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飛騨を華やかに彩った樹々も落葉し、冬色を深める頃、晩秋から冬への移ろいは 何とも言えない寂寥感を覚えます。晩秋の侘びた室礼から一転して師走を目前に都会のイルミネーションや百貨店にやや遅ればせながらも当館もクリスマスの装いに模様替えです。最近は若い方達を中心にクリスマスをお二人で旅館でゆっくりお過ごしになるスタイルも定着したようで当館でも来月の24日、25日と予約が入ってきております。そんな皆様の応援?も兼ねてここ3年ほど、クリスマスケーキとシャンパン、貸切風呂利用券の“三種の神器”(と勝手に呼んでおりますが)付の特別なプランを一日3組様限定ですがご用意させていただいております。当館の飾りつけ同様、師走に入ればお選びいただけるプランです。都会の喧騒に映えるクリスマスも程よい緊張感があって素敵ですが田舎でのんびり心を開くひとときも如何でしょうか。
2009年11月30日
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この帯を蔵から出すとき いつもは思うことのない『無常』という悲しみがこみ上げてきます。そして 今日はこれを締めなければなりません。先日、同級生で親しくさせていただいている友人の子供が交通事故にあい、意識不明のまま4歳の命を終えました。誰にでも起こりうる出来事なだけに 我が子が健康であることが奇跡でもあるかのように感じます。人は生まれた瞬間から死に向かっていくのが運命ですが それがいつ訪れるかは誰にもわかりません。神に召された命は 残されたものの生きる糧となり天命を果たすのだと思います。もう20年も前なりますが 曽祖父がなくなったときに曾祖母が言った言葉を思い出しました。「こんなに悲しくても時間になればお腹はすくし 夜になれば寝むれるんやさなぁ・・・」これが 生きている、生かされているということなんだと。泣き疲れた友人の顔を見ると かける言葉も見つかりませんでしたが 少しずつ笑顔を取り戻し家族とともに前を向いて歩いていって欲しいと思います。合掌
2009年11月28日
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世界遺産五箇山で開かれた講演会に行ってきました。恥ずかしながら こんな近くにいながらも五箇山へ足を踏み入れたのは初めて。白川郷から高速で約10分、インターを降りるとすぐに合掌造りが見えてきます。講演会の場所は 五箇山らしく合掌造りの『竹中家』入った処の土間には山水を引いている水屋があり、竃があり、玄関脇には馬小屋がある博物館のような建物です。大きな囲炉裏のある座敷での講演会は椅子ではなくお座布団。主催者の狙い通り足の痛さで眠ることなく約5時間の講演を聞いてまいりました。今回の講師は 飛騨市でもおなじみの山田桂一郎さんと 鳥羽市で「町づくり」を積極的に行っている江崎貴久さん。山田さんは 五箇山が世界遺産としてどう在るべきか、ミシュランの三ツ星の価値とは そして これからもお客様に選ばれる場所であるためにということをご自身の母体であるスイスのツェルマットを対象に挙げながらお話されました。 お客様を楽しませること 時間をうまく使っていただくことなどサービス業のプロとしてまだまだ意識の足りなさを痛感させられました。江崎さんは土地の恵みを活かし、育て、そして未来へと繋げていかなければならないと ご自身の活動や経験、体験を通し わかりやすく そしていつでもすぐに取り組めることをお話してくださいました。飛騨市も数年前から観光客は右肩下がりで 何かしなくては、何かしたいけど何をしていいか分からないといった声がよく聞かれるようになりました。地産地消が大きく叫ばれる中 「今だけ」「ここだけ」といった一期一会のサービスを提供していかなければと改めて感じています。江崎さんの言葉に『光りを見る観光ではなくて 幸せを感じさせる感幸が一番大事』だと。地域の自然、住民、お客様、そして私達 皆それぞれが幸せになれる『感幸』をめざして地域に根付いた取り組みをしていきたいです。
2009年11月26日
