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あうう・・・今日で6月も終わりかあ。最低最悪の月だったな。体調もグダグダ、仕事に身が入らない、本も読めない、検査をすれば次々なんだか異様な数値が出てくる。まともに身が入ったのはピアノだけだ。ブログもこんなにサボったのはひさしぶり。外食もロクな店に行ってないので、来月こそは! と思いたいが、体調が戻るといいなあ。仕事は休める状況じゃなかったので、タクシー通勤したり、取材に出かけるついでにちょっとグレードアップしたランチを食べてみたりしてストレス解消していたけど、気持ちが後ろ向きだと、ランチすらロクな店に当たらない。そんな一例。プランタンの中のフレンチもどき。プランタンってレストラン街なかったっけ? ベトナムアリスとかいろいろあったのに、ほとんどなくなっていて、唯一3時頃までランチが食べられたのがこの店。しかし1品目で失敗した!と後悔することに。プランタンってさ、真面目な新人OLとか、進学のために上京した地方出身の女子大生(そんなに貧しくない層)が初めて行くおしゃれなデパート、ってイメージなんだよね。だから自分のお金で初めて食べるフルコースとか、女友達と行くショッピングのついでに立ち寄るこじゃれた店とかがあるイメージ。あくまでイメージよ。で、この店も、上から目線になるのは申し訳ないが、外食慣れした自分には「なめとんのか」ってレベルだった。でもビギナーにはこれくらいが丁度いいのかも。私だって、新卒就職一年生の6月だったらきっと喜んだに違いない(精一杯の妥協線)。ランチのミニコース オードヴル4点盛。リーフレタスとトマトのサラダ、ラタトゥイユ、きのこのマリネ、サーモンマリネ。お味はまあまあ。どれも自分でも同じレベルのものがつくれる。ラタトゥイユの入っている器が、もろにキャビアの瓶そのもので大笑い。だってネジ線ついてて底もいかにも食品用ガラス器なんだもん。ママゴトですか? スープはトマトクリーム。缶詰のお味。 メインは魚にしてみた。本日はタイのポワレ野菜のグリル添え。野菜の盛り付けは今時風でよい。ポワレは平凡。ソースはバターソースなんだかジェノベーゼなんだかはっきりしない味。パンがこんな風に100均で売っているようなカゴに入ってくるあたりが、少女向けというかファンシーというか。20代女子なら間違いなく「かわいい~っ」とか言いそう。パンはおいしかった。デザートはブランマンジェとチーズケーキ(だったかも失念)の2点盛。出たっ!ここでもキャビアの瓶が!どんだけ廃品使いまわせば気が済むんだ。はっきり言って、このテの店でこういうのを出すのは最低だと思う。だってこれで2500円とるんだよ?(あ、ワイン1杯飲んだから2000円だったかも)銀座のど真ん中のプランタンの中なのに。こういう出し方すると、スープは缶詰、デザートも出来合いの業務用冷凍品だと勝手に断定する。それぐらい品がない。安いなりの品のよさみたいなものをもう少し考えてはくれまいか。まあ店内のインテリアも椅子もテーブルも非常にチープだったから、ビストロ以下の西洋食堂なのかもしれない。
2011.06.30
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10年余りの活動期に膨大といっていい量の作品を書いてくれたたけうちさん、ほとんどラノベというものを読まないできた自分が、最初に嵌ったラノベ(だよね?)がBLで、その中でもたけうちさんは、自分の感性にもっともフィットする作家さんだった。作品コンプリートを狙うも、初期作品は入手困難+あまりにティーンエイジャー向けに仕上げられていて挫折。しかし、このボディガードシリーズは、舞台が外国ということもあって、かなり楽しめる。長いシリーズの少ないたけうちさんにしては比較的長続きしたシリーズというのもうれしい。まだ数冊未読だけど、なんか全部読んでしまうのがもったいなくてとってある。ボディガードシリーズの主役はグレイ(英国人)とジュン(日系アメリカ人)だけど、ほかにもグレイの幼なじみのトム・ショルティとか、ボディガード会社のボスとか、天才ハッカーとか、最強の美女ガードとか、犬のお医者さんとか柔道の師範とか、犬とか犬とかバラとかバラとか、もうどいつもこいつも、どれもこれもが愛すべき存在。『星と~』は、いかにもヴァージングループ総裁のリチャード・ブランソンを髣髴とさせる(というか、ブランソンそのまま)クライアントをめぐるお話。面白いなあ。たけうちさんのこのシリーズは、ヨーロピアンテイストの少年少女小説のようだ。成長期の子どもが読む小説には品格が備わってなければならないと思うのだが、このシリーズは十分その質を備えていると思う。ありすぎて、並みのBLで満足している層には、その面白さが伝わらない(笑)。この作品は富豪のわがままと家族愛と陰謀と登山とスナイパーという、脈絡のない要素がごった煮になっているけど、どのピースが欠けても感性しないジグソーパズルのようだった。たけうち作品にありがちな、ラストが枚数足らなくてケツまくって逃げる状態のあわただしいエンディングなんだけど、それでもギリギリまで楽しませてもらったからいいわ。