います」と言っておしまい。文句を言いたい人に、言いたいだけ言わせておいて、結局原案通り可決。これの繰り返しですわ。原案が修正されることなんて、10年に1回くらいしかありません。会議じゃなくて「ガス抜き」なんですよ、実際には。 だったら文句を言うだけ時間の無駄、となりそうなもんですが、それでも文句を言いたい人というのはいるんですなあ・・・。必ず10人くらいはいる。もちろん、いつも同じメンバーですが。で、この10人くらいが、毎回毎回すべての議題について、色々な理屈をつけては、順番に文句を言っていくわけ。学長以下執行部をけちょんけちょんに罵るんです。 偉いさんたちをあれだけ糞味噌に罵るのは、きっと気持ちがいいんでしょうなあ・・・。まさに戦後民主主義の恩恵だ。 で、そうやって彼ら全員をいい気分にさせてあげた後、何事もなかったかのように原案がそのまま通過していくと・・・。ワタクシが本を読んだり、内職をしたり、心頭滅却したくなるのも、分かるでしょ? とはいえ、こういう一言居士たちだって段々年をとるわけで、毎年一人辞め、二人辞めしていくわけですよ。で、モノの分かった先生方は、「あー、あの先生もついに定年か・・・。これで教授会も寂しくなりますね~」なんて爆笑をかみ殺しつつ冗談を言い合うわけですが・・・。 ところが、そうはならないんだなぁ・・・。 せっかくうるさい先生が定年で辞めてホッとしていると、今度は若手の中から一言居士が出てくるんですわ! たとえば今日なんかでも、ワタクシより若い30代半ばと思しき若手が、堂々の発言で執行部を能無し呼ばわりしておりました・・・。やれやれ、後継者登場かよ! たかが大学の教授会あたりでもこんな調子なんですから、「国会」なんてところだと、もっとすごいのでしょうね。あそこの「先生」方は、そういうのがまさに専門なわけですし。 というわけで、今日は久々に教授会の毒気をまともにくらって、すっかりゲンナリしてしまったワタクシだったのでした。教授はつらいよ!
December 6, 2006
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勤務先大学附属出版会の編集者に任命されて1年。ついに私の出番が回って来ました! といっても、残念ながらあまりパッとした仕事でもないんだなぁ・・・。 他学科の先生が、大学の経費を使って研究成果をパンフレットにするってんで、そのお手伝いですって。要するに、たかだか60頁くらいの小冊子の編集ですわ。 で、その先生によると、昨年は別ルートで同じようなパンフレットを「非売品」として出版したそうで、参考までにそいつを見せてもらったんですが、これがまあ、何ともそっけないパンフレットで・・・。ま、出版にかけられるお金が20万円弱というのですから、仕方がないのですけど。 しかし、大学出版会から出版するとなりますと、当然ISBNもとりますし、JANコードも取得し、歴とした「本」として出版することになります。その場合、当然のことながら値段もつきます。ま、300円くらいのものになるでしょうけれどね。でも、ちゃんと印税も発生するんです。うちの大学の出版会の印税、すごいですからね。本の定価の40%とか、そんな感じですよ。 で、今日、著者となる当該の教授と打ち合わせをやってきましたが、結局、この小冊子の出版に対して、編集者としての私がいくらかでも貢献できるのは、「表紙のデザイン」くらいなものだ、ということが判明。ふーむ・・・。 ま、もちろん表紙のデザインにしたって、面倒臭ければ印刷会社に丸投げすることだってできるので、その場合、私の出る幕はない、ということにもなりそうです。しかし、それをやってしまうと、昨年とまったく同じ体裁の、パッとしない小冊子になっちゃうんだよな~。 私が編集を担当する以上、少しは見栄えがいいものを作りたいという気もしますし、かといってトータルの予算が20万円弱では、できることも限られてくるし・・・。難しいところです。 ま、原稿が完成するのが来年の1月末だそうですから、それまで何とか工夫する手はないかどうか、考えてみますか。 でも、小なりといえども、これが私の出版編集者としての初仕事ですからね。いっちょ、捩り鉢巻で頑張りますか! いざとなれば、私が絵筆をとって・・・、なーんてね!
