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基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時はTOEIC870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「らじる★らじる」「NHKゴガク」)での学習がメイン。今週のふりかえりさぼりまくり!ブログでアップするからと思って今日(日曜日)朝からめっちゃやったわ。笑衆人監視大事。反訳トレーニングどころか、「ニュースで学ぶ現代英語」の本放送すら遅れがち。洋書読みも進まない。じっと文字を追うのが苦手なので、踏み台昇降と組み合わせてみたりする。かわりと言ってはなんですが、Huluで「SHERLOCK」を再視聴しており、夜の皿洗いのときに英語音声+英語字幕で再生しています。シャーロックが早口すぎてまったくついていけないんだぜ。Season2のEpisode2(パスカヴィルの犬)まで来ました。ライヘンバッハ・ヒーロー見たいけど見たら辛いからつらい。その後はなー、ジョンが結婚しちゃうからなー。最近の気持ちの代弁はこの歌。私の一桁〜十代はCoccoに染められていたのですが、それゆえに成人してから聞くことができなくなっていました。(フラッシュバックするから)最近の気持ちがどん底だったので、「いやこれ過去の傷と被せてもいけるのでは?」と聞いたら聞けた。細胞に染み入る。離れた後の新曲を聞けるのが嬉しいです。そしてですね。えー、いろいろしんどいこともある日々、ある漫画のある御方にドボンしまして。この一週間は寝ても覚めてもひたすらpixiv眺めてたっすね。通勤中も昼休みもずーっと見てましたね。眼精疲労だわ。その人を右側に置いたタグで検索しまくり。組み合わせワードの履歴がやばい。いろんなカプ試してみたけど、結局最初に沼ったカプに落ち着きました。私は「世界で一人ぼっちだった人が、ある人に出会って、うまれてはじめてひとりじゃなくなる」シチュエーションが大好物なんですが、いやもう!これはもう!ってなってます。自分と並び立つ存在を得られる稀有。運命の邂逅。神様の贈り物じゃん…。そんな感じで楽しく生きています。萌は人を救う。ということで忙しくて朝ドラ「らんまん」を見る暇がなく、土曜日放送の「一週間おまとめ版」でダイジェスト視聴しました。タケオも出てこんようになったし、これでええかも…。ダイジェスト見て、気になるところの回だけ見ようかな。もはや英語学習記録じゃない「今週の日記」やな。まあ、英語はぼちぼちやりましょう。Take it easy, Pelan-pelan!今週のニュースで学ぶ「現代英語」月曜日放送分「アファーマティブ・アクション」って、アジア系は入ってないんだというのが衝撃。火曜日放送分美味しそうなワイン。「たとえば、葡萄 [ 大島真寿美 ]」を思い出した。水曜日放送分ニュース映像で、スマホで自撮りしている人がいて、「今どき」との対比が面白かった。いまいちイメージしにくいのだけど、お伊勢参りみたいなことなんだろうか。木曜日放送分このニュースこわすぎん?中国いかれへんやん…。金曜日放送分ハワイの交通渋滞がそんなにひどいなんて知らなかった。ニュース映像を見るとかなり広い感じの車内?サーフボードも積み込めるというのがハワイらしい。砂まみれにならんのかな…。来週の計画予習書写はやめて、当日の勉強のときに英語&日本語を写すことにしてみます。来週末は名古屋にいきまーす!ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.23
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書名先祖探偵 [ 新川 帆立 ]目次第一話 幽霊戸籍と町おこし第二話 棄児戸籍と夏休みの宿題第三話 消失戸籍とご先祖様の霊第四話 無戸籍と厄介な依頼者第五話 棄民戸籍とバナナの揚げ物引用動けば状況をよくできるのに動かない。そんな西口たちにじれったさを感じる。だがそういう人たちがいるのも痛いほど分かった。動く余力がないほど困窮し、疲れている。感想2023年159冊目★★★・元彼の遺言状 [ 新川帆立 ]・倒産続きの彼女 [ 新川帆立 ]・剣持麗子のワンナイト推理 [ 新川帆立 ]・競争の番人 [ 新川帆立 ] ・競争の番人 内偵の王子 [ 新川帆立 ]の新川さんの単独本(シリーズ物じゃない)。「先祖探偵」というタイトルから、推理好きのご先祖様の守護霊と会話しながら謎を解く…みたいな話を予想していたら、全然違う話だった。(ちなみにこの「全然違う」というのは誤用ではなく、「全然〜ない」という呼応のかたちで使われるようになったのは後づけである。)閑話休題。「先祖探偵」というよりは、「戸籍探偵」だった。捨て子だった風子は、依頼人の戸籍を調査することで先祖をたどることを生業としている。風子は依頼人の仕事をこなすうち、自らの出自を明らかにする機会に出会いーーー。以前、韓国語の先生に「日本の人は先祖のことを知らないことにびっくりする」と言われた。この本にも、自治体から高齢の曽祖父のことを訊かれ、存在すら知らなかったことに驚いたひ孫が依頼してくる。たった三代前のことなのに、知らない、分からない。自分はどこから来た何者なのか。父と母。2人。それぞれの父と母(祖父母)。4人。そして祖父母のそれぞれの父と母。8人。私が知っているのも祖父母までで、そのさらに上となると、うっすら話を聞いたことがあっても、名前や兄弟構成など知っているわけではない。なぜ無関心でいられるんだろうね。親戚が集まっている時に説明を受けた、「あれはおじいちゃんの従兄弟」みたいなのって、ぼんやりとした「親戚」という集団に統合される。「〇〇のおっちゃん」「△△屋の〜ちゃん」みたいな呼称に落ち着く。(名字が同じだとややこしいから、というのもあるけれど)昔の戸籍を取り寄せて見たことがあるけれど、昔って養子も離婚も再婚もあるし、子どもがいっぱいいて、幼くして・あるいは戦争でたくさん亡くなっている。それを系統立ててどんどん遡って、家系図を作っていくのが、先祖探偵・風子の仕事。血縁者と思われる人に手紙を書き、現地を訪れてご近所さんの話を聞き、郷土資料館の写真を見て…。この小説でひとつ驚いたのが、棄児戸籍(捨て子)には日本は簡単に戸籍を作ってくれるのに、無戸籍だったり、南米から引き上げてきた人の戸籍は作るのがとても難しいということ。そしてその人達が、戸籍がなく生きていくことがいかに困難か。最後、風子は自身の出自を知る。何も分からない、何も覚えていないと言いなさい。母が子を棄てたのは、子どもに戸籍をつくるためだった。私は旧姓使用で仕事をしている。社会的には私は、生まれたときから同じ名前の「私」として連続している。けれど、戸籍上に掲載された名前は、婚姻により姓が変わった私だ。会社からたまに「本名を記入してください」と指定のある書類が来るとき、そこに書かれた名前を誰なんだろう、と馴染みのない他人を眺めるように思う。私が死んだ後、戸籍に残る名前はこの名前だ。墓(があるのなら)に刻まれる名前だって。私のようで私でない、他人のような女の名前。西尾維新『戦物語』では、伴侶の姓を自らの姓に変えることは、相手を安い絵の具で塗りつぶしたような、人を刺したような感触だと、夫側が言う。しかしそれを、過去の自分から剥がれる「グレート・リセット」と言っている本もあった。私の子孫がいたとして、三代先くらいまでのまだ記憶にある段階であったって、私はただ下の名前で認識されるんだろう。顔の上から張り紙をされたようなその状態。キョンシーみたいに。私は私のままであるのに、そこに私はいない。無戸籍であっても、それは同じことだろう。その存在はたしかにそこにあるのに。社会的な管理の網の外にある。そこにいるのにそこにいない存在。戸籍という不可思議で絶対的な紙。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.22
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書名競争の番人 内偵の王子 [ 新川 帆立 ]引用「僕、迷ったんですけど。でもやっぱり、色々やってみたいと思いました。せっかく働いているんだから」石山がはにかむように笑った。笑顔がまぶしかった。「なんで働いているのか、分からなくなるときもあるけどね」「本当にそうですよね。でもまあ、辛いことのほうが多いですけど、悪くないなって思える日もあるから」感想2023年158冊目★★★・元彼の遺言状 [ 新川帆立 ]・倒産続きの彼女 [ 新川帆立 ]・剣持麗子のワンナイト推理 [ 新川帆立 ]の新川帆立さんの小説。・競争の番人 [ 新川帆立 ] の続編。警察学校を辞め、公正取引委員会に入庁した白熊楓。ノンキャリ・武闘派の彼女は、エリート・キャリア組の小勝負とタッグを組み捜査に当たっていた。その後、白熊は東京の本庁から九州に異動になる。そこでは、パワハラの上司、白熊のことを敵視する後輩、約束の時間に現れない同僚。着物業界の不正を追うも、白熊はすっかり仕事環境に嫌気がさしていた。しかし、ひょんなことから「内偵の王子」と呼ばれる同僚・常盤の実力を目にして…。1作めでいい感じだった小勝負くんがもう出ないかとヤキモキした。今回は新たな王子ポジションである「常磐」さん(御曹司)も登場するから、毎回お相手が変わっていくタイプのバディものなのかと。安心して!小勝負くん来ますから!そんでじゃっかんデレる!小勝負くんが白熊のことを気にするの、度を越したお人好しだからなのだけど、それが自分のお母さんのことを重ねているってのはちょっと引いた。いや、わかるんだけども。拗らせてるな、小勝負くん。第1作めはホテル業界とウェディング、卸の花屋さんの不正取引。今回は、着物業界と暴力団がテーマでした。着物業界大手の会社担当が、まったく悪気なく、不正を働いているという意識もなくやってるの、分かる…と思って怖くなった。たとえばイベントに出店する際の人員応援。業界の慣例と言われればそれが当たり前で、「あ〜また動員か〜」くらいにしか思わない…。国家公務員は、管区ごとの採用ではあるけれど、全国転勤があるんだよねえ。これ、かなり厳しいよな…と思う。キャリアだった人が、国家公務員は1〜2年で転勤だから、「来たときから引き継ぎ資料作りながら仕事してるよ〜」と言っていた。白熊ちゃんは色々あってまた東京の本庁に戻ることになるんだけど、今度は小勝負くんが異動になっちゃいそう。これからこの二人どうなるん〜。続編まだ出てない。気になる。作中、同僚である御曹司に、着物一式用意してもらう白熊ちゃん。ここ、「こいつも白熊ちゃん狙いか?!」となったけど、最後に明らかになるように、ハニートラップでした。前の職場の上司も、小勝負くんも、バッチバチに牽制してたもんな。そこで、「祖母が集めていた帯の中に白熊柄があったから」って御曹司が持ってくるんですけど、いやそんな白熊柄の着物の帯とかあらへんやろ、と思って検索したらありました。白熊って名字の人、実在するんだろうか…。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.21
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書名競争の番人 [ 新川 帆立 ]引用「人に押しつけていいものだけを正義と呼ぶのよ。正しいことをしなくちゃ。あなた、公務員なんだから」「でも、正しいことをした結果、死人が出てもいいんですか」(略)「正しいことが行われない結果、死人が出るよりいいでしょ」感想2023年157冊目★★★・元彼の遺言状 [ 新川帆立 ]・倒産続きの彼女 [ 新川帆立 ]・剣持麗子のワンナイト推理 [ 新川帆立 ]の新川帆立さんの小説。デビュー2年めに書かれたもの。ドラマ化もされていたんですね。最近テレビを見ないので全く知らなかったぜ。警察官の父を持ち、警察学校へ通っていた白熊楓。しかし父の負傷をきっかけに警察学校を辞め、公務員試験を受けて公正取引委員会へ就職。万年二位の空手を生かし、荒事もこなす新人だ。しかし彼女が聴取していた役所の職員が、談合への関与を明かした後に自殺した。彼女は別の案件に回され、東大卒の天才で、海外留学から帰国したばかりの小勝負勉とタッグを組むことになるのだが…。というわけで、ふだん日の目を見ない弱小官庁「公正取引委員会」を舞台にしたバディもの。実は私、就職のときに国家公務員試験も受けまして、東京で官庁訪問もしてたんですよ。結局、内定貰ったけど、ならなかった。国家公務員って、試験に合格→訪問して面接の日程を取り付けるor採用官庁が合格者リストから電話で採用面接アポ取り、という手順(今は知らんけど)。不人気官庁は電話をかけまくってひたすら呼び込む。おそらくリストの底辺にいた私にすら電話がかかってきた。世の中には自分が知らない世界と仕事がたくさんあるのだなあ、とお仕事モノの小説を読むといつも思う。私の仕事もまた、ある人から見ればそうなのだろう。小さな歯車がたくさんたくさん組み合わさって、動いて、世界のネジを巻く。今日という日をつつがなく、明日へ送るために。ノンキャリの白熊ちゃんと、エリートの小勝負くん二人のやり取りが楽しくて、ギャップのある相棒ものって良いよね!ってなる。白熊ちゃんが鈍くてねえ。小勝負くんは自覚しているっぽいのに、周囲も公然の仲と思っているのに、「は?」ってなってる白熊ちゃんが良かったです。正義の味方って色々あって、それは警察官とか検事(これもドラマ「HERO」で一気に知名度があがった職業だ)とか裁判官とか、いろんなかたちでいろんな人が持ち場を守っている。公正取引委員会は、民主的で健全な競争を守る。けれどそれをすることで、職を失うひとがいる。村八分にあう人がいる。それでも、と白熊の上司は言うのだ。正しいことを貫く。人に押しつけてもいいものだけを正義と呼ぶのだと。自分は正しいことをしているのかな。社会人になると、「そういうもん」が増えていく。長いものに巻かれて、諦めていく。ローカルルールが絶対ルール。抗わない、逆らわない、異を唱えない。しかたないでしょ。変えようがないのだからと、肩をすくめて。そうして次は、自分がそのルールの側になっていく。その時に、「正しいこと」を「正しいままに貫ける」のは、やっぱり官庁なんだろうな。競争の番人。白熊の上司は言う。あなた、公務員なんだから。正しいことをするのが仕事なのだと。ああそうか、だから公務員バッシングは、そういうことでもあるのか。正義はなされるのだと、信じられなくなるから。キャッチャー・イン・ザ・ライ。その境界を「法律」と呼ぶ。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.20
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書名本好きの下剋上第五部「女神の化身10」(5-10) [ 香月美夜 ]感想2023年156冊目★★★表紙がうつくしい!成長したローゼマイン、まじ女神の化身。今回はリアルに、英知の女神メスティオノーラに身体を貸出して、ぴかぴか内側から神々しく光が漏れるようになっちゃったり、ほんとこの子ったら!というわけで、毎回「前回どこまでいったっけ?」と話を思い出すのに苦労する。アーレンスバッハの礎を奪って、貴族院襲撃&奪還の巻でした。王の証であるグルトリスハイトを持つ3人のツェント候補たち。彼らは女神の提案で、王となるよう競い合うことになるーーー。のだけど、ここ一瞬で終わりましたね。フェルディナンド様の暗躍で。というわけで、今回のフェルマイポイント。「では、君が勝手に案じていればよかろう」もう成長したローゼマインに人目も憚らず、貴族の外聞ぶっちぎりで、むしろ周囲に見せつけて牽制しまくりの所有権主張しまくりの自覚後のフェルディナンド様が、はたからみていてやばい。側近たちがドン引きしている(けど怖くて言えない)のが目に見える…。女神に「図書館で本読み放題!」のかわりに身体を差し出したローゼマイン。「ローゼマインに何をしたのですか!?」お貴族様で、感情を表に出さないことにずーっと誰よりも長けていたこの人が、顔色を変えたんですよ。うわあ、情緒育ってきたなあフェルディナンド様。そして、女神の図書館から戻ってこないローゼマインに、必死に呼びかけるフェルディナンド様。傍から見ていたジェルヴァージオに「よほどマインが大事らしい」と言われるくらい。「クインタはマインの中から貴方に関する記憶がなくなっているのと、残っているのとどちらを望んでいるのかしら?」女神の言葉は、恋愛感情を抱かれない存在としての新たに認識されることと、家族枠で認定されている記憶のある状態と、その間で揺れているフェルディナンド様の複雑な心境。どっちもほしいんだろうな、この人は。そして目覚めるローゼマイン。吐息を感じるくらいに近い。切羽詰まった心配そうな眼差しが至近距離にある。無自覚なお姫様は、無自覚なままに。ああ〜フェルディナンド様可哀想…。こんっなにアピールしているのに、ちぃーっとも意識されていない。師匠で主治医で保護者で…のほうがどうしても強くなっちゃって。ジルヴェスターには「おま、領主の許可も取らんうちに求婚してんじゃねー!」的なことを神々比喩で言われてましたね、フェルディナンド様。それがなにか?みたいな顔してたけどね。ドヤ。最後、ツェント候補はローゼマインとフェルディナンド様のふたりになっちゃって、しかもふたりとも半々ずつしかグルトリスハイトを持ってないんだよね。そりゃもう結婚結婚!てなるやん。あ、でもツェントじゃなくてアウブ・アーレンスバッハとして図書館都市を作るんだっけ?たぶんもうそろそろ本当に完結。長かったなあ。そんでこの感想、本好き〜を知らない人からしたら何言ってるかまったく分からない内容だなあ。続刊が出ているので、はやく読みたい〜。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.19
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書名戦物語 [ 西尾 維新 ]引用「何度でも繰り返せるし、何度でもやり直せる。それが家族なのだから」感想2023年155冊目★★★戦物語とあるから、時勢を反映した内容で、いまだにバトルなのかなあと思ったら。阿良々木ひたぎという名前がどうもしっくり来ない。からはじまるので驚いた。つまりこれは、戦場ヶ原ひたぎさんと阿良々木暦くんの結婚の話であり、ふたりが「戦場ヶ原」を訪れるハネムーンの話でした。「化物語」のアニメの映像が目に浮かぶようだった。高校生だった彼ら。尖っていたあの頃。ちなみに二人は曰くと因縁にまみれた北白蛇神社で神前式を挙げたのだそうだ。迷子の神様は、コンプライアンスに基づき成人型に。そんなわけで大人になったふたりは結婚し、戦場ヶ原ひたぎは阿良々木ひたぎになることになった。ということで、阿良々木くんは、伴侶から名前を奪ってしまったことについて考える。だいたい本の半分くらいその話である。名前を奪うことへの罪悪感。加害者意識。阿良々木くんは意識高い系だな。だって多くの「名前を奪われない」男は、きっとそんなこと気にもしない。気づきもしない。免許、マイナンバーカード、パスポート、銀行口座、保険証、ポイントカード、資格の数々。枚挙にいとまがない、名義変更の厭わしささえ。結婚するとはそういうことだと、一時のことじゃないかと、言える奴らが。絶対に自分の名前を奪われることがないと信じ切っている奴らが。私は大嫌いだ。生まれ落ちてからそれまで生きてきた名を、剥ぎ取ってしまう。一生、別のものになれと強いる。それはひとつの死じゃないか。阿良々木くんは、戦場ヶ原の名を変えたことを「格安の絵の具で塗りつぶしてしまったような」「人を刺したみたいな感触」と言う。(「褫奪」(ちだつ。はぎとること。とりあげること。)という言葉は初めて知った。)そして気づくのだ。もうひとり、名を奪われた者がいたことに。忍野忍。キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード。名に縛られる怪異。そういえば忍とひたぎは、まったく接点がないという設定だったんだね!お互いに認知しているけど接触しないという。忘れていた。忍を養女にしようとする暦と、新婚旅行に同行する神原駿河。いつものように相談相手として登場する毒舌幼馴染の老倉育、最後にプロとして名前だけ登場する千石撫子と、暦のイマジナリー羽川翼。オールスター出演感があって良いな。高校生だった頃の怒りを、抱き続けられるか?といったら、難しいんだよね。この物語では、忍を養女にしようとする暦に、忍が問う。吸血鬼は人を喰うが、よいのかと。戦場ヶ原はそれを許容できるのか。これから生まれくる二人の子はどうなる。薄くなって、鈍くなって、汚れて、ぼやけて。簡単に流されて、許して、そういうものだと思う。おとなになるって、そういうことなのか。昔より簡単に人を許せるようになった。自分もろくなものじゃないことを知ったから。怒り続けることに疲れた。怒りの無意味さを知ったから。悲しみ続けることに飽いた。悲しんでも悲しみはなくならないと理解したから。優しくなったという言いかたは可能だろうが、それは傷つき続ける自分に優しくなったという意味では?あがいて、もがいて、戦って。高校生だった頃の、あの頃の自分の精一杯。でも、陳腐な言葉ではあるけれど、あの時があったから、今がある。戦場ヶ原の雨雲を斬り、晴れ渡る星空に思う。あれからいろんなことがあった。みんな、おとなになった。だから選べることがある。だから出来ることがある。家族という形で歩み始めることを選んだ3人。最後に盛大な前フリがあるのだけどーーーこれからどうなるのだろうね。物語シリーズ、ファミリーシーズン。ずっと追いかけてきた読者として、暦と同じことを思う。みんなしあわせになってくれ。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.18
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書名夜空に浮かぶ欠けた月たち【電子書籍】[ 窪 美澄 ]感想2023年154冊目★★★・夜に星を放つ [ 窪美澄 ]・夏日狂想 [ 窪美澄 ]・タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース [ 窪美澄 ]の窪美澄さんの本。表紙のタイトルは文字が少し欠けている。裏表紙は、作中にも登場するゴッホの「夜のカフェテラス」を意識した色味。「純喫茶・純」の近くにある「椎木メンタルクリニック」。精神科医の夫と、カウンセラーの妻が2人でやっている、ごく普通の一軒家のような医院。そこに口コミで訪れる患者たちの物語。リレー形式で物語がつなっていくオムニバス小説。・答えは市役所3階に 2020心の相談室 [ 辻堂ゆめ ]ともちょっと似た感じ。心がつかれた人が読むと沁みる。私はメンタルが弱弱なので、たぶん病院へ行くと「うつ」とかそういう名前がつくんだろうなあと思う。生きていく上でさまざま問題を抱えているし。これまで病院に行かずに生きているけれど、いずれ行く時が来るんだろうとも。それっていつなんだろう。どこまで行けば「これはメンタルクリニック行かな」ってなるのかな。「うつなんて心の風邪みたいなもんだから」というけれど、その風邪のハードルが高い。だって普通に体調悪かったら自分で治そうとするじゃない?だからその喩えはよくないんだと思う。・うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち [ 田中圭一 ]では、「うつは心のガンだ!!」と言っていたね。メンタルで病休していた人たちは、「カウンセリングで話を聞いてもらうだけでも気は楽になる」というけれど、同時に「薬がな」と言葉を濁す。薬で楽になるけど、薬をやめるのが怖くなる、とも。この小説の中に出てくる人たちは、みんな真面目で一生懸命。だからこそしんどくなるんだろうな。「篠原さん、これからは自分のできたところを加点方式で褒めてあげてね。うつになってしまう人は、まじめすぎて自分に厳しすぎて、つい減点してしまうのね。どんなことでもいいの。顔が洗えたでも一点。ベッドが整えられただけでも一点。……それに本当は篠原さんが生きているだけで百点なんだよ」この本で、カウンセラーのさおり先生は言う。ほんとこれ。私はもう減点につぐ減点で、自己評価が常にマイナス。周りの人にもそう思われているだろうっていうバイアス。(押韻)でも意外と人に聞くとそうじゃなかったりする。生きてるだけで百点で、加点されていくばかりなら、そう思えたら良いのにね。結局こういう「思考の癖」を直そう直そうとして本を読み続けて数十年経つ。むしろ自分で自分を虐めるのが好きなんじゃないかって思うくらい。SでMなんか。小説にはADHDの男性も登場する。生きにくさに名前がついたらなあ、と思って自分の発達障害も疑ってみたけれど、どうも違うような気がする(普通の人が当たり前に出来ることが出来ないけれど、かといって特徴全てにあてはまらない)。カウンセラーのさおり先生は、生後まもなく娘を亡くした。それから、人生はうまくいかないものとして、いいことを日記に付け始める。生きていくうえでの困難さ。地の底より低い自尊心と自己肯定感。そんなものを抱えていかなければならないとしても。私は、明るい方を見よう、と思っている。種が芽吹くように。太陽に向かって蔓を伸ばすように。いつもそうしていよう、と決めたのだ。Forget it, let it go.最近、子どもたちがNHKのEテレでやっている「びじゅチューン」にハマっていて、一緒に見ている。私のお気に入りは「貴婦人でごめユニコーン」。失敗ばっかりの毎日だけど、この曲をバックに流すとどーでもよくなる。笑自分がダメダメだと駄目だしの嵐になってしまう時、この「私の代わりに謝るユニコーン」を心に召喚したい。私は欠けていて、みんな欠けている。浮き沈み、満ち欠けて、生きていく。高校生の家庭科の授業で、絵本を作ったことを思い出した。「穴」というその絵本で、女の子はある朝目覚めたら胸に穴が空いていた。彼女は自分のうしなわれた欠落を探しに行く。どこかでそれが見つかれば、自分は完全な存在になれるのだと、自分になれるのだと信じて。あちこち探して見つけたそれは、新月の夜に、月のかわりに空に浮かんでいた。あくる日、彼女の胸に戻ったその欠けた部分は、いつまでもピカピカと輝いていたことだろう。「ニイはやっと、ニイになりました。」その女の子を、私は「ニイ」(中国語の「你」=あなた)と名付けた。胸に空いた穴を抱く、不完全な私であなた。そしてそれが月のない夜に、誰かを照らす。私たちは皆、夜空に浮かぶ、欠けた月たち。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.17
