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遠峰は第七の使徒に至った訳を語り、雫はロベールから2人の選んだワインは「今のお前たちそのものだ」と宣告される。その夜、モノポールでやけ酒を飲む雫の前に、その2本のワインが出される。第七の使徒編、第十七話遠峰本人の口から、第七の使徒の選択に至るロジックが明かされました。その論旨を私なりに昇華しますと・・・装飾を排除する流れで起きたモダンデザインが主流となる中、それに反抗する潮流アール・ヌーヴォーが出現し、ガウディはその代表的な人物だった訳ですが、オーストラリアにはその流れはなく、ニューワールドの中ではアメリカが唯一その流れを汲んでいる。ってな内容だと思います。まあ、ここでアール・ヌーヴォーの何たるかを語る必要は無いと思いますので、興味ある方はご自分で調べて頂くとして・・・ 確かに、ワイン界でいうニューワールドの中では、アメリカはアール・ヌーヴォーを強く意識した国ではあります。 いや、ティファニーはその潮流の旗手的存在であったとも言えます。そして、30年ほど前にデザイン界では、アール・ヌーヴォーと同じ思考背景をもつ、ポスト・モダンなる概念が産まれ、バブル経済に沸く日本でもその一翼を担う建築家が多数輩出されました。 以降混沌とした時代が続いていますが、ワイン造りに於いては昨今の流れがまさにアール・ヌーヴォーやポスト・モダンに通じる息吹を感じさせるのは確かです。このあたりの流れ、時代背景などから、第七の使徒の「芸術性」という切り口は「アリ」なのかなと一瞬思えたのですが・・・ちょっと待ってくださいね。第七の使徒は、多民族の人々。人の力によるワイン造りがテーマだったんじゃ無かったのでしょうか。2人とも途中までは、その線でワイン探ししてましたよ。(苦笑雫はもちろん、遠峰が見続けたワイン造りのフィルムは、「芸術性」とどんな関係があると言うのでしょう。そして、豊多香の真意である、各使徒に込められた2人の息子たちへのメッセージは一体何だったのでしょう。これまでの使徒は豊多香の人生をトレースすることで、豊多香自信の生き方を息子達の誤解を解くように語られてきたと思います。また、ローベールが言った「今のお前たちそのものだ」という言葉と、遠峰の解説を併せ見ると、雫は恵まれた環境にあり、ただの「発見」でワインを語っている。という解釈ができそうです。第七の使徒、折り返しに至って、豊多香は自分の人生ではなく、息子達の人生が何たるかを語り始めたと考えるべきでしょうか。それにしても、弱い!第七の使徒の根拠が・・・豊多香の意志が見えないです。最後に、ロベール死亡フラグが立ってしまった件。雫がオーストラリアで見た豊多香の影はあっさり豊多香本人であった件。併せ持って、どうやら設定まで覆すようなどんでん返しは無く、ベタなドラマ展開で行くようです。(笑次回は、#228「諦観か敗走か、辛辣にスパークする心の猛り」おや?第七の使徒編総括はまだ続くのでしょうか?落ち込む雫が豊多香の意志を見いだしてくれれば、第七の使徒がもう少し理解が出来るのかも知れません。今週登場したワインは。■ アモン・ラ・シラーズ グレッツァー■ ザ・イノーギュラル・イレブン・コンフェッションズ・シラーズ シネ・クア・ノン
2009年10月29日
青果卸を職業にする桐島は、新規取引を得るためV.B.でシャトーマルゴーを振る舞う。相手から騙されたことを知り、消沈する桐島にカナは「不屈の味」のワインを出す。「ソムリエール」第七十二話。銀座V.B.編第十話。う~ん、また今回も漫画としては不完全発酵。(苦笑題材が題材ですからね・・・ どうしても事実説明がメインになってしまうのは仕方ないことでしょうか。もちろん、その題材は興味深い物で、日本に於けるワイン造りの歴史、延いてはワインの歴史にも繋がる内容です。そして、奇しくも「神の雫」で決着を見た「人」が造った芸術性を問う「第七の使徒」を一歩深いところで突き詰める内容の話となっています。悲しいかな、ワインを飲んで「サグラダ・ファミリア」や「アンコール・ワット」は心象風景として見えてきませんし、「神の雫」をキッカケに登場したワインを飲んでも、せいぜいセパージュを意識する程度のワイン好き止まりが精々ではないでしょうか。結局、「オシャレなワイン」という領域でしかワインを感じられないのは、私もどっぷり同類。