震災以降しばらく、BL読むペースがガクンと落ちていたんだけど、この本は続きが読みたくてたまらなかった。この感覚が戻ってきてうれしい。『紳士とペナルティ』のほうは、本編からあふれた過去篇で、なんとトムとグレイの子ども時代~イギリスを出るまでの短編がいくつか入っていた。1作目を読んだときは、グレイの人との距離のとりかたとか、一目で恋に落ちたジュンへのアプローチの仕方があまりに普通じゃないので(これじゃ絶対伝わらない、という方法)驚いたけど、イギリス時代の話を読んだらさもありなんだった。そういや日本人留学生が出てくるパブリックスクールとか、他にもたけうち作品にあった気がするけど(あれは確か大学で、日本人留学生は科学者だった)、みんな連鎖しているのかも。本当にたけうちさんの引き出しの多さと深さには恐れ入る。大抵の底の浅いお話はすぐに「うそ」がバレてしまうのに、このシリーズにはそれがない。今は昔と違って、ネットである程度のことは簡単に調べられるようになっているけど、そういう手段を使っても、嘘がバレないように、かなり調べてつくりこんでいる。そういうのにだまされるのも快感だし。ランディ・ガーズマンが、実はトムが子どもの頃から狙っていたとか、15、16歳くらいていっぱしの男タラシだったグレイとトムの正体とか、いろいろわかって楽しく読めた。これは手元に残したい本の殿堂入りね。
2011.06.28
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そんなに親しいわけじゃないけど、長年仕事を一緒にやっていた50代のライターのYさんから電話。普段はメールで仕事のやりとりをするくらいなのに、日曜に珍しいこと、と思って出てみれば、開口一番、「私、離婚することにしたから!」ときたもんだ。えええ~っっ!!!いや、確かに、彼女からは会うたび、自分の亭主がいかにロクデナシであるかを聞かされていた。気はいいが家族を養う能力がゼロなんだそうである。私は直接ご主人を知らないし、人の夫に興味はないので、フンフンと話半分で聞いていた。そんなにイヤなら別れればいいものを、別れないということは、結局好きなんだろうな~と思った程度で。でもついにXデーはやってきた。そんなに親しくない私にまで電話しているということは、もうあちこち掛けまくっているような気がする。だって、「今朝、出て行った」とかいうんだもん。ダンナのほうがよ。つまり(元)夫は彼女によって家から追い出されたわけである。すごいな~。それから約30分、延々と以下にダメ亭主かを激白し続け、まあ、きっと誰でもいいから吐き出したいんだろうな、もしかしたら本当に出て行くとは思わなかったのかもしれない、とかいろんな思いがよぎったけど、とりあえず受け止めるだけにしておく。彼女曰く、「もう何年も別れたいと思っていたけど、情が残ってなかなか別れられなかった、でも今度という今度は本気で、向うもしばらく前から荷物をまとめていたみたいだし、今朝起きたら、書置きが残されていて、彼の家庭内での役割だったゴミ出しの手順について,こと細かく描かれていた」そうである。曰く、分別の方法。曰く、ゴミ袋の種類。ゴミ出しのタイミング等々。・・・いい人じゃないか(涙)。もう私の周りは、30~50代まで、ほとんど独身か再独身ばかりで、まともな(健全な)結婚生活を送っている人は、ほとんどいない。彼女たちはフリーで自活しているか、なかなかな高給取りのビジネスパーソンばかりなので、蜜月が過ぎると夫の不甲斐なさが目に余ってしまうのかと思いきや、そんな理由は数えるほどで別れた理由は夫の浮気や嫁姑問題やらが多かった。なので、妻が夫を追い出した、というのは珍例だし、ちゃっかり持ち家の登記は妻の名義に移し済みだという。こ、こわい・・・・。出て行った夫への不満は続く。彼はひとつの仕事が長続きせず、最終的にタクシーの運転手にさせたそうだけど(させた、というあたりで、すでに夫の意思ではではないことがわかる)、2種免許取るのに何度も失敗し、その間の給料は月2万円、やっと運転手になればなったで、免停2回。これはもう向いてないってことではないの? 働く意思がないから、家族を守る責任感に欠けているから、というのはよくわかるが、周囲がコントロールしすぎた結果のような気がする。彼女の名誉のために言っておくが、彼女自身は、書道の師範で、公文の先生で、教育関係のライターをしている。著名人への取材がうまく、たいへんに優秀なインタビュアーだ。そしてお嬢さんは難関と言われる東京芸大美術学部に在籍中である。うーん・・・。男友達のなかに、資産家の妻に寄生しているようなのがひとりいるが、彼は妻から「あなたは何もしないくていい」と言われ、もう何十年も好きな映画を観ることと、夜飲み屋で酒を飲むことを日課としている。また、かなり親しい飲み友達の一人であるライターの友人は、恋女房(ナース)と結婚したはいいけど、彼はある程度収入が見込めると、それ以上は働かない人間なので(まあ極端に言えば半年は遊んでいる)、そんな夫が許せず、ある日妻は出て行った。未だに泥酔すると、妻の名を呼び泣く男である。この事例から学ぶことは、双方ロクデナシかもしれんが、一方は許され,一方は捨てられる。これは互いの性格のすり合わせが大事、ってことでよろしいか?