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基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時はTOEIC870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「らじる★らじる」「NHKゴガク」)での学習がメイン。今週のふりかえり英語?やってないわ。英語勉強して何になるねんな、という思いが根底にあるんだろうなあ。こんなことして何になるんだろう、何の意味もないじゃないか、って。というわけで以下は愚痴です。仕事のほうでメンタルごりごり削られていて、ほんと「これメンタルクリニック行って病休出そうかな」と思う感じでして…。究極「自分が悪い」に行き着くのがまたしんどい。自分のダメっぷりに打ちのめされている。しんどいしか言ってない。私は係長なんだけど、情報がほぼ入ってこない。課長は別ラインの係長かな?というくらい分担している業務が違う感じ。「なにかあってバタバタしている」という時も、何が起こっているのか共有されない。教えてもらえないかと口を出すと「そういうことされると担当がぐちゃぐちゃになるので」「ノマさんはいいから」。で、係員の人には知らない間に雑談レベルで共有されていて、私ぼっち、みたいな。そこで無邪気に入っていけたら良いんだけど入っていけないコミュ障よ。無駄にプライド高いしな。東大植物学教室における田邊教授ポジ…!(朝ドラ「らんまん」)つらい、つらいよね、田邊教授、わたしにはわかるよ…!せめて自分の担当業務を淡々とやっていこうとしていると、部長から別室に呼ばれる。係の仕事を把握していない、係長の仕事をしていない、と。いやまあそれはもうそうやから申し訳ないんやけど。状況みて?私がやっている仕事について「これはどうなってる」「あれはどうなってる」「あれもこれも出来てない」と部長からダメ出しの嵐。電話の応答から、部下への声掛けから、常に監視されている感がすごい。ちょっとしたことですぐに別室に1対1で呼ばれる。部下が回してきた稟議書を決裁して回したら、部長から私のところに「ちゃんと把握しているんですか?」と付箋がついて帰ってくる。新規案件取ってきたら「自分の好きな仕事ばっかりして、そんなことしてるから自分の机の上が伝言メモだらけになるんでしょう」と言われる。ほかにも枚挙に暇がない。なんかもう「だめな子」認定されているので、すべてを疑われている感じ。期日に遅れているわけではない。担当業務もちゃんとやっている。まだ全部の業務を把握しているわけではないし、人間関係構築に躓いてるのは確かだけど、いやもうこれパワハラなのでは…。都合のいいときだけ「係長」で、同時に「なんにもできない新人の女の子」みたいな扱い。否定に次ぐ否定で、私の「良さ」がまったく生かされず、私の「悪さ」が全面に押し出されて目立ってしまう。で、部下の人からも腫れ物に触るように接せられ…の悪循環。閉じて貝になる。まあ、私が悪いんですけどね!すまんね?!手を上げて出向して来たのに、「なんでここに来たんだろう」と思う日々。「ここに私がいる意味あるのかな」。いや、ないな…と思う毎日。前の会社の人に相談したら、「いや、そんなことないよ!ノマちゃんめっちゃ頑張ってるやん?!」と慰められて励まされた。一生懸命やってるんだけどなあ…。一方、娘は毎日学校行き渋りで、やさしくやさしくしていても、仕事に遅れるギリギリになってくるとそんな余裕もなく。時短勤務で帰ってはやく学童にお迎え行って、生活にゆとりをもたせようと思って、仕事の余裕がなくなる。はー…。(重いため息)スクールカウンセラーからは「共感して寄り添う」ように言われたけど、どうせいっちゅうねんな。娘のことにかこつけて「仕事やめよっかな」となるよね毎日。お金のためだけに働いている。それもまあ部長から「給料分働いてない」と言われるんだけど。仕事を変わったって、どこに行ったって同じことがあるのだろうけど。夫には「自分、どこでも文句ばっかりやな!」と言われている。「自分に問題があるんちゃう?」と。分かってる、分かってるよ〜。適応障害ってやつですよ。そんな状況下で英語を学び続けることの意味ね。どこへも行けない自分が、こんなことしていて何になるのかと。本当は何がしたいなんてこともなく、どこへ行きたいなんてこともないんじゃないかと思う。ただ、英語を学んでいたら、どこかへ行けそうな気がするだけ。自分をどこかへ連れて行ってくれそうな気がするだけ。倦んで、飽いて、自暴自棄になって。それでも英語を学ぶ。細々と、淡々と。種を植えて、芽吹く日を夢見て。それがどこへ辿り着くわけでなくても、歩いてきた道に花を咲かせたくて。(2022.12.19「I Road(ラジオ英会話を学ぶ日々の心象風景の寓話)」)いつかそれを、振り返りたいから。今週のニュースで学ぶ「現代英語」今週はおやすみ週。いやっふう!と浮かれていたけれど、学習リズムを乱さないために、セレクト再放送を聞くだけでも聞いたほうがいいんかなと思う。あとはHuluでBBC「SHERLOCK」を英語字幕英語音声で見てました。萌えが蘇る。pixivで二次創作アップし始めたの、この作品がはじめだったんですよう。再燃して、今週はタグ巡りに時間を費やしていました。あと娘と「推しの子」を見ていて、最後まで見終わりました。私はかなちゃんが好き。これ続きどうなるの?!気になる〜。来週のニュースで学ぶ「現代英語」月曜日放送分米最高裁 入学選考で人種考慮は違憲U.S. SUPREME COURT REJECTS AFFIRMATIVE ACTIONとりあえず月曜日分だけ写しました。あとはまた写そう。火曜日放送分甲府でワインの仕込み作業始まるYAMANASHI WINERY HARVESTS UNRIPENED GRAPES水曜日放送分イスラム教徒の大巡礼“ハッジ”が最高潮MUSLIMS GATHER IN SAUDI ARABIA FOR HAJJ PILGRIMAGE木曜日放送分中国 改正「反スパイ法」が施行CHINA'S REVISED COUNTERESPIONAGE LAW TAKES EFFECT金曜日放送分ハワイで“完全自動運転”の鉄道 運行開始FULLY AUTONOMOUS RAIL SYSTEM OPENS IN HONOLULU来週の計画学習リズムを戻そう。とりあえず「ニュースで学ぶ現代英語」の放送を聞くことを最低ラインに。そして必要十分条件としよう。アニメ「るろうに剣心」が新しく始まったのも見たい。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.16
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書名あさってより先は、見ない。 [ 山本ふみこ ]目次第1章 旅するように暮らす元旦はハムエッグ!ジルべールとセリアあなたたちとわたし眠りの森 ブランコいまが最上〈その後〉の〈その後〉の‥‥‥二〇二三年・いま─旅するように暮らす第2章 食べる置かれる黒豆あちちの小瓶赤えんどう豆二〇二三年・いま─食べる第3章 泣きそうになる連絡帖歩く通路大切な日あけびの籠を提げながら佃煮せっかくだからなんでもないけどなんでもなくない二〇二三年・いま─泣きそうになる第4章 日常愛そのひとの隣りにオールド・スポート夏の記憶灰汁抜き遊びくり返しくり返し玉ねぎと卵のおみおつけ摘む草のこえ二〇二三年・いま─日常愛第5章 くまがや日記二〇二一年五月八日─十一月おわりに─十年後のわたし引用友だちが云うのです。「十年後の自分と、話してみるよ」「……」「十年後の自分は、いま、するべきことをおしえてくれるかもしれないよ」「そうか、やってみるね」「ときどきでいい。ふだんはあなたらしく、あさってより先は見なくていい」感想2023年153冊目★★★随筆家(なんだ?)の著者による新作。一部ブログ「ふみ虫、泣き虫、本の虫。」のまとめのよう。(ところで「おわりに」のブログが「ブロク」になってるんだぜ…締まらねえ)埼玉・熊谷にある築150年の古民家に移住されたんですね。本の中で、古民家を「磨けば光る原石」と言われていたけど、本当につやつやとして綺麗。飴色の、という表現があるけれど、琥珀のようだと思う。タイトルの「あさってより先は、見ない。」という言葉が素敵だなと思って手に取った。歌舞伎役者の坂東玉三郎さんがテレビ番組で「遠くを見ない。明日だけを見る」と仰っていたことから、著者が「あさってより先は、見ない」という言葉を心に留めたのだという。引用部にあるように、十年後の自分と話したらどんな感じなんだろうね。「仕事を続けてる?」「今の自分に満足?」「後悔していることは何?」でもさ、そう訊かれても困るよねえ。だって私は、あなたなんだから、と。私はあなたの選択の結果なんだよ。十年間のあなたが選んだ私。「こうあってほしい」と願うのなら、それをやらなければその未来に到達しない。やりたいこと、やりたくないこと。行きたいとこ、したいこと。こうあってほしいと願うこと。それは今の私の続き。うん、見えないなあ。十年後の私の姿。彼女はきっと困ったように眉を寄せて、諦めたように苦笑する。何を諦めて、何に流されて、何に口を噤んで、そこまで来たの?そうして十年前の私になんて声をかける?そんなことしてる場合じゃないわよ、十年前の私。けど今の私が十年前の私と話をしたとして。果たして「こちらへ進め」と言えるかといえば、言えない。何が正しいかなんて分からない。選んだようで選んでいなくて。どの道も正解で、同時に間違いなんだろう。結局はそのすべてに自分で「イエス」を与えられるかだけで。ただ、「イエス」を言えないのであれば、後悔を肯定できないのであれば、ちょっと考えたほうがいいだろうね。流されても、迷っても、間違えても良い。それでも自分の人生に「いいね!」出来るかっていう。著者の「旅するように暮らしたい」という願いは、よく分かる。私もいつも最小限で、身軽にいたいと思っている。子どもの頃、「魔女の宅急便」のキキが箒に乗って家を出る時、大きな斜めがけの鞄ひとつで飛び立つのに憧れた。ただ、それが成長期のこどもには負担なのかなとも感じている。娘が「置くところないし」「どうせすぐ捨てられちゃうし」と口にするのを聞くと、やりすぎかなとも…。ただ、子どもの工作を永遠にすべて保管しておくわけにはいかない。子ども、散らかしっぱなしの放りっぱなしで、全く片付けへんしな。となると、「適切に管理できる量」に収めることは必要で。しかしその量が、私はとても小さいので、成長期の子どもにはもっとたくさんの「量」の余裕が必要なんだろうなとも思う。難しい。いつかどこかへ行こうと思っていた幼い頃の私。飛び出して二度と戻らない。けれど現実には生まれた街から離れずに。漫画「メテオ・メトセラ」で、はじめて広範な地図を見た主人公の少女は言う。この地図おかしいよ、ボクの町の名前がどこにもない。故郷を追われた少女はこう返す。「世界はうんと広いんですのよ」私は遠いどこかへ憧れ続ける。どこかへ行ける気なんてしないけれど。あさってより先は、見ない。なら明日の心配をしよう。その一歩を遠くへ踏み出せるように。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.15
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書名小説 魔入りました!入間くん(4) アクドルくろむちゃんとアメリの決断 (ポプラキミノベル ノベライズ 10) [ 西 修 ]引用「貴女はいつも、野望にまっすぐで。自信を持って、自分の野望のためなら、どんな困難も打ち破る。その姿勢に、みんな、憧れていたんだと思います。……貴女は自分の本当にしたいことをするべきです」(略)「大丈夫。顔をあげてください」(略)「どんな姿でも、性格でも。夢を追う貴女は、すごく素敵な女性です」感想2023年152冊目★★★少年チャンピオン・コミック『魔入りました!入間くん』第5巻(38話)〜第7巻(53話)のノベライズ。真心料理バトル、アクドルくろむちゃん、入間の生徒会入会、アメリの性格改変。「魔入りました!入間くん」が好き。親に放置されてサバイバル環境で育った鈴木入間14歳が、親の借金の方に悪魔に売り飛ばされる。「幻の生き物である人間はごちそう」という悪魔界において、どんな目に合うかと思いきや…高位の悪魔であるサリバンに「僕の孫になって!」と言われ、でろでろに甘やかされる生活が始まる。入間は、サリバンが学長を務める悪魔学園に入学し、個性豊かな仲間たちとランク昇級を目指し切磋琢磨の日々を送る。これだけ聞くとイロモノじゃんと思われるかもしれないんだけど、基本はコメディタッチだけどすごい良い物語なんだよ〜!いろんな意味での自分のトラウマだったり、人から押し付けられた「こうあらねばならない」という理想だったり、そういうものと戦う個人の成長譚であるだけじゃなく、人と人との影響によって変わっていくお話でもある。絵もきれいで描き込みも丁寧だし、小学生くらいが読むにはすごく良いと思うの!NHKでアニメも何シーズンも放映されてるよ〜!今回は、一族の落ちこぼれだった「くろむ」がアイドルとして活躍するようになった話と、学園を統率する生徒会長のアメリが「可愛い女の子」になりたかったという話。そのどちらも入間は肯定する。そのうえで、前へ進むように言う。かっこいいよな、入間くん。そりゃもう主人公総愛されですよ。小説版はコンパクトにマンガの内容がまとまっているし、アニメから入った子はノベライズもおすすめだよ〜!にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.14
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書名虹と雲 王妃の父が生きたブータン現代史 (ブータン・チベット仏教文化叢書) [ ウギェン・ドルジ ]目次黄金の重みのラマ「意」と「口」の化身の家系が一つに若きシャプドゥンの死サン・チュコル・ゾンの火事ギャンツェ、そしてカリンポンへシェカ・ダに引きこもる家長で細密工芸の達人だった祖父ペドン・ゴンパのラマ巡礼と行商の旅タロの剣「宝の丘」の歌声ついに故郷へノプガンでの十年首都に店を出す材木商になる「至福の宮殿」でのロイヤル・ウエディング神の鷲の飛ぶ地黄昏の金色のかすみの中で引用だがどこへ行っても、私は自分の祖国ほどよいところはないと思っている。進んだ国をいろいろ見てきたが、やはり私はブータンを、そして自分がブータン人であることを誇りに思う。この国の風景、人々、文化を、私は心から愛している。感想2023年151冊目★★★ブータンにずっと行きたくて。定期的にブータンの情報を摂取しておこうと思う。いつか来るその日のために。これは、ブータンに行ってきた友人がオススメしてくれた一冊。判型が…なにこれ?っていうくらいデカくて横長。巻物ですか?そして歴史本だと思ったら、近代化の波に飲まれていくブータンの当時の様子を、3年間に渡って王妃がお父さんに聞いて書き残した回顧録でした。もとはブータンの国語(ゾンカ語)で語られたものを、英語に翻訳。それをさらに日本語訳したもの。ブータンはチベット仏教ドゥク(龍)派の「化身」(第17代座主、聖俗両面の長シャプドゥン・ンガワン・ナムギェルの転生者「意」「口」)による支配体制から、1907年にワンチュック家(元は東の地方長官)の世襲王政へ移行した。王妃 アシ(王家や貴族の女性の敬称)・ドルジ・ワンモ・ワンチュックの、お父さんであるヤブ(父に対する敬称)・ウギェン・ドルジは、1925年生まれ。お父さんの叔父さんは、ブータン最高位の転生ラマの1人であるシャブドゥン・ジクメ・ドルジ。そして兄チョクレ・トゥルク・ジルメ・テンジンもまた、転生ラマの1人だった。叔父は6歳で暗殺され(2代目国王による暗殺の真相はこの本で初めて明かされたそうで、ブータンでは長らくタブーとされていたそうだ)、一家は安息の地を求め各地を放浪する。やがてブータンに戻り事業を興し、4人の娘を4代国王ジクメ・センゲ・ワンチュックに嫁がせる。という一生が描かれた一大物語。まずブータンの人の名前が難しすぎる。全然覚えられない。途中で覚えることを諦めた。どうしても「ん?」となるときだけ、巻末の家系図?を参照。(ブータンは夫婦別姓であり、また「姓」がない。家族や兄弟に共通の要素もない。名前は完全に個人のもの。)お父さんとお母さんの恋物語もあり、最初は取っ付きにくかったけど途中からは楽しく読めた。「創作のネタにもなると思う!」と友人が言うように、なんかもうこれファンタジーなの?っていうくらいの世界観。リアル『精霊の守り人』…。宗教的文化的に「え、そうなんだ?!」という価値観がさらっと描かれているので、自分の当たり前が当たり前じゃないっていうことを思い知るよね。はー、面白い。外務省による「ブータン基礎データ」が概略をすっきりまとめてあって、ブータンについて知るにはおすすめ。こういった伝統的な世界観が、近代化と西洋化の迫る中でどうなっているのかを知りたい。またそこらへんの本も読みたいなあ。ブータンと言えば国民の「幸福度」を目標に掲げている国として有名だけど、フィンランドやスウェーデンといった北欧の国が福祉大国で幸福の国とされているのと同様に、光を集めるそこには翳りがあるのだろうなと思う。この本のタイトルは、『虹と雲』。虹は、宗教的な場面でも何度も顕現するなど「うつくしく、尊いもの」の象徴であって、雲はそれを遮る障害の数々を意味している。このお父さんは、それでもブータンは虹の王国なのだと言う。自分の国を誇る。日本は、恵まれた国だよね。けれどこの国は、虹の国だろうか。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.13
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2023年6月に読んだ本まとめ124.夢をかなえるゾウ0 [ 水野敬也 ]125.老人ホテル [ 原田ひ香 ]126.はい!こちら子ども記者相談室デス! [ かめおか子ども新聞 ]127.続・子育てにマニュアルなし! [ 吉野由美 ]128.しろがねの葉 [ 千早茜 ]129.りゆうがあります [ ヨシタケシンスケ ]130.書楼弔堂 待宵 [ 京極夏彦 ]131.われらの牧野富太郎! [ いとうせいこう ]132.未来の年表 業界大変化 瀬戸際の日本で起きること [ 河合雅司 ]133.ゆうべの食卓 [ 角田光代 ]134.キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘 [ 西尾維新 ]135.牧野富太郎 草木を愛した博士のドラマ [ 光川康雄 ]136.千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話 [ 済東鉄腸 ]137.自分流 光る個性の道を行く [ 辻仁成 ]138.本屋、地元に生きる [ 栗澤順一 ]139.考えごとしたい旅 フィンランドとシナモンロール [ 益田ミリ ]140.60歳は人生の衣替え [ 地曳いく子 ]141.徹底的にかみくだいた「自己目標管理」ドラッカーが本来伝えたかった目標管理 [ 二瓶正之 ]142.プロティアンシフト 定年を迎える女性管理職のセカンドキャリア選択 [ 田中研之輔+西村美奈子 ]143.貸本屋七本三八の譚めぐり [ 茶柱まちこ ]144.答えは市役所3階に 2020心の相談室 [ 辻堂ゆめ ]145.首取物語 [ 西條奈加 ]146.ニッポンのアンティークしおり [ 豊嶋利雄 ]147.しかもフタが無い [ ヨシタケシンスケ ]148.給食のおばさん、ブータンへ行く! [ 平澤さえ子 ]149.飽きっぽいから、愛っぽい [ 岸田奈美 ]150.残月記 [ 小田雅久仁 ]6月に読んだ本は、27冊でした。半年で150冊、年間で300冊くらいかなあというペースですね。先日、書店長さんとお話する機会があり、「年に300冊本を読む人と初めて会った」と言われました。ネットにはめっちゃおるねんけどな。私もリアル社会でそんな奴に会うたことがない。「ほかにやることないんか?!」って言いたいわ。「書を捨てよ、町へ出よう!」6月終了時点での2023年ベスト10冊1月007.テヘランでロリータを読む [アーザル・ナフィーシー]026.自分の意見で生きていこう 「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ [ ちきりん ]2月036.もしも彼女が関ヶ原を戦ったら [ 眞邊明人 ]045.目の見えない白鳥さんとアートを見にいく [ 川内有緒 ]3月056.編めば編むほどわたしはわたしになっていった [ 三國万里子 ]058.パリの空の下で、息子とぼくの3000日 [ 辻仁成 ]4月076.人新世の「資本論」 [ 斎藤幸平 ]084.語学の天才まで1億光年 [ 高野秀行 ]5月107.英語と日本人 挫折と希望の二〇〇年 [ 江利川春雄 ]6月136.千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話 [ 済東鉄腸 ]6月は1冊を追加。これか、『夢をかなえるゾウ0 』かで迷いました。私は本当に、「ここではないどこか」へ行けるひとの話が好きなんだなあ。そのぶん、1月から1冊を減。2023年の課題図書 進捗状況2023.01.03「2023年の課題図書48冊」えー、5月に引き続き、6月も課題図書の進捗は0でした!もはや「読もう」という気を失ってるからな。時が来たら読むんや。本は。必要な時に必要な本が、向こうから来るんよ。不思議とその時に巡り合うように出来ている。今はそのときじゃないのかもしれない。な!?(笑)これから読みたい本戦物語 [ 西尾 維新 ]西尾維新、物語シリーズの新刊。いまだにシリーズ完結しないのがすごいな。最近は新しいシリーズが出てもすぐに終わっちゃうから、昔のやつのほうが古いファンに人気なんだろうなあ。祖母姫、ロンドンへ行く! [ 椹野 道流 ]「最後の晩ごはん」シリーズの椹野さんのエッセイ。最後の晩ごはん 兄弟とプリンアラモード(19) (角川文庫) [ 椹野 道流 ]そして、「最後の晩ごはん」シリーズの最新作。兄弟ってことは、カイリとお兄ちゃんの話かな?空想の海 [ 深緑 野分 ]『ベルリンは晴れているか』の深緑野分さんの新作。墨のゆらめき [ 三浦 しをん ]三浦しをんの新作。たぶんタイトルから察するに今回は書道家がテーマだな?言語沼 言語オタクが友だちに700日間語り続けて引きずりこんだ [ 堀元見/水野太貴 ]言語が好きなので、タイトルが気になった本。私はありとあらゆるものにガチ勢ではないので(浅瀬でチャプチャプ遊びたい派)、ガチの人の話を引き気味に聞くのが好きだ。メメンとモリ [ ヨシタケシンスケ ]ヨシタケさんの新刊。エッセイ?かと思ったら、哲学的な「おはなし」らしい。読んで旅する海外文学 24の国と地域の旅行記×77冊の読書ノート [ 重松 理恵 ]海外文学って、その本を読んだだけで、その国の陽射やアスファルトの照り返しまで感じることが出来る気になる。というわけで「読んで旅する」という枕詞が非常に気に入った(気になった)本。本好きの下剋上第五部「女神の化身Ⅺ」(5-11) [ 香月美夜 ]まだその前の既刊最新刊も読んでいないのにまた新刊が…!追いつけない!毎回読み始める度に「で、前の巻ってどこで終わったんだっけ…?」となる。もうそろそろ終わりが見えてきたように思うんだけども。しかしこのシリーズ、一大長編スペクタクルよな。分厚さもさることながら。冊数がすごい。2023年に読んだ本・2023年1月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年2月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年3月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年4月に読んだ本まとめ・2023年5月に読んだ本まとめ/これから読みたい本2019年から2022年に読んだ本・2019年に読んだ本213冊まとめ/ベスト10冊・2020年に読んだ本255冊まとめ/ベスト10冊・2021年に読んだ本310冊まとめ/ベスト10冊・2022年に読んだ本336冊まとめ/ベスト10冊にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.12
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書名残月記 [ 小田雅久仁 ]目次そして月がふりかえる月景石残月記感想2023年150冊目★★★2022年本屋大賞第7位。これで、2022年の本屋大賞は西加奈子さんの『夜が明ける』以外のノミネート10作中、9作読了。本屋大賞に取り上げられていなかったら、読んでなかっただろうし、知らなかっただろう作品。「吉川英治文学新人賞」と、「日本SF大賞」もW受賞してらっしゃる。私はてっきり、ひとつの現代小説だと思っていて、章立てが3つに分かれていることを目次で読み、読みはじめて第一章で「これはどう繋げていくのかなあ」と思い、第二章でがらっと変わって「ん?最後にどうまとめるん?」となり、第三章で「もしかしてこれ、『月』をテーマにした連作でいろんな世界観に挑んだ連作ってこと…?」となりました。月をテーマにしていても、・月の立つ林で [ 青山美智子 ]とはえらく趣きが違う。苦節を経て、大学で教えるまでになった男。テレビのコメンテーターをするようになり顔も売れ始めた。糟糠の妻に、かわいい盛りの子どもがふたり。しかしある日、月が裏側を見せたその時、世界は停止し、見知らぬ同姓同名の男が彼に成り代わったーーー「そして月がふりかえる」。おばが持っていた月の風景のように見える石。それを枕の下にいれて眠ると、ひどい夢を見るのだという。ーーー「月景石」。月の満ち欠けに呼応する月昂病を発症した男。彼は竹刀の腕を見込まれ、独裁者のために闘技場で剣士として生き残りをかけて戦うことになるーーー「残月記」。というわけで、直接関係しない3つの小説が収められています。帯にはディストピア小説とある。私の困惑をぶっ飛ばすくらい3つ目の「残月記」は良かったです。著者は、小田雅久仁(オダマサクニ)1974年宮城県生まれ。関西大学法学部政治学科卒業。2009年『増大派に告ぐ』で第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、作家デビュー。12年に刊行した受賞後第一作の『本にだって雄と雌があります』で、第3回Twitter文学賞国内編第1位を獲得するなど熱い支持を得るというわけで、この本が3冊目。2009年デビューというから、ゆっくり書いていらっしゃるんだな。専属作家ではなく、兼業作家なのだろうか。しかし筆力があるなと読んでいて思った。作り込むのがすきなんだろうなあ。大人になれば孤独な人間はごろごろいるけれど、あの歳で背負う孤独は、きっと世界という名の冷たい井戸の底にでも落ちたような心地だろう。「特技は、四歳のころに始めたピアノです。趣味は、音楽を聴くこととと、映画を見ること……」テロリストに囚われた娘が、堕落した物質文明の象徴として世界に向けて空疎なメッセージを強いられているような、どこか痛ましい雰囲気があった。こういう、ちょっとした比喩が冴えわたっている。透明な石みたいにひんやりとして、まるっこくてなめらかで、美しい。磨いて磨いて、このかたちになったんだろうなという気がした。「残月記」の瑠香が、姥捨て山のように老人が死を待つ「長寿園」で働くうち、心身を疲弊させて自分に鞭打って仕事に向かうが、頭に箍をはめられたような鈍痛が消えず、意識はつねに薄膜がかかったまま。それでも追いたてられるように立ち働くが、日に日に不手際が増えてゆく。誰かがやらねばならない仕事だと自分に言い聞かせても、心が、体が、立ちあがろうとしない。そしてある日、とうとう自分の芯が朽ち木のように折れてゆく音を聞いた気がし、もう駄目だとわかった。続けられない。一日でも早くここをやめねばならない。と思うところ、すごく今の自分みたいだと思った。全然追い詰められている切迫度は違うのだが。どこに行ってもなにかしらあるよねえ。一生懸命やっているんだけどねえ。最近、「あなたはやさしいのだ」と言われて、誰かを、何かを、騙しているような気になった。偽物の壺でも売りつけようとしているような。本が好きな人は、自分の周りにバリケードを築いているんだよね、とある人に言われた。だから本当は本が読みたいんじゃないんじゃないかって、思ってると。人の和に入りたいのに入り方が分からないから、本を読んでるんじゃないかと。お前に何が分かるんだよ、と私は思った。本を積み上げて、一冊一冊積み上げて、自分の周りに砦を築き上げて。その中でようやく息を吐ける、その気持が分かるか?本で作った鎧で、それを身に纏わないと世界へ出ていけない、その気持がわかるのかよ?そうまでして、この世界でなんとか生きていこうとしているんだよ。そして、ファックユー、本が大好きで本が読みたいんだよ。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.11