日本酒を飲んで、銘柄や生産地域、使用酵母は意識できても、何年の何号樽が・・・とか。カスクがあれば思わず注文してしまう嗜好はあっても、そのNo.による味わいの差は明確に記憶できていなかったり・・・ワインも同じ。セパージュやテロワール何て所は漠然と意識できても、ワイン造りの背景までは面倒で・・・(苦笑ヒュー・ジョンソンのワイン歴史紀行は何度も見ましたが、「へ~っ」とか「なるほど」って程度の感想ばかり。(爆ま、何が言いたいかって。軽薄な酒ばかり飲んでないで、きちんと味わう姿勢も大事なんじゃないかと。「神の雫」の軽いノリも良いんですが、今回のソムリエールみたいな話も前向きに捕らえないといけないな・・・ という自戒のお話でした。「神の雫」のレビューと違って、こちらは読まれる方も少ないようですので、今回は思い切り自分中心で書いてみました。(苦笑繰り返しますが、漫画としては題材の消化が甘いと思います。が、この手のモチーフは今後も是非、お願いします。コラムは【葡萄樹の交配と交雑】ワインを味わうための知識というよりは、農業分野かなといった印象。ワインは農家が造って来たという歴史を感じます。次号は11月4日(水)発売です。マリアージュの嘘・・・大いなる難問。 面白そうです!今回登場ワインは。■ シャトー・マルゴー■ 深雪花 岩の原ワイン
2009年10月23日
第七の使徒決戦の場、遠峰に続いて雫が選んだワインが開けられた。しかし、雫がそのワインに見た心象は・・・。第七の使徒編、第十六話第七の使徒はシネ・クア・ノンでした。leroyさんが最初にこのワインを使徒として予想されたのが、第七の使徒編第3話。なんと、使徒に関する記述が明かされた翌週! 遠峰がカリフォルニアに渡った話の時でした。いやぁ、なんともお見事でした。>leroyさん雫の敗因はまだ明らかにされていませんが、そもそも、太陽ビールワイン事業部の面々と試飲したワインに最初からアメリカ産は含まれていませんでした。これは、河原毛部長の指示によるもので、アメリカ以外を飲んで、何も感じないようだったらアメリカ産のワイン・・・という論理です。しかし、雫は、河原毛の用意したトルブレックの中に使徒に繋がる芸術性を見いだし、渡豪を決意しました。その時点で、雫の勝ちは無かった訳です。(苦笑で、カリフォルニアで列車に乗ってワインを飲み、あとはワイン造りのフィルムを見続けた遠峰の勝利。オーストラリアで「カンザキ」の影を見つけた雫はアンコール・ワットへたどり着く始末。こうなってくると、気になるのは「カンザキ」の存在ですね。#224コメント欄で、れきさんが指摘された、「カンザキ」は豊多香の弟という解釈が、非常に面白みを増してきます。今まで豊多香に兄弟があったかどうかは語られていませんでしたが、もし、存在するのなら、ストーリー的にも深みが増してきそうです。ただし、遺産相続の問題とかもややこしそうですが。(苦笑さて、真相は次週明かされるのでしょうか。次回は、#227「芸術の芳香とスパイシーな涙を、癒しの杯へ」第七の使徒編、総括話です。遠峰の勝因が明らかに・・・今週登場したワインは。■ アモン・ラ・シラーズ グレッツァー■ ザ・イノーギュラル・イレブン・コンフェッションズ・シラーズ シネ・クア・ノン
2009年10月22日
友人の苦境を救いたい新米弁護士の福原は、自らの歓迎会と称しV.B.でその友人と上司の川島弁護士を引き合わせる。彼女らの持ち込んだワインを飲むことを拒む川島弁護士に対しカナが言った言葉が川島の記憶を呼び覚ます。「ソムリエール」第七十一話。銀座V.B.編第九話。おやおや、弁護士はワイン嫌いではありませんでしたね。先号の予告は何だったの?・・・(苦笑で、今週も全体的なお話の進展は無く。日々V.B.に訪れるお客様のお話でした。ストーリーはイマイチかな。(爆福原と友人の話よりも、川島弁護士と彼の父親の話をメインにしたほうが良かったかもしれません。コラムの「古酒」と絡めたお話ですが、少々発酵度合いが薄いようです。あと、銀行支店長への策略は明かす必要無いと思います。川島弁護士が福原に親密にアドバイスしているらしき絵があれば充分かと・・・あまりに簡単に説明できる内容では軽く見えますし、残りの尺も足りないのなら、もっと凄い裏技があるように感じさせるだけの方が効果的かなと思った次第です。コラムは【古酒の取り扱い】先日、古酒のコルクを折りました。(爆次号は10月21日(水)発売です。久々のカラーだそうです!今回登場ワインは。■ シャトー・ムートン・ロートシルト■ キアンティ・クラシコ サン・ジュスト・ア・レンテンナーノ■ ペルカルロ サン・ジュスト・ア・レンテンナーノ
