2009年10月24日
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カテゴリ: その他
 はじめ100頁ほどは、硬いなあ、入り組んでいるなあ、との印象を持ちました。その後、佳境に入っていくと、段々様子が見えてきました。さすが、芥川賞作家、うまく纏めています。英語を勉強した者にとって、individualism 、United States of America という言葉は非常に興味のあるテーマです。Individual(分けることのできない個人) という言葉との対比でp306, 307 pp372,373にdividual (=div)(分人)の例が上手に記されていました。こういう対比は日本でも、アメリカでも、一般的ではないと思いますが、合点はいきます。人には色んな一面がある、それをdivと呼ぶということでしょうね。精神分析の世界では一般的な言葉かも?
 アメリカ大統領選挙、火星探査船、そしてクルーの男女問題(妊娠、堕胎)を絡ませた、スケールの大きな面白い話でした。今を強く感じました。恥の問題、組織としての対面の問題、ありそうな話です。東アフリカ戦争、これはソマリア紛争が25年後(1世代先)も続いているとの仮定。啓一郎氏の推測が外れるのを願いますが、泥沼化でもう20~30年、続くのでしょうね。
 ARや、ホログラムがどこまで25年後に現実的になっているか? ホログラムはテレビ電話の発達した物だから、可能性大。これも、アメリカの未来映画ではよく出てきます。AR(アストーの息子の太陽の立体映像)は、ちょっと難しいでしょうね。
プラネット国家の考えは面白いですね。Plan-net 英語のつづりで意味を考えれば分かります。こういう準国家が出てくる可能性大。啓一郎氏は既に情報でこういう準国家構想の話を聞いているのかも?非常に面白い企画です。直木賞的な面白さの中に、ちゃんと、芥川賞作家の見つめるべき点、人間とは、愛とは、善とは、悪とは、恥とは、などに向き合っていました。さすがと、感心しました。
 啓一郎氏の日蝕、一月物語は読ませて頂きました。両性具有、思い込みの愛、がテーマだったと記憶してます。今回のドーンは、リリアンとノノとアストーの三者の愛の交錯、キョウコとディーンの不倫(恋心)と閉じられた空間での男と女の問題がテーマで社会との関わりで、プライバシーの公開の必要性云々等、色んな問題提起がありました。こういう問題は起こりえると読者に思わせたので、敬一郎君の勝ちです。
 100ページを過ぎてから、しっかり「ドーン」の虜になりました。アストーに感情移入してしまいました。ありがとうございました。 





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最終更新日  2009年10月24日 15時58分35秒
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