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書名飽きっぽいから、愛っぽい [ 岸田 奈美 ]感想2023年149冊目★★★岸田奈美さんを、映画「かもめ食堂」などのフードスタイリストの方だと思っていた。最近はテレビにも出てはるし、エッセイも書きはるんやなあと。それ飯島奈美さんや。奈美ちがいや。というわけで、岸田奈美さんです。岸田奈美(キシダナミ)1991年生まれ、兵庫県神戸市出身。大学在学中に株式会社ミライロの創業メンバーとして加入、10年にわたり広報部長を務めたのち、作家として独立。世界経済フォーラム(ダボス会議)グローバルシェイパーズ。Forbes「30 UNDER 30 JAPAN 2020」「30 UNDER 30 Asia 2021」選出全然違う人やんか。(当たり前)フードのフの字もないやないの。この本は、『小説現代』の連載を収録したもの。場所と記憶(思い出)をテーマにしたエッセイ。関西人らしいセルフツッコミが随所に散りばめられていて面白かった。なぜ関西の人が書く文章はこうなるのだ…。自分に自分で突っ込まずにはおられんのか。喩えがまた面白くて、「法事は祖母にとってのフェス」は笑った。はじめに、で「百文字で済むことを二千文字で書く」とあり、私も私も!と肯う。ブログを書き始めた頃は百文字書くのも四苦八苦していたのに、今やもう指先から流れるように文字が出るんよ…。むしろ長すぎるねん。毎日毎日誰が読むねんこんな長いブログ。岸田さんはその冗長になりがちな自身の文章をして「食べざかりの中学生を抱えた家庭の、大皿料理のような制作過程」という(韻を踏んでいる)。まさにそれだ。どーんと出して、あとは好きなん好きなだけ食べてー!という感じ。今回のエッセイではじめて岸田さんのことを詳しく知ったのだけれど、弟さんはダウン症で、中学二年生のときにお父さんが急死、高校一年生でお母さんが下半身麻痺に。それはなかなか大変だったろう。でもこの方には、「っていうてもな!」という吹っ切れ感というか、明るい笑いが底にあって、だから読んでいても陰鬱な気持ちにならない。そういえば、意味のないことへの後ろめたさを感じるようになったのは、最近になってからだ。というのは、よく思う。役に立つこと、将来のためになること、コストパフォーマンスがいいこと。最近ではタイムパフォーマンスがいいこと、も入るのか。なんかしてないといけないのか。なんかこう、有意義なことを。岸田さんは、いらんことを「なんか知らんけど、自分が愉快になる」効用があるという。関西では「いらんことしい(不必要なお節介や手出しをする人)」と言うけれど、そういうことや人があって、余白があって余裕があってこそ、ギシギシ軋まずに生きていけるのだ。みんなもう、頑張りすぎよな。私も効率厨だけど。しゃかりきになってガムシャラに。もうええやん!みんなパンダになろ!お母さんの手術が終わるのを岸田さんがスーパー銭湯で待っている間、わたしは、パンダだ。こうしているだけで価値があるのだ。こうしているだけで価値があるのだ。馬鹿げていてもそう思い込まなければ、自らの非生産性に耐えられぬ。と自己暗示をかけていたのだけれど、これってもう日常全般に適用していきたい。私、パンダなんで。いやほら、パンダですから。とはいってもパンダなので…。そうかあ、しかたないよねえ、パンダもんねえ。(ってならんかな)エッセイの中に出てきた「ごちそうカレー」は、楽しそうだなと思った。ふつうのカレーに、めいめい好きなトッピングをするというもの。我が家はふつうにカレールウからカレーを作るより、レトルトカレーのほうが子どもが喜ぶ。自分でカレーの種類を選べるところが良いらしい。さらに鬼滅カレーやらすみっこぐらしカレーやらには、シールも付いてくる。それにスーパーで調達したカット野菜のサラダ(大根のツマが安くてお気に入り)をつければ夕食が完成するのだけど、岸田家ではゆで卵にチーズ、福神漬け、冷凍からあげ…などをそれぞれ好きに調達してきて乗っけるのだそう。さらにお楽しみが追加されて「自分好み」が具現化されて良いですな。今度やろう。エッセイの中で一箇所、幼い頃に遊んだゲームセンターの「新丸ゴ」を思い出せる、という描写が出てきて何のことか分からなかったのだけれど、調べると「新丸ゴ」は、モダンなゴシック体として人気の高い「新ゴ」をもとに誕生した丸ゴシック体です。とのこと。ゲームセンターの「らんらんらんど」の看板の文字の字体まで覚えている、という意味だったのね。これは校正の人も常識だから見逃したのかなあ。一般人に通じひんやろ。あと、飛行機の話で、イエモンの歌(THE YELLOW MONKEY「JAM」)で「乗客に日本人はいませんでした」っていうのがある…というところ。私もこれひどいなと思っていたんだけど、外務省や大使館に問い合わせが殺到しないようにするという実務的な理由なんだ。知らなかった。イエモン聞くときの心持ちが変わるわ。そんなこんなで楽しくエッセイを読み終わろうとしたら、最後に、岸田さんは「わたしはなんのために、エッセイを書いてるんだろう」と記す。書くことが楽しくなくなった。自分のことが嫌いだ。過去の自分を利用して、語り直す。名前をつけて美しい話に作り変える。そうして今の自分を肯定して、好きになろうとした。過去の自分というストックを、オーダーに応じて調理して出せばいい。メソッドが確立し、手早くエッセイを書けるようになった。そんな時、編集者から岸田さんは言われる。「岸田さん。全部の物語に、むりやり教訓をつくらなくていいんだよ。」(略)「なんていうのかな、岸田さんは最初にまず伝えたい結論をつくって、それを説得するのにちょうどいい材料を過去へ探しに行ってる感じがするよ」記憶の中に、嘘を混ぜた。自分を好きになれるように、話を盛った。それを何より、自分がよく知っていた。最後に、岸田さんは「書けないこと」の先に行こうとしているところで終わる。このラストのエッセイ(あとがき?)が、私には結構衝撃だった。なんというか、ある意味「ごめん、今までの全部ウソ入ってる!信じたでしょ?だってさ、私自分のこと嫌いだからさ、こうならいいな、こう言ってほしかったなっていうのを入れて、みんなが読みやすくしたの」っていう告白じゃないですか。大いなるネタバレ。種も仕掛けもありました。それは読者への裏切りを明かすこと。でもこの人に嘘をつかれたとか、そういう印象は残らない。ああ、そうなんかあ。と思う。たぶんエッセイを書いている人には、みんなこれがある。なにか日常の出来事、ある人の一言、そういうものから私はこういうことを考えて、こういう思いを浮かべて、教訓を得て…。でも何もかもがそんなにうまく、きれいにまとまるわけじゃない。こじつけも、嘘も、誇張も、装飾も、ある。エッセイはひとつのフィクションだ。読者はそれをほんのりと知りながら、透けて見える薄紙越しの真実と受け取る。私もブログを書く時に、内容紹介から始まって、「最後は何かいい感じにふわっと終わる」ということを心がけるようにしたらうんと書きやすくなった。でも毎回毎回なにかしらの学びやら気づきがあるわけじゃなくて、そこには「盛って」ることもある。それを言うか言わないかで。岸田さんは正直な人なんだろうな、と思った。さて、じゃあ、自分の中にその「嘘」を許さなくなったのなら。何を書くかというのは、けっこう大変なことでもあると思うのだ。次に岸田さんは、何をどう書くのだろうな。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.10
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基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時はTOEIC870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「らじる★らじる」「NHKゴガク」)での学習がメイン。今週のふりかえりぼちぼちでんな。目標不達成で遅滞気味。出来たことを数えよう。反訳(日本語を英語に直す)も、いちおうやってますよ!青鉛筆の書き込みだらけになる。で、これまで、4月から1 ニュースで学ぶ現代英語2 ボキャブライダー3 ラジオ英会話4 中高生の基礎英語 in English5 英会話タイムトライアル6 ラジオビジネス英語 を聴取してきました。ラジオ英会話と中高生の基礎英語は朝にリアルタイム聴取。ボキャブライダー、タイムトライアル、ラジオビジネスは夜家事タイムにながら聴取。ニュースで学ぶ現代英語だけはちゃんとしっかりノートを取りながら聞いていました。週末のリアタイ放送がない時は、ゴガクルのアプリで先週分をまとめ聞き。しかし、ちょっと色々やり過ぎで、「やらなきゃ」に追い詰められている気がするので、4 中高生の基礎英語 in English5 英会話タイムトライアル6 ラジオビジネス英語は辞めることにしました。NHKのアプリ「らじる★らじる」もすっきり。先週分が放送されるNHKの語学アプリ「ゴガクル」もすっきり。色々手を出しても、ながら聞きは本当に効果を感じられない。ラジオ英会話も今年度はながら聞きなので、何やったかまったく記憶にない…。意味ねえ。なによりも心理的負担軽減措置。二兎を追う者は一兎をも得ず。今週のニュースで学ぶ「現代英語」月曜日放送分米国務長官 習近平主席らと会談ANTONY BLINKEN MEETS XI JINPING火曜日放送分エンタメ業界に広がる“イマーシブ”体験JAPAN'S IMMERSIVE EVENTS LET VISITORS BE PART OF THE SHOW水曜日放送分ロシアの戦術核 ベラルーシへ搬入RUSSIAN NUKES ARRIVE IN BELARUS木曜日放送分世界の難民・避難民 過去最多にUNHCR: RECORD 108 MIL. PEOPLE FORCED TO FLEE HOMES金曜日放送分フランス 航空ショーで“空飛ぶクルマ”PARIS AIR SHOW FEATURES SMALL VERTICAL-TAKEOFF VEHICLE来週のニュースで学ぶ「現代英語」「そろそろ休みの週を挟むんじゃないかなあ」と期待していたら、来週は放送おやすみ(再放送週)でした。いやっふう!まじめにふまじめ学習者ノマなので、来週はのんびりします。来週の計画娘が「推しの子」が見たいと言うので、Huluに登録しましてね。そしたらBBCドラマ「SHERLOCK」が全シーズン見れるし、なおかつ英語字幕がつけられるじゃないですか!というわけでちまちま見ていきたいの。萌えたいの。腐成分を補給したいの。そんな時間どこにあんねんっていう話なんだけどねー。小2の娘、先日学童からお迎えコールがあり、学校の宿題をしようとすると腹痛と発熱。そこからもう毎朝「学校いきたくない」「学校やめる」。肉体的な不調も訴えるしで、なかなか大変です。毎朝学校まで送っていくのですが、「ずっといて。ろうかの外に立っていて」。懇談を前に担任の先生と話をし、声掛けなど対応に配慮してもらうことをお願いしました。(担任の先生はクラス全体の宿題を減らすなどしてくれました。そこまでしてくれなくても、と言ったけど「それでこの子の心理的負担が減るなら、宿題なんてなんぼでも減らします」と。いいひとやった)本人の認知のゆがみもあるので、夏休み前にスクールカウンセラーと保護者と本人の面談をねじ込んでもらい、夏休み明けにもスクールカウンセラーの3者面談を用意してもらいました。ほか、スイミングスクールも同様に「おぼれる、やめる」と言うのでコーチに相談。歯列矯正も「きもちわるい、吐く」というので院長と相談。方方からケアしてもらえることになり、この子は幸せやなと思っています。みなさんありがとうございます!とまあ、いろんな「プレッシャー」の一因が親でもあるので、私も気を抜こうと思ったんですよ。というのが、英語学習に繋がる部分ね。のらくらいこう。気を抜くと全力で頑張ってしまうからな!小心小心、hati-hati.にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.09
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書名給食のおばさん、ブータンへ行く! [ 平澤さえ子 ]目次第1章 給食のおばさん、単身旅立つ第2章 給食のおばさん、孤軍奮闘する第3章 給食のおはざん、決断する第4章 給食のおばさん、異文化を楽しむ第5章 給食のおばさん、夢へ踏みだす「ヘレヘレじいさん」(ブータンの民話)巻末付録 簡単につくれる「ブータン料理」&「人気の給食」レシピ引用「いつか、あれをやりたい」と考えていても、条件が整うまで待っていたら「いつか」はずっと先になってしまう。「いまやろう」と決めて行動を起こせば、きっと夢は現実になっていくものだと、私は信じている。感想2023年148冊目★★★ブータンに行きたい。と、ずっと思っている。小学生の頃に読んだ『ブータンの朝日に夢をのせて』。1964年に農業指導でブータンを訪れ、1992年に亡くなった西岡京治さんのブータンでの暮らしを描いたノンフィクション。1996年発刊のこの本を私が図書室で見つけて手に取ったのが、10歳くらいの時。この世界に、ブータンという国があるのだと知った。いつかそこへ行きたいと思った。先日、中学生からの友人に会った。彼女は最近ブータンに行ってきたと言う。ブータン!私にとっての夢の国。幻の王国。そうだ、そこは現実に存在する場所だったんだ。図書館に行き、一冊だけあったブータンの本を手に取る。それがこの本だった。著者は、平澤さえ子(ヒラサワサエコ)1953年、新潟県生まれ。19歳で結婚し、2人の娘を出産したが29歳で離婚。生活費を稼ぐため、夫の仕事の関係で調理師の免許を持っていたことから給食調理員として働くことを決意。1983年から31年間、東京・渋谷区の7つの小中学校で定年まで勤務した。2011年、ツアー旅行ではじめてブータンを訪問。2013年、2014年、ブータン南部のゲレフの高校にそれぞれ3週間、3か月間滞在し、現地の高校生や主婦に料理を教える。2015年から10か月間、ブータンの首都ティンプーの幼稚園から高校まである学校で、料理の先生および留学生の寮母を務めたという方。なんというか、「好き!」という気持ちを強く持って、それを発信していると、道が拓けるのだなということを思った。この本の内容は、高校で3週間滞在したときと、その後3ヶ月滞在したときの内容。その後の10ヶ月の話も知りたいところだ。この本が発刊されたのが2016年なので、その後どうしていらっしゃるのだろうと検索。ブログ「給食のおばさんブータンへ行く」を見つけたけれど、更新は2017年で途絶えている。facebookはたまに更新していらっしゃるようなので、お元気なのだろう。なにより。ご本人は本の中で「私は給食をつくることしか能がない」と仰っているのだけど、それってすごい強みなんだなと思った。私には何が出来るんだろう、と思って自分を見ても何も無い気がして。そして突き抜ける「好き!」が、そんなに強い何かが、私には無い。自分って空っぽだな…と胸に手を当てて思う…。ブータンについての記載は改めて興味深かった。多民族多言語国家で、公用語はゾンカ語。小学校から英語の授業を行い、授業も英語で行うため、みな英語が堪能。公の場では民族衣装を着ることが義務付けられ、女性はキラ、男性はゴという着物のような服装をする。学校制度は「7・2・2・2制」で、幼稚園にあたるプレ・プライマリースクール+小学校にあたるプライマリースクールで7年。中学校にあたるロー・セカンダリースクールが2年+ミドル・セカンダリースクールが2年。高校にあたるハイヤー・セカンダリー・スクールが2年。その上に高等教育(大学)があるのだという。食生活はヤギのチーズと唐辛子が多い。給食改善に呼ばれたはずが、著者はなぜかクッキングスクールを指導。オーブンもないなかでクッキーを教えるなど、「給食のおばさん」で磨かれた臨機応変さをいかんなく発揮する。みんな給食のときにお皿1枚にごはんとおかずを盛り付けて、手かスプーンで食べる、というのはインドネシアにいたときを思い出した。インドネシアでは、日本で言うカレー皿のような、縁が盛り上がったお皿1枚にごはんをどーんと載せて、おかずをその横に添える。それをスプーンか手で食べる。お皿は1枚で済むから洗い物も少ないし、汁気がごはんに吸われて美味しい。私は日本に帰ってからも我が家にこのスタイルを採用している。ワンプレート方式。ブータンのごはんは唐辛子が山盛り入っているそうで、私は辛いもの好きなのだけど、食べられるかなあ。ブータンに行った友人は、「不思議なんだけど、日本とすごく似ていると思った」と言っていた。いいなあ、行きたいな、ブータン。死ぬまでにしたいことリストに入ったまま。チベットにも行きたい。これは同じく小学生の頃に見た映画「セブン・イヤーズ・イン・チベット」(これは1997年公開)の影響。子供の頃に摂取したものって、その後の人生に多大な影響を与えるよね。という話を、友人としていた。だから本は大事だよね、と。チベットよりもブータンのほうが行きやすいから、「ブータン 行き方」で検索する。ふむふむ、ブータンへはタイもしくはインドで乗り換え。意外と近い。ビザの申請と旅行の計画はブータン政府の認可を受けた旅行代理店を通じて手続き。ビザは4500円程度。全行程に公認ガイドが必要とな。滞在費はオールインクルージブで、政府公定料金1日2万円〜3万円程度。友人によるとQRコードによる電子決済が進んでいたとのこと。…なんというかさ、夢の国だって幻じゃなくて、そこに現実に存在するんだよね。そして私は大人だから、そこへ行くことが出来る。行くか行かないかを、自分で決めることが出来る。著者が言っていたように、まさに「いつか、あれをやりたい」を「〇〇が〇〇になったら」と待っていたら、「いつか」はずっと先になってしまう。お金が貯まったら。仕事が落ち着いたら。子どもが大きくなったら。それはまあそうなのだけど、それは言い訳でもあるわけだ。ぽん!と行きたい場所へ行ける友人を、私は羨ましく思った。でもそこへ行っていないのは、私なのだ。10歳だかで「ここへ行きたいな」と思って、その夢を叶えていないのは私だ。私が、そこへ行こうとしていないだけだ。よし、行くぞ。ブータン。絶対に。いまはそれを「いつか」と決めることは出来なくても。行くぞ。おばさん、ブータンへ行くよ!にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.08
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書名しかもフタが無い (ちくま文庫 よー32-1) [ ヨシタケシンスケ ]感想2023年147冊目★★★ヨシタケシンスケさんが絵本作家になる10年前に発刊されたアイデアスケッチのデビュー作、の文庫化。しかもちくま文庫から。イラスト集というより、スケッチ集。くすっとなる。この人の頭の中ってどうなってるんだろう。絵本のときに形で出てくるあれやこれやの「種」が詰まった一冊。私は「バカバカしさに忠誠を誓う」洗剤スプレーの打ち合い?雨の日の傘袋の剣士「特技:見切り発車 いいやもう出っ発ー!!」ケーキの箱が頭になった「こんくらい人をワクワクさせる存在になりたい」が気に入りました。ふだん同じものを見ていても、この人にはこう見えているんだろうなあ。というのが分かって面白い。こうやって絵にしてかたちにして見せてもらうと、「ああそうだよね」ってなる。ヨシタケシンスケさんが好きで、最近LINEスタンプをついに買いました。それもふたつ。笑いつ使えばいいか分からんやつがあって「いつ使おう」ってなってる。あと友達がいないからスタンプ送る相手がいなくて誰かとLINEしたくなってる。(うちの夫はSNSのたぐいを一切やらないので、LINEもやらない。連絡はメール…。)ヨシタケさんのイラストと文章を見ていると、「こんなふうに描けたらなあ」と思う。さらさらーっと簡単そうに描いているように見えるから、自分にも描けそうな気がするんですよね。もちろん描けないんだけどね。自分が思ったことや考えたこと、思いつきや言葉遊び、ばかばかしいこと…。そういったことをノートにイラストメモで残しておいたら、自分が楽しいかもしれない。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.07
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書名ニッポンのアンティークしおり [ 豊嶋 利雄 ]目次1章 企業宣伝2章 プロパガンダ3章 広報・告知・啓蒙4章 抒情画5章 子供時代とスクールライフ6章 メディアと金融・保険感想2023年146冊目★★★明治・大正・昭和の風俗、世相、流行が反映されたしおり、466枚が紹介された一冊。「へえ〜!ほお〜!」と思いながら読んだ。すべてのしおりに発行時期、デザイン者、メーカー、サイズ、裏面、備考の注釈があり、これはもうすんごい労力で作られた本。テレビもネットもなかった時代、宣伝として用いられた「しおり」。日本では明治20年頃から宣伝媒体として使用され、昭和初期にかけて様々な宣伝活動に「しおり」が使われたのだそうだ。今でもあるメーカーの商品、ペコちゃんやグリコ、カルピス。著者の解説文にはメーカーの創業話も入っていて面白かった。セーラー万年筆は軍港都市・呉にあり、将来は自らの製品を船によって輸出し、海外に覇を唱えたいという念願と、ひとりの提督より多くの「水平(セーラー)」が大切だという民主主義的思想を盛り込み商標を「セーラー」と命名。なんだって!はじめて知った!ミズノ(美津濃)が文房具を作っていたというのも知らなかった。しおりの裏面にはやたらと時間割表が多い。ものを買うのは大人だろうに、小説を読むような大人には時間割表などいらぬだろう。なんでなんだろ?と思っていたら、子どもに対するプロバガンダが、戦局悪化と反比例して活発化していったからなのだそうだ。しおりも年代順にこう並べてあると、戦争がいかにして日常に入り込み、そして人々の認識を変えていったのかがよく分かる。しおりを通してみる歴史。教科書で戦争を学ぶより、こういったものを眺めるほうが、私は戦争を身近に感じる。ふだん自分が手にしているものと、同じもの。それが戦争のさなかにも、存在した。戦争を時系列で習っても、それは何というか、「出来事」のポツポツとした点を繋いだ線のように見える。けれどしおりは滑らかな、点のない線だ。それは日常という名前の、何月何日に起こった「〇〇」と名前がつかない毎日の連続。戦地の人が持っていたしおり。その昔、下鴨納涼古本市に出かけていった際、古本ではないものもたくさん売られていることに驚いた。絵葉書に、それこそお菓子の包み紙だって。そういったものを集めていた人がいて、またそれを集めている人がいて。絵葉書なんかは、使用済みで、私信が書いてあったりするのだ。誰かの人生がそこにある。見知らぬ誰かの目に留まる。忘れないで、と言われているような気がする。点ではないそれを、糸のように今に繋いで。私がそこにいたことを。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.06
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書名首取物語 [ 西條奈加 ]目次第一話 独楽の国第二話 波鳥の国第三話 碧青の国第四話 雪意の国第五話 消去の国第六話 和茅国第七話 波賀理の国引用「その国ではな、何百何千と独楽が回っておるに等しい。独楽のひとつひとつで同じことが無限にくり返されて、終わりがない。不変こそが、人を安堵せしめるからだ」「よく、わからねえ」「人の暮らしというものは、似たような毎日のくり返しで成り立っているからな。それこそが、幸いのひとつの形なのだ」感想2023年145冊目★★★和紙のちぎり絵のような表紙・挿絵がきれい。「小林系」さんという方。絵本の表紙も色々手掛けていらっしゃるよう。・心淋し川 [ 西條奈加 ]・曲亭の家 [ 西條奈加 ]・六つの村を越えて髭をなびかせる者 [ 西條奈加 ]の西條奈加さんの本。竹取物語みたいな話?と思って読み始めたら、和風ファンタジーだった。ふたりが旅する不思議な国々は、どれも映像が目に浮かぶよう。私はなかでも「雪意の国」がいいなあと思った。こういう雰囲気の話、大好き。ぜんぜん違うのだけど、昔読んだ、宮部みゆき『ICO -霧の城- 』を思い出した。記憶をなくした少年・トサは、ぐるぐると同じ場所を回り続けていた。なぜここにいるのか。ここから出るにはどうすればよいのか。何巡かめで、トサは首だけの侍・オビトを拾う。ふたりはともに旅をすることとなるのだがーーー。なぜ、ふたりは記憶をなくしているのか。トサが唯一覚えている名前・「おふう」とは、誰なのか。オビトは、いかなる理由で首を斬られたのか。そして、ふたりの間には、何があったのか。それが不思議な国をめぐるうちに少しずつ明らかにされてゆく。のだけど、最終章で「もう連載終わりやから全部詰め込みました!」くらいの勢いでばばーんと盛大に明らかになって終わるのがちょっと残念だった。もうちょっと小出しにしてほしかった。「おふう」の名前が、まさかそれだったとは。トサの過去は哀しかった。「おれが生き延びれば、おれたちの勝ちだ」弱き者は奪われる。だから、生き残るために、奪い返す。オビトもまた哀しかった。殺して殺して殺して、その先に見た希望。それを一瞬で奪われ、憎しみに捉われる。最後にふたりは、波賀理の国に辿り着く。そしてそこで、己のしたこととこれまでの旅路を秤にかけられ、問われる。憎しみは、何よりも重いのか。悔い改めることは、出来るのか。ひとを赦すことは、出来るのか。相手を憎むことは、相手を知らないことなんだろう。愛は憎しみを乗り越えるのではない。慣れ親しみ、馴染むことが、知ることが憎しみを超えていく。ーーー反対に知ることで憎しみから逃れられないこともあるけれど。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.05
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書名答えは市役所3階に 2020心の相談室 [ 辻堂ゆめ ]目次第一話 白戸ゆり(17)第二話 諸田真之介(29)第三話 秋吉三千穂(38)第四話 大河原昇(46)第五話 岩西創(19)引用「つくづく思います。カウンセラーって無力だなぁ、と」「晴川さんが以前、教えてくれたじゃないか。カウンセリングとは、相談者が自分自身と対話する場なのだと。私たちはただ、彼らを映し出す鏡になればいい」「ええ、限りなくピカピカに、いつでも磨いておきたいものですね」感想2023年144冊目★★★・二重らせんのスイッチ [ 辻堂ゆめ ]・君といた日の続き [ 辻堂ゆめ ]の辻堂さんの新作。令和2年7月8日。新型コロナウイルス感染症流行における心の不調を相談できる「こころの相談室」が立倉市役所の三階会議室に開設された。NHKの合唱コンクールを目指し部活に励み、高卒でブライダル業界へ就職することを夢見ていた女子高生は、コロナで将来の夢を失った。医療従事者の婚約者に仕事を辞められないか打診し、彼女と破局した男性。立ち会い出産も不可となり、激務の夫は家にも帰って来ない。出産後にワンオペで赤ん坊を育て、虐待寸前まで追い詰められた女性。コロナで日雇いの仕事が激減し、ネットカフェを追い出され、ホームレスとなった男性。憧れのキャンパスライフは夢と消え、オンライン授業で家に引きこもる男性。それぞれがそれぞれの悩みを抱え、相談室を訪れる。読んでいて、「ああ、そうだったなあ」と思った。たった数年前のことなのに、どこかもう隔絶された遠い場所のことのように感じる。それこそ十年も二十年も前の話のように。豪華客船。緊急事態宣言。医療従事者。営業自粛。自粛警察。ステイホーム。エッセンシャルワーカー。ソーシャルディスタンス。GOTOトラベル。マスク不足。オンライン。アクリル板。消毒液。検温。そんなこともあったなあ、なんて。人間って本当に忘却の生き物だ。そして、もうこういうことを読みたくない人もいるだろう。思い出したくない人も。後の世の人が、この本を読んだって、フィクションだと思うかもしれない。「え?本当に合ったことなの?嘘でしょ」って。それくらい、非現実的なことが一斉に起こったのだから。誰もいない街にヘリコプターを飛ばし、テレビ局が中継していたんだよ。今は家にいましょう、って。この本の肝は、推理小説にある「依頼人は嘘をつく」ならぬ、「相談人は嘘をつく」。それぞれが皆、肝心のところを隠して相談室を訪れる。相談パート(相談者視点)ではそれは明かされず、微かな違和感だけが「ん?」と読者によぎる。そして相談室の内輪話のパート(カウンセラー視点)で、その違和感の正体が明かされる。ここらへんは、辻堂さんの前作『君といた日の続き』のように御本人が得意とされるところ。最初は、「あ、そうか!だから…」と答え合わせがされるような、謎解きの面白さがあったんだけど、三話目くらいから「うーん、ちょっとこじつけすぎかなあ」となった。お話が一周回って最後に一番最初とくっつくパターンで、私はこういうの好き。第一話で登場するひとつのアイテム(お守り)がバトンのようにリレーされていくのは、小説的だなあと思った。コロナが小説に現れるようになって(ここらへん、「小説の世界にもコロナの侵食を許すか」という作家の世界には葛藤があったようで、「コロナではない日常を描く」派と、「コロナがある日常を描く」派がいたように思う。)、それが執筆されて印刷されて書店に並んで…が一周回って落ち着いて、今ではコロナが取り扱われていると、「あ、コロナなんだ?」と思うようになった。いっときはコロナ禍なのに日常でマスクしていないとか、そういうことだけでリアリティがないと感じたりもしたのに、喉元過ぎれば熱さを忘れるというやつで、すっかり逆に「まだコロナなんだ?」という印象を抱いてしまう。けれど大事なことなんだと思う。将来に残すために。こういうことがありました、ということだけでなく、それが文学の世界にどう残ったかということも。コロナにより、今の子どもは心身ともに発達が2〜3年遅れているという話もある。詳細な記憶をもたないこの子たちが大きくなって、その時に「あの時、何があったのか」を知りたくなった時。記録だけではなく、感情をともなう物語が必要だ。暑さが日にしに増す令和5年の7月。私はまだ、電車や会社の中ではマスクを付ける。店に入る時に消毒液があると、手に吹き付ける。でも子どもは、この春頃からマスクを取った。さて、マスクを外すのはいつになるのだろう。なんとなく、不安であることと。社会的な「あ、あなたは『外す人』なんだ」と目線。結局それって、根拠に基づくというより気持ち的なもの。人間が不安に弱いことも、コロナで嫌というほど、思い知ったよね。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.04