2011.06.26
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プログレッシヴ・ロックの祭典~美しき旋律の饗宴s ~再びめくるめく音世界へ!!~速報!公演決定!ROCK LEGENDSPROGRESSIVE ROCK FES 2011(プログレッシヴ・ロック・フェス 2011)プログレッシヴ・ロックの祭典~美しき旋律の饗宴s ~再びめくるめく音世界へ!!~8月28日(日)日比谷野外大音楽堂OPEN:15:00 START:16:00前売:¥12,000(税込)/当日:¥12,500(税込) 全席指定 ※雨天決行出演:カンサス / ウィッシュボーン・アッシュ / PFMこんなのに行こうと誘われた。確かに自分はプログレファンだが、このタイトルがすでに恥ずかしい。しかも出演アーティストはPFMしか知らない。なにより許せないのが、腕振り上げてジャンプするような音楽じゃないのに、なんで野音?そんないい加減な会場でいいのか? しかも野音クオリティのチケット料金じゃないよな。雨天決行のプログレで吹いた! 現代ではグランドファンクと同じくくりなのか?(わかる人手を挙げて~)あ、でもピンフロの例があるのだな。あれは自分がプログレファンだった当時もすでに伝説だった。カンサスってなに? 70年代にいた?ウィッシュボーンアッシュってそもそもプログレじゃないだろう?(少なくとも70年代はそうだった) PFMは聴いていたけど、ヨーロピアンってインストばっかりで退屈なイメージ。あ、PFMは違うな。イタリアのバンドだったな。LP持ってた。プレミアータ・フォルネリア・マルコーニだっけ? なにやらおいしそうなレストランの名前みたい。ヨーロピアンだとほかにフォーカスってオランダのバンドが好きで、男子なんかは気取ってタンジェリンドリームとか聴いていて、私には素人のミニマムミュージックみたいで退屈だったけど、後にYMOとかのテクノに影響与えたんだよね。そして大げさなプログレ(代表:イエス)は、今となってはクラシックでいうと19世紀の香りのするヴィルトオーゾの演奏を聴くような荘厳さがある。一時はムーディブルースとかもプログレカテゴリーだったし、誰も賛同者がいなかったけど、一人でカーヴドエアとかに夢中になっていた。 当時聴いていた懐かしのジャケットたち。もちろん黒い12インチ盤である。イエスもなー。そんな大げさスペクタクルに疲れて、ジョン・アンダーソンが西海岸に住み着いちゃったら途端にポップになっちゃって、新曲はかつての印象とは別物だった。90年頃、初期メンバーで再結成されたときはコンサートにも行ったけど、今世紀初頭の来日予定は、アンダーソンの急病かなんかで中止になったままだ。斯様にものすごい限定された狭い時代のプログレファンなので(しかもリアルタイムだ!)、イエスとELPとピンフロとクリムゾンが出るなら野音だろうとビーチの特設会場だろうと喜んで行くよん。
2011.06.20
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『乙嫁語り(3)』森薫眺めているだけでもうれしくなるユーラシア遊牧民族嫁マンガ3巻。今回は舞台と主役を移して、言語学者(文化人類学者?)のスミス氏をめぐる物語だった。2巻までの、狩りのうまい年上の嫁さんの話も面白かったけど、今回はスミス氏があやうく5人の夫と死別した後家さんと結婚しそうになる。最初は無理やりだったけど、そのうち、兄弟と次々結婚せざるを得ない運命だった後家さんに想いを寄せるようになる。そうか、乙嫁というのは単数ではなく、アミルがトップバッターで、次々と異なる乙嫁が登場する構造なのね。それぞれ部族や地域が違うと、風俗も食文化も異なるから、森さんのことだから、そのさまざまなバリエーションを全部描きたいのかもしれない。寿命がどんだけあっても足りないぞ(笑)。今回は、ひょうきんな案内役の青年が、世渡り上手な次男タイプ(事実、財産をもらえない次男だった)で、スミス氏をアンカラに送り届けるまでに、さまざまな知恵を披露してくれそう。その第一弾が、茶屋(カフェ?)での大宴会だった。ここで懐かしのアミル夫婦登場! アミルちゃん、「キジがおいしそう!」って、一人で市場で生きているキジを買って捌いて、焼いてもらっておいしそうに食べていた(笑)。食が豊かな文化は生き延びるというか、食が豊かでないと文化として成熟できないというのが私の勝手な持論なので、別に王侯貴族でもない、一介の遊牧民がこれほどの質と量を担保していることに驚く。どれもおいしそう~! そして、いつもながら風俗、装束、慣習、生活の様子など、モノクロなのに鮮やかな色が見えてくるようだ。これ、拡大して幼児の塗り絵に使えそう(笑)。毎回楽しいあとがきでは、ヤギと羊(の原種に近い種)の違いを一言で説明していた。なるほど~目頭の切れ込み、ね。アンケートはがきに、いろいろなポーズをとる子羊ちゃんたちがてんこ盛りで可愛くって、フレームつけて飾りたいほどだ。ところで、夫が不慮の事故や病で亡くなると、嫁はそのまま居残って、夫の弟と結婚するというのは、日本でも戦後しばらく普通にあったことだ(今でも閉鎖的な部落ではあるかもしれない)。学生時代の友人(山梨出身)のお母さんもそうだと言っていたな。だから、父として育ててくれたのは実は伯父さんだったとかね。公家や武家の系統、あるいは資産家でもない限り、側室やお妾さんを複数持つことはできないから、嫁が残って次々夫を変えていく。「家を守る」ことが女系に移るんだよね。外からやってきた嫁によって血を絶やさない、とっても合理的な方法だ。しかし、いかな自由恋愛とは無縁の時代や国であっても、次々いろんな男(しかも兄弟)に身を任せるというのは、やはりフェミ的にはどうかと思う。
