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山口県の山中、道路に添って小川が流れている。その路傍の一軒一軒の前に、四斗樽が置いてあって「防火用水」と書いてあった。小川がドンドン流れているその前に。
又、背後に山々を負った小さな村々に、必ず火の見櫓ほどの、何々村対空看視哨というものが建てられていた。裏山に馳け登れば瀬戸内海が見えるような村に。(略)
白井氏は「ごくろう様」といってニッコリ笑った。私も仕方なくほほえもうとしたが、頬の筋肉がひきつただけであった。
西東三鬼(サイトウサンキ)
1900-1962。岡山県生れ。日本歯科医専卒業後、シンガポールにて歯科医院を開業。帰国後、33歳で俳句を始め、新興俳句運動に力を注ぐ。1940(昭和15)年、いわゆる「京大俳句事件」で検挙される。’42年に神戸に転居。終戦後に現代俳句協会を創設。一時、雑誌「俳句」の編集長も務めた。句集の他、自伝的作品『神戸・続神戸・俳愚伝』でも高い評価を得る
255.化け込み婦人記者奮闘記 明治大正昭和… 2023.12.27
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