2009年10月09日
第七の使徒決戦の場、先手は遠峰。彼の選んだ第七の使徒候補は・・・第七の使徒編、第十五話いやぁ~、あっさりと遠峰はシネ・クア・ノンでした。leroyさん、ポン太さんが当初から推されていたワインです。お二人とも、お見事!遠峰側の描写は、途中を端折られましたので、ワインの検証はなかなか難しい所ですが、先週のコメント欄でも書いたとおり、シネ・クア・ノンは今回の使徒の定義を満たしています。さらには、雫がもってくるであろう、アモン・ラのインパクトに対抗できるカリフォルニアワインは、やっぱりシネ・クア・ノンってあたりが妥当でしょうか。(苦笑あと、今週気になったところは・・・雫のワインがデキャンタージュされていたこと。(笑お、おまえいつの間に・・・今日は、台風でグチャグチャなので(?)ここまでで失礼!。雫の選んだ第七の使徒候補は、たぶんこれです。■ アモン・ラ・シラーズ グレッツァー次週は取材のため休載です。最後の最後で、待たされますね。(苦笑今週登場したワインは。■ ザ・イノーギュラル・イレブン・コンフェッションズ・シラーズ シネ・クア・ノン
2009年10月08日
第七の使徒対決に自信満々で帰国した雫は、ワイン事業部メンバーの前で遠峰とは異なる候補だろうと予想する。ロベールと仄香の電話でも、二人の候補ワインが異なるだろう事が語られ・・・ そして決戦の場へ。第七の使徒編、第十四話予想通りの急展開で決戦の場へ突入!1つ忘れていたことは、使徒決戦の前夜を描く事を作者が好きだったこと。(苦笑当然、雫がバロッサで見た光景は謎のままです。皆さんそうだと思うのですが、実は、端折られた部分が一番知りたいのですよね。(笑まぁ、見たい部分を隠すのは、ストーリー展開の手法としてアリでしょうけど・・・。ワイン探しミステリーの見地からも「神の雫」を楽しんでいる、このサイトにお集まりの皆さんは、当然、不満ですよね。雫が見た光景と第七の使徒との繋がり。本来一番丁寧に描いて欲しい部分です。ただし、今回、雫側からは大きなヒントが出されました。エチケットに関して、木戸 が言った「凄えオーラがビンビンッスね!」河原毛の言った「おそらくこの名前は「神」を意味するはずです」この2つです。前からのオーストラリア、バロッサ・ヴァレー産のシラーズ種をメインセパージュとするワインという流れと合わせ考えると、これしかありません。雫の選んだワインは■ アモン・ラ・シラーズ グレッツァー方や、遠峰は寝てます。よって、大したヒントは無し・・・ あ、西園寺 が言ってました。「明日までにこのワインですって!?」相当入手困難なワインなのでしょう。それくらいしか分かりませんので、私は予想をパス!(爆そして、意味深な会話を交わす、ロベール&仄香仄香は最初から勝負は付いていたと言いますが・・・じゃ、どちらの勝ちか・・・伝説の人物「ケント・仲川」を求めて渡米した遠峰は、期待を裏切る彼の実態に驚かされつつも、彼の撮り貯めたフィルムからヒントをつかみます。そしてそれはケント・仲川氏をも驚かせるワインだったようです。自らのインプレッションで渡豪した雫は、そこで父親の影を見つけ、そこから得たヒントで候補を選びました。オーストラリアで豊の足跡を見つけた時点で、雫勝利のフラッグは立っていると思うのですが・・・ いかがでしょう。第七の使徒のテーマが何か、人と人との繋がり・・・ そんなような内容だったのなら、この流れで雫の負けでは、バロッサ・ヴァレーで見た光景は全て「無駄」だったと言うことで、さらに豊多香の行動の意味すら無くなってしまうと思うのです。ただ、仄香が雫を援護するように、バロッサのエグザイルを飲んでいたあたりがミスリードなのかどうか・・・。楽しみに、次号を待ちます!久々の長文でした。(笑次回は、#225「奏でられし時の五線譜、ともに歩みゆく者たちよ」なにか、最終回のようなタイトル。(笑今週登場したワインは。■ トルブレック・ウッドカッター・シラーズ■ エグザイル コロニアル・エステート
2009年10月01日
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