2011.06.19
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ちょっと豪華な家食パスタ。フェトチーネの生パスタが手に入ったので、伊勢海老クリームソース(レトルトじゃっ!)に、カニ肉とウニをトッピング。溶けかかっているのはマスカルポーネ。カニはソースに混ぜちゃったけど、ウニはオンして味わった。厚みもある平打ち麺なので、濃厚なソースがよく絡んで、たまらなくおいしいわ。常備してある冷凍ウニがそろそろ賞味期限が切れそうだったので咄嗟に思いついたけど、考えたら超ハイコレステロールなパスタだな。 うまま~(当たり前だ)。これ、外で食べたら2000円だな。でも女一人の夕食なので、オードヴルもサラダも無しで、ブロッコリーをてんこ盛りに添えただけのワンプレート。洗い物簡単。
2011.06.18
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【送料無料】誰も寝てはならぬ(15)すごいなーもう15巻かあ~。もう登場人物の性格やら言動の傾向はすっかり頭に入っているので、ハラハラドキドキを期待するというよりは、「やっぱりねえ~」という予定調和を楽しむ安心お気楽マンガ。なんか「オフィス寺」の連中を見ていると、妙に安心する。表紙がいいね~隅田川の屋台船からの花見だね。対面(表4)にいるのは誰? えっ、ゴロちゃんの元妻の平井さん! なななんでこの二人! と思って読んだら、別にイイ仲になったわけではなく(だってこの二人だとどう考えても男女逆転だ)、ガミガミいわれながら一緒にクライアントに行って、間の時間つぶしだった。平井さんもキャリアウーマンとして気を張っているから、たまにはこうやって息抜きしたいんだよね~。年の離れた部下をもつ女子は誰しもこういうときがあるよね。そんでもって無自覚だけど、ハルキちゃんがモテまくり。岡ちゃんも、怪しい本屋の姪っ子の着物ガールも、もしかしたら銀座の画廊の亜美さんとか、みんなが気にしてる。才能あるけど野心はなくて、競艇好きでプレッシャーに弱くて、生活能力はなさそうに見えて実はそこそこあって、趣味は猫とバラ育てという草食系。マンションは自前。さあどうする?自由業に近いとさ、才能だけでどこまでやっていけるか将来性が疑問だけど、ゴロちゃんの会社がマネージメントしているし、この連中のチームワークというかクサレ縁の関係はすごくうらやましい。誰も抜け駆けせず、手を出すでもなく、イイ感じでバランスが取れている。要たるゴロちゃんが自由にさせているからだろうけど、この均衡を長年保つのは大変そうだ。きっとゴロちゃんは、女遊びが充実しているほど仕事もできちゃうタイプだな。最近、個室本として「大阪豆ごはん」の文庫版を読んでいるけど、「モーニング」連載時にリアルタイムで読んでいたころは、あの一家の3姉妹は全員おねんさんだと思っていたけど、10数年ぶりに読み直すと、当然のことながら全員年下なのだった(笑)。「誰寝」のハルキちゃんは育った松林だった(笑)。そしてやっぱり私は今でも昔と同様、難波のドイツ人、イワハッさん(ヘルムート岩橋)とふぐを捌ける美術商のおーしみっさん(大清水さん)がお気に入りなのだった。
2011.06.17
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この日は朝から霞ヶ関で会議があって、終わって正午過ぎ。地下鉄で新橋まで戻って、ランチのおいしい魚居酒屋でお弁当ランチ。おおお~どれもメインになりうるおかずのてんこ盛り! 店内が暗いのであんまりおいしそうに撮れていない(しかもブレている)けど、ここの料理はたいていおいしい。えーっと、刺身3種盛(鮪、帆立、ハマチ)、豚角煮野菜添え、銀だら西京焼き、カツ2点盛(豚ヒレ、海老)。これにごはんとあら汁がおかわり無料。これは営業男子が喜びそうなメニューだな。カツはなくてもよかったけど、あとは全部たいらげた。 この店(5、6回来ているけど、未だ店名が記憶できない)の2ヵ月くらい前のランチはこれ。銀ムツのカマ煮。これもおいしかったな~。時間のかかる煮物を丁寧な仕事でランチに出すのは大変だから、この店の魚メニューは「限定○食」というのが多い。そしてここがお気に入りなのは、とにかくごはんがおいしい。結構な量が出てくるけど、ごはんがおいしいから全部食べちゃう。
2011.06.16