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書名貸本屋七本三八の譚めぐり (アルファポリス文庫) [ 茶柱まちこ ]目次四月『菜種梅雨』五月『ぎいぎい』六月『ある女』七月『空の鳥かご』引用「それは違うぞ」声を上げたのは、柄田であった。「知識をつけたから弱くなる、なんてことはない。むしろ、知識は力に匹敵する刃であり鎧だ」感想2023年143冊目★★★完全なるジャケ買い。タイトルと絵がワクワクする感じ。帯には「書物狂(ビブロフィリア)、怪異を紐解く!」とあるので、京極夏彦の京極堂シリーズみたいな感じを想像していた。違った。時は大昌(たいしょう)。大陽本帝国の都は江都(えど)から藤京(とうきょう)と呼び改められ、外国の脅威に対抗すべく、文明の発展に『本』ーーー技術や知識を体得できる『術本』が求められる昨今。小説や詩歌を記した『譚本』は廃れていくばかり。そんな時流の折、紅顔の若人・夏目唯助は、恋の病に効く譚本を求め、ある貸本屋へ辿り着く。世界観がこう、『銀魂』みたいな。笑ちょっと違う、平行世界のような時代設定。作者は、茶柱まちこ(チャバシラマチコ)新潟県出身。学生時代から趣味で書いていた「七本譚めぐり」にて、第4回アルファポリスキャラ文芸大賞の奨励賞を受賞。改題、改稿を経て、書籍化デビューに至るということで、この作品がデビュー作なのだけど、筆力もあるし、何より本がすごく好きなんだろうなあと思った。面白いなと思ったのが、この世界の『術本』と『譚本』。今で言うビジネス書やハウツー本、レシピ本のような、読んで何かが出来るようになる(知識が身につく)ものが『術本』。人の想いなどを記したもの、小説が『譚本』。西洋に追いつけ追い越せの時代。空想や記憶の疑似体験のみで形が残るものが得られない『譚本』は時代遅れとなり、目に見えて読書の効果が得られる『術本』ばかりになっていく。ここらへん、「有り得た未来」という感じがした。図書館でも書店でも、小説は大人気だ。何より小説こそが本の代名詞といってもいい。というくらい、売り場の面積を占めている。でも、「小説に価値を見出す価値観」自体が、否定されていったのなら?「誰かの頭の中のつくりごと」を文字として読むことの意味を、社会が認めなくなったら?スキルばかりを売る文字が、まるで食材のように商品として並ぶ本屋。もしかしたら、の平行世界。で、この世界ではさらに『譚本』には、『原本』と『写本』が存在し、『原本』は図書館へ所蔵され保管されることが法律で決まっている。この設定、国立国会図書館の納本制度を生かしてる。「納本制度」とは、図書等の出版物をその国の責任ある公的機関に納入することを発行者等に義務づける制度のことです。 わが国では、国立国会図書館法(昭和23年法律第5号)により、国内で発行されたすべての出版物を、国立国会図書館に納入することが義務づけられています。(国立国会図書館)この小説では、『譚本』には物語の核となるものが含まれる。その核は、幽霊というか、魂というか、怨念、想念…そういったもの。それが、原本には物理的に閉じ込められている。「毒」を放つ禁書として扱われる原本。しかしひょんなことから、それが市井に出回ることもある。この世界ではそれを取り扱う資格があり、彼らもまた禁書を用いて戦う。貸本屋の店主もまた禁書を用いて戦う者であり、彼の友人である帝国司書・柄田(大陽本帝国司書隊図書資産管理部禁書回収部隊第一班班長)もまたそうだ。ちょっと『図書館戦争』っぽいな(読んだことないけど)と思ったのだけど、その本から物理的に武器を具現化生成して戦うというのが本好きとしてはめちゃくちゃカッコよかった。刃であり鎧。五話収録のうち、四話は現在のお話。そして五話目は過去のお話。店主と店主の妻の馴れ初めエピソード。これを入れることによって続編が出ない感じがしたんだけど、どうなのかな。私は最初から最後まで腐視点で「唯助可愛いなあ、店主が独身なら店主×唯助なんだけど…妻帯者だから柄田×唯助か…」と思ってました。笑にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.03
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基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時はTOEIC870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「らじる★らじる」「NHKゴガク」)での学習がメイン。今週のふりかえり今週は、結構まじめに頑張りました!疲れていて朝起きられない→やる時間がなくなる→やれないことが積み重なる→やる気なくなる→朝起きる気がなくなるという悪循環を断ち切ろうと、だらだら気もそぞろで時間がかかっていた英語学習を、「ぴったり1時間内」と決めました。そのうえで、これまでは洋書読みを「15分」(1日の1%に相当)と設定していましたが、やる気と時間に応じてモードを3つ用意。イージー・ノーマル・ハード的な。「10分チャレンジ」と「5分で勘弁」。そしたら「5分で勘弁」ばっかり選ぶようになりましたが笑、かわりに継続できています。しかしね〜脚パカ運動とストレッチをやるいとまがない。子どもを寝かしつけて一緒に寝ているので、寝る前にやっていると寝るのが遅くなる。かといって朝やる気力と時間はない。7月の目標に書いたけどもうやめよっかなとなっている。いつやるねんと。まあ、前もこれで頓挫したのよな〜。「言い訳だらけですよね?」「にんげんだもの。」今週のニュースで学ぶ「現代英語」月曜日放送分ウクライナのダム決壊で非難の応酬LEADERS TRADE BLAME FOR DAM DISASTER火曜日放送分男性の育休取得率 大きく上昇NEARLY HALF OF ELIGIBLE MEN TOOK PATERNITY LEAVE IN JAPAN LAST YEAR水曜日放送分“迷惑動画”で6700万円賠償請求SUSHI CHAIN SUES PRANKSTER FOR HARMING ITS BUSINESS木曜日放送分アマゾンで墜落40日 子ども4人救出4 CHILDREN FOUND ALIVE WEEKS AFTER AMAZON JUNGLE PLANE CRASH→ forest と woods の違いで、ローラ・インガルス・ワイルダーの『大きな森の小さな家』の原題を調べたら、"LITTLE HOUSE IN THE BIG WOODS" だった。金曜日放送分北極海の氷 2030年代夏に消滅かRESEARCHERS: ARCTIC MAY BE FREE OF ICE IN SUMMER BY 2030s来週のニュースで学ぶ「現代英語」月曜日放送分米国務長官 習近平主席らと会談ANTONY BLINKEN MEETS XI JINPING火曜日放送分エンタメ業界に広がる“イマーシブ”体験JAPAN'S IMMERSIVE EVENTS LET VISITORS BE PART OF THE SHOW水曜日放送分ロシアの戦術核 ベラルーシへ搬入RUSSIAN NUKES ARRIVE IN BELARUS木曜日放送分世界の難民・避難民 過去最多にUNHCR: RECORD 108 MIL. PEOPLE FORCED TO FLEE HOMES金曜日放送分フランス 航空ショーで“空飛ぶクルマ”PARIS AIR SHOW FEATURES SMALL VERTICAL-TAKEOFF VEHICLE来週の計画まあ出来ることをやろうぜ。7月に突入です。今日、朝顔が咲いていました。蝉も鳴き始めました。去年はヴァ夏(バーチャル夏休み)にTwitterで参加させてもらっていたなあ。最近孤独でSNSしたくなってきています。だれか!だれかある!これまで、公式アカウントの閲覧だけしていたりしたんですが、ついにTwitterの閲覧すら見れなくなりました!どんだけクローズドにしていくの。検索につぎ閲覧まで…!まあ、検索・閲覧用のアカウント作ればいいじゃんっていう話なだけなんですけどね。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.02
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書名プロティアンシフト 定年を迎える女性管理職のセカンドキャリア選択 [ 田中 研之輔 ]目次第1章 働き続けることを選んで第2章 女性管理職として第3章 定年に向けたキャリアワーク第4章 定年後のプロティアン・キャリア第5章 女性管理職に関する知見の整理第6章 女性管理職のキャリア形成引用彼女たちは、変化に翻弄されるのではなく、まるでサーファーが次々に押し寄せる波を捉え、その波の上でバランスをとるように、サブ・アイデンティティのゆらぎに柔軟に対応しながら、なんとかバランスをとり、その経験を蓄積してきた。これは「内面的に変身する過程で経験を蓄積する」と田中(2019)が主張するプロティアン・キャリアの本質を体現している。感想2023年142冊目★★★プロティアンってなんだっけ、プロテインじゃないんだよな…というくだり、前にやったな。・新しいキャリアの見つけ方[ 有山徹 ]この本で。「グロービス経営大学院」のウェブサイトによると、プロティアンという言葉には、「変化し続ける」や「変幻自在な」という意味があります。 この言葉の語源は、ギリシャ神話に出てくる海神プロテウスにあります。 神プロテウスは、火にもなり、水にもなり、必要に応じて変幻自在に姿を変えることができる神でした。「変化し続ける」ということなのて。みんな、タンパク質関係ねえぞ!笑この本は、法政大学キャリアデザイン学部教授と、早期退職して同大学の院に通い直した西村さんの共著。もともと論文形式だったものを一般書形式に書き直したもの。西村美奈子(ニシムラミナコ)株式会社Next Story代表取締役、修士(キャリアデザイン学)、昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員。1983年富士通株式会社に入社。役職定年を機に研究活動を開始。その後早期退職して起業。「マチュア世代の働く女性のためのセカンドキャリア研修」事業や、講演・執筆活動、キャリア女性達のコミュニティ「マチュアの会」の運営を手がける。2級ファイナンシャルプランニング技能士(国家資格)。法政大学大学院キャリアデザイン学研究科修了。プライム市場企業の社外取締役就任予定本では、さまざまな定年を迎えた「キャリアウーマン」たちの選択を紹介する。男女雇用機会均等法(1972年)の前後に社会に出て、働き続けた女性たち。そして定年後に、退職、転職、起業、継続雇用…を選ぶ。本の初めには、現役時代の業種と役職(部長、課長、主幹、代表)、退職年齢、管理職になった年齢と勤続年数、転職回数、配偶者の有無、出産年齢、介護経験が一覧になっている。育休がなかったころ(想像できる?産休しかなかったんやで?)、子どもを産み育てながら働くってすさまじいことだっただろうな…。しかし制度が一定整った現在、働き続けること、管理職になることを女性が選ぶかというと、そうじゃない。それはなぜなんだろうか?私は今、係長3年め。このまま行くと、「女性管理職を増やしたい」という会社の思惑に従い、ある程度上まで行くのかもしれない。本社に戻れば課長代理にはなれるんじゃないか。定年までに課長くらいまでは行くのかも。社内政治に疎いから、部長は無理だろうなあ。という、うっすら見えてくる「キャリアレール」。しかし私はそれに乗りたいんだろうか。実際に乗れるのか、乗せたいと思われてるのかは知らんけど。年配の男性と一緒に先方へ行き、私が名刺を差し出すと、相手が「おや」という顔をするときはいつも「ふふん」と思う。裁量権があってやりたい放題出来る楽しさもある。まあその分、それにともなう責任もあるのだけれども。向き不向きでいうと、圧倒的に管理職に向いてない。毎日毎日、自分のことでいっぱいいいっぱい。アップアップ。しんどみ。つらみ。じぶんのしごとのできなさにおちこむ。というかもう、はたらくことにむいてない。むしろ、はなからいきることにむいてない。と、メンタルやられているので、降格しよっかなあ、平社員に戻って気楽に働こうかなあとも考える。今年度、夫は管理職登用試験を受けなかった。今いる会社に対する不信感が募り、「役職がついて上がっていっても、責任を取らされて辞めさせられるだけ」と言う。それもまた、一理。管理職への一歩を踏み出してよかったか?と訊かれたら、迷いながらも「イエス」と答える。けれど、あの時に戻って同じ選択をするか?と訊かれたら、「ノー」と答えるかもしれない。圧倒的に向いてないことがわかったのは、挑戦したからであるけれど。昇格試験を受けようか迷っていたときの2020.07.12の記事(現在非公開)。子どもが小さいうちは昇格は辞めようかな。そもそも私の特性的にマネジメント出来ないんじゃないかな。うだうだ悩んでいたら、夫に言われました。「受けられるなら、受けてみたら?」何を気軽に!私に出来ると思う?不安達磨になった私が「お前には分からん!」と吠えていると、「周りの管理職、年齢いってるだけの、しょうもない奴もたくさんおるやろ? なんで自分だけ完璧じゃないとあかんの? やってみて、あかんかったら、降格したらええやん」…。………。そう、なんだよね。これが、夫と私の、「男性」と「女性」の差、なんだろうか。やってみて、あかんかったら。の、「あかん」がどこにあるのか、まだ見極めがつかない。新しい会社で、「前の会社よりいいでしょ、時短で帰れるし」と上司から言われた。「気にせず帰ってくれて良いんだよ!」…この人は、時短勤務になったその分の時間の仕事も、消えてなくなると思ってるんだろうか。「子どもが小さいんだし」と「家庭もあるし」。だから緊急連絡の担当からは外しておいてあげるね。難しい案件が発生したけど、君はいいよ。残業しているときの「今日のお迎えはパパ?」「ごはんはどうするの?」。なんだろうなあ。ありがたい。ありがたいのだけど、「配慮」という名で覆われた「免除」と「爪弾き」について考える。赦されていること、に対する負い目と、甘え。楽をさせてもらっていると思う。その分誰かが背負ってくれている。そして赦していること、への優越感のようなもの。この本の中で、「変な気遣いなく私に選択権を与えてくれた当時の上司には感謝している。」と、年に数回の海外出張や国際展示会などを担当した方は仰っていた。そう。選択権。「配慮」は必要だと思う。それはその人それぞれにみーんな抱えている事情も違うのだから、全員に全員「配慮」が必要だ。でも、「ここまではこういった方法でカバーできるんだけど、で、どうする?」と訊くのが、「配慮」なんじゃないだろうか。選択権を奪うことは、「配慮」じゃない。障害者権利条約を策定する時に、用いられたスローガンがある。「私たち抜きに、私たちのことを決めないで(Nothing About Us Without Us)」。私はこれを知った時、同じことなんじゃないかと思ったんだ。私抜きに、私のことを決めないで。私から選択権を奪わないで。と、思って私が前の部署で男女関係なく休日出勤の動員の打診をして、「都合がつかない人は仕方ない」と言ったら、女性からめちゃくちゃバッシング受けたんですけどね。なんで子育て中の女性をメンバーに入れるんだと。そもそも外せと。「子どもが社会人の〇〇さんとか△△さんに行ってもらえばいいじゃないですか」「断ること自体がプレッシャー。無理だと分かっているのに声かけるのはパワハラでは?」平等に訊いてみるだけやったらええやんと思ったけど、あかんかった。むずかしす。この本によると、女性の管理職は長時間労働が仕事へのコミットメントシグナルとして企業で活用されており、男性以上に長時間労働ができることが女性への管理職要件となっているという。踏み絵としての「名誉男性」の証明である長時間労働。うへえ、と思う。唾棄すべき前時代的労働…。定年を迎えたときには、そうやって「獲得してきたポジションに対する自信」をリセットできないために自分を高く見積もり、なかなかキャリアチェンジができないのだという。私もこの傾向、あると思った。自負が強すぎて、痛い。組織が変われば、業界が変われば、これまでの積み上げって役に立つものもあるけど、立たないものも多い。自分が組織や周囲の人間関係、ハード面での環境に守られて働いていたのだと思い知った。毎日毎日、仕事ができない自分に落ち込んでいる。そもそも自分ってどうやって仕事してきたんやっけとわからなくなる…。働き始めて12年目にして…。周囲の人を見て、学びながら、やっていくしかない。私はまだまだ「わからないこと」の不安の渦の中。一生懸命が空回りしているハムスター。とっとこ走るよ。著者は、定年を迎える女性管理職たちの生き方を、サーフィンに例えた。彼女たちだって、押し寄せる波をはじめから上手に泳げたわけじゃないだろう。何度も波にのまれて、そのたびに「もうサーフィンやめよっかな」と思っただろう。でもそこでやめたら終わり。試合終了ですよ!でももしかしたら、私にはサーフィンが向いていないだけなのかもしれない。その可能性も、頭の隅に置いておく。ほんとは、ぷかぷか大の字で浮かんでいるだけがいいんだけどなあ。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.01
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書名徹底的にかみくだいた「自己目標管理」ドラッカーが本来伝えたかった目標管理 [ 二瓶正之 ]目次第1章 自己目標管理の基礎的理解(目標管理とは何か/自己目標管理の目的 ほか)第2章 自己目標管理の実践的理解(目標設定の手順/目標のつくり方 ほか)第3章 人事評価の基本(人事評価の目的/管理者にとっての人事評価の目的 ほか)第4章 セルフマネジメントの基本(セルフマネジメントの理解/セルフマネジメントの実践)第5章 自己目標管理が生まれるまで(下地となった家庭環境/エルザ先生との出会い ほか)引用結局、自ら目標を決めて取り組むということは、自分の人生に自らが責任を負うことであり、自分の成長に自らが責任を負うことを意味します。仕事という枠組みを超えて、目標をもって生きる。これが価値と意義のあることだと部下一人ひとりに語り続けることが大切です。それが自己目標管理を効果的に実践していくための下地になります。感想2023年141冊目★★★目標がないと人は道に迷う、という話。この本は、管理職の人が読む人事評価の「目標」についての内容だと思った。あとはドラッカーの家庭環境をはじめて知った。この人すんごいエリートだったのね。お父さんがオーストリアの高級官僚(日本でいう財務次官)、お母さんは女性精神科医。お父さんは毎週自宅に各階の著名人を招いてパーティー。小学生の時にフロイトと握手してたってんだからよ。閑話休題。私も係長になってから人事評価をすることになり、人の書いた人事評価シートをはじめて見ることになった。いやあ、千差万別!毎年毎年同じ内容のコピペやな、という人もいる。それはスケジュールであって目標でもなんでもないのでは、という人もいる。ちょっと君それは自分ごとに走り過ぎじゃないのかい、という人もいる。私が作った年間の担当表(年間の業務スケジュールに、大まかなその業務のやる時期、問題点なども書き込んだ全体表)をまるごと写してきたときは「おい」となった。係長になりましたー!って言ったって、そういった目標管理の指導や評価の方法を教えてくれるわけじゃないから、どうしても自分を基準に人事評価シートの記載を見てしまう。私は、「業務内容とスケジュール+α」を重視しているということがわかった。そのαというのが、「その人の味」みたいなもの。誰がやっても同じ仕事「+私風味」。それがプラス(得意を活かす)でもマイナス(苦手を補う)でも。そうすることではじめて、その担当業務はその人の仕事になるのだと思っていたから。で、その「マイテイスト」は何かというと、「自分はこうありたいっていう目標」(願望ではなく、現実化できるもの)なんだよね。この本によると、目標の必要性① 向かうべき方向が明確になる② 努力すべきテーマが明確になる③ ハリのある毎日につながる④ やりがいのある人生をつくれる⑤ 成長につながる機会を持てる「精神的に向上心のないものは、馬鹿だ」というわけですな…。やめて!追い詰められちゃう!この本では、そのあとに「だから上司は目標をもって生きることの価値を語る語り部であるべきだ」と続ける。さて、翻って己が身に問う。私は語り部であるだろうか?この目標の必要性って、仕事だけじゃなく、ほかのことでも同じ。私は英語を勉強しているけれど、それもすべてあてはまる。闇雲に歩いていると、五里霧中。あっちの水は甘いぞ〜。ふらふら。こっちの水は甘いぞ〜。ふらふら。それもまた良いのだけれど、自分がどこを目指していたのか分からなければ、何のために歩いているかもわからなくなるだろう。ガンダーラ。今年、子会社出向して、さて人事評価シートを書きなさいと自分のものを書く時に、すんごい投げやりな内容になりました。で、結局スケジュールみたいになった。どの口が言う。しかも「いついつまでに行う」と書いたら、「出来なかったらどうするんだ?」と言われ、「行う見込み」や「実施予定」にすべて書き直させられた。やる気なくなった。目標の意味…。新しい環境で働き始めて3ヶ月。慣れたか?と言われると、「どうだろう」と返したい。最低限のことは出来るようになった。それだけ。無我夢中で毎日の業務をこなしているだけ。「思ってたんと違う」的な反応を返される日々。しょっぱい。ここに来たのは間違いだったんかなあ、と思う…。でも、現場からわざわざ「お礼が言いたくて」と電話をかけてきてくれる人もいる。「なんも!してないっす!!!」と挙動不審に答えながら、自分に出来ることがあるのかもしれない、と思う。(この3ヶ月にいちから新しいことを何個かプロジェクトとしてスタートさせて運用をはじめた)この本にある、セルフマネジメントの実践方法。① 自分の「強み」を知る② 自分の「仕事のスタイル」を知る③ 自分の「価値観」を知る④ 自分の「あるべき場所」を知る⑤ 自分の「なすべき貢献」を知るさて、ここからはじめよう。これまで身につけていた知識や能力と思しきものが、属人ならぬ属組織のものだったと気付いて、ガラガラとなけなしの自信が崩れ落ちた今。フリーグラー牧師の言葉として紹介されていた「自分の生きた人生を人々にどのように記憶されたいですか」。ドラッカーは、晩年に「人々にとって意味あることを教えた人間として記憶されたかった」と答えたのだという。私はその問いに、どう答えるのか。それこそが、人生の目標であるだろう。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.30
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書名60歳は人生の衣替え [ 地曳 いく子 ]目次第1章 「今」を生きるおしゃれをしよう人生の衣替え4カ条今こそクロゼット総点検。さよならすべき服はこれ!第2章 昭和のおしゃれルールが抜けきらない人への処方箋「盛る」よりも「抜く」のが令和流かつての鉄板アイテム、白いTシャツとシャツにさよならをバッグの詰め込みすぎには注意しましょう第3章 おしゃれ心がダダ下がってしまった人への処方箋ベーシックアイテムこそアップデートするワンシーズンに一つだけ、トレンド・リハビリアイテムを投入するOver60の出直しアイテム「進化系ジャケット」第4章 Over60のおしゃれとお金を考えるおしゃれに使っていた財力は別のところに「あったら便利」はなくていいまとめ買い・2色買いも卒業しました第5章 Over60の、持続可能な簡単おしゃれテクニックパッと着っぱなしはご法度! ひと手間で見違えます試着の鉄則・パンツ編/店員さんの「大丈夫!」は大丈夫ではありません試着の鉄則・トップス編/「デニムに合いますよ」には要注意引用季節が移り変わるように、人生も夏から秋、秋から冬と移り変わっていくのではないでしょうか。季節の移り変わりに逆らうことはできないように、いくら嘆いてみても人生の季節に逆らうことはできません。夏には夏の楽しみ方があるように、秋には秋の楽しみ方を探そう。そんなふうに思ったのです。感想2023年140冊目★★★地曳(じびき)いく子さんがちょっと気になっていて。前に、・日々是混乱 これが私のニューノーマル [ 地曳いく子 ]を読んだ。今回は1959年生まれの著者が、60歳を越えてからのファッションについて語った本。というわけで私はまだそこまでは到達しない若輩者(あつかましい)なのですけど、来し方行く末を思うために諸先輩方の語りを聞くのが趣味なので、こういうお話を興味深く拝聴する。第3章の「おしゃれ心がダダ下がってしまった人への処方箋」というタイトルなんて、私のためのような…。私、老成しすぎなのでは…。「きれいでいたい」「おしゃれでいたい」という気持ちを持ち続けていることっていうのが、たぶん一番大事なんだろう。「裸じゃなければいいじゃない」「黒と白の組み合わせなら文句ないだろ?」という私のスタンスは、そこからは程遠い…。無難を絵に描いたようなワードローブだぜ。しかし「60歳をすぎたら、姿形ではなく「生き方に似合う服」を選ぶ」と仰っているから、ある意味では私の生き方に合っている。極限まで面倒くさがりという。ママさんたちを見ていて、きれいにカラーリングした髪を凝ったアップにして、その頭にターバン巻いて、キラキラした大ぶりのピアスに、くすみカラーのオーバーオール、手にはじゃらじゃら金環が…みたいな人と並び、「何度輪廻転生を繰り返してもこんなオサレピーポーになれねえ」と思う。漫画『海月姫』が心のバイブル。それでも人並みに「心地よく、自分らしく、似合う服」を求めているのだ。どうすればいいかわからないだけで。どこで何買えばいいかわからないだけで。それを考えるのが面倒くさいだけで。イエベとかブルベとか骨格診断とか聞くだけで「ひえっ」となるだけで。ちなみに最近、とみに加齢を感じているのが「かばん」。バッグ。私は扱いが雑なので、ボロボロになる合皮ではなく、本革製品を愛用している。本革だと、傷や剥げの経年劣化も「味」になる。バッグに財布、ブックカバーに手帳カバー。ブラウンで揃えた本革製品たち。しかし近頃、かばんを持つのが辛い。なにせバッグだけで結構な重さがある。私が使っているのはマザーハウスの、肩掛け・斜め掛け2WAYのもの。剥げたり黒ずんだりしてきているけれど、もう一回買いたいと思うくらい使いやすい。斜めがけが出来て、A4が入り、ファスナーで全部閉まって、外ポケット(内側=身体側)があり、内ポケットも豊富で、ペットボトルホルダーありと、私が求める要素がすべて完璧なバッグ。しかし、重い。そこにハードカバーの本2冊やお弁当やペットボトルや折りたたみ傘や子どものレインコートや資料や何やらかんやら詰め込んで、ぱんぱん。肩が…肩がもげる…。もしかしてそろそろ私、おばあちゃんが言っていた「革のかばんは重うてかなん(無理)」なのでは?軽量版! 365日使える エブリデイバッグBOOK by地曳いく子 [ 地曳 いく子 ]で、前回の読書レビューで「いいな」と言っていたエブリデイバッグも軽量版が発売され、本屋で見かけるたび「買おうかな」と悩んでは買わず…。(どうしても真っ黒のカバンが好きになれない。夏場は光を集めて熱くなるし、ナイロンのつるつるした感じもちょっと苦手。)布のトートバッグなら軽いのではと、しばらく手持ちのエコバッグで代用してみた。その間も、通勤中に人のカバンをガン見。凝視。みんなどんなカバン持ってんの?と興味津々で観察。大学生は本当にぺらっぺらのエコバッグ1つということも多い。女性は小さなバッグとの2個持ちという人も結構見かける。一斉を風靡したアネロのリュック、マリメッコのリュックはどこへ行ったのか。そしてロンシャンのトートの根強い人気。お年寄りのカナナリュック率の高さよ。自分が求める要素の軽いバッグを楽天で探し回る日々。しかし「これぞ」というものがない。探しても見つからない理想のバッグ。トートバッグ ファスナー付き 帆布 トートバッグ レディース シンプル キャンバストートバッグ キャンバスバッグ キャンバスバック トート シンプルトートバッグ トートバッグ マチあり マチ付き 通勤 通学 女性 マザーズバッグ ポケットトートバッグ 全3色これがコットントートにしては珍しく「ファスナー付き」で、形もナイロンや合皮でよくあるビジネス向けの感じ、お値段も手頃、ポケットも充実で良いのだけど、惜しむべくは斜めがけが出来ない。【送料無料】トートバッグ レディース LIZDAYS リズデイズ バッグ キャンバス 仕切りあり トートバッグ 仕切り A4 B5大きめ 2way ショルダーバッグ カジュアル ジム マチあり カバン ショルダー ファー 肩掛け 斜め掛け 軽量 大容量 通勤これは外せる仕切りが魅力で、斜めがけも出来るし、色も豊富で「ピンクにしちゃおっかな」と思う。けれど時節柄、雨の日が多く、はたと我に返る。コットントート、濡れるやん。エコバッグをそっと仕舞い、また元の本革バッグを取り出す私。いやあ、理想の配置のバッグって快適だなあ!重さ以外は!先日会った友人が、中がボッロボロで内布が破けて捲れているカバンを使っていた。「それは…さすがに買い替えたほうがよいのでは…」と言うと、「でもなあ、これめちゃくちゃ使いやすいねん」とその場でエコバッグを断りポンポンとカバンに放り込んでいた。驚きの収納力。結局、自分の理想のバッグってそうなっちゃうんだよねえ…。ジルスチュアート JILLSTUART 日傘 折りたたみ 遮光 晴雨兼用 雨傘 レディース 軽量 50cm UVカット 遮熱 コンパクト 折り畳み FOLDING UMBRELLA ネイビー グリーン パープル ピンク 22046結局、「自分への誕生日プレゼント」という名目でバッグを新調しようとしていたところ、今の折りたたみ傘(黒)が穴が空いていたので、ちょっと奮発した晴雨兼用傘にしましたっていう。もはやバッグ関係ねえ。「らんまん」の影響でボタニカルでクラシカルなものにしました。パープル。柄もきれいだし、持ち手もキラキラしていて素敵なの。雨の日のテンション上げていくわ!もうすぐ梅雨終わるけど!にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.29