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当館より車30分ほどの市内河合町に約800年前から伝わる山中(さんちゅう)和紙。茶色の楮(こうぞ)と呼ばれる植物の皮を雪の上に晒(さら)して漂白し和紙の原料とする、豪雪地ならではの技法が特徴だそうです。逆算しても丁度計算が合うのですが平家の落人伝説のあるこの地区。現在でも2軒が生産を続けられています。楮を畑から刈り取り、枝を釜で蒸し手で一本一本皮を剥き、束にして軒下に吊るします。一週間ほど日陰干した後雪深くなってから晒すのです。染物もよく冷水で晒すと発色がよくなるといいますが同じ原理なのでしょうか。今まさに楮の皮むきの時期。あとは嬉し怖しの雪を待つばかり。。。。今年はことのほか冷え込みも遅い気がしますので晒し作業まではだいぶ待機期間があるかも知れませんが。そして先日 同町の保育園児、小学生、中学生が職人さんの指導を受けながら自らの卒業証書のために 気持ちを込めて和紙を漉きました。一生の宝物になることでしょう。
2009年11月23日
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高校を卒業してから はや4年。接客係のチカちゃんが今日で卒業です。ちょっと天然系がかわいい彼女は 当館の一番末っ子でした。今時の娘とは思えないほど 素直で優しく、いつも一生懸命お客様に楽しんでいただこうと試行錯誤する姿勢は 時々、私自身を振り返る機会にもなったほどです。今回 ご家庭の事情で退職となりましたが チカちゃんなら どこでもすぐに溶け込み 責任感を持ってやっていくだろうと思います。そして昨晩、有志でプチ送別会をしました。仕事を終えて10時近くに合流すると チカちゃんを含む休日組はすでにコップ酒に・・・仕事組みはそれに追いつけ追い越せと ペースアップで頑張りました。気付けば12時。子供達の目を気にしながら 仕事のふりをして着物姿で出かけた私でしたが さすがに夜は冷え込みが厳しく はく息も真っ白でした。
2009年11月21日
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昨日は午後からお休みを頂いて 久し振りにゴルフへ行ってきました。晴天のゴルフ日和・・・ではなく 霙まじりのゴルフ。気温は2度。それでも 間もなくクローズするゴルフ場は 平日にもかかわらず大変な込みようでした。ハーフが終わってのお昼ごはんでは 寒さに負けてワンカップの熱燗を片手にチビリチビリ。最終ホールにつくころは 当たりも薄暗くなってボールが見えないほどでした。(私のボールは見えるところまでしか飛ばないので安心です)今回、ド素人の私にお付き合いしてくれたのは 当館スタッフの真知子さんとたびたびブログでもご紹介する指揮者の小泉さん。雨、霙の中だけでも嫌気がさすのにおまけに私のお守りもだ何て ひどい一日だったことと思います。皆さん 本当にごめんなさい(^^;)また 懲りずにお付き合いくださいね。
2009年11月18日
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子供達の通う小学校では総合学習で『古川の伝統を知る』をテーマに古川に古くから伝わる『若松様』と古川民謡「ぜんぜのこ」を教えているそうです。「若松様」は、飛騨地方で唄われている民謡で、祝い事では必ずと言ってよいほど唄われる祝唄です。地域ごとに違った、独自の節をつけて唄われるのが特徴的で、呼ばれ方も「若松様」「めでた」「みなと」などそれぞれ違っています。 「若松様よ、枝も栄える葉も茂る」という歌詞を、ご詠歌調で全員で合唱しますので初めての方は 何が始まったかと驚かれるそうです。ちなみに酒の席では、「若松様」が披露されるまでは、自席を離れてお酌に出てはいけないしきたりがあるのでしばしの間は もくもくとお料理を食べるといった様相となります。「若松様」が終わると、続いて「ぜんぜのこ」が歌われます。 めでた めでたの 若松様よ 枝も栄える 葉も茂る ツイタトテ ナントセズ ゼンゼノコ コリャ マンマノコお囃子「ツイタトテ」は尽きてしまっても、「ナントセズ」どうもない「ゼンゼノコ」はお金、「マンマノコ」とはご飯のことで、貧乏してお金がなくなっても、お米が尽いてしまっても何とか暮らしてゆける 生きてゆけるという人情深い土地柄を歌ったものです。子供たちが 自分達の町の伝統文化を学ぶことはとても大切で必要なことだと思うと同時に以前は わざわざ教えなくても様々な行事で自然に覚える仕組みがあったのだとそして 今はその仕組みがなくなりつつあることを 淋しく思いました。 皆様も もし飛騨地方の宴席にご出席の機会がございましたら この「めでた」にご執心くださいませ。
2009年11月15日