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5月に読んでそれきりになっていた。あやうく記録するのを忘れるところだったわ。最近、結構頻繁に短編集が出ている印象があるなあ。新書館から出ていたのは、『Wings』に連載していた霊障云々の話かな? この作品も、私のなかではスマッシュヒットだった『さきっちょだけでも』に匹敵するほど、さまざまなタイプのお話が詰まっていた。表題作の『蝶尾』とは、蝶の羽のようにヒラヒラとした尾をもつ金魚のこと。たまたま雑誌の「麗人」を読んでいたら、深井結巳さんが作家コメントで蝶尾を飼っているとか描いていて、造形の美しさが漫画家さんの心を捉えるのかしらん。でもトジツキさんの短編は、ノスタルジックな昭和の匂いをさせた一種の寓話で、美しい話だった。でも、これどこかで同様のモチーフを見聞している。小説だったか映画だったか記憶が定かではないし、もちろん金魚なんかじゃなかったけど、結構な古典(中国かな?)に、世話を焼くいとしい人が実は人に仮託した人外だったというのは…えーっと、あれ? もしかして鶴女房? 爆笑~。いやちょっと違うな。でもそんな民話とか童話の類かも知れない。なんだろう。とりあえずこの雰囲気は好きだ。うさぎエッセイの前に収められていた、「絶対につかまらない先輩」というのもデジャビュった。こういう法則があるんじゃなかったっけ? でもトジツキさんのうまさは、たとえ元になるモチーフがあっても、自分の中ですっかり消化しきっているから、剽窃やパスティーシュですらないお話になっている。で、「実は・・・」と明かしてみれば、「おおーっ!」と歓声が起こりそうな種明かしとか。いや違うな。もしかしたら、描いているご本人もなにとなにがまざっているかもはやわかっていないかもしれない。あと覚えているのは、美大の講師の話と、信仰がらみの幼なじみもの。どれもえろいシーンが直接にはなくて、脳内恋愛自己完結とか、キスどまりとか、愛の表現がつつましやかなのに、造形がリアルだから、妙に生々しい。こういうのをBLで描いている漫画家さんって、あまりいないよね。商業になりきれてなくて、かといって同人レベルはとうに突き抜けていて、やっぱりサブカル以上ブンガク未満って気がする。そして、トジツキさん自身がなんかつかみどころがない。うさぎフェチかと思えば、流血格闘技とかスーパーヒーロー好きとか、嗜好が乙女じゃないのは、ジャンプ少女だったからだろうか。そういう女子が美大出てBLというフィールドで自分が描きたいものを描こうとしている(ふうに感じられる)のは、追随する者が現れればひとつの流れになるような気がする。
2011.06.14
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なんか蒸す日だったので、甘いスイーツに走る。 カレッタ地下の都路利で抹茶パフェ。1200円くらいかな。ここの抹茶アイスはまあおいしいほうなので食べられる。でも抹茶系はやっぱり神楽坂紀の善の抹茶ババロアがいちばん好きだな。乙女なころは甘いものが苦手で、ケーキとか見向きもしなかったのに、加齢は味覚の嗜好をも変化させるらしい。それにしてもこのテの店に一人で入るときって、スッピン・サンダル履きなら平気で入れるけど、ビジネススーツでは超入りにくい。
2011.06.13
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うーん。1年ぶりでピアノネタを書いた昨日、手持ちのフランソワのラヴェル集を聴きながら眠りについたら、ソナチネ以外の小品もたくさん弾きたくなってしまった。ハイドンの名によるメヌエット、シャブリエ風に、ボロディン風に。どれもまさに私好みの響きで、いかにもフランスっぽいエスプリ(って良く使うけど、観念的に理解しているだけで、人にはうまく説明できない)いっぱいの小品。これがまた「らしく」弾くには時間がかかりそう。さて。ソナチネは3楽章がやっかいだ。こういう無窮動的な音型は途中で息抜きできないから、とりあえず最後まで覚えるしかない。でもロマン派までの慣れた和音じゃないから、なかなか覚えられない。楽譜見てたって、果たしてこれでいいのかと思いながら、とりあえず先に進むしかない。この音型に慣れたら、クープランの墓も弾けそうな気がする。でも2日くらいソナチネばっかり弾いているけど、まだ全然うまく弾けない。他のアマチュアの皆さんはどう弾いているんだろうと、レッスン中は見るのを禁じているYoutubeさまにおうかがいをたてる。そしたら8歳くらいの女の子が、表現の深さはともかく、らくらく3楽章を弾いてのけていた。ガーン……。だってオクターブのドミナント和音の下降パッセージとかあるよね。届くのか……。去年のピティナのC級も12歳くらいの子が3楽章で優勝していたな~。子どもでも弾ける曲なのか。なんかショックだ。フランス近代って、大人になってから弾くものだとずっと思ってた。ショパンですら中学になるまでレッスンではもらえなかった。まあ田舎の小さなピアノ教室だったし、大昔の話だからなあ。でもさ、当時、井口門下の先生の元で教育を受けた子どもたち(日本中に何十万人といる)は、普通にバイエル、ハノン、ブルグミュラー、ツェルニー、インベンション、ソナチネアルバム、ソナタアルバムと進んでいるはずだから、中学くらいまでは後期ロマン派を弾く機会すら与えられていなかったような気がする。でも時は移り、今はバイエルなんてどの教師も与えていない(らしい)。本人と親の希望および継続を目的とすると、多くの場合クラシック音楽すら与えていない。私の先生はかなりのストリクト・ティーチャーなので、4、5歳からハノン20番まで全移調、とかとんでもない課題を与えているし(目撃済み)、2歳児がひらがなより先に音符を書いたりしている。こういう教育を受けていたら、和音感覚が養われて近・現代も恐るるに足りず、ってことになるのかなあ。いいなあいまの子どもたち。でも自分の受けた音楽教育を悔やんでみても仕方がないよな。自分に足りないのは才能と練習時間だってことは20歳を過ぎた頃からわかっていたよ。とりあえず練習しなくちゃ。今、中島哲也監督の「告白」を観ているけど、こええ~っ!