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書名考えごとしたい旅 フィンランドとシナモンロール [ 益田 ミリ ]目次1章 フィンランドの空の下で考えたこと2章 未来から今を懐かしむ3章 自分の直感を当てにして生きる引用たとえば、わたしが長生きして、突然、死を迎えるのではなく、ゆっくりと死んでいくのならば、そのときベッドの上でこの旅の日を思い出すのだろうか。ヘルシンキの街を歩きまわっていた頃のわたしは元気だったなぁ、と窓の外を見るのだろうか。わたしは、まだここにいるのに。元気でここにいるのに。なぜだろう、未来から、この今を懐かしんでいたのだった。感想2023年139冊目★★★著者が2017年、2018年、2019年にフィンランドを訪れた際の一人旅エッセイ。さて諸君、私はシナモンロールがあらゆるパンの中で一番好きなのだ。(唐突に)というわけで、本の冒頭の写真がいろんなお店のシナモンロールだらけで垂涎。羨ましい!フィンランド行きたい!フィンランドでシナモンロールを食べまくりたい!!3食おやつ全部シナモンロールにしたい!私はかつてバックパッカーでヨーロッパを巡っていたことがあり、その時にフィンランドへも行った。真冬。めちゃくちゃ寒かった。そしてあらゆる施設が冬は閉まっていた記憶…。でも町がコンパクトで観光もしやすく、雪で真っ白できれいで、絶対にまた行きたいと思った。北欧への漠然とした憧れって、その逆の「極東の日本」みたいなものなのだろうか。私はステレオタイプな国の話を聞く度、「でもイタリアにかて鬱の人はおるやろ」「ダサいフランス人かておるやろ」と思うようにしているんですが(ごめんな)、でも国の「カラー」はあるのだろう。北欧、憧れの地。そしてなかでも、フィンランド!著者が一人旅をしているうち、「旅装束としての最強のコーディネート」を決めたところは参考になった。白黒ボーダーカットソーを数枚、黒の細身パンツを2〜3本、黒のカーディガンを1枚、そして赤い口紅。確かにこれでちょっと洒落た場所も行けそう。足元は黒のバレエシューズがいいだろうな。旅行の時の服装って迷う。黒が無難だと思って選んだら、全身黒尽くめになってしまう…。私はボーダーがあんまり好きではないので、トップスは白がいいな。ひらひらした素材のブラウスっぽいやつでドレッシーにしておくと、フォーマルな場でも気後れしない。…ってそれ、毎日のわたしの日常着やん。マイテーマ「飛び込みで年末の一万人の第九を歌いに行ける人」のドレスコードやん。口紅は大事。昔、フランス人やノルウェー人の女の子がすっぴんでも、さっと赤い口紅をひいているのを見て、「口紅効果すごい」と思った。それだけで一気に華やかになり、「オン」になる。まあそれは白い肌に映えたからかもしれないのだけれど、日本だとグロスを塗っても口紅はそんなに塗らない気がする(私が知らないだけ?)。口紅があると、メイクがおざなりでもぱっと顔の印象がくっきりするので良い。眉墨と口紅があれば、旅行のときも嵩張らずにメイクできる。というような「旅行にまつわるあれこれ」を考えなくなって久しいな、とこの本を読んでいて思った。小さな子供連れ、近場の旅行。コロナになってからはそれもなく。海外なんてまた夢のまた夢…。パスポートの期限も切れた。旧姓だった私のパスポート。いろんな場所のスタンプが押してあったパスポート。さて次にどこへ行きたいか。妄想だけはたくましく、日々本を読んで夢想する。フィンランドでシナモンロールを毎日食べ続けるんだ。それも、「死ぬまでにしたいことリスト」に加えておこう。いつかの日を、現実にする日のために。カレンダーに書き込んで、パスポートを取って、チケットを予約して。わくわくとドキドキで荷造りをする、いつかのその日のために。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.28
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書名本屋、地元に生きる [ 栗澤 順一 ]目次はじめに第1章 さわや書店とはどんな本屋か第2章 仕事で必要なノウハウはすべて営業で学んだ第3章 地域経済の輪のなかで第4章 ヒントはいつもまちの中に対談 田口幹人×栗澤順一引用以前に店頭で使用していたカバーには、さわや書店創業の地であり、本店が立地する盛岡市中心部の大通商店街の歴代地図がデザインされていて、次のようなコピーが書かれていました。「わたしは、わたしの住む街を愛したい 手あかにまみれた一冊の本のように。」感想2023年138冊目★★★「はじめに」にあるように、盛岡は「読書のまち」で、2017年家計調査で一世帯あたりの本の購入金額が全国一位なのだそうだ。私は知らなかったのだけれど、この本屋さん(さわや書店)は、岩手県でもすごく有名な書店らしい。そんな本好きの町の有名書店。さぞや盤石なと思いきや、大型チェーン書店が出店し、生き残りをかけた特色作りが始まる。著者は、栗澤順一(クリサワジュンイチ)1972年、岩手県釜石市生まれ。岩手大学を卒業後、盛岡市内の広告代理店に入社。その後、「東北にさわや書店あり」と全国の読書マニア、出版業界人、書店業界人にその名を知られる岩手県の老舗書店チェーンさわや書店に転職。本店専門書フロア、フェザン店次長、仙北店店長などを経て、外商部兼商品管理部部長。教科書販売から各種イベントの企画、出張販売や各店巡回など、忙しく駆け回る日々を送るということで、「さわや書店」が一躍有名になった後を継いで、新規路線を広めた方。書店員さんが本を出すってすごいよなあと思う。そしてこの本の中で著者が紹介しているんだけど、歴代の名物書店員が軒並み本を出しているという…。すごいな…。今では本屋だけでなく、図書館でも「覆面本」が置いてある。パッケージされて、中身がわからない本。さわや書店がその先駆けだったというのは知らなかった。2016年に、さわや書店フェザン店が「文庫X」として、文庫本の表紙をオリジナルの手書きカバーで覆い、書名を分からなくして販売。(中身は清水潔のノンフィクション『殺人犯はそこにいる』)この特殊な販売方法は全国的なムーブメントになる。また、2006年に外山滋比古『思考の整理学』にPOPをつけて大幅に売上を伸ばすなど、スタープレイヤーの書店員が、既刊本を掘り起こし売り上げるという手法で有名に。しかし名物書店員が次々と店を去り、残された著者は、本屋という既成の枠を脱した「よろず屋」書店を目指す。書店で地域物産品を取り扱ったことから、地元のハブ、仲介役として機能。ラジオ局のように情報を集積し発信を始める。また、待つだけの本屋ではなく、出ていく本屋として積極的に外へ。中小企業診断も行う社会保険労務士事務所で、経営者の意向で社員向けにビジネス書の出張販売会を月に一回開催。認知症患者の多いクリニックに出張販売。読み終えた本を回収し、新しい本に替えて病院で暮らす子どもたちへ届ける本の循環プロジェクトに参加。読んでいて、「この本屋さんに行ってみたい」と思った。それはなんというか、観光の時に目的地となるような本屋さん。思うんだけど、大型チェーン店は、観光の目的地にはならないよね。わざわざそこに行きたいとは思わない。だって自分が住んでいる町にだってあるし、ネットで買うののリアル店舗なだけだし。じゃあその書店にわざわざ足を運びたいと思うのはなぜか?「そこに行けば、何かがある」と思うからだろうなあ。何か、面白いもの。何か、楽しいもの。何か、わくわくするもの。何か、この気持ちをどうにかしてくれるもの。生きている何か。新刊本の新鮮さというのともまた違う。人間がそこにいて、その本を読んで、なおかつその本を勧めたいと思っていること、読んでほしいと願っていることの思い、みたいなものだろうか。熱意、奔流、鼓動、愛。図書館はちょっと違う。あそこは何というか、整然として眠っている。誰かに呼ばれて起こされるまで、ひっそりと。私はおそらく一般的な人よりは本をたくさん読むけれど、たくさん読むからこそ、書店で買う本よりも図書館で借りることのほうが多い。本を買うときだって、書店でゆっくり選ぶ時間はないから、つい手軽な宅配生協の同梱をお願いしたり…。場所を取らない電子書籍も利用する。この本によると、一日一店ペースで、年間350軒書店が閉店していく状況が、15年間続いているのだという。カフェで千円近いラテを飲んでも、文庫本に数百円出す習慣が生まれないのは、買うだけでなく「読む」行為が必要だからか。その時間がないのかな。本を読んでいると言うと、「いつ読んでるの?」「どこにそんな時間があるの?」とよく訊かれる。電車の待ち時間、電車に乗っている間、休憩時間、子どもの習い事の待ち時間…。私が本を読んでいるのは大体「スキマ時間」だ。おそらく多くの人がスマートフォンを触っている時間。(そのスマートフォンで本読んでるのかもしれないけどな)けれど最近、本を手にしている人が増えてきたような気がしている。(私調べ)子どもの習い事の待ち時間、以前は私だけしか本を読んでいなかったのだけど、今は2〜3人が本を読んでいる。嬉しい。もしかしたら私が本読みアピールをすることで、世に本読みを増やしていけるのではないかと思って今日も本を読む。世の中には、びっくりするような人生を送っている人がいて、よくもこんなものをと思うものすごい物語があって、私は日常の合間にそこへ行く。私は生きるのに向いてないと思いながら、文字の世界でしばし羽を休める。だいじょうぶ、いきていける。そこに本がある限り。言葉が私を守ってくれる。本屋がなくなったら、本に出会う場所は図書館になるのだろうか。図書館も電子書籍の購入予算を増やしていると、この本にもあった。なかなか図書館まで行けない人は、それはとても便利だろう。それはそれで良いことだ。けれど紙の本が素晴らしいのは、思いがけない出会いがそこにあること。どうしても電子書籍の販売は、その人好みのアルゴリズムに左右される。そこになんでもあること、が大事だ。そしてそれにいつでもアクセスできること。著者は「よろず屋」としての地元の本屋を目指す。そこに行けばどんな情報でもある。そしてそれは広く開かれている。行政事業との書店の親和性の高さ(=信頼性の高さ)にも触れていた。ふらっと立ち寄りたくなるそんな本屋さん、いいな。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.27
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書名自分流 光る個性の道を行く [ 辻仁成 ]目次1 今が苦しいとき2 それがあなたの個性3 見方を変えてみる4 人生は広げすぎない5 フランス人に学ぶ生き方引用今度は彼らのところへ行き「こういうデモについてどう思いますか?」と質問してみた。「フランス的な光景です。みんなが自分の意見を言い合うのは、この国の価値観に合っています」「うるさいとは思わないのですか?」「うるさいですけど、自分が彼らの立場ならデモをするでしょう。いろんな価値観があってこの国は成立しているのだから、うるさいけれど、うるさいからこそ、それが自由というものなのです」感想2023年137冊目★★★・なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない [ 辻仁成 ]・父ちゃんの料理教室 [ 辻仁成 ]・パリの空の下で、息子とぼくの3000日 [ 辻仁成 ]など、最近よく読んでいる辻さんのエッセイ。(しかし私は辻さんの小説を一作も読んだことがないのであった…)この人の考え方、陰鬱で前向き(相反するようだけれど)で好きだな。今回はエッセイなんだけど、日常を綴った日記的なものではなく、物事(テーマ)に沿った書き物。遠くを見るのではなく、今のこの自分のいる場所を見つめようというメッセージが込められていた。「生産をはじめてみましょう」というのは、最近私もよく思う。何かを作ることって、大事だ。自分で何かを作れること。たとえば家事が嫌いだとしても、料理を作るのが苦痛だとしても、そこに含まれる何がしかの喜びまで否定してはいけないな、と思う。泥だらけの野菜が、料理になる。それはまるで魔法のように。自分はその魔法が使えるのだと確かめる。そしてまたその魔法を工夫して改良することもできるーーー時に失敗もあるけれど。今年、ベランダのプランターを増やして、朝顔と向日葵の種を植えた。固い種から緑の芽が出る不思議。それがニョキニョキ、天を目指し日ごとに伸びていく驚き。支柱のてっぺんまで到達したから、今度は麻紐を張って…。「どうなるかわからない」のワクワク感。あるいは自分の手慰みに物語を書くこと。このブログだってそうだ。ぱちぱちとキーボードを打ち付けて、そこに浮かび上がる文字列。それが誰かに届く。今まで世界になかったもの。「何かを生み出してみましょう」と、辻さんは言う。それは、試行錯誤が許される喜び。日進月歩を楽しむこと。あるいは一歩進んで二歩下がる日々でも。世界は私の手に負えなくて、日常は土石流のように私を押し流す。ただただ必死にしがみつきーーーけれどある意味では怠惰に流されて、ただ漫然と日々を送る。焦燥と後悔があふれる。そんな時。コツコツと何かを生み出していることは、それに抗う術となる。だいじょうぶ、息ができる。「自分を盛り上げる天才になろう」と、辻さんはスローガンに掲げている。面白かったのが、「一人インタビュー」。部屋を暗くしてライトをあてて、マイクかわりの鉛筆を手に「辻さん、今回はおめでとうございます…」から一人芝居を始める。部屋を明るくすれば、インタビューに答えて悦に入った自分がいる。元気になった自分が。辻さんは、キッチンの電気スイッチに「消えろ」と張り紙をしているのだそうだ。嫌なことがあったら、押しに行くんだって。これいいなあ!よく、悩みや苦しみを紙に書き出してビリビリ破って捨てる、というアドバイスを本で見かけるけれど、物理的に「行為」として身体に認識させることが脳を納得させるんだろうな。消えろ、消えろ、さいなら!そして、辻さんは「はい、次!」と言葉にするのだそうだ。気持ちの切り替えが下手なので真似したい。自分が徹底的に無価値で駄目でどうしようもないと落ち込む時。どうして自分はこうなんだろう、とグルグル考え出して止まらない。けれど最近愛着障害のチェックをした時、自分が「愛着回避(人と親しくしようとしない)」けれど、「他者からの見捨てられ不安はない」という結果で、「私って実は自分に自信があるんやな…」とびっくりした。それってなぜかというと、やはり「何かを生み出す」ことの連続が、私を私としてすっくと立たせているのだと思う。しっかりと水を吸って立つ向日葵の茎みたいに。嵐の中でも、曇の日でも。流されていく毎日のなかで、色々なものを見失いそうなときも。自分にとってのおひさまの方を向いて生きていけたらな。自分流、光る個性の道を行く。*この本で知らなかった言葉鼓腹撃壌(こふくげきじょう)…太平で安楽な生活を喜び楽しむさま。 善政が行われ、人々が平和な生活を送るさま。 満腹で腹つづみをうち、足で地面をたたいて拍子をとる意から。(goo辞書)にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.26
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基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時はTOEIC870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「らじる★らじる」「NHKゴガク」)での学習がメイン。今週のふりかえりやる気が全然出ない。夜は21時〜22時頃に子どもを寝かしつけてそのまま一緒に寝る。そして朝4時に起きて英語を勉強したり好きなことをしている。しかし最近、起きる気力がわかない。6時や7時まで寝ている。8時間〜睡眠。といわけで、何とか放送回の講座は聞いているけど、シャドーイングや反訳、洋書オーバーラッピングは滞っています。どうにも自分で決めたルーティンは、期限がゆるいので破られがち。できていない理由のひとつは疲労。仕事のこともあるし、娘(小学2年生)のことも心労に。先日、学童から「お腹が痛いといって微熱がある」とお迎えコール。迎えに行くとケロッとしていたのだけれど、どうも宿題をやろうとしてお腹が痛くなったらしい。この春から熱心で厳しいベテラン先生に変わった。誰かの失敗はクラス全体の連帯責任、流れではなく結果の場面を捉えて怒られるそうだ。宿題が多い→細かいところまで指摘されるので何度もやり直す→時間がかかる→学童で終わらない→家でやらないといけない→終わらない→学校行きたくない→お腹・頭・足が痛くなるというループ。宿題の中身を見たらカリキュラムに沿った常識的な量だし(というか今は既製品のドリルだから、単元=宿題で先生個人の裁量がない)、とりあえずあとから指摘されることは気にせずやってしまえばいいやん…と言うけど、本人は「それじゃだめなの!」と言う。二年生になって漢字がどっと入ってきたことの負担は大きいようだ。日本の子ども、大変だな…。そして先生も、もうちょっと広い視野と大きな心で子どもに接してもらいたいな…。ということを今度の懇談で話そうと思うんだが。まあそんな感じで、学童から帰ってきて「宿題やらなきゃ!終わってない!」と泣き叫ぶわりに近所で遊ぶ子どもたちのところに合流したり、ごはん作ってる間にやるよう言っても「やる気でない、やりたくない」と言ってやらない。そして寝る時間が近づいてまた「宿題終わってない!」と泣き叫ぶ。どないせえっちゅうねん…。なだめすかし、おだてて、怒って、本人のためにやるのだと説いてみせても、心理的に負担ならもうやらなくてもいいと言っても、変わらない。めんどくせえ…今ちゃちゃっとやっとったら終わってたやろ…。と思うけど言えないから(余計に泣くから)、毎日なんとかしてるんですけどね。疲れたよ。私は「ここまでは親として言うけど、ここからは本人の責任。あとは自分で考えてどうにかし」と線引をするんですが、夫は「親として最後まで面倒を見たらなあかん」スタイルで、付き合ってあげていて偉いなと思います。無理やわ。そんなこんなで、次は習い後のスイミングも「無理、出来ない、やめる」と言い出して、「脚浸すだけでもいいから行こう」「見学でもいいから行こう」を経ての「そういえば足が痛くてプールに入れない」という娘の言い訳に、私が「将来困るのは自分。やめたいならやめればいい。やめるなら自分でやめると言いなさい」とキレてしまい、夫が「まあまあ」とモノで釣っていました。息子(保育園年長)もメンタル弱々やねんな…。育て方の問題なんか…。生まれ持った性格やと思うねんけど。優しく優しく、蝶よ花よと真綿に包んでおんぶ日傘で育てるのが正解なんか…?親は子どもの太鼓持ちでええんか…?ずーっとそれでいかれへんやろ?しかしまだ幼すぎるのか。無理なのか。どうするのが正解なのだろう。まあそんな感じで私のやる気もだだ下がりだぜ!仕事でも家庭でも疲労困憊で朝起きられないんだぜ!(開き直ったけど、言い訳であることを己が一番承知しておる。)今週のニュースで学ぶ「現代英語」月曜日放送分藤井六冠 名人戦制し史上最年少で七冠SHOGI STAR FUJII SETS YET ANOTHER RECORD火曜日放送分米 国債の債務不履行を回避U.S. AVOIDS DEFAULT AFTER SENATE PASSES DEBT CEILING BILL水曜日放送分学校の授業にAI技術をJAPANESE FIRMS DEVELOP AI SYSTEMS FOR EDUCATION木曜日放送分トヨタ 米でEV向け電池工場に追加投資TOYOTA BOOSTS INVESTMENT IN N. CAROLINA BATTERY PLANT金曜日放送分政府の花粉症対策まとまるJAPAN TO TACKLE HAY FEVER BY CUTTING DOWN MORE CEDAR来週のニュースで学ぶ「現代英語」月曜日放送分ウクライナのダム決壊で非難の応酬LEADERS TRADE BLAME FOR DAM DISASTER火曜日放送分男性の育休取得率 大きく上昇NEARLY HALF OF ELIGIBLE MEN TOOK PATERNITY LEAVE IN JAPAN LAST YEAR水曜日放送分“迷惑動画”で6700万円賠償請求SUSHI CHAIN SUES PRANKSTER FOR HARMING ITS BUSINESS木曜日放送分アマゾンで墜落40日 子ども4人救出4 CHILDREN FOUND ALIVE WEEKS AFTER AMAZON JUNGLE PLANE CRASH金曜日放送分北極海の氷 2030年代夏に消滅かRESEARCHERS: ARCTIC MAY BE FREE OF ICE IN SUMMER BY 2030s来週の目標7月のハビットトラッカーを作りました。裏から見たらめっちゃ傾いていたグラス。やる気下がってやめるって娘と同じやんと思ったので、再開して中断している運動(脚パカ)を7月はルーティンに組み込みました。・その日のうちに出来たルーティン・出来なかったけど遡ってやったルーティン・カリキュラム休みの3色で塗り分けしようと思います。その日出来なくても、次の日や週末に追いつけばOKというバッファーをトラッカーに反映する。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.25
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書名千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話 [ 済東鉄腸 ]目次1 引きこもりの映画狂、ルーマニアと出会う2 ルーマニア語学習は荊の道3 ルーマニアの人がやってきた!4 ルーマニア文壇に躍り出る5 師匠は高校生、そして九十代の翻訳家6 日系ルーマニア語は俺がつくる7 偉大なるルーマニア文学8 俺は俺として、ひたすら東へ来たるべきルーマニアックのための巻末資料引用だが俺はアンタにこそ、他にはない可能性があるって信じてるよ。何でってそれは俺だからね、自分なんかダメダメと思い続けていたかつての俺。外国に行く必要がないとは言わないよ、行ける機会があるんなら行くべきだ。だが今立っているその場所でもやれることがある。その場所でこそ成し遂げられることがある。(略)重要なのはどこにいるかじゃない。俺たちが今そこにいること、これ以上に価値のあることはない。だから俺にとっては、他でもない今そこに立ってるアンタこそが未来だ。やってやれよ、おい!感想2023年136冊目★★★面白かった。いやもう、世の中にはいろんな人がおるんやなあ。著者は、済東鉄腸(サイトウテッチョウ)1992年千葉県生まれ。映画痴れ者、映画ライター。大学時代から映画評論を書き続け、「キネマ旬報」などの映画雑誌に寄稿するライターとして活動。その後、引きこもり生活のさなかに東欧映画にのめり込み、ルーマニアを中心とする東欧文化に傾倒。その後ルーマニア語で小説執筆や詩作を積極的に行い、現地では一風変わった日本人作家として認められている。コロナ禍に腸の難病であるクローン病を発症し、その闘病期間中に、noteでエッセイや自作小説を精力的に更新。今はルクセンブルク語とマルタ語を勉強中。今回が初の著書。というわけで、引きこもりだった時に映画を見ていてルーマニアの映画にやられ、独学でルーマニア語の勉強を開始。(はい、ルーマニアってどこの国よ?と思ったそこの私。ググったらウクライナの下の方だった。)日本に3冊しかないルーマニア語のテキスト(そのうち1冊は入手困難らしい)で学ぶ傍ら、フェイスブックでルーマニア人を5,000人ひたすらフォローしまくり、生のルーマニア語を学ぶ。そしてついに、ルーマニア語で書く日本人としてルーマニアで作家デビュー!まさにインターネット時代の夢物語。それこそ映画みたいなサクセス・ストーリーだ。この人は日本から出たことがなくて、ルーマニアにも行ったことがない。ルーマニア語も文章で学んだから、喋るのは苦手なのだそうだ。ここらへん、ぜんぜん違うのだけど、前に読んだ・語学の天才まで1億光年 [ 高野秀行 ]を思い出した。語学を学ぶ喜びに溢れている。そういえばこの方もまた、多言語学習者だ。ルーマニア語は、ロマンス諸語に属し、イタリア語とは互いに自分の言語を話すだけでも日常会話くらいなら意思疎通が可能なのだという。すごい。その昔、ベトナム人と日本人が漢字で筆談するドラマを見たことがあるんだけど、それを思い出した(ベトナム語は7割位が漢語由来)。漢語圏の恩恵と似たものがある。今は漢字が廃止された国が、漢字を使い続けていたら同じことになっていたかな。そういえば、『食べて祈って恋をして』という本で、著者はイタリア語を学ぶ。周りからは、「なんでそんな一つの国でしか喋られていないマイナーな言語を?」と言われる。けれどその歌のような響きに著者は魅せられ、イタリアへ向かう。語学を学ぶ時に、経済的な理由もあるけれど、それだけじゃないよね。その昔はフランス語と英語が「世界共通語」として拮抗していたけれど、インターネットの普及により、英語が覇権を握った。英語=世界共通語。でもその単一な世界って面白くないやんね。だから生まれながらに英語圏で語学を学ぶ必要性を感じない人は可哀想と思うよ!!!(強がり)しかしながら、世界語としての英語を学ぶ必要があるのも確かで。この本を書いた鉄腸さんも、ルーマニア語を学ぶために「媒介として」英語を使用することになる。(そしてルーマニアの人は出稼ぎに行くこともあり、みんなかなり英語が出来る)日本語→ルーマニア語へのアクセスが難しくても、英語→ルーマニア語ならアクセス出来る。なぜなら英語が出来るようになった瞬間、世界中の情報にアクセスできるから。英語はこういう場合も必須なのだなと感じる。鉄腸さんは作者になり、日本語→ルーマニア語というニッチな言語同士だからこその需要を感じる。(「村上春樹からは絶対に逃げられない。」に笑った。)そんな世界があるのか、と思ったのが、ルーマニアには専属の作家がいないという話。人口も言語圏も小規模であるから、ルーマニア語作家という職業が成り立たない。彼らはみんな兼業作家で、文芸誌に作品を送って、採用されて掲載されることがすべて。権威主義的なところがなく、小説は資本主義の外側にある。「書きたいから書く」世界。わお。そんな、自国民ですら成り立たないルーマニア語小説の世界で、鉄腸さんはルーマニア語で書く。ネイティブに「正しくない」と言われる自身の言葉を「日系ルーマニア語」と呼んでいるのが興味深かった。・アフリカ出身サコ学長、日本を語る [ ウスビ・サコ ]・アフリカ人学長、京都修行中 [ ウスビ・サコ ]・ウスビ・サコの「まだ、空気読めません」 [ ウスビ・サコ ]のウスビ・サコさんが、自分を「マリアン・ジャパニーズ」と言い、・私のものではない国で [ 温又柔 ]で「台湾系日本人」と言っていたことを思い出した。正しくないこと、違和感を覚えること。異分子。だからこそ新しい、既成の枠の外に出ることが出来る言葉。朝ドラ「らんまん」で、大好きな植物のために全身全霊で向かっていく主人公・万太郎に、植物学教室の学生は言う。万太郎の器は夢でいっぱいで、でも自分の器はすかすかだ。これから僕は、自分の器をいっぱいにしなくっちゃ。そうするものを見つけなくちゃ。それが生きるってことだから。私は鉄腸さんの本を読んで、そのシーンを重ね合わせた。どこにいるか。何を持っているか。それがすべてじゃない。どこにでも行ける。これから行くんだ。言葉という魔法の鍵を手に。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.24