December 5, 2006
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新元良一さんという方が書かれた『One author, One book:同時代文学の語り部たち』という本を読了しました。 これ、アメリカ文学の翻訳家でライターの新元さんが、(主としてアメリカの)現代作家27人に対してインタヴューを試み、そこで引き出した彼らの肉声を、彼らの実際の小説作品の解説と合わせて紹介していく、という趣向の本なんです。どこかの雑誌に4年間にわたって掲載したものを、一冊の本にまとめたみたいですけどね。 で、この本に登場してくるアメリカ作家の面々がこれまた豪華版でして、『ガープの世界』のジョン・アーヴィング、『アメリカン・サイコ』のブレット・イーストン・エリス、『王国と権力』のゲイ・タリーズ、『フロベールの鸚鵡』のジュリアン・バーンズ、『キャッチ=22』のジョーゼフ・ヘラー、『この世を離れて』のラッセル・バンクス、それから日本代表としては『ねじまき鳥クロニクル』の村上春樹などなど、錚々たる面々です。 連載当時、新元さんはニューヨーク在住だったようで、その立場をフルに活かしたような企画ですけれど、これだけ有名どころの作家たちに実際に会ってインタヴューすることが出来たのですから、羨ましい限りです。それにしてもアメリカの作家ってのは、案外この種のインタヴューに気楽に応じてくれるのでしょうかね? で、これだけ有名どころのインタヴューを交えているのだから、当然、この本は面白い・・・か、と言いますと・・・、うーん、微妙~! ま、面白くなくはないですよ、そりゃ。それぞれの作家が、自分の小説執筆への取り組みだとか、書き方だとかについてフランクに語っていて、なるほど、と思わされることは多かったですし、また紹介されている27人の作家の中には私が読んだことのない作家も随分いますので、その意味でも勉強になります。 しかし・・・なんと言いますか、書いている新元さんの個性と言いますか、文体と言いますか、そちらの方がどうも味わいが希薄なもので、さらさらとした水を飲んでいるような感じで、どうも手応えがないんですよね。心に引っ掛かるものがない、というのかな。 「愛とは、引っ掛かる釘である」みたいなこと、中島らもさんも言ってませんでしたっけ? なんかどうも、すんなり流せない、どこか心に引っ掛かかってくる、そういうような思いを抱かせる相手こそ、あなたの愛の対象だ、みたいな・・・。 ま、その伝で行きますと、この新元さんの本も、これだけ錚々たるメンバーにインタヴューをした、その莫大な財産を元手に書かれている割には、読者の心に引っ掛かってこないんだよな~。短い連載記事を集めているから、どうしてもそうなっちゃうのかも知れませんが・・・。 なーんて生意気なことを言ってしまいましたけど、それでも先に言いましたように、決して面白くない本ではありません。特にアメリカ現代小説に興味のある方にとっては、とても興味深く読める本ではありますので、その意味では、おすすめ!です。村上春樹のインタヴューも載っていますから、ハルキ・ファンも必読ですよ~。 ちなみに・・・新元さんがインタヴューをしている27人の作家のうち、実は一人だけ、私も会ったことがある人がいます。『彷徨う日々』のスティーヴ・エリクソンという作家です。もう今から10年くらい前になるんですが、エリクソンが名古屋に来たことがあって、その時、彼は私の家に泊まったんです。その頃は私も独り暮らしでしたから、男二人、差し向かいで一晩過ごさなくてはならなかったんですが、このエリクソンという奴がやたらに寡黙な奴で、こちらが黙っている限りずーっと沈黙が流れることになり、やりにくいったらありませんでした。また相当な気分屋でもあって、何か不愉快なことがあるとすぐ顔に出す奴でしたから、もてなすにも往生しましたわ。 そんな気難しく寡黙なエリクソンから、かなりの量の発言を引き出しているのですから、新元さんはやっぱり大したものです。その点でも、私は大いに感心しているのでございます。 これこれ! ↓ One author,one book. ただ、もう一言だけ生意気なことを言いますと、この本のどこを見ても著者についての紹介が載っていないんですが、それはちょいと不都合じゃありませんかね。大体「新元」という著者の苗字だって、なんて読むのか、よく分からないじゃないですか(実際には「にいもと」と読むのですが)。