2011.06.12
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最近、仕事以外の時間は、本を読む間も惜しんでピアノを弾いている。というか、ラヴェルにとりつかれている。先月のレッスンで、やっとラヴェルを弾いてよし、と許可が出た。わーい! 実は子供の頃習っていたピアノを、受験勉強のために辞める直前(だから高校生の時分)、ラヴェルの「水の戯れ」を弾いていた。その前にも「古風なるメヌエット」(これが最初に弾いたラヴェルだった)もレッスンで見てもらっていたけど、数十年経って、再び弾こうとしたら、「水の戯れ」なんて全然弾けなくなっていた。まあね。ドイツ音楽至上主義の先生のもとで、音大受験生に混じって好きに弾かせてもらっていたので、結構いい加減な指導だったし、単に「弾けた気」になっていただけかもしれないけど、大人になって再開すると、すでに譜読みが面倒くさい。でも、ラヴェルのピアノ曲はどれも好きなので、1年くらい前に、今の先生に「道化師の朝の歌」を弾きたいといったら、鼻で笑って軽くあしらわれた(笑)。まあ、装備もなしにエベレストに登るようなものではある。で、考え直して初心に帰って「ソナチネ」を。この曲の2楽章が大好きで、もううっとりするというか、身悶えするようなフレーズというか和音がたくさん出てくる。最近、この2楽章(メヌエット)を、ボサノバ風にアレンジしてヴォーカル曲で歌っているのをBGMで聞いて、俄然弾きたくなった。ぶつかり合う2度とか、どう考えても協和音じゃない和音が、フレーズの中でえもいわれぬ恍惚とした響きをかもし出す。それが、単なる7度とかじゃないので、なんだろうとずっと考えていて、嫌いな楽曲分析などもやってみたら、どやら長7度であることが判明。増7度というのもあるけど、流れ的には長7度。ジャズなんかにはよくあるらしい。この響きをもっと堪能したくて、持っているデュラン版は不親切なので、久々に山野楽器に行って楽譜を買いこむ。楽譜を買う行為は、私にとっては本屋で本を選ぶというより、デパートのリビング売り場で食器やカトラリーを選ぶのに似ている。読んだら終わりの本ではなく、一生愛でて使えるものだから。なんとペルルミュテール先生の指定の入った校訂版が出ていた! デュラン版しかなかった昔に比べたらなんと恵まれていることよ! この日買ったのは、ほかにシベリウスの悲しきワルツ。シャブリエの田園組曲が欲しかったけど、まだ版権切れてないのか、お高すぎて諦めた。親掛かりの子どもの頃と違って、趣味で弾くピアノの楽譜が買うのを躊躇させるお値段というのは(だって買っても弾けなかったら悲しい)いかがなものか。「ソナチネ」3楽章冒頭。ペルルミュテール先生は蛍光ピンクで書き込みをしておられた。 ラヴェルって不思議な作曲家で、楽譜の見た目と弾くときの難易度になんら相関性がない(笑)。左の「古風なるメヌエット」は今でも楽勝で弾けるのに、右のスカスカに書かれたワルツ「ボロディン風に」がめちゃくちゃ弾きにくい。自分の音楽性のレベルなんてめちゃくちゃ低いから、初見が効くことが唯一の武器なのに、ラヴェルは初見で左右同時に弾けない! 片手ずつだとめちゃくちゃ簡単なのに、なんで左右が合わさるとこんなにも「らしく」弾けないのか。左右バラバラだったり両手が重なり合ったり、左手で右手を超えて(クロスハンドで)高い音のメロディーを取ったりと、鍵盤上がなかなかに忙しい。これはどんなにショパンを弾いていても克服できないわ。片手練習は私にとっては屈辱だ。ラヴェル恐るべし!テレビでは年取って頭髪が薄くなりおばさん顔になったリチャード・クレイダーマンが。大学の頃とか、夢中になっている乙女がたくさんいたけど、同時期に人気のあったジョージ・ウィンストンとか、ちょっと後のアンドレ・ギャニオンとか、私は全然興味なかったけど、今は彼らの曲を弾きたいと思う。だって心地いいんだもん。これって退化なんだろうか。
2011.06.11
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ライターTちゃんと、カレッタ汐留のベルギービールの店で。最近、彼女にいろいろあって、これまで積極的にお願いしていなかった面倒な仕事を引き受けてくれることに。フリーは大変だよね。私は12年で燃え尽きてしまったけど、彼女は20年以上ずっと組織に属さずやっていて偉いなあと思っていたけど、やはり心情を曲げても、仕事の幅を広げなければならないときはくるのね。応援するけど、時間にだらしのないところは直してほしい。でないと傍聴取材ものはお願いできない。デュベルを飲みながら4,5品頼んだはずなのに、これしか画像が残っていなかった。明太子とクリームチーズのディップ。あまりに色がショッキングピンクなので、思わず撮ったものだったわ。ベルギー居酒屋といいながら、タパスはあるし、節操のない店だった。そしてベルギービールが高い! デュベルは1400円した。そんなに高かったっけ?こっちはその日の昼、どこかのビルで時間調整のために立ち寄ったジューススタンドで飲んだマンゴーとオレンジのスムージー。目の前でフルーツをカットしてつくってくれて630円。ちゃんと椅子とテーブルがある店なら安いと思うけど、ちいさなカウンターだけのジューススタンドでこの値段って適正? とかいいながら、その翌日、センビキヤで2300円のマンゴーパフェを食べたのは私だ(画像はない)。
