ニーハオ中国

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2009/08/25
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カテゴリ: 考えごと・所感
つばめ、いつもは8月15日の終戦記念日に
四大新聞の社説を読み比べたりするのですが、
今年はチビちゃんの育児に追われているうえに
自分も熱を出していたので、そんなこと
すっかり忘れていました。

それが8月17日の中国青年新聞を
なんとはなしに見ていると、日本の記事が目に留まった。
麻生首相が15日に靖国神社を参拝しなかったことを受け、

「靖国神社問題に転機が訪れたか?(靖国神社問題出現転機?)」

という見出し。

まずへぇ~、と思ったのは、
8月15日は、日本の第二次世界大戦無条件降伏
64周年記念日だと書かれていること。
なるほど、日本ではさらっと「終戦記念日」と
一般に言われているが、降伏記念日といえば
それはその通りだ。

そして麻生首相が靖国神社を参拝しなかったことに触れ、
中国伝媒大学教授の意見として、

「今回麻生首相が参拝しなかった理由として、
『靖国神社は国のために尽くした人を安らかに祈祷する場所であり、
政治やメディアの喧騒と切り離すべきだ』と言っている。
これはつまり、麻生首相はこれらの人はやはり祭られるに
値する人だと思っているということであり、
このことは麻生首相は過去の戦争に対して
反省しているわけではないということを意味する」

という内容が書かれてあった。
麻生首相の不参拝の理由から、ここまで深読みするのだと
ちょっとびっくり。
でもあながち間違ってはいない、というか
その通りなのでは、と思ってしまうつばめ。
麻生首相は、過去の戦争を反省し、戦犯が祭られている
靖国神社を参拝しないことにした、というわけではないだろう。
だからこそ、不参拝の理由の中に、微妙に
靖国に祭られている人たちへの尊敬を込めた言い方をしたのだ。

記事は1978年に靖国神社に戦犯が祭られて以来、
天皇・皇后が参拝しなくなったことに触れ、
天皇・皇后が参拝できるような
戦争で亡くなった人を追悼する新施設を作る案が
検討されていることにも触れている。

しかし、その大学教授は、

「新施設を作っても、靖国神社が引き起こしている問題を
根本的に解決できるわけではない」

と説く。

「靖国神社参拝の政治ロジックは、侵略戦争で亡くなった
日本軍人を祭ることであり、日本政府が新祈祷施設を
どのように説明するかが国際社会の注目するところと
なるだろう。新施設には戦没者を祭るというが、
戦没者の中には、不幸にも戦争で亡くなった平民のほか、
かなりの部分が侵略戦争中に亡くなった軍人であり、
これに参拝するということは、祭祀侵略者である」

と結ばれている。

これを読んで、なんとなく暗たんたる気持ちになった。
靖国神社に参拝する代わりに新施設を作って参拝しても、
中に軍人が含まれているかぎり中国は納得しないのだ。

平民、軍人というけれど、平民が軍人として
駆り出されたというのがほとんどではないだろうか。
軍人も妻子を持つ普通の平民だったのだが、
赤紙ひとつで戦争に参加させられ、戦地で死んでいったのだ。

しかし、被害国にとっては、そういうのは
言い訳にしか聞こえないのだろうな。
そういう平民あがりの軍人が、
実際に現地の人を殺しているのだから。

でも、日本人のつばめとしては、
もし新施設に戦犯さえ奉納しなければ
被害国も「軍人をひとりも奉納するな」とまでは
要求しないでくれたら、と願うのであった。





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Last updated  2009/08/25 11:53:21 AM
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