それに、新元さんが何歳なのかも分かりゃしない。 どんな種類の本でもそうですが、著者が何歳なのか、というのは非常に重要な情報です。というのも、ある意見を著者が主張している場合、25歳の人がそう言っているのか、40歳の人がそう言っているのか、それとも70歳の人がそう言っているのかによって、それぞれニュアンスが異なってくるからです。「所詮この世は金次第だ」という言葉だって、25歳の人が言ったとしたら、「こいつは馬鹿か」という気がしますし、同じことを70歳の人が言ったとしたら、「そんなもんかな」という気がします。ですから、新元さんの年齢にしたって、この本の価値を左右する重要なファクターなんですよ。それが載っていないというのは、新元さんの責任なのか、出版社の責任なのか分かりませんが、どっちにしても重大な欠陥です。この点については、猛省を促しておきましょう。
December 4, 2006
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ちょいと用があって、久し振りに『サタデーナイト・フィーバー』を見てしまいました。そしたら、これがすごく良かった! この映画、日本公開は1978年ですから、私が中学生くらいの時ですね。もう30年近く前のことなんですな。当時、この映画は日本でも大ヒットして、これ以降、ディスコブームが日本でも起こったのではなかったかと記憶しています。 で、さすがにそれだけ前の作品ですから、あらためて見直すと、色々と笑っちゃうところが出てくる。もちろん一番笑えるのは服装とか髪形で、こんなのが当時はカッコイイと思われていたのか! という感じ。特にヒロインのレオタード姿は爆笑噴飯ものです。 しかし、それにもかかわらずカッコイイんですわ、主役のジョン・トラボルタ。もう冒頭、彼がニューヨークの下町を歩いている姿がスクリーンに映し出されただけで、一発で痺れます。ちょっと首を傾け、弾むような足どりで歩いているだけなんですけど、もう目は釘付けって感じ。大きな衿の派手な赤いシャツ、黒い革のジャケットに黒いパンツ、そしてヒールの高い赤い靴と、今見るとすごい出立ちなんですけど、これが良く似合っているんだ・・・。 ちなみにこの映画は、ニューヨークの下町が舞台なんですけど、貧しいイタリア系の家庭に育った若者・トニーの日常を描いたものです。パッとしない日々の生活や景気の悪い家族関係などの憂さをはらすべく、週末、仲間と集まってディスコで踊りあかすのだけがトニーの楽しみなんですな。将来の展望もなく、ただ若いうちに楽しまなくてはという思いだけで、彼は刹那的に日々を過ごしているわけ。 ただ、ダンスだけは彼の生きがいで、それについてはものすごく真面目に取り組んでいるんです。で、その甲斐あって彼は新しいガールフレンドと組んで出場したダンス・コンクールで優勝する。 しかし、彼の目から見ると、2位になったチームの方が明らかに実力は上だったんですな。ただ彼らは「プエルトリカン」という人種的マイノリティだったから、コンクールの主催者がトニーたちを1位にしちゃったわけ。これがトニーには堪えられなかったんですね。自分たち貧しいイタリア系だって社会の底辺にいるけど、そんな自分たちがさらに下層のプエルトリカンや黒人をいじめている。そういう社会のシステムをはっきり自覚して嫌悪感を抱くわけ。 またもう一つ、彼を変えたのは、彼のガールフレンドの存在です。彼女もまた貧しい階層の出身なんですけど、すごく上昇志向があって、何とか社会の上方に浮かび上がろうと、彼女は彼女なりに必死なんです。それはある意味嫌らしいことでもあるのですが、彼女はそこに自分のアイデンティティを賭けている。その一途さは、共感出来るものなんですな。 で、この彼女の影響もあり、また先程言った下層階級間のちっぽけな争いにすっかり嫌気がさしたこともあり、トニーは今の生活から抜け出したいと思うんです。ま、もちろん彼が本当に今の生活を抜けられるかどうかは分かりませんけど、とにかく彼は自己変革しようと決意する。そこに彼の成長があるわけですよ。そして映画はそこで幕を閉じます。 貧しく社会の底辺をうごめいている男が、あるきっかけから自己変革を決意する、という意味では、同時代に作られた『ロッキー』に近いものがありますね。