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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2025.10.19
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カテゴリ: 文芸
風待ち篇 に続くシリーズ第12巻。
 いよいよお話もクライマックスに近付いてきました。
 ここまで読み進めてくると、もはやTVドラマとは違う世界が頭の中に出来上がり、
 そこで、登場人物たちがいきいきと動きまわっています。

   ***

浅草太物仲間の年内最後の寄合で、丸屋の仲間入りと浅草呉服太物仲間の申し入れが決まり、
幸は早速、かつて賢輔が考案した「家内安全」の文字散らしの小紋染めの準備を始める。
勧進大相撲春場所初日は藍染め浴衣地を求める客で賑わうも、以後8日間は雨で静かな日が続く。


そして、奉行所から冥加金1600両を出せば浅草呉服太物仲間の結成を許すとの沙汰が。
法外な要求に腰が引ける者もいたが、幸は惣次の助言に従って、蔵前屋に口利きを頼み、
呉服切手のアイディアと「家内安全」の小紋染めを示しながら、仲間で扱おうと提案。
さらに、千代友屋を訪ね切手を準備し、町奉行所の外倉を訪ね1500両の貸金放棄を願い出る。

呉服商い再開後、武家の客も目立ち始めた頃、旗本・本田家から嫁荷の注文が入る。
ところが、船荷が届く直前、用人・今井藤七郎が来店し、他店に任せざるを得なくなったと謝罪。
解約了承後、輿入れ日が長月朔日と知った幸は、今津村の弥右衛門からの文に記されていた
江戸歴には記載のない日食について情報提供するが、今井は腹いせかと立腹し立ち去った。

今井は音羽屋に相談、変更不要の返事を得るが、相手家と相談して念のため輿入れ日を一日延期。
本田家は事なきを得たが、当日大名を招いての朝茶会を催した音羽屋忠兵衛は不興を買うことに。
一方、武家間で五鈴屋の評判が上昇、旗本・穂積家奥方の来店など名家や豪商の要望も増えるが、


砥川から紹介された吉原の大文字屋市兵衛から衣装競べ参加を要請された幸は、
以前断った花鳥楼の衣装競べとは、今回は趣旨が違うことを確認する。
そして、帯結び指南に参加していた三味線の師匠・お勢の教え子で、
年季明け後も吉原に残って芸一本で身を立てようとしている扇屋の遊女・歌扇に声をかける。

   ***


菊次郎が染物師・力造に2代目吉之丞の色を作ってくれるよう依頼したり、
鉄助が結婚したりと、色々と変化がありました。
中でも注目は、自身の店の名を「菊栄(きくえい)」とすることに決めた菊栄の次の言葉。

 「なぁ、幸。
  私ら、反物と簪、と商う品は違うけんど、
  何か一緒にできる日ぃが来るように思います。
  どないな形になるか、今はまだわからへんのだすが、
  五鈴屋と私の店、互いに支え合うて何ぞできる日ぃが、きっと来ますやろ(p.86)」

第3巻 でも同様のことを言ってましたが、最終巻でそれが実現することを期待しています。





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Last updated  2025.10.19 19:56:31 コメントを書く


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