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American Horror Story (Freak Show)アメリカンホラーストーリー シーズン4第9話「神への目覚め」(原題:Tupperware Party Massacre)あらすじ最愛の母グロリアを殺害したダンディは、その後訪れた化粧品販売の女性を燭台で殴り頭部を切断、それをグロリアの首の付け根に縫い合わせる作業を鼻歌交じりに行った。母はドット役、訪問販売の女性はベットの役だ。つなぎ合わされた遺体はピンクのリボンで吊るされ、たった一人の観客ダンディを恨みがましい目でいつまでも見つめていた。「大切な女性を傷つけてしまって」とのダンディの悩みに、占い師エスメラルダとして働くマギーは、「あなたの行いは許される。黒い雲が追ってきて雨になるが通り過ぎる。今まで通り続けられる」と告げる。ダンディは「あなたは救世主だ」と感激し、マギーの手を握った。この美しい占い師のおかげで自分は神であることを改めて感得できたのだから。一方、母を亡くしたばかりのジミーはその欠落を埋め合わせるかのように酒に溺れ、巨体のアイマを名乗るバーバラと人目もはばからず淫らな関係を続けた。マギーのテントを出るダンディ。それを見たジミーは「双子をどこへやった! 殺人鬼め」と詰め寄りパンチを浴びせようとしたが、ダンディがいきなり体を横に反転させて避けたので、酔っていたジミーはバランスを崩して倒れた。地面に横たわるジミーにダンディは「君に双子を奪われたせいで、僕は幸せをつかむ最後のチャンスを失った。僕は神だ。君を苦しめて復讐することに決めたよ」と告げその場から立ち去る。定例の主婦たちによるタッパーウエアパーティに呼ばれたジミーだったが、この日もまっすぐ立つことさえできないほど泥酔していた。ジミーが亡き母だと思って抱きついていたのは客として招かれていた見たこともない主婦だった。とうとうジミーはパーティの主催者から「出て行って」と言い渡される。この仕事でジミーは初めて蹉跌をきたした。ひどいざまだった。ジミーが追い出された直後、パーティが行われている家の玄関がノックされる。恐る恐る扉を開けるとそこにはきちんとした身なりの美青年が、車が壊れて困っている、電話を貸してほしい、料金は払います、と困った様子で佇んでいた。「料金なんて」女主人は喜んで青年を家に迎え入れた。青年はダンディだった。帰宅した夫が見たものは、助けを求めるように窓ガラスにべったりと張り付いた無数の赤い手形と、血の色に染まったプール、そこに浮かぶ妻たちの死体だった。その頃ダンディはタッパーに入れて持ち帰った主婦たちの血液を一つずつ眺め、それを自宅の浴槽に入れていた。「僕こそが神だ。人間の世界で暮らすことを定められた神なんだ」その恐るべき姿を目撃したレジーナは刑事を一人伴ってモット家に戻った。刑事コルクイット(P・J・マーシャル)はダンディの提示した100万ドルという額に目がくらみ、ダンディに向けていた銃口をレジーナに向け、発砲した。レジーナは頭部を撃ち抜かれ仰け反るように倒れた。ドットとベットはエセルの計らいにより、危険を避けるため安全な場所に避難していた。エセルの遺書を読んだスタンレーとエルサは双子を確保、「分離手術が受けられる」と嘘をつき、姉妹を小屋に移動させた。二人きりになった姉妹は話し合う。無事に分離などできるわけがない。助かるのは一人だろう。それでも、ドットは自由がほしい。そんな彼女にベットは言う。愛とは自らを捧げるもの。あなたが誰かと結ばれることで私たち姉妹は報われる。もし手術でどちらかが死なねばならなくなったときは、私が犠牲になる。「私の命を捧げるからあなたは生きて」というベットの言葉に、ドットの目からも涙があふれ出ていた。愛してるわベット。私もよ、ドット。デジレを一人の黒人男性が訪ねてきた。男性の名はアンガス・T・ジェファーソン。「世界一の美女に会いたくて、我慢できなくて来てしまった」と