2011.06.10
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こちらは家食。今年は径の太いホワイトアスパラガスを入手しそびれたので、ピーコックで売っていた3本で500円くらいの安いやつでつくった。オランデーズソースをつくるのが面倒だったので、ゆでたまご(チン!で作製)+マヨ+オリーブ油+ゆず胡椒。これがめっちゃうまいの。 こちらは別の日。トマト缶でつくったなんちゃってアラビアータソースを敷いた上に密かに「染色体」と呼んでいる、成城石井で売っている7色パスタ(細長く撚ってある)をのっけて、ブロッコリーで飾ってみた。なんかきたないな。そういや、ちびちびナイトキャップに読んでいる西炯子さんのギャグマンガに、ブロッコリーとカリフラワーの違いが死ぬまでわからなかった男の話が出ていて、ありそうでわらった。だって、実際にいそうだもん。週末にがっつり和食を食べたくなる日以外は、こんな質素な食事だが、例によって炭水化物過多になりがち。困ったもんだ。
2011.06.09
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あまりに更新をサボると、このままフェイドアウトしそうなので、とりあえず撮り溜めてある画像で埋める。最近、外食ばかりでマメに画像も撮ってないんだけどね。丸ビル内のシェフズヴイで、ライターのHちゃんと。渋谷にあったお店はよく行っていたけど、店名が変わってしまったみたい。あちらにくらべると、こちらは妙にカジュアルで、店内も狭い。早い時間帯に行ったら、ワインがボトルで2000円とか冗談みたいな値段だったので、すっきり辛口の白をガブガブ飲みながら情報交換。これは数年前からなにやらブームの生もの+フルーツの組み合わせ。タイとイチゴのカルパッチョ。鯛が妙に新鮮でうまい。わさび醤油で食べたい(笑)。ジャンボマッシュルームと海老のオイル焼みたいなの。きのこが巨大すぎて海老が隠れて見えないわ(笑)。直径7~8センチはあるマッシュルームにHちゃん驚愕。こういうのは普通のスーパーでは売ってないから珍しいよね。おいしい。残ったオイルにガーリックトーストを浸して脂と炭水化物のコラボを味わう。マグロのたたきと野菜のグリル。繊細に処理した色とりどりの野菜が10種類以上。こういうのは家でつくろうとすると手間がかかるから、うれしい。ほかに3品くらい頼んだけど、もう忘れてしまったわ。それにしても、ワイン1本空けて、二人で6000円って、学生時代以来の安さ。通常は一人でもアルコール込みで1万を切ることはないので、@3分の1なのね。丸ビルなのに(笑)。ここでなら後輩たちにガンガンおごれるけど、店が狭いのが難だな。
2011.06.08
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結局、前後編2冊の海賊モノは読まなかったので、2年ぶりの佐倉さんか。5,6年前に出たデビュー作『月と茉莉花』は、BLをほとんど知らなかった私をこの世界に引き込むほどの輝きを持っていた。次に読んだ時代も場所も特定できないチャイナっぽいのはイマイチだった。そしてこれも。フツーのBLなんだが、細部に凝ったところもないし、ラブにも熱がないので、どこで萌えればいいのかわからない。こんなに自分に合わない作家さんじゃないはずなんだけどなあ。あ、フツーの」と書いたけど、お話はちょっと無理があるように思った。冒頭は、2丁目あたりにありそうな女子禁制のバーで出会った二人なんだけど、この二人ともが並みの人間じゃないくて、攻は元警察官で今は運送業のアルバイトなんぞをやっている。ここまではよかったんだけど。影のある美男な受が、腕に傷があって云々というのも、なにやら伏線めいていてよかったんだけど。古い自前のビルが事務所兼自宅で、そこでたった一人で営む探偵業というのも、女子好みの展開。でもさー。このムードたっぷりの受がっつりハーフでしかも殺し屋というのはどうだろう。せっかくそれまでスタイリッシュに(ちょっと高遠さんの「世界の果てで~」を彷彿とさせてドキドキしたのに)展開してきたのに、この現代(とも特定できないんだよね。携帯とか出てきたっけ?)に、しかも日本において殺し屋? ここでいきなりパレット文庫になっちゃった。ななななんで?本業のほうではトリックもサスペンスもなく、つまんないゴミ掃除みたいなもので、そんな家業に転じることになった事情も、フランスの外人部隊にいてアフリカで傭兵として活躍していたという、どっかからもってきたような設定で、浮きすぎていて全然納得できない。攻のほうも、上司の賄賂問題の犠牲になって懲戒免職という過去があるけど、警察の正義を信じている若者が現代にどれだけいるかというと、これまた疑問。そんなまっすぐな人間に萌えられるほどBL読者はピュアじゃないぞ(笑)。なんかなあ。言葉の使い方も、ルビがつくべき漢字についていなかったり、別に含むところのない「私」にルビが振ってあったり、一般には漢字で表記すべき単語が開いてあったりと、この作家さんが校閲に喧嘩売るほど言葉にこだわる人だというのが、茉莉花最終巻のあとがきで知れているけど、今回はそのこだわりどころがさっぱり意味不明だった。この作品、去年の夏に初校を書いていたとか書いていたから、いじくりすぎなのかも。一体何を目指しているんだ佐倉さん。結局、デビュー作がいちばん輝いていたなあ。