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書名牧野富太郎 草木を愛した博士のドラマ [ 光川 康雄 ]目次第1章 牧野富太郎の生涯昭和天皇から届いた「アイスクリーム」故郷・佐川の野山で草木を探しまわって寺子屋・私塾などでの学びと「博物図」学問の盛んな佐川の教育が生んだ偉人たち初めての上京、東京の学者たちとの交際スタート学歴はなくても植物分類をめぐって友人と切磋琢磨『植物学雑誌』発刊と『日本植物志図篇』をめぐって植物標本と精密画・印刷へのこだわり一目惚れから恋愛結婚へ矢田部博士からの植物学教室出入り禁止とその後困窮する富太郎を支えた愛妻壽衛膨大で貴重な採集品と経済的援助植物好きの子どもたちとの交流と笑顔スエコザサ理学博士・日本学士院会員・文化勲章への路研究者・富太郎の学問信条ユニークな提言と植物学の日(4月24日)私は草木の精旅を終えて第2章 牧野富太郎をとりまく人々家族佐川の人々高知の人々富太郎に影響を与えた学者たち東大植物学教室の人たち東京帝国大学の人たち富太郎の支援者・教え子たち第3章 牧野富太郎の足跡案内佐川町高知市越知町東京各地感想2023年135冊目★★表紙がきれい。中の色味もうつくしかった。薄くて読みやすい。ただ、この本の立ち位置がよく分からず…。前半(第一章)は牧野博士のおおまかな一生のまとめ。第二章は関係のあった人たちを索引のように名前ごとに掲載したもの。第三章はゆかりのある土地を紹介していて、ちょっとした観光案内。・牧野富太郎自叙伝 [ 牧野富太郎 ]・牧野富太郎の恋 [ 長尾剛 ]・牧野富太郎と寿衛 その言葉と人生 [ 四條たか子 ]・好きを生きる 天真らんまんに壁を乗り越えて [ 牧野富太郎 ]・われらの牧野富太郎! [ いとうせいこう ] と、色々読んできて、今回の本は、「ドラマをみて、牧野博士に興味を持った」という人が手に取るには不親切設計だし、かといって「牧野博士のことをもっと知りたくて」という人には第二章以外あんまり役立たない気がする…。私が「この本面白いな」と思ったのは、著者が牧野博士のことを知り、書くに至った経緯。著者は、1951年生まれで、同志社大学講師、駿台予備校講師などを経て、現在びわこ学院大学短期大学部教授。大学を卒業後に5年間会社員、その後は非正規雇用で1年更新。70歳で正規の雇用になった、という牧野氏を彷彿とさせる略歴。もともと、授業で牧野博士という人がいるということに、日本史の授業でさらっと触れたことがあり、その後『人物で見る日本の教育』(日本教育史の専門書。大学の教科書)という本を書くにあたり、近代に理科教育で適当な人物として牧野博士のことを思い出す。そして、同書籍の中の「牧野富太郎」を分担執筆。筆者は最初、富太郎のことが好きになれなかったのだそうだ。でも結局、彼のことを好きになってしまう。そして今、彼のことを知ってほしいと記す。このスタンスから書いている人は初めてかもしれない。みんな牧野氏大好き!富太郎ラヴ!な人が多いから。(まあこの著者も最終的にはそうなんだろうが)富太郎って、ある意味「なんやねんこいつ」なんですよね。生まれは裕福、好きなことをさせてもらえる環境に育って、頭は良いし、絵は上手いし、人間関係に恵まれてどこでもなんとかなっていくし、最愛の奥さんはいるし、子沢山だし…。学歴がないことやお金がないことで苦労はするけれど、評価され続けていた。「なんやねんこのチートキャラ」ってなるんですよ。朝ドラではそこらへんの塩梅が難しいと脚本家の方が『われらの牧野富太郎!』の対談で仰ってました。だから、身体が弱かったというところを、思いっきり身体が弱かった設定にしたり。マイナスを付与しないと、おひさまを向いて芽吹く植物みたいに、ぐんぐん伸びていってしまう。それがこの人の魅力であるのだけれど。だから私、ユーシー(ドラマの矢田部教授)とか、東大植物学教室の人の気持ち、分かるなあと思う。「すき」だけではいられなくて、たくさん身につけた重しと鎧。でもそんなもの関係ないと、「すき」の気持ちのまま、身軽に走っていく人がいたら。自分のあとからきたそいつが、軽装でまっすぐ前だけ向いて走り抜けていったなら。羨ましくて、妬ましくて、足を引っ掛けて転ばしてやりたくなっただろう。そうはいられないことを、この人に託した人は、彼の味方だった。そうはいられないことを、この人に許せなかった人は、敵だった。この本は、第二章の「牧野富太郎をとりまく人々」が面白かった。よくここまで調べたな。というかこの時代の知識人の繋がりがすごい。みんなどっかで繋がってるような。土方寧(ひじかた・やすし)の説明が私は面白くて、この人は法学者で、貴族議員も務めたんだけど、東京法学院大学で「相撲興行中は休講にします」と休講通知を出したり、ことあるごとに講義を休もうとしたり、毎回授業に30分遅刻すると宣言していたそうだ。相撲すきやったんやな…。笑あと、第三章で「小岩菖蒲園」に「ムジナモ発見の地」という記念碑が立っているというのも驚き。それ、知らん人がみたら「なにこれ」ってなるよね…。笑にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.23
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書名キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘 (講談社ノベルス) [ 西尾 維新 ]引用パパの戯言シリーズその50。一生考え続けなさい。答が出ないことを承知で。感想2023年134冊目★★★『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』から始まる「京都のハタチ」西尾維新の作品を、当時夢中になって読んだ中高生の諸君ーーー。さあ今回の主人公は、青色サヴァンと戯言遣いの「娘」だよ。レビュー見に行くとみんな「懐かしい」「嬉しい」と書いていて、なんだか同窓会に出席した気分だった(リアルに出席したことは一回もないのだが)。「久しぶりに読んだけどこの作者に一瞬で入っていくスイッチがある」ーーー分かる。読者の同朋に向け、「みんな元気で」と書いている方にはちょっと涙腺が緩んだ。あの時、抜けかけの乳歯みたいに不安定な子どもだった私たち。蛹の中でドロドロに溶けて、何になるかもわからないまま。けどみんな、ちゃんと生きて、おとなになった。そうしたらまた、こうやって出会えたりするんだね。20年後の新刊だ。という感慨がまずこみ上げてくる一冊。もはや内容関係ないやんけ。笑主人公である「娘」の名前は、玖渚盾(じゅん)。誇らしい盾。人類最強の哀川潤にあやかって名付けられた少女。戯言遣いの父からは、「パパの戯言シリーズ」という名言を100教えられ、ママからは絶対法則「機械に触るな。」を教えられ、私立澄百合学園で寮生活を送る平々凡々な女子高生。夏休みに実家に帰省しようとしたところ、道中を人類最強に拉致られる。向かう先は、玖渚城。そこで盾は、初めて対面する祖父母から9つの人工衛星の修理を依頼されるーーー。はい、そんで殺人事件が起きますので!もちろん第一作と同じ首斬りですよ!リサイクルはしないけど。内容はさらーっとしているし、動機は単純だし、トリックに至っては「それひとりで運べるか?」って思ったんですが、まあそんなんどうでもええんよ!ミステリーとして読んでないからな、西尾維新を。作中の「イピカイエ」が分からなかったのだけど、"Yippee-ki-yay"はカウボーイが愛馬で疾走する時に上げる熱狂的な歓声、掛け声で、映画「ダイハード」シリーズのマクレーン刑事の決め台詞なのね(Yahoo知恵袋)。「quod erat demonstrandum」も何?ってなったけど、これが「QED(証明終わり)」の綴りなのね!知らなかったわ!盾はぶっ飛んだキャラが多いなか、ふつうの女子高生感があって良かった。まあ最後にはとんでもなく最強な設定が付与されていることが明らかになるんだけど。従姉妹の遠ちゃんとも、引き続き仲良くしてほしいなあ。その昔、本を読んでいる時、その世界に没頭するほど悲しくなった。読みかけの本を閉じて、残りのページ数が減っていくほどに、もう彼らには会えなくなるのだと、その後の彼らを知ることは出来ないのだと思って。スピンオフ、サイドストーリー、続編には否定的な見方やファンもいることを承知で。でもさ、やっぱり彼らにまた会えるのは、嬉しいよね。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.22
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書名ゆうべの食卓 [ 角田光代 ]目次■明日の家族明日の家族/二十歳の新年/私たちのお弁当■パパ飯ママ飯パパ飯ママ飯/あたらしい家族/新ユニット結成■グラタンバトングラタンバトン/彼女のお弁当/あの日の先■それぞれの夢それぞれの夢/彼女の恋と餅きんちゃく/帰り道の時間■はじめての引っ越しはじめての引っ越し/二度目の引っ越し/最後の引っ越し■充足のすきま充足のすきま/相性さまざま/私の流儀■彼女のレシピブック彼女のレシピブック/前世と現世と夏/レシピの旅■ようこそ料理界へようこそ料理界へ/料理界の、その奥へ/料理界、それすなわち■だいじなのは基本の調味料だいじなのは基本の調味料/それぞれの日々/いちばんの幸せ■私の無敵な妹私の無敵な妹/「ひとりで、たのしく」計画/あたらしくなる私たち■私たちのちいさな歴史私たちのちいさな歴史/青空の下の食卓/食卓の記憶引用「わかる、若いときってなぜか極端に考えちゃうよね」野口さんは空を仰ぎながらおおらかな口調で言う。「でもだれも、どっちかにしなくちゃいけないなんて言ってないから。芝居の神さまも家庭の神さまもそんなこと言ってない。だからね、手にしたいと思ったものにはぜんぶ手をのばせばいいんだよ。なんとかなるから。もう無理だって思っても、不思議となんとかなるのよね」感想2023年133冊目★★★2020年7月2日号〜2023年2月17日号から『オレンジページ』に掲載されていたもの。タイトルから、てっきり角田さんの食事エッセイだと思っていたら、短編集だった。「隔週ごと発行の雑誌にあわせ、ストーリーを上下に分け、3ヶ月おなじ登場人物を描く」という連載だったそうだ。オレンジページの特集とも絡めた題材にしていたのだって。それは面白いだろうなあ。いろんな人たちのごはん作りの物語。子どもたちが巣立ったあとの、夫婦ふたりのお節から始まり…。卓ドンごはん(フライパンに野菜と肉を重ねて蒸し焼きにしてどーんとそのまま出す料理)や、休日に作っておく自家製ミールキット(下味をつけたお肉のキットと、野菜類やきのこ類のキット)も作中に登場する。卓ドンはやってるなあ。フライパンはもはやそのままアツアツで出せる皿だと思ってる。笑ミールキットは、挫折しました。やったらいいんだろうとは思うんだけどさ…。朝に野菜のカットを済ませておけば楽というのもわかっているんだけど、できない。朝はギリギリまで自分の時間を満喫したくて。結局、帰宅後にバタバタとご飯を作って、食べるの遅くなると寝るのも遅くなって…。この本の中では、私は、元妻と現妻がレシピブックを通じてかすかに繋がる「彼女のレシピブック」が良かった。こういう、当人たちの知らないところで、実は世界が繋がっている…という構成が好き。あとは、やっぱり「ママ」属性の人の話に無条件に弱い。「彼女のお弁当」に登場する佳苗。タウン情報誌を発行している制作会社で契約社員として働いている。娘が小学生の頃は、自分が一生この先ヨガをやったりせずに年老いていくんだと思っていた。なんでもよかった、自分だけの時間が持てるのなら。娘が社会人になった今、私はもうなんでも始められる。なのに、自分だけの時間が持てることが、さみしい。「さみしいって、ぜいたくな気持ちなんだな。」と、佳苗は思う。私も今、「ひとり」になりたくて仕方がない。今年の誕生日に「プレゼント何がほしい?」と娘にきかれ、「ひとりの時間」と答えた。笑子供の頃からずっと、ひとりでいることが好きだった。ひとりのときの私の世界は、広く、深く、限りがない。それは、自由であるということなんだろう。どこへ行っても、何をしてもいい。誰かと相対するときに演じる「私」ではない、わたし。今は制約付きの生活の中で、ひとりになることなんて、子どもが起きてくるまでの朝の時間しかなくてーーー夏はおひさまが昇るのがはやくて大好きだーーー時々発狂しそうになる。それはもうひとりの「わたし」がいなくなってしまったような。いつの日か、私はまた「わたし」を取り戻すんだろうか。今はとてもそんな日が訪れるなんて想像し得ないけれど。その時私はひとりになって、さみしいと思うんだろうか。大の字で床に寝転がって、「自由だー!!!」と叫んだあとに。夕飯をカップラーメンで済ませて、レイトショーの映画を見に行って。ふと思い立って休日にひとりで遠出して一泊してきたりして。なんでもひとりで出来るわくわくに胸を高鳴らせたあと、「さみしい」と、つぶやくのかな。その贅沢を。引用部は、「それぞれの日々」から。こちらは、役者を目指すナズナが、芝居をしながら結婚して子育てもしている先輩ベテラン女優にかけられた言葉。・かあさんの暮らしマネジメント [ 一田憲子 ]の言葉を思い出した。やれるかやれないかじゃなく、まず「やる」と決めること。いつか、いつかを待つこともひとつだけど、いつ死ぬか分からんのやし、今は今で大事にせんとな。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.21
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書名未来の年表 業界大変化 瀬戸際の日本で起きること (講談社現代新書) [ 河合 雅司 ]目次序章 人口減少が日本にトドメを刺す前に第1部 人口減少日本のリアル●革新的ヒット商品が誕生しなくなるーー製造業界に起きること●整備士不足で事故を起こしても車が直らないーー自動車産業に起きること●IT人材80万人不足で銀行トラブル続出ーー金融業界に起きること●地方紙・ローカルテレビが消える日ーー小売業界とご当地企業に起きること●ドライバー不足で10億トンの荷物が運べないーー物流業界に起きること●みかんの主力産地が東北になる日ーー農業と食品メーカーに起きること●30代が減って新築住宅が売れなくなるーー住宅業界に起きること●老朽化した道路が直らず放置されるーー建設業界に起きること●駅が電車に乗るだけの場所ではなくなるーー鉄道業界に起きること●赤字は続くよどこまでもーーローカル線に起きること●地方に住むと水道代が高くつくーー生活インフラに起きること●2030年頃には「患者不足」に陥るーー医療業界に起きること1●「開業医は儲かる」という神話の崩壊ーー医療業界に起きること2●多死社会なのに「寺院消滅」の危機ーー寺院業界に起きること●会葬者がいなくなり、「直葬」が一般化ーー葬儀業界に起きること●「ごみ難民」が多発、20キロ通学の小学生が増加ーー地方公務員に起きること●60代の自衛官が80~90代の命を守るーー安全を守る仕事に起こること第2部 戦略的に縮むための「未来のトリセツ」(10のステップ)ステップ1 量的拡大モデルと決別するステップ2 残す事業とやめる事業を選別するステップ3 製品・サービスの付加価値を高めるステップ4 無形資産投資でブランド力を高めるステップ5 1人あたりの労働生産性を向上させるステップ6 全従業員のスキルアップを図るステップ7 年功序列の人事制度をやめるステップ8 若者を分散させないようにするステップ9 「多極分散」ではなく「多極集中」で商圏を維持するステップ10 輸出相手国の将来人口を把握する感想2023年132冊目★★・未来の年表 人口減少日本でこれから起きること [ 河合 雅司 ]・未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること [ 河合 雅司 ]を読んで、その後もシリーズ色々出ていたみたいなんだけど、今回業界ごとの新刊が出ていたので読んでみた。第1作を読んだほどの衝撃はなく、データだけ見るともうこの国お先真っ暗だな!ってなるし、結論は結局一緒で、高価値のものを適正価格で海外へ売るってことになるのか。異次元の子育て改革。と、聞いて鼻で笑っていたんだけど、内容を見れば、まあこれまでを思えばちょっと「マジ」になったんだなという感じだ。マジでマシにしようとしてる人が背後にいるんだな。でもそれが通るようになったのも、「消費者と生産者がいなくなる」ということにようやく危機感を覚えたからなんだろうね。私はもう遅いと思うけどな。産めよ育てよ。「彼ら」は、完成品がほしいんだろうな。戦うための兵隊を欲しがったみたいに。けれど自分が子どもを育ててみると、そういう世界じゃないというか、論点がずれていると感じる。毎月ちょっと増額してお金貰えるからって、3人め産むか?たとえばさらに進んで、保育園から大学まですべて無償であったとして、それでも私はたぶん産まないんじゃないかと思う。そういえば2人めが生まれたばかりの頃、「3人めもほしいなあ」と思っていたときの気持ち、いつの間にかすっかりなくなった。今思えばあれはホルモンがなせるわざだったのか。私はかき氷みたいだ、と思った。さくさくとスプーンで削り取られて、溶けていく。子供二人を保育園から連れて帰っている時に、ふと「もう私はこれ以上、誰にも私を奪われたくない」と思った。その時、3人めがほしいという気持ちが消えてなくなった。私はママになるのに向いていなかったんだろう。2人のママになってから言うのもなんだけれど。産めよ増えよ地に満ちよ。 これだけやってやるんだから、結婚して、女は子どもを3人産んでくれ。そして仕事ももちろんしてくれ。管理職にもなってくれ。男が産めるようになってから言えよ。と、思っちゃうんだよね。人類は衰退しました。小さく縮んでいけばいいじゃないか、と斜陽の国で思ってはいけないんだろうか。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.20
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書名われらの牧野富太郎! [ いとうせいこう ]目次牧野富太郎博士、われらのヒーロー!1 牧野博士ヒストリー2 プランツ・パーティ!!!3 われらの牧野富太郎!4 長田育恵×いとうせいこうー牧野博士の「らんまん人生」を語り尽くそう5 われらの牧野植物園ガイド6 牧野富太郎とめぐる植物の旅in高知7 牧野博士のたのしい蔵書8 牧野富太郎、驚異のセンス付録 植物採集行進曲引用でもいつも、誰かが手をさしのべてくださるんです。それはもう不思議なほどで。みなさん、ひょっとしたら夢を託すような気持ちがおありになったのかもしれませんね。自身は世間に折り合いをつけて生きているが、あの男は傷だらけになっても幼い頃の志のままに道を突き進んでいる。しかも楽しそうに。どうか、そのまま生き抜いてみせてくれって。感想2023年131冊目★★★★いとうせいこうさん、確か植物がお好きで、ネットで何かそういう連載をしていらっしゃたのをずいぶん昔に読んだ記憶がある。(ほぼ日のコンテンツだったかな?)そこで、道やらに空き地に「余白」があると、すぐにプランターを並べて植物で埋め尽くす人たちのことを「花と緑のテロリスト」と呼んでいたことを印象深く覚えている。今回の「らんまん」にも登場されて、いとうせいこうさんは里中博士を演じていらしましたね。この本は、牧野愛が炸裂した一冊。とにかく執筆陣が豪華で、「我らがヒーロー」である牧野博士を敬愛する気持ちがたくさん詰まっていて、豪華な二次創作ファンブックという感じだった。ドラマにあわせて雨後の筍のごとく出版されてる牧野本とは一線を画す。戦時中に学徒動員がかかっていた学生が、牧野先生と出会ったときの話を語る。先生は、日本中の採集をするために、私の家に2枚標本を送ってくださいと言っていたのだそうだ。同定料は無料。1枚は名前をつけてお返しします、と。牧野植物園の整備をされていた方のお話では、公園整備にお金をかけるだけではだめなんだ、という話が興味深かった。それでは管理する人がいないから、地元の人とタネを育てるところからやる。造園業者ではなく、地域の人を育てる。佐川町は今では、「まちまるごと植物園」という取り組みをしている。スエコザサが入った「マキノジン」というお酒を作っているのも知らず。どんな味がするんだろう。飲んでみたいな。ドラマの脚本家の方との対談も掲載されていて、ドラマは出会いの連続が最後には図鑑のように見渡せるというコンセプトなんですって。ああ、たしかに毎週植物のタイトルがついていて、出会いがありますねえ。そして牧野博士をモデルにした小説『ボタニカ』の朝井まかてさんが、奥さん視点でインタビューに応じている形式で書いた描き下ろし(引用部)も。写真もたくさんあって、超満面の笑みとか、植物同好会の仲間と座り込んでいるときのとか、きのこ(ニギリタケ)を両手に持ってほっかむりして踊っている姿とか。おちゃめだなあ、マキノは。蔵書印も載っていて、「繇條書屋(ようじょうしょおく)」ってあるんですよ。ネットで調べたら「繇條とは草木が生い茂るという意味」なんだって。たぬきのねぐらと呼ばれた彼に相応しいな。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.19
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基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時はTOEIC870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「らじる★らじる」「NHKゴガク」)での学習がメイン。今週のふりかえり何の成果も!!得られませんでした!!今週はさあ、「ニュースで学ぶ現代英語」が再放送週だったんですよ。で、反訳(日本語を英語に直す)とか洋書(オーディオブック聞きながら読む)とかやろうと思ってたんですよ。そうじゃなかったら小説書いたりしようと思ってたんですよ。せんかったな。なんならまだ先々週の反訳トレーニング全部終わってないからな。人間やることなかったらあかん。ルーティン崩れたらもうなし崩し的に崩れていくな。ダダ滑りやな。残業と飲み会と飲み会と頭痛と咽喉痛と肩こりと首こりがさ…(言い訳)。ほら、ネット漫画とかネット漫画とか寝不足とか寝すぎでさ…(言い訳)。途中からもう開き直って、「今週はもう徹底的にサボってやるぜ!」という心意気やったもんね。「私は今週、『なにもしない』をしているんだ」って贅沢な気分を味わっているふりをしていたもの。欺瞞に満ち満ちている。NHKの英語ニュースや、BBCのニュースの聞き流しはそれでも何とかやってました。「中高生の基礎英語」「ラジオ英会話」もリアルタイムで聞いていました。ほんまそれだけ。来週から心を入れ替えてルーチンワークに戻ります。来週のニュースで学ぶ「現代英語」月曜日放送分藤井六冠 名人戦制し史上最年少で七冠SHOGI STAR FUJII SETS YET ANOTHER RECORD火曜日放送分米 国債の債務不履行を回避U.S. AVOIDS DEFAULT AFTER SENATE PASSES DEBT CEILING BILL水曜日放送分学校の授業にAI技術をJAPANESE FIRMS DEVELOP AI SYSTEMS FOR EDUCATION木曜日放送分トヨタ 米でEV向け電池工場に追加投資TOYOTA BOOSTS INVESTMENT IN N. CAROLINA BATTERY PLANT金曜日放送分政府の花粉症対策まとまるJAPAN TO TACKLE HAY FEVER BY CUTTING DOWN MORE CEDAR今週のつぶやき朝時間が勉強時間なのに、布団でダラダラと3時間ネット漫画を読み耽る。朝活頓挫。そして時間がなくなり日中は出来ない…。というわけで、子どもにクッキー作りさせてる横で「ニュースで学ぶ現代英語」書写。作業が細切れになると写し間違えるので、chromeの拡張機能で自動読み上げを入れて、写し終わったあとに機械読み上げでチェック。いやあ、最近の機械生成の音声って本当にナチュラルになったよなあ。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.18
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書名書楼弔堂 待宵 [ 京極 夏彦 ]引用「あんた、江戸の昔のことォ聞きたがるがな。昔ってのも、この森みてぇなものだぞ。遠くから見りゃ綺麗だが、踏み込んだら道も何もねえ。昔は昔の理で出来てるからな。今の理は通じねえ。江戸の理屈は江戸を生きた者でねぇと解らねえのよ。解るところもあるのかもしれねえけどな、解らねえもんは解らねえよ」感想2023年130冊目★★★ひさびさの京極夏彦レンガ本!とわくわくして開いたら、余白多いし文字大きいし二段組じゃなかったので、文字量はそんなに多くなかったです。なのでみんな安心して手に取ってください!笑この本の表紙は、オスカー・ワイルドの「サロメ」。これは、・標本作家 [ 小川楽喜 ]で重要なキーになっていた作品。そしてこの小説、「約6年ぶり、待望のシリーズ第3弾!」だったよ。読み終えてから気付いたよ。第一作は明治20年なかば、第二作は明治30年代初頭。今回の舞台は、明治30年代後半。これいつか、昭和の京極堂まで到達するんだろうか。だらだらとした坂の途中にある甘酒屋の店主は、坂の上にある「どんな本でもある」という書店を訊ね来る客人たちを成り行き上店まで案内する。徳富蘇峰、岡本綺堂、竹久夢二。誰しもその人だけの一冊があると店主は言うーーー。○本たちの墓場、「弔」の提灯を掲げた楼閣。イメージがまずかっこいい。舞台もまあ、京極堂シリーズを読んでいると「あそこの」と思うよね。入れ代わり立ち代わり、著名人が登場するという意味では、・名探偵の生まれる夜 大正謎百景 [ 青柳碧人 ]みたいでもあったかな。これは大正時代だけれど。「操觚者(そうこしゃ)」というのは始めて知った言葉だった。「文筆に従事する人。著述者、編集者、新聞・雑誌の記者など。操觚家。」(コトバンク)「觚」は四角い木札。古代中国でこれに文字を書いたところから。(goo辞書)「四十二の二つ子」(親の厄年に二歳になる男児は親を食い殺す)というのも初耳でした。「四二に二を加えると四四で「死し」となるのを忌むからか」(コトバンク)女児はかえって良いというのは何故なんだろうか…。○過去を背負った甘酒屋の主人。各章で彼の過去に何があったのか匂わされ、最後に明かされる。藤田五郎が登場した瞬間、「!」ってなったよね。そりゃあもう、あれじゃないですが。「るろうに剣心」の頃から藤田五郎といえば。斎藤一。新選組。永倉新八の日記を探す彼に、甘酒屋は言う。自分は影として、坂本龍馬を斬った。人斬りの咎人。藤田も、永倉も、それぞれに自分のやり方で、過去を持って生きる。生き長らえる。そのことに対する、葛藤。私は大河ドラマ「新選組!」で新選組にハマり、沖田総司ラブ!!だったから、最後まで追いかけてないんですよ。だって、総司は途中で亡くなってしまうから。そのあとに戦い続けた人は、どうなったんだろうね。生き残った人は、新しい世を生きた人は。血の臭いを嗅ぎ分けられるままに、歳を重ねて。京都まで鉄道が走る。瓦斯が、電気が、世を変えていく。そうか、そうだよね。この時代、電気はなかったのだ。当たり前過ぎて忘れていた。ドラマ「らんまん」も今ちょうど明治初期あたりで、竹雄と若が同居する長屋では、竹雄が蝋燭、若が油を使っていた。甘坂屋の店主は、変わっていく世界にあらがっているように思う。人斬りである自分は、間違えたのだろう。殺して殺して殺して、けれどそれは誤りとなって。錦の御旗は翻り、賊軍と呼ばれ逃げる。間違えたその上に出来上がった新しい世。ならば俺たちがしたことは何だったのか。世界を歪めただけだったのか。店主は自分を貶め、甚振っているように見える。彼は恐れている。流れていくことに、流されていくことに、そうして忘れることに。そして世では、また新しい戦(日露戦争)が始まるのだ。絵描きになる前の竹久夢二が言う。僕は世界を美しく観たい、けれど戦争だけは美化してはいけないように感じたと。弔堂も気持ちはわかると言う。○今、令和の時代になって。それでも戦が行われている。その戦争は美化されてはいないのだろうか。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.17