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バレーボールのグラチャン2009が開幕しました。スポーツ観戦は得意でないのですが中学、高校と熱血バレー部員だった私ですのでバレーボールだけはTVのチャンネルを入れてしまいます。昨日は韓国戦でしたね。残念ながら忙しい時間の放送で見逃しましたが スポーツニュースのハイライトでばっちり見ました。様々な競技の公式試合では必ず各国の国旗が揚げられ国家が流れます。地球上には現在約200の国があり その全てに国のシンボルとしての国旗が在るそうですがこのデザインはさまざまでいつもオリンピックなどでは特に興味深く見てしまいます。ちなみに 殆んどの国の国旗は17世紀以降に作られたものに対し日本の『日の丸』は古い時代からの物でその紀元は「続日本書紀」と言う説もあるそうです。『日の丸』は古くから儀式や軍の国旗として使われてはいたのですがペリー来航の最中 安政元年に正式に決められそれ以降 明治維新のような激動の変化の中でも変わることなく使われていることは世界では大変珍しいと言われています。ドイツやイラクを初め 中近東やアフリカなどはしょっちゅうで 戦乱のたび、指導者が変わるたびに変わっているようです。国旗は国のシンボル ゆえにその国の歴史や文化、風土、自然を語っている、そんなことを思いながら見ると おもしろいですよ。
2009年11月11日
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11月に入ると早くも あちこちの会社からは年末年始の営業についてのFAXなどが届くようになりました。今年も残り2ヶ月と考えると 年頭にあげたあのことは出来たのかしら これもやりかけかもなどと 急に焦ったりします。それはさておき 年始にむけて 売店に新しい干支の置き物を仕入れました。この可愛い作品達を作っていらっしゃるのは 知的障害者授産施設『吉城山ゆり園』に通所する原田さんです。原田さんは自閉症というハンディキャップを負いながらも 独自の世界観を持ち ひたむきに日々こつこつと作品作りをしていらっしゃいます。これらの陶芸作品は とてもコミカルな表情で愛くるしく 一つ一つが手作りの為 表情や形が少しずつ違います。近年は県内で個展を開いたり また様々なコンクールにも出展されご活躍されていらっしゃるそうです。ご宿泊の折にその年の干支を集めるなんて 如何ですか?
2009年11月07日
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インフルエンザがまだまだ猛威を振るっておりますがみな様 ご自愛いただいておりますでしょうか。当館は スタッフ全員 一人も『風邪』を引くことなく 紅葉の季節、繁忙期の毎日を元気に頑張っております。ただ 何か調子の狂うことは 夏休みや冬休みでもないのに わが家の小悪魔たちが お手伝い!?と称して事務所に、調理場に、パントリーに入り浸っていること。・・・と 申しますのも 娘たちの学校では代わる代わる学級閉鎖になり先週までは長女のクラスが、今週からは次女のクラスが そしてまたまた学級閉鎖延長だとか・・・ いつもなら うれしい休みの日も友達と遊ぶことも、外出することも出来ず、ママの顔を見れば自主勉強しなさいと言われ うさくさしているようです。週末しかいないはずの子供達がいることと 忙しい毎日に 全く曜日の感覚がなく 今日はもう木曜日、とはいえ 元気いっぱいに遊んでいる姿を見て 感謝感謝と思う今日この頃です。
2009年11月05日
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昨晩からの雨がいつの間にか雪に変わり 飛騨にも初雪です。今朝は紅葉と雪景色、何ともいえない美しい景色でこの山々を見るだけでも とても贅沢な気分になります。さて 冷え込みが強くなるこの頃 飛騨名物の赤カブの仕込が始まります。通気や保湿共にすぐれた木樽仕込みの漬物は 味、色共に均等に行き渡りつややかな赤かぶ漬けができると言われております。ちなみに 飛騨で使われる赤かぶは旧丹生川村で栽培されていた赤紫色の丸かぶ「八賀かぶ」が原種で大正7年、八賀かぶの突然変異で赤色のかぶが生まれたと言われています。この変異種を栽培し、形が丸く、表面の色が鮮やかな紅色で内部が白く、葉が柔らかいといった条件のものを選抜したものが、「飛騨紅かぶ」の元になったのです。一口に赤蕪漬けと言っても 甘酢漬け、丸漬け なが漬け、切り漬けに しな漬けといろんな種類がありますので 朝市に行かれる際にはぜひ試食などされて お好みの飛騨の味を お探し下さい。
2009年11月03日
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