2011.06.05
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うおっ、厚い! 久しぶりの続巻なので、1、2巻を読み返そうと腐書置き場を漁るも、例によって見当たらない。なんで?探し物は見つからないのは常套だが、確か「花は咲くか」もあるはずの前巻が見つからず、2冊目を買ってしばらくしたら出てきた。なぜ見つからないのがいつも日高さんの本なのか。とりあえず記憶を頼りに3巻を読み始める。およよ、華族のおひいさんと交際しとる!そういえば、見合いしたんだっけ。家令の命令で。厳しい規律の元に庇護されていた少年が、成長期の殻を破って大人になりかかっている。その不安定さが、感情の起伏として表現されていて、相変わらずうならされる。育ての親と体をつなぐ(心はまだ一方通行に見える)というBLらしい展開はともかく、子どもはほっといても成長していくもんだから、私は大人がどうやって歪んで、それが修復されていくかという魂の救済、みたいな話が好きだ。そして主役二人もいいけど、脇の大人たち(おじさんとかおじいさんとかおばあさんとか)の人生にまで思いを馳せてしまう。きくさんとか石崎父とか雨宮とか田村とか、腰元か典侍みたいなおひいさんの乳母とか(笑)。その人生は彼らの主役への絡み方から推し量るしかないけれど、(石崎父以外は)忠誠心だけではない、さまざまな想いから尽くしているのがわかる。ほんのワンシーンだけの登場でも、その立ち居振る舞いから性格までがわかるような描き方はがいい。そして石崎家というのは、たとえば山田珠樹(森茉莉の最初の夫)の家とか、白洲次郎の父とか、あるいは財閥系の祖とか、そういうとんでもない明治期の人物を思い起こさせる。そんなふうに自分のなかのわずかな情報とすり合わせていく作業がまた楽しい。そして今回は、ついに桂木の出生の謎が解けた(ように見えるが、日高さんなので気が抜けない)。なるほどね。そうだったのか。だからあんなに桂木家では邪険にされていたのね。「蓄妾届」は、単語が思い出せなかったけど、その存在は知っていて(確か伊藤博文について調べていたときに知った)、届けを出すとさ、ちゃんと国からお手当てが出ていたんだよね。側室手当て。まあ、生まれたこどもが5歳未満で亡くなる確率が高かった時代だから、とりあえず世継ぎ候補を複数確保することが命題だった時代だからなー。家を存続させるために。でも男子なら普通、正妻がとりあえずは大事に育てるもんだけどなー。桂木があんなに兄に嫌われている理由が結構少女漫画でファンタジー入っていたな。そういえば、こないだちょっと近代皇室について調べていたら、明治天皇なんて15人くらい子どもがいたけど、成長したのは5人くらいだった。ほとんどが1歳くらいで亡くなっている。皇室ですらそうだったんだから、側室やむなしなのかも。そしてずっと若様に厳しく接してきた桂木は、クールな表面とその腹の中はともかく、いろいろ迷っていて、いかに大人が成長しない生き物であるかがわかって楽しい。若様のほうはなんかいろいろ吹っ切れて、当主としての自覚も芽生えて迷いがなくなったように見えるけど、大人な桂木のほうは、どんどん情に流されていくっぽいわ。こういう、絵もお話も丁寧で、トシ喰った腐女子を満足させてくれる作家さんは数えるほどなので、1年1冊でガマンするからクオリティは落とさず続いていってほしい。途中の扉絵で、略式の大礼服みたいなのを着た若様がかっこいい。明治期の爵位持ちの偉人の資料館とか行くと、大抵こうした大礼服セットだの、天皇発令の国璽とかがいっぱい飾ってあって、こういうの参考にしているんだろうなあ。日高さん、マジメそうだから結構真剣にリアルに描こうとしているから、骨が折れそうだ。頑張れ!あーなんか急に円地文子の「女坂」を読みたくなった。高校生の頃読んだときに、正妻が夫の妾を選ぶ、というシーンにショックを受けたんだよね。でも子供の頃、うちに出入りしていた芸者さんたちは、まだ「旦那に引かれる」のを待っていた時代だから、明治の時代とあまり変わらなかったかもしれない。私が習っていた生け花の先生は、実際に「粋な黒塀に見越しの松」のあるお屋敷に住んでいた、もとお妾さんだった。旦那の甲斐性は、たとえば外の女性が亡くなった時には、ちゃんと喪主を務めるかどうかでわかる、と聞いたことがあるけど、彼女がなくなったときは、旦那の息子が喪主を務めていた。ああなんか話があさってだ。
2011.06.01
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