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書名りゆうがあります (PHPわたしのえほん) [ ヨシタケシンスケ ]感想2023年129冊目★★★はなくそをほじっちゃうのだって、理由があるんだよ。という、子どもの説明の物語。私は数ある言い訳のなかで、ストローをぶくぶくしちゃうのは、「いろいろ あるけど、なんとか げんきに やっています」と、かみさまに ほうこくするための、せかいきょうつうの サインだから。が好きでした。この本を読もうと思ったのは、前に「『子ども』という存在」みたいな講演を聞いたあとに、私って結局その子の「結果」しか見ていないよなと思ったから。たとえば、朝に子どもが牛乳を椅子の上に置いて、派手に零したとするじゃないですか。どうする?私なら、「あーーーーーーー!!!!」ってめっちゃ叫んで、「なんで椅子の上にコップ置くの!!」って言って、「あーもう床びしょびしょやん!」「服もまた着替えなあかんやろ!!」「はよ着替えて!!」「さっきので牛乳もうないで!!!」みたいな感じになっちゃうわけですよねー。自分で書いてて嫌になるわー。それで、ここに何が欠落しているかっていうと、「りゆうがあります」なのですよ。子どもは、子どもなりの考えと理由があって、椅子の上に置いたわけですね。まあその試みは失敗して、牛乳零しちゃったわけだけど。それでさっきの私は、ひとつも、これっぽっちも、そこを訊いてないわけ。もしかしたら牛乳零したこと自体が目的だったかもしれないのに。私、前に書いたんですけど、2019.03.16「理想の子育てをあらわす言葉」子どもが何か夢中でやっているとき(それはたいがい、大人から見たら「なんでそんなことしてんねん」って場面捉えてコラァ!って言うようなことなんですが)、それを脊髄反射的に怒るんじゃなく、「信じて待つ」ということが出来るようになりたいんですよね。理由があるんだろ?戻しとけよって。まあその道程ははるか遠く、相変わらず「コラーッ!」って口を突いて出るんですけど。子どもとこの絵本を読んで、お互いに「りゆうがあります」って思えたら良いなと。結果だけを捉えて子どもを断罪しちゃうときって、疲れているときが多い。だから、ブチ切れてしまう時、「ああこれは、私は『怒りたくて怒ってる』んだな」と最近気づくようになりました。あんた疲れてるねんて。はよ寝たほうがいい。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.16
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書名しろがねの葉 [ 千早 茜 ]引用「隼人には野心もある。あいつには見返そうという意地が見え隠れしとる。悪いことじゃないが、躍起になれば目は曇る」喜兵衛の喋り方が変わる。土や岩肌に目を凝らす時のような顔をしている。「目が曇れば山に呑まれる。銀に目が眩んでも同じことじゃ。おまえはちゃんと眼(まなこ)をひらいておれ」感想2023年128冊目★★★第168回直木賞受賞作。表紙の感じから現代サスペンスかミステリだと思っていたら、まさかの江戸時代の石見銀山の話でした。上橋菜穂子さんの『精霊の守り人』が好きな人は好きな感じ。貧しい農村に生まれついたウメ。幼い頃から夜目がきくことを気味悪がられてきた。ある日、村を抜け出した父母とはぐれ、ウメは一人流れ着いた河原で光る葉を見つける。そこは、しろがね(銀)が算出される石見の山。鉱脈を見つける山師・喜兵衛はウメを自らの養い子とし、ウメは鉱山で働き始める。タイトルは、鉱脈を葉脈にたとえた内容から。私はてっきり、女であることを隠してとか、女であるのに鉱夫として働いて…という話なのかと思った。違った。銀山の話がメインではあるのだけど、私はそれよりも「女として生きること」の物語だなと思った。女になんて、なりたくない。いろんな物語で、日本の、外国の、過去の、未来の、現在の、物語で。何度も何度も何度も、その言葉を聞いた。初潮が始まる。血が流れる。汚れていると言われる。遠ざけられる。胸が膨らむ。身体が丸みを帯びる。男たちの視線を集める。危険だと言われる。誘惑していると言われる。選択の余地なんてない、不可逆の肉体的変化。女になんて、なりたくない。どうしてその逆はないんだろう、と子供の頃からずっと思ってた。男になんてなりたくないと、泣き叫ぶ男はいないのか。育ちゆく自らの身を呪いながら生きなければならない男は。この小説には、女形として踊る「菊」という少年が登場する。私はこの存在があることが、いいなと思った。男になんてなりたくない、と願っていた少年。銀山というこれまで読んだことのない舞台設定で、「ほおおおお」と感嘆の息を漏らしながら読んだのだけど、どうしてもウメのことがどうにも好きになれなくて、それは周りに隼人とかヨキとか龍とか菊とか、イケメンがみんなウメを好きという少女漫画もびっくりのハーレム状態だからだと思った…。(そういう読み方するのどうかと思うんだけどさ)にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.15
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書名子育てにマニュアルなし!(続) [ 吉野由美 ]目次第1章 私の家族 その後第2章 今どきの親たちの悩みに寄り添う第3章 吉野流子育てアドバイス Q&A第4章 私の人生修行ー高校・OL時代第5章 ホームヘルパーという仕事第6章 底なし果てなし吉野物語感想2023年127冊目★★★この人の本良いよ〜とオススメしてもらって読んだ本。しかし「続」しか図書館になく、前著にして初著書の方は読めずじまい。ステップファミリーで6人の子を持つことになった肝っ玉母さん。全編熊本弁で、それが味わい深い。ご本人はホームヘルパーをしながら、子育てにまつわる講演会などをたくさんやっていらしたよう。ホームページや公式サイトがあるのかなと思って探したけど見つからなかった。この本は2009年発刊なのでだいぶ古いんだよねえ…。いつだって前向きで全力。ビビリで人間が怖くて人間が嫌いな私からすると、この人みたいには百回生まれ変わってもなれそうにないんだけど(輪廻転生から解脱できなすぎる)、仰っていることは「そやなあ」と共感することがたくさんあった。「学校は安心して子どもばやるところ。だけん、『学校の先生がこやんしなはらんけんこやんなった』とか『どやんしてもらおう』と思って学校にやるなって。子どもがどんな体験をして、“宝物”ばもらって帰ってくるかという気持ちで学校にやれ」と言います。いやなこと持って帰ったって、それは子どもにとって宝物。学校ていうとは、そんんな宝物ば拾いに行くところだけんね。今から“宝石箱”の学校に行かせるわけよって話ばします。今って、消費者思考が強いというか、みーんな「お客様体質」だと思う。私も含め。これもまた、資本主義という社会の問題か。だから、サービスを受けられない、あるいはそれが平等じゃないという減点方式の視点になっている。お客様として受けられる当然のサービスという前提があるから、そこをクリアしていないと叩かれる。私がよく思うのは、危機事象時。避難所もそう。学校に対しても、教育そのものに対しても、そういう態度でいるんじゃないか。でも本当はそうじゃないんじゃないか?というか、そういうことでは限界があるし、窮屈じゃないか?ここからここまで私の陣地、私の受け持ち、私の責任。だからそこから先は知りません。自己責任ね。あるいは誰かを徹底的に責め立てるのも同じで。しんどいなあ、と思う。そこから出ることは出来ないんだろうか、と思う。しかしそれには「人間力」のようなものが必要となるわけで、私にはそれは備わっていないんだけども…(ごにょごにょ)。私は、自分の子育てを「実験」と思うとるとですよ。実験して成功するかせんかは、その子が決めるとです。実験だけん。『こら、失敗したばい』と思うたときは、やり直すとよか。「間違うたときがまたスタート」って思えばよかです。この方、この本を書いている時点で、お子さんがもうほとんど巣立っていて、一番下の子も高校生くらい。私は、自分の子供に思春期が訪れることが怖いんですけど、この本を読むと「そんなに身構えなくてもいいんかな」と思った。だってこんなお母さんでも子ども色々思ってすれ違って家出たりするんやもん。それで思うんですよ。たとえば、「子どもの反抗期がひどくなければいいなあ」とか、「悪いことしないでまっすぐ育ってくれたらいいなあ」って、結局自分のエゴだよな、って。面倒事で自分が悩んだり苦しんだりしたくないだけなんじゃないかって。それは、「いい子」であることを子どもに強いて、その子の気持ちを蔑ろにしているよね。思春期の頃、私は兄がわりと激しく反抗期をやっていたし、妹はずーっと不登校だし、真ん中の私は、母の相談役や聞き役として機能していて、だから自分の悩みや苦しみを外に噴き出すこともほぼなく、自分で考えて自分で決めて、全部自分の内側で完結させていたんです。手のかからない子、大丈夫な子。「いい子」のキャラでいたかったから。この子は本さえ与えていれば一人でも平気だから、と言われるのを聞くと誇らしかった。でも私は、ほんとうのことをひとつも言えないままだった。いまでもそうだ。(かといって、模範的ないい子だったかと言われたらそうじゃないし、親の認識はまた違うんだろう)子どもって「こやんせんならええね(こんなことしないといいけど)」と心配しとると、そうなったとき「うわー」って取り乱すばってん、「いつ、悪いことばしてくれるかね」って待っとってごらん。そら、楽しみだん(笑い)。「よしよし待っとった」ぐらいに考えとくと、何が起こったっちゃ怖くない、面白かというふうになるとですよ。大事なルールは、「我が子を否定しない」ということです。ぐさーっと胸に刺さるわ。私もさあ、そんなふうに思いたいなあ。娘や息子が、失敗を過度に恐れるのを見ると、「私のせいなのかな」と思う。夫と二人して「失敗しても良いのだ」と何度言い聞かせたって、私の本心がそうではないのじゃないか?面倒事を起こさない子が良いーーーそうじゃないと愛せないと思っているのでは?親が求める像があると、子どもはそれにあわせようとする。そして、それに合わない自分を隠して、殺そうとする。でも死にきれんよね、それがほんまの自分やからさ。こういう本を読んで、子どもの声を聞いて、ちょーっとずつ、ちょーっとずつ軌道修正しています。これから成長していく中で、いーっぱい問題があるでしょう。なにもないことなんて、まあ、ないわな。それはそれこそが問題やからな。その時に「待ってましたあ!」って言いたいねん。おろおろするやろうけど、どうすればいいかわからんやろうけど、それでも。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.14
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書名はい! こちら子ども記者相談室デス! [ かめおか子ども新聞 ]目次1章 子どもってどうしてこうなんでしょうか。(中1の息子に「クソババア」と言われ、ショックです。/好きなのに、練習しないのはなんでなの? ほか)2章 恋とか愛とか結婚って本当になんなんですか。(彼女に結婚をせまられて悩んでいます。アイドルが好きすぎて現実の男子に興味が持てません。 ほか)3章 どうしても自分のことが気になるんです。(肩こり、頭痛、目のかすみ、白髪…。老化が気になります!/部屋が片付けられません。どうしたら片付けられるようになりますか。 ほか)4章 大人になってもまだまだわからないことだらけです。(最近の若い人の考えについていけません。/環境汚染などが進むなか、添加物いっぱいの食べ物だらけの日本に不安でいっぱいです。 ほか)感想2023年126冊目★★★間違えて昨日アップしてたので再アップです!笑えー、ヨシタケシンスケさんの本じゃなく、彼は表紙絵と挿絵を描いているだけ。かめおか子ども新聞は、京都の亀岡で発行されている「子どもが取材して大人が読む」新聞。この本は、その「大人の悩みを子どもが解決する」という人気の相談コーナーをまとめた本。どの答えも味があっていいんだけど、私のお気に入りは「人生どん底です。もう嫌です。辛いことが多いです。」に対する答え。どん底があるからハッピーって感じられるんじゃないんですか?あのね、映画と一緒!最後がハッピーエンドならいいじゃん!途中が波乱万丈とか絶体絶命な方が映画としては面白いでしょ?だからいいじゃん。ヒット作品になるんちゃう?これね、偶然にも先日読んだ・夢をかなえるゾウ0 [ 水野敬也 ]と同じこと言ってるなあと思って。伏線いただきましたぁ!ほかにも、「恋が何かわからない」「死ぬのが怖い」といった大人のお悩み相談に、子供がズバズバ答えるんだけど、それがなんというか、核心なんよな。どこかで誰かがええ感じに書いている哲学書とかビジネス書とか自己啓発本とか、そういうのに偉人の言葉の引用として「結論」で書いてあるものと同じことが書いてあるの。つまるところ、まっすぐに物事の本質を見ると、同じ答えにたどり着くということなんだろうか。かめおか子ども新聞の運営の方法とか、活動がどうなっているとか、そこらへんについてはほとんど触れられていないので、私はもっとそこを詳しく知りたくなった。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.13
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書名老人ホテル [ 原田ひ香 ]引用昔から、天使は常識知らずを指摘されることに弱い。それをされると身体が震えて動けなくなってしまう。自分は変なんじゃないか、普通の人と違うんじゃないか、何もわかってないんじゃないか、普通の家と違うんじゃないか……それを感じると動けなくなってしまう。感想2023年125冊目★★★老人が働くホテルで、ひとりだけ若い女の子が入って……という話かと思ったら違った。生活保護が打ち切られないよう、就労が難しい理由を作るために妊娠を続けた母。天使(えんじぇる)は、その七人兄弟の末っ子として生まれた。子沢山の天使の一家は、「仲良し日村さん一家」としてテレビに取り上げられ、人気コンテンツとして消費されていた。しかし天使が小学二年生の時に事件が起きテレビ番組は打ち切られ、天使もやがて家を出る。キャバクラで働き始めた天使は、ある時ビルのオーナー・光子が「お金持ちになる方法」を教えてくれると言ったことを覚えていた。数年後、偶然オーナーだった彼女を見かけ、跡をつけた天使。1階に定宿として居住する老人たちが集められたホテルで、光子に近づくため清掃員として働き始める。内容としては徹底した節約→投資を勧める感じ。作者がすごく不動産投資推しなんですよねえ。そこが、前作・財布は踊る [ 原田ひ香 ]と、似たりよったりで、世の中にはいろんなお金の稼ぎ方があるわけだから、どうせ違うテーマで本を書くなら投資の方法も違うものにしたらいいんじゃないのか…と思った。私は不動産投資に否定的な方なので。どちらかというと、今回は出産シーンからずーっと撮影されてきた「天使」についての子どものプライバシーの問題とか(親の所属物のようにネット上にアップされ続ける子どもは、成長してから自分の過去を消すことが出来ない)、生活保護の不正受給がメインテーマという感じ。お母さんが天使の稼いだお金を持っていくくだり、・タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース [ 窪美澄 ]と既視感がすごくて、「あー」ってなった。結局、貧困の連鎖というのは、「お金がないこと」だけではないんだよな…。そして、それでも親に抗えない子供という存在。天使も、みかげも、誰か別の存在が、「ちゃんとした大人」が味方してくれて、サポートしてくれて、それを断ち切れた。しかしこの小説、最後はものすごく後味が悪いところで終わる。「えー、そうなっちゃうんだ…」っていう。羅生門で言うと、ニキビ気にしなくなったっていう。善と悪のはざまにあったものが、良い人たちとの出会いで善に向いていたはずなのに、結局お金の魔力によって悪に傾いてしまう。その時彼女をもとに戻してくれるものは、いない。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.12
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基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時はTOEIC870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「らじる★らじる」「NHKゴガク」)での学習がメイン。今週のふりかえり今週はおサボり気味でした。6月9日が誕生日でして、その日は早朝の英語学習を辞めて、一年ぶりに二次創作小説を書いてpixivにアップしてました。プロットなし、頭の中にほわほわしているイメージを頭からがしがし打って話を書くのに、私は大体1時間に2000字くらいなんですが、約2時間で小編が書けます。で、久々に「楽しいなあこれ」って思いました。(実際に読まれているかって言ったら読まれないし、評価もされないんだけどね!自己満!)英語勉強している時間、ブログ書いている時間も、楽しいのは楽しいんだけど、小説書くのってまた別の楽しさなんだよねえ…。二次創作熱が落ち着いているので、創作で何か書きたいなあ、と思いつつ。時間がね、ないんだよな。何かを止めないと。趣味だから別にいくら時間をかけてもいいのだけれど。まあそんなことを思い、翌日、翌々日もやる気が減退して低飛空モード。なろう系の小説を読んだり、ウェブ漫画を読んだりして(漫画が面白かったので、小説版も書籍で読むことにしました。『ふつつかな悪女ではございますが』ってやつです)。だらだらしつつ、ルーチンのノルマを溜めつつ、それをこなしつつ。今週のニュースで学ぶ「現代英語」月曜日放送分G7 各国首脳ら原爆資料館を訪問LEADERS WRAP UP FIRST DAY OF SUMMIT火曜日放送分ゼレンスキー氏 “バフムトかつての広島に似る”ZELENSKYY STRESSES RESOLVE TO DEFEND, REBUILD UKRAINE水曜日放送分“マリー・キュリー賞”に市川早紀さんMARIE CURIE AWARD HONORS JAPANESE FEMALE RESEARCHER木曜日放送分終盤国会 与野党の攻防激化もFACE-OFF IN DIET金曜日放送分英女王が贈呈 土佐藩士のサーベル見つかるSWORD PRESENTED BY QUEEN VICTORIA TO SAMURAI FOUND IN TOKYO来週のニュースで学ぶ「現代英語」来週はお休みです!ひゃっほー!反訳も溜まっているし、反訳の筆記もやりたいと思っていたので、そっちをやります。反訳トレーニングやってると、私は冠詞がすごくだめでして。「なんでこれaなの?」っていうところでネットで調べ出して全然先に進めなかったりする。ものすごく盛りだくさんかつ噛みごたえのある有り難い講座なのですが、週5回を全部きっちりやろうとすると、かなりのボリューム。週3日くらいで、間のお休みの日に反訳やシャドーイングの練習を出来たら私としてはペースがちょうど良いんだけども。今週のつぶやき年明けから体重がじわじわ増えてきて、体が重い。というわけで、寝る前の足パカを再開することにしました。前は、↑とストレッチ×2種類を組み合わせていたのですが、今回は足パカ3本立て。時間ないとか疲れているときは、1本でもOKとする。あと、洋書読みが「15分タイマーセット・辞書なし・音声聞きながら洋書を読む」になったので、立ってスクワットしたり、カーフレイズ(かかとの上下運動)をしながら読みます!あとあと、仕事のときの昼ごはんが「宅配生協で箱買いしたロングライフパン」だったのですが、それを「南雲式完全栄養食『スーパーライスボール』』」にします!今日具材買いに行く!(極端思考か)出来たら昼休みも「パン片手に噛りながら仕事」を止めて、散歩に出てウォーキングとかしたい。これ、一時期やろうとして結局挫折してるから。晩ごはんも白米モリモリ食べていたところ、味噌汁を用意することにし、ごはんは控えめにして腹八分目を心がけます…。もはや英語関係ないな!笑にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.11
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書名夢をかなえるゾウ0(ゼロ) [ 水野敬也 ]目次上司からパワハラにあっている「僕」。仕事をやめたいけれど、やめる勇気もない。そんなある日、僕は関西弁の神様に出会いーーー。ガネーシャの課題に向き合い、夢のない僕が、夢を見つけるまで。感想2023年124冊目★★★★昔読んだ『夢をかなえるゾウ』の新刊が出ているのを見つけて手に取った。初刊はなんと…2007年だった…うおう。俺、ずいぶん長く生きているな…。よみやすい物語スタイル×過去の自己啓発本まとめの形式の出始め?わかりやすく取り組みやすく、やる気になる(自分にもできそうな・変われそうな気になる)本だった。今回は、「0」とあるがシリーズ5冊目だった。間読んでない。間に何があったんだ。そしてシリーズがこれだけ出ていて買われているということは、本を読んでも実行できない人が多いということの証左ではないのか(私も含め)。「まあ、毎度の『おもろくてためになる系』の本やろ〜」と斜に構えて読み始めたら、がっつりストーリーラインにも取り込まれ、主人公を応援しながら(この子、BLなら受けでスパダリに出会ってデロデロに甘やかされつつも自分の芯を貫いて生きていってほしい感じ)、読み終わったときにはスッキリ前向きな気分になっていた。自己啓発本って、人生の清涼剤よな…。関西弁の神様・ガネーシャ(教師役)のキャラクターも良いのだけれど、私はなんといっても夢を食べるバクちゃんの痛烈な比喩がツボにはまりました。だいすき、バクちゃん。西尾維新に通じるものがある。人間ちゅうのはな、経験してへんことにはどこまでも不安を広げまうもんやねん。そんで、不安が大きゅうなればなるほど、ますます行動できへんようになる。その結果、世の中のほとんどの人が、『不安で作られた鉄格子』に囲まれたまま一生を過ごしていくことになるんやで。このガネーシャの言葉は、本当にそうだなと思った。自分が経験したことは、どんなものかわかっている。そこには自分が操縦桿を握っているという「コントロール感」がある。けれど経験したことのない「未知」は、海の物とも山の物ともつかぬから、怖い。だから人は「既知」の安全地帯の中に留まろうとする。その中にいれば安心だから。それが自分の望みならば、本当にそれで良いのであれば、そこにいればいい。けれど本当はそこから出たいのに、不安だから「ここにいなくちゃ」と思っているのだとしたら。『失敗したくない』『嫌な思いをしたくない』という思いに人生の手綱を握られてしまっているからだ!(略)そして、それこそが、人生で最も確実に失敗し、嫌な思いをする方法なのだよ!(略)最高の『楽しい』は、必ず『分からない』を含む私、この思いがすごく強い。失敗したくない、嫌な思いをしたくない。恥をかきたくない。嗤われたくない。傷つきたくない。だから、知っているところだけを踏んで歩く。過去の経験に照らし合わせて、あるいは得た知識を総動員して。でもね、無理なんだよね。どんなに人真似をしようと目を凝らしても、耳を澄ませても。私がやるときには、私だから。失敗して、嫌な思いをして、恥をかいて、嗤われて、傷ついて、生きていくしかないんだよね。最近ようやく、本当にようやく、そのことが分かってきた。トライ&エラー。エラー、エラー、エラー。転んで、起き上がる。次はもっとうまくやる。トライ、トライ、トライ。この本の中でも、『実物を見る』ことの大切さを説く。「考える」と「経験する」を両方大事にするってのはしんどい作業だ。どっちかに偏っちまえば自分を疑わずに済む。そっちの方が、断然楽なんだよ。本をね、読んでいたいんですよ。私は。そこなら私は傷つかずにいられる。箱庭の世界を眺めていられる。安全で安心な場所。浴びるほど読んで、失敗する回数を減らしたいの。ビビリだから。チキンだから。そのくせプライドは高いから。他の人の一挙手一投足を観察して、失敗しないようにしたいの。自分の失敗を許せないから。自分が嫌いだから。でもそうすると、「考える」だけに偏ってしまう。私には本当に、圧倒的に「経験する」が不足している。だから私は「体の動かし方」が分からない。人との関係が苦手だ、場の振る舞い方か分からない。それは身体的なものでもある、と最近感じている。・ものがわかるということ [ 養老孟司 ]で養老先生も言っていた。学習とは反復運動にほかならない。型を覚え、繰り返す。それは失敗の連続だ。失敗、失敗、失敗の連続。心が挫けそう!(「ピタゴラスイッチ 装置153番のマーチ」)それらのすべてに向かって言いなさい。『君たちは、伏線だ』と。これらは自分が夢を見つけるというーー自分が幸せになるというーー人生のドラマを最高に盛り上げるための必要不可欠な伏線なのだと!(略)もし、そう思えなかったとしても!思うために、できる限りのことをしなさい!この考え方は、新しいなと思った。その意味は、自分を信じることだと言う。確かに、伏線だと思うことは、何があっても自分がそれを乗り越えられると信じることだろう。そうか、伏線か。落ち込んでばかり居るけれど、これも全部伏線だな!ストレスで左目が痙攣するけど、これも全部伏線だな!伏線いただきましたぁ!!!艱難辛苦汝を玉にす!笑「苦手な人の信念を読み取ることは、共感の幅を広げる」というところも良かった。ほんまに嫌いな人がおっても、ふと「あれ、でもこれ自分もやな」と思う時がある。人の振り見て我が振り直せ。あるいは自分が新しい経験をしたときに、「あ、もしかしてあの時あの人もそうだったのかな」と分かることもある。だから、その時の感情ですべてを固定して決めつけてしまってはいけないな。今は無理でも、将来この「いやなきもち」に意味を見いだせるかもしれない。伏線いただきましたぁ!笑本の中で紹介されていた詩サム・レヴェンソン「時を超えた美しさの秘密」小曽根俊子「花」も良かったです。何度も登場したヴィクトール・フランクル『夜と霧』と、カズオ・イシグロの『日の名残り』も読んでみたいな。巻末の語彙解説も面白かった。山本五十六の「やってみせ〜」の言葉に続きがあったのは知らなかった。るるぶは「見る・着る・遊ぶ」の語尾をとったものだったのね!(今は「見る・食べる・遊ぶ」)スティーブ・ジョブズがイッセイ・ミヤケのタートル着てたのは、ソニーの国内工場を訪れた時の制服(三宅一生デザイン)を参考にしてた(アップルの制服導入は反対されたからひとりで着てた)のか…。小僧寿しの名前の由来が志賀直哉の「小僧の神様」だったとは。読んでいる途中は、本の主人公である「僕」と一緒に、変わっていっているような気がする。そうして読み終えたあとには、すこし世界が明るく見えるようになっている。そんな本。でも、読むだけじゃだめで、考えるだけじゃだめで。この本に書いてあること、ひとつでもやってみて始めて、それが「経験」になる。新しいことを試してみよう。そうして不安で作られた鉄格子を出よう。主人公の「僕」には夢がない。それで、私の夢ってなんだろうと考えた。その時思い出したのが、ある人に先日「早期退職したい」という話をしたときのこと。「そんな早く辞めてどうするの?絶対暇だよ。やることないよ」と言われて、答えたのが、「今この自分で、この職業で、こうやって働いているのは、これまでの選択の結果の『私』でしょ?私は、『そうでなかった私』を見に行きたいんです。『選ばなかった私』を回収にいきたいというか」だから、いいなと思っていたいろんな仕事とか、いろんな仕事でないことを、やってみたいんだ。向いてないと思っていることが本当に出来ないのか試してみたい。向いていると思っていることが本当に楽しいのか試してみたい。と、自分で答えて自分の答えにびっくりして。笑そうか、私はそうしたいんだ、と思った。「辞めたらもう、今みたいな収入はもう得られないよ」「子どももまだ小さいのに、辞められないよ」と言われて、「そうですよね〜」と笑ったんだけど。待ってろよ、私でなかったたくさんの「私」たち。「わからない」の先に待つ過去の「未来」。いつか、迎えに行くからね。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.10
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2023年5月に読んだ本まとめ100.標本作家 [ 小川楽喜 ]101.タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース [ 窪美澄 ]102.主婦である私がマルクスの「資本論」を読んだら [ チョン・アウン ]103.ピアノの先生のための時間管理術 [ 藤拓弘 ]104.牧野富太郎自叙伝 [ 牧野富太郎 ]105.牧野富太郎の恋 [ 長尾剛 ]106.時間を「うまく使う人」と「追われる人」の習慣 [ 滝井いづみ ]107.英語と日本人 挫折と希望の二〇〇年 [ 江利川春雄 ]108.素晴らしきお菓子缶の世界 [ 中田ぷう ]109.旅するインテリア Pieces of Travel [ 口尾麻美 ]110.無敵!のズボラルーティン [ timo ]111.丁寧に暮らしている暇はないけれど。 [ 一田憲子 ]112.年収443万円 安すぎる国の絶望的な生活 [ 小林美希 ]113.見果てぬ王道 [ 川越宗一 ]114.パックン式お金の育て方 [ パトリック・ハーラン ]115.あんなにあんなに [ ヨシタケシンスケ ]116.牧野富太郎と寿衛 その言葉と人生 [ 四條たか子 ]117.私のものではない国で [ 温又柔 ]118.栞と嘘の季節 [ 米澤穂信 ]119.キットとパーシー [ キャット・セバスチャン ]120.好きを生きる 天真らんまんに壁を乗り越えて [ 牧野富太郎 ]121.今夜世界が終わったとしても、ここにはお知らせが来そうにない。 [ 石澤義裕 ]122.名探偵の生まれる夜 大正謎百景 [ 青柳碧人 ]123.ものがわかるということ [ 養老孟司 ]5月に読んだ本は、24冊でした。朝ドラ「らんまん」にハマっていることがよくわかりますね。笑あ、ちなみに6月9日でレベル37になりました!いやもうレベル37てすごない?大概の敵は倒せそうじゃない?やばない?5月終了時点での2023年ベスト10冊1月005.87歳、古い団地で愉しむひとりの暮らし [ 多良美智子 ]007.テヘランでロリータを読む [アーザル・ナフィーシー]026.自分の意見で生きていこう 「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ [ ちきりん ]2月036.もしも彼女が関ヶ原を戦ったら [ 眞邊明人 ]045.目の見えない白鳥さんとアートを見にいく [ 川内有緒 ]3月056.編めば編むほどわたしはわたしになっていった [ 三國万里子 ]058.パリの空の下で、息子とぼくの3000日 [ 辻仁成 ]4月076.人新世の「資本論」 [ 斎藤幸平 ]084.語学の天才まで1億光年 [ 高野秀行 ]5月107.英語と日本人 挫折と希望の二〇〇年 [ 江利川春雄 ]5月は1冊を追加。年間10冊なので、4月から1冊を減。2023年の課題図書 進捗状況2023.01.03「2023年の課題図書48冊」えー、5月は零でした!だってさあ、本読むときってさあ、ごはん食べるのに似てるやん?そのとき食べたいものって体調とか気候とか懐具合とかで変わるやん?これから読みたい本小説夜空に浮かぶ欠けた月たち【電子書籍】[ 窪 美澄 ]窪さんの新刊。レモンと殺人鬼 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) [ くわがき あゆ ]第21回 『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作。本屋で平積みされていた。前情報なしで読みたい。うたかたモザイク [ 一穂 ミチ ]短編集。表紙の宝石が『汝、星のごとく』っぽい。コロナ漂流録 [ 海堂 尊 ]バチスタシリーズの白鳥&田口が好きで、新刊出てるんだ〜と思ってみたら「コロナ三部作の完結編」ですと。『コロナ黙示録 2020災厄の襲来』『コロナ狂騒録 2021五輪の饗宴』が去年の夏に出ていたの気づいてなかった〜。こっちから先に読まないとあかんかな〜?!あかんよな〜。成瀬は天下を取りにいく [ 宮島 未奈 ]本屋で平積みされていて、タイトルが気になった本。「新潮社主催新人賞で史上初の三冠に輝いた、圧巻のデビュー作」らしい。ミステリーかと思ったけど違うのか。27000冊ガーデン [ 大崎 梢 ]本、書店、図書館、出版社、作家…といった「本にまつわる物語」が大好き。この本は、学校図書館と学校司書が登場する物語ということでワクワク。エッセイほか自分流 光る個性の道を行く [ 辻仁成 ]辻さんのエッセイ新作。くもをさがす [ 西 加奈子 ]小説かと思ったら違った。カナダで、がんになった。「私は弱い。徹底的に弱い」。でもーーあなたに、これを読んでほしいと思った。祈りと決意に満ちた著者初のノンフィクション。月と散文 [ 又吉 直樹 ]これも小説かと思ったらエッセイ。闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由 [ ジェーン・スー ]ジェーン・スーさんの新刊。この間NHKの特集でも拝見して、「モヤモヤを言語化する」に納得。飽きっぽいから、愛っぽい [ 岸田 奈美 ]岸田さんのエッセイ。夕方のニュースのコメンテーターでよくお見かけしている。あさってより先は、見ない。【電子書籍】[ 山本ふみこ ]ひさびさの山本ふみこさん。本屋、地元に生きる [ 栗澤 順一 ]いずれ本屋は町から消えてしまうのか? 訪れるお客様を待つだけの商売はジリ貧のご時世。全国区の名物書店の外商員が手掛けたのは「本とのタッチポイントを町中に多数作ること」だったーー。なにそれ面白そう!という内容。『モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語』にも通じるものがありそう。これもまだ読んでないけど!笑2023年に読んだ本・2023年1月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年2月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年3月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年4月に読んだ本まとめ2019年から2022年に読んだ本・2019年に読んだ本213冊まとめ/ベスト10冊・2020年に読んだ本255冊まとめ/ベスト10冊・2021年に読んだ本310冊まとめ/ベスト10冊・2022年に読んだ本336冊まとめ/ベスト10冊にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.09
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書名ものがわかるということ (単行本) [ 養老 孟司 ]目次まえがき第一章 ものがわかるということ第二章 「自分がわかる」のウソ第一章 世間や他人とどうつき合うか第二章 常識やデータを疑ってみる第三章 自然の中で育つ、自然と共鳴するあとがき引用世の中のほうは、私のためにあるわけじゃありません。私たちが生まれてくる以前から世の中は先にあります。私の好き嫌いとは関係なく、すでに世の中は存在している。だったら、とりあえず受け入れるしかありません。それが大前提です。自分の責任で、自分の好みで、世の中が成り立っているわけじゃない。生まれてきたら、もうそこには世の中があった。言い方を換えれば、私たちは全員、世の中に遅刻してきています。世の中を生きていくということは、その中に巻き込まれていくことです。だったらうまく巻き込まれていくしかありません。感想2023年123冊目★★★★・世間とズレちゃうのはしょうがない [ 伊集院光×養老孟司 ]・養老先生、病院へ行く [ 養老孟司×中川恵一 ]・ヒトの壁 [ 養老孟司 ]・地球、この複雑なる惑星に暮らすこと [ 養老孟司×ヤマザキマリ ]・年寄りは本気だ はみ出し日本論 [ 養老孟司×池田清彦 ]・科学のカタチ [ 宮﨑徹×養老孟司 ]・養老先生、再び病院へ行く [ 養老孟司 ]養老先生の話が好きで、最近いろいろ読んでいます。この本は、これまで読んだ本のなかでも一番良かったかも。先日、「『子ども』という存在」みたいな内容の講演を聞く機会があり、「へええ!」「ほおお!」と色々刺激を受けたのだけれど、同時に違和感が拭えなかった。それは、彼ら(児童の発達を研究している人たちや、実際に現場で働いている人たち)の言う「子ども」という存在が、まるで私たち(大人)とは違う、別次元の異星人みたいだと思ったから。子どもは、すごい。そうなんだろう。けれど、彼らが語る「子ども」は、延長線上にある「私たち」(大人)とまるで繋がっているように思えなかった。隔絶された生き物。種が違うかのように。彼らは言う。子どもは自由であるべきだと。管理監督されるものではないと。子どもは指導される存在ではないと。ちょうどその後にこの本を読んで、その理由が分かった。子どもは、「自然」だからだ。都会には、人間が作ったものしかない。自然は、人間の管理監督下に置かれるものだ。社会的・経済的価値があれば有用とされ、そうでないものは邪魔者扱いされる。養老先生は、都会の暮らしを「ああすれば、こうなる」合理性が徹底的に追求された社会だと言う。都会において、幼児期はいきなり大人になれないから「やむを得ない」必要悪の時期に過ぎない。しかし、「どうなるかわからない」「どうすればいいかわからない」、計算しても結果がでない、それが自然であり、子どもなのだ。養老先生は、少子化と地方の過疎化は同じ現象だと言う。養老先生はまた、こうも述べる。情報化社会では、自分という存在が「情報」になる。一度出力されたら変わらない「不変なもの」になる。けれど本当は、人間は絶えず変わっていくものなのだ。不変が前提になると、人は死(変化)を理解できなくなる。そして情報化社会で一番苦労するのは、一番速やかに変化する人たち(子ども)である。大人は、子どもを管理しようとする。将来のために、「こうすれば、こうなる」ために。私はたぶん、その視点から「子ども」を見ていた。そのうえで、「よく管理する」ことを考えていた。無意識に。完成された存在(労働力のある大人)を前提にした、不動で不変が当然の世界。それは喩えるなら、「空き地」に建てるものを「より良い施設」にしようとするような。けれど先だっての講演でほかの人たちが言っていたのは、「自然」としての「子ども」だ。それは「空き地」ですらない。野山、里山みたいな、境界のないもの。養老先生は、自然(子ども)に対して出来ることは、ちゃんと世話して育てるための「手入れ」だけなのだと言う。私が、「子ども」と「大人」の間に隔絶を感じたのは、相反するものをひとつのラインに並べていたからだ。では私たち(大人)は、いつそう変化していったのだろう?徐々に、自然から自然でないものへ。で、ここらへんまで来て、ミヒャエル・エンデの『モモ』を思い出す。やっぱりこれって「資本主義」と無関係ではない。・人新世の「資本論」 [ 斎藤幸平 ]・主婦である私がマルクスの「資本論」を読んだら [ チョン・アウン ]少子化に対して「産めばお金を出す」という政策に「そういうことじゃないんだよな」と感じるのも、同じ根っこだろうか。あるいは二酸化炭素の排出量を取引することに対する違和感もまた。「ああすれば、こうなる」?○タイトルの『ものがわかるということ』。それっていったい、どういうことなのでしょうね。たくさん何かを知っていること?否。養老先生は、若い頃は勉強すればなんでも分かるようになると思っていたのだそうだ。自分がどこにいてもなじめない。世の中のことが分かっていないからだ。本のように世界を読めば、社会のことも人の心も、分かるようになるのではないかと。まえがきのこのくだり、幼い頃の私の渇望と同じで、社交的で人好きして人から好かれる(ように見える)養老先生もそうだったのかと驚いた。自分の心を読むためには、一度自分の外に出なければならない、と養老先生は言う。地球は青かったと知るように。自分が変わるためには、部分的に死んで生まれ変わることが必要であるーーー。細胞もそうだ。絶えず死に、生まれ変わっている。その上で私は私である。情報はそれを固定化してしまうんだろう。変わっていく自分でもなお自分であること、を許容しないというか。刹那の自分を「自分」とし、転向を、自己矛盾を許さない。前に読んだ本に、生きるとは下りのエスカレーターを絶えず登り続けていること、というような表現があった。そこにいて動かなければ、エスカレーターは進んでしまう。動いていないように見えるようで、動いている。変わり続けている。私は子供の頃、世界のマニュアルが欲しかった。この世界にある膨大な本を読めば、この世界のことが分かるのではないかと思った。いつ悲しめば良いのか、いつ泣けば良いのか、いつ笑えば良いのか。どう振る舞うのが正しいのか、眉を顰められないのか、叱責されないのか。祈るように、貪るように本を読んで、読んで、読んでーーー、分かったような気になっても、さっぱり分からない。分かったと思った次の瞬間には、新しい疑問が頭をもたげる。なぜ?どうして?世界は広く、私が知ることが出来るのは僅かばかりに過ぎない。「ああすれば、こうなる」のではなかったの?たくさんのパターンを読んで学んでも、その数には限りがない。私は、世界のマニュアルは多種多様で十人十色であることを知った。残念でした、唯一無二の秘伝書は存在しない。永遠に「わかる」ことはない。私がエウレカ!と叫ぶ瞬間は訪れない。でも最近、それでいいのだと思える。それがいい。それでいい。私は、わからないが楽しい。世界は広くて、途方もなくて、手に負えなくて。きっと死ぬまでわからないままで。私の「なぜ」に、永遠に答えは出なくて。だから、私はいつだって未知の世界におずおずと触れては熱くて火傷をしたりしながら、学び、知っていく。ちっぽけな自分の人生を、誰にも渡さないために。養老先生は言う。わかろうとする努力は大切だが、わかってしまってはいけないのだ。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.08
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書名名探偵の生まれる夜 大正謎百景 [ 青柳 碧人 ]目次カリーの香る探偵譚野口英世の娘名作の生まれる夜都の西北、別れの歌夫婦たちの新世界渋谷駅の共犯者遠野はまだ朝もやの中姉さま人形八景引用「でも……」と顔を歪ませる曲芸女に対し、むめのはさらに続けた。「男の気持ちを独り占めしようなんて、無理やわ。うちの人は女はおらんけど、仕事ばっかりで、普段は私のことなんかほったらかしや。ほんまは今でも、夫の仕事に嫉妬してしゃあない。相手が女やったら胸ぐらつかんでどついたることもできるやろけど、仕事のやつはどつかれへん」感想2023年122冊目★★★2021.07.10 むかしむかしあるところに、死体がありました。 [ 青柳碧人 ]2022.05.04 むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。 [ 青柳碧人 ]2023.03.31 赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。 [ 青柳碧人 ]の青柳さんの本。これまでのシリーズではないので、この本単体で読める。大正時代の、著名人×著名人のかけ合わせによるミステリ短編集。芥川龍之介、宮沢賢治、与謝野晶子、柳田国男、松下幸之助、松井須磨子、島村抱月、野口英世…錚々たるメンバーが登場して、「あ、この人…」と思うのも楽しい。著名人と著名人が出会っていたら?というクロスオーバーの面白さがある。私は「夫婦たちの新世界」で与謝野晶子と与謝野鉄幹夫婦が登場し、松下幸之助と妻・むめのの話と、伝説のスリとハチ公の「渋谷駅の共犯者」が良かった。改めて調べると、大正時代って、大正元年〜大正15年(1912年〜1926年)のたった15年しかなかったんだなあ。その間にあった出来事の数の多さ。綺羅星のような人の活躍の数々。この小説を読んでいて、「じゃあ今の時代を舞台にしたら」と考えた。令和…はさすがにまだ短いから、平成として。さてこれほどの魅力的な話の主人公になり得る存在が、数多いるだろうか。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.07
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書名今夜世界が終わったとしても、ここにはお知らせが来そうにない。 [ 石澤 義裕 ]目次はじめに 軽自動車で南アフリカへ行こう!マイ秘境ロシアー謎なき謎をたずねて二〇〇〇キロ車中泊ロシアーつるっとしてハッとする闇便冬将軍モンゴル 嵐の大草原とよく冷える相棒冬タイヤ モンゴルロシアーそれは無理、絶対に無理ビザーカザフスタンキルギスー船着場でパンツを脱ごう!闇両替えウズベキスタンー消えたYukoが巨乳になったATMと米ドル ウズベキスタン/トルクメニスタン/イランー知らないと損をする、使えない国と使わない国地獄の門トルクメニスタンーすみません、独裁国の地獄はどこですか?金融犯罪イランービックリ価格でトルコ石を買う方法〔ほか〕引用「どうか安らかにお眠りください」もうかれこれ五十八年間も眠っているエルザに両手をあわせて、Yukoのバケットリストをひとつ減らしたのである。ちなみにボクのバケットリストは、Yukoのバケットリストを減らすことなので、お気遣いなく。感想2023年121冊目★★★タイトルが気になって手に取った本。いやあ、すごかった。すごいなあ!と思って電車の中で没頭して読んでいたら、乗り間違えた上に終点まで行っちゃったからね…!著者は、石澤義裕(イシザワヨシヒロ)札幌市出身。2005年より、妻Yukoと移住先を探して世界一周中。スクーターや車で旅をするオーバーランダー。海外放浪リモートワーカー歴18年のデザイナー。2015年より、軽自動車で地球横断中。訪問した地域は120数カ国なんとなく、タイトルから若い人の話だと思っていた。でも、著者は50代の夫婦でした。ノマドワーカーだと、仕事をしながら旅が続けられるから、「お金を貯めて旅に出る」「お金がなくなったら旅を終える」ということがないのね。というわけで、この話も、当初の予定(2〜3年)を大幅にオーバー(8年〜)して世界漂流をしてらっしゃる。この世界のどこかに、自分たちの楽園が、永住の地があるのではないか?を、探すための旅。まず知らなかったのが、稚内からロシアに渡れるフェリーがあること。(今は廃止されてしまった)そして、軽自動車は外国で走っていないこと!軽自動車って海外にないんだって!と人に話すと、みんな知ってて逆に驚いた。え、常識なの?だって日本車ってたくさん輸出されてるやん?中古の日本車も人気やっていうやん?それやのに、軽自動車は海外で使われていないってどういうことなん…。海外で走っていないということは、部品もないということ。故障しても自動車屋で直してもらえない。海外でネットオークションを覗き、日本から船便で取り寄せ…。いやもうなんで軽自動車にしたねん。しかも世界一周しようっていう時に。いくら夫婦ふたり言うたかて、狭いやろ!?しかも、こんな小さい車が走っていないから、海外では目を引く。警察に目をつけられて止められては賄賂を要求され、駐車場では車の前に記念写真撮影の列が出来、車高が低いから寒冷地では凍るぞと脅され、馬と交換しないかと持ちかけられる。笑でも、タンザニアではなぜか走っている軽自動車。なぜなんだ。年数が長いのでエピソードがたくさんあるみたいで、それを1冊にまとめてあるから、どうしても「え?」「それで?」と尻切れトンボになってしまっている感がある。でも読んでいるとワクワクするし、「どうしてそこまでしてどこかへ行かないといけないんだろう」(地雷原を軽自動車で走る)とも思う。でも同時に、私が考える「未来」って、この国でこのまま年を取って死んでいくっていう想定で、その中でしか考えていないことに気付く。違うんだろうな。本当はどこにでも行けるし、なんだって出来る。それを本気で望むか、その境界をひょいっと超えてしまえるかどうか。はたして私がそれを望んでいるか?というと、別にそんなサバイバルライフは望んでないんだよなと思う。でも、自転車や電車で日本を周る…みたいなことはそのうちやってみたいなあ。それこそ軽自動車で?にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.06
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書名好きを生きる 天真らんまんに壁を乗り越えて [ 牧野富太郎 ]目次1 好きを生きる2 仕事を愛する3 健康の秘訣4 花や植物が好き5 『牧野富太郎自叙伝』より選り抜き6 牧野富太郎の言葉7 牧野富太郎の一生についての解説8 牧野富太郎の年譜感想2023年120冊目★★朝ドラ「らんまん」の影響で、2023.05.17 牧野富太郎自叙伝 [ 牧野富太郎 ] 2023.05.18 牧野富太郎の恋 [ 長尾剛 ] 2023.05.31 牧野富太郎と寿衛 その言葉と人生 [ 四條たか子 ] を読んできて、この本は4冊目。表紙の写真は、朝井まかて『ボタニカ』の表紙絵の元写真ですね。ボタニカ [ 朝井まかて ]で、この本は朝ドラ人気にあやかろうと企画した中身あんまない本だった。原作(原作いうな)『牧野富太郎自叙伝』からの引用をまとめた感じ。(頁の真ん中にどーんと名言っぽい引用のせて、あとの頁に短いエッセイの選り抜きみたいな)朝ドラを見て、牧野氏について知りたい!と思って手に取るはじめの一冊としてはおすすめしない。参考文献として巻末に挙げられていたのは、『花物語 続植物記』『牧野富太郎 牧野富太郎自叙伝』『牧野富太郎 なぜ花は匂うか』『わが植物愛の記』『植物知識』でした。私が最近気になっているのは、牧野富太郎選集1 植物と心中する男 [ 牧野富太郎 ]牧野富太郎選集2 春の草木と万葉の草木 [ 牧野富太郎 ]牧野富太郎選集3 樹木いろいろ [ 牧野富太郎 ]牧野富太郎選集4 随筆草木志 [ 牧野富太郎 ]牧野富太郎選集5 植物一日一題 [ 牧野富太郎 ]この、『牧野富太郎選集』シリーズ。やっぱり原作(原作いうなて)が一番かなと思って。原作厨か。牧野氏が面白いのが、言葉に敏感で厳格であること。この『好きを生きる』の中で、「「改札」は間違い」という話があるのだけど、検札口が正しいだろうと氏は主張する。牧野氏は、植物を言葉の面からも考察していて、地方に残っている方言を収集することで「今これと呼ばれているこの植物は昔はこれだった」ということもしてらっしゃるのよ。で、万葉集に登場する植物を解き明かしたり。(お前もう何者よ言語学者かよ)これは前にも読んだけど、自分の健康と長生きの秘訣のひとつに、「鼻呼吸」を挙げているのが興味深い。電車でマスクはしません、隣の人が咳をしたら息を止めてます、というところがチャーミング。この本の中で、これまで読んだことがなかった話に「菊」があった。菊は一番進化した「科」で、一輪の花に見えるけど、複合花なのだって。もうひとつがスミレ。日本はスミレの種類が世界一多くて、全世界スミレ類の5割(100種)を占めるのだそうだ。へええー。牧野氏はしゃべりがもう、すごく上手い。たとえが秀逸で、花の色について「看板と同じ」と言っている。私どもが町を歩いても看板がなかったら一々店の中を覗いていかなければ分からないでしょう。たしかにー!ここに花があるぞ!と虫にアピールすることで、目を引いて飛んできてもらい、受粉を助けてもらうわけですよ。この方の語りかけ口調というのは、やさしくて平易で、とっても好き。研究にかける情熱もすごいし、発見する運の持ち方もすごいし、絵もうまいし、どうよ我らがマキノは、すごいだろ?(笑)というわけでみんな、おいでよ!らんまん沼。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.05
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5年目のありがとう。当ブログ、「320life」(じつは「みにまるらいふ」と読みます)。本日5周年を迎えました!いやあ、まさか5年前、2人め(息子)の育休中にはじめたブログが、5年も続くとは思わなんだよね。やめるやめる言いながら、育児ブログから読書ブログになったりしながら、なんだかんだ続いております。最近のアクセスはこんな感じです。1日千数百pvっていうところ。だいたいその日にアップした記事が30〜40pvで、残りは過去記事へのアクセスです。過去の百均商品レビューなどへの検索流入が多い。となると、「いや今このブログやっている意味って?」とか、「この自己満足な読書記録、私しか読んでないのでは?」と感じてしまうんですが、そんなときは過去に頂いた感想(アンケート)を読んで「やっぱりもうちょっとやろうかな」と思い直しています。このブログの過去記事のカテゴリで言うと、ひたすら晩御飯を記録した「ワーキングマザーの晩ごはん」がおすすめです!料理するのほんま嫌い。昨日も「なんで当然みたいに私が毎日毎日ごはん作らなあかんねん」と夫にキレました。ランキングカテゴリの話最近、にほんブログ村のカテゴリを、「本ブログ」1つから、下の3つに変更しました。押していただくと、「あ、誰か読んでくれたんだな」と思えるので、ぜひお願いします。笑にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村どれもこのブログを構成している要素だと思ったので。あと、「ワーキングマザーブログ」については、2020.08.09 「ワーキングマザーブログ」とは何ぞや。みたいに、「そうじゃない異分子」みたいなのが混ざっていることをどうなんかなと思っていたんですが、逆に「こういうのもいるぞ!」と知ってもらえたらいいなと思って。私のままでママをやる。母でない過去と、母である現在と、そしてそのどちらでもある未来と。これからの話このブログ書いている時間でほかのこと出来るのでは…?とわりと頻繁に思うのですが、同時にこのブログに「書く」という時間があるから、私は自分の中の気持ちや考えを整理して吐き出すことが出来ているのだとも思います。いつも来ていただいている方も、最近おいで頂いた方も、ありがとうございます。毎朝同じ電車に乗り合わせる人の、その時読んでいる本の表紙を眺めるみたいに、このブログのことを思っていただけると嬉しいです。にほんブログ村
2023.06.04
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