もちろん『ロッキー』ってのは、あれは非常に良く出来た映画で、あれと比べちゃうと、少なくとも「ストーリーの緊密さ」という点ではずっと見劣りしますけど、『サタデーナイト』の場合は、むしろそのストーリーの適当な散漫さが、人生の目標が定まらない若者たちを描いた映画として、逆にリアリティを生んでいるところもある。 それに、そんなアバウトな作りの映画であることも忘れさせるほど、とにかくトニー役を演じたジョン・トラボルタの存在感がすごいんですよ。特に映画の中ほどで、彼がディスコのフロアを独占して踊るシーンがあるんですけど、このダンスはまさにアメリカ映画史上に残る名ダンスシーンですわ。私なんぞ、この箇所だけはDVDを巻き戻して10回くらい繰り返し見てしまいました。 またビー・ジーズが担当した音楽もいいんだ。かつて映画『小さな恋のメロディ』で「ラブ・サムバディ」「若葉のころ」「メロディ・フェア」「ワーズ」といった美しい曲を提供したビー・ジーズが、『サタデーナイト』では一転してパンチの効いたディスコサウンドとファルセットボイスを鳴り響かせておりますが、彼らのサントラは今聴いてもノリノリです。 さすがに30年近く前の映画ですから、若い人の中にはこの映画をまだ見たことがない方も多いと思いますが、一度見ておいて損はない映画だと思いますよ。また若い時にこの映画を見たという方も、ご自身の青春時代に重ね合わせつつもう一度見る、というのもいいんじゃないでしょうか。ディスコサウンドがあなたのハートを震わせ、熱い血潮が全身を駆けめぐること請け合いですぞ。教授のおすすめ!です。フィーバー、フィーバー!
December 3, 2006
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愛車プジョー306のエンジンオイルの量が少なくなってきたので、昨日、ディーラーにオイル交換に行って来ました。ま、オイル交換なんて、ものの20分くらいで出来てしまうので、ディーラーで出してもらったコーヒーを啜りつつ、備え付けの自動車雑誌なんかをパラパラ読みながら待っていたわけ。 すると、担当のメカニックの方が困ったような顔でツカツカと私の方に近づいてくるじゃあーりませんか・・・。 なんでもエンジンオイル交換のついでにエンジンフードを開けて軽く点検していたところ、ブレーキオイルの減りが異常に激しいことに気づき、詳しく点検してみたらブレーキオイルのホースにひび割れがあったとのこと。そこからオイルが漏れだしていたんですな。ひゃー! ま、ものがブレーキだけに、「また後日」というわけにはいかないので、すぐにホースの交換をすることになり、期せずしてプジョー君は緊急入院することになっちゃいました。ヤレヤレ。でも、たまたまオイル交換をしてもらったおかげで大事に至る前に異常に気づいたのですから、まあ良かったですわ。 というわけで、思いがけない出費(エンジンオイル交換・ブレーキオイル交換・ブレーキホース交換で工賃込み3万円ちょい)になってしまいましたけど、夕方、作業の終わった我が愛車を受け取り、家まで運転していると、何だか妙にいい気分がしてきました。なんか、体内の悪いものをすべて排出し、キレイな血液と健康を取り戻したような感じ。別に私が入院していたわけではなく、愛車が整備されただけなんですけどね。 いやー、でも「人馬一体」って言葉があるように、男にはどこか「人車一体」というような感覚があって、車がきちんと整備される=自分自身が健康を取り戻す、みたいな実感があるんですよ。つまり愛車の調子が良くなれば、私自身も何だか調子が良くなってきたような錯覚に陥るもんなんですな。こういうのを一種の「サイボーグ感覚」というのでしょうかね。ですから、車の改造やチューンアップに精を出す人っていますけど、私にはなんとなくその気持ちが分かります。車のパワーが上がる=自分自身のパワーが上がる、というようにシンクロしちゃうんでしょうな。 それに、車って、こまめに整備してやると、その都度性能がきちんと元に戻るじゃないですか。錆を落とし、ゴムを替え、弾性のなくなったバネをやすり減った歯車を新品に交換し、新しいオイルを注ぐ。すると、あーら不思議、買った時のような新鮮な走り味が蘇る! みたいな・・・。まさにそこが「機械」のいいところですよね。これが人間だと、そううまくは行きません。いくら医療が発達しても、人間は時と共に不可逆的に老化していきますから。ま、そんな悲しい人間の運命があるゆえに、人は機械に嫉妬し、機械と一体化したくなるのかも知れません。閑話休題。 さて今日の土曜日ですが、今日は恩師夫妻に家内と共に招かれ、名古屋の街中で昼食をいただきました。場所は名古屋駅と繁華街である「栄」の中間くらい、東京海上日動ビル25階にあるホテルオークラのレストランです。 このレストランは恩師ご夫妻のお気に入りのレストランの一つということでしたが、私と家内は初めて。ちなみに、私は肉料理を「野菜巻きポークのカツレツ」みたいなものにし、魚料理を「炙った鰤のプロヴァンス風」にしましたが、さすがホテルオークラの経営だけあって、どちらもおいしかったです。鰤といえば「刺身」か「照り焼き」といった和風の調理法しか思いつかない私としては、それの「プロヴァンス風」とはどういうこっちゃ、と思ってトライしてみたのですけど、確かにトマトを中心にした野菜ソースのかかった鰤は、ちゃんと洋風の味がしましたよ。上手に炙ってあるので、生臭みなんてほとんど感じないですし。 でまたこのレストランのもう一つの売りは、その展望です。何せ25階、地上80メートルの高さですから、名古屋の北から東にかけての景色が一望できる。名古屋城も上から見下ろせます。それでいてオフィス街の真ん中にあるせいか、土曜・日曜はかえって空いているというのですから、人込み嫌いな私たちにしてみれば最高のシチュエーションでございます。名古屋駅前の高島屋の上階にある洒落たレストランもいいですけど、長蛇の列に並び、長い時間待たされた挙げ句、ようやく食事にありつくなんてのより、こちらの方が何倍もスマートなんじゃないの、なんて思ったりして。名古屋にお住まいの方、ホテルオークラのレストラン、おすすめですよ~! で、おいしい食事と素晴らしい眺望を肴に、2ヶ月半ぶりくらいにお目にかかる恩師ご夫妻とおしゃべりを楽しんだのですけれど、何せ私たち夫婦が結婚する時、婚姻届に証人として判を押して下さった先生ですから、我々としては畏まらずに甘えられるわけで、こちらからは近況を報告したり、大学の様子をお知らせしたりし、先生や奥様からは、お嬢さん方やお孫さんのこと、共通の知人のこと、あるいは先生のお仕事のことなどを聞かせていただいて、楽しい2時間を過ごすことができました。 でまた、先生はだらだらと時間を過ごすことがお嫌いなせいか、2時間ほど心ゆくまでおしゃべりを楽しんだ後は、「じゃ、今日はこれで」という感じで、会合をスパッと切り上げられるんです。「場所を変えてコーヒーでも・・・」などと、いつまでもだらだらと長引かせるようなことはなさらないんですね。そこがまた、さっぱりしていて気持ちがいいんだなあ・・・。 ということで、昨日今日と色々ありましたけれど、車の調子もよくなり、恩師ご夫妻と楽しい昼食を共にできたりして、年末の忙しい時に、何だかぽっかりとのんびりした時間を過ごすことができたのでした。今日も、いい日だ!
December 2, 2006
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ついに今日から師走。さすがに朝晩は冷えるようになってきました。 そこで我が家も寒さ対策、というわけでもないんですけど、先日買ってしまいましたよ、ユニクロのフリース敷きパッド。これ、ユニクロの店舗では売ってなくて、ネット上のユニクロのサイトから買うのですけどね。 で、これがどういうものかと申しますと、ベッドマットにかぶせるような形のシーツ(敷布)なんですが、素材はフリース、色は生成り・茶色・紺・オリーブの4色くらいあります。値段もそれほど高いものではありません。3000円とか4000円とか、そんなもんです。 で、我が家ではオリーブ色のを選んで買い、昨夜実際に使ってみたんですけど、なにしろ素材がフリースなので、あったかいのなんのって! おまけに独特のステッチが入っているので、身体が滑ることもなく、肌触りも最高。ぬくぬくと心地良く熟睡することができました。もうシ・ア・ワ・セ!って感じです。ほんと、寒さ対策の第一歩は、上にかける毛布・布団を厚くするのではなく、まずはシーツを暖かいものに替えることですよ。 ということで、あまりにも寝心地よかったので、誰に頼まれたわけでもないんですけど、ユニクロのフリース敷きパッド、教授のおすすめ! しちゃいます。寒がりの方、必見ですぞ!これこれ! ↓ユニクロオンラインストア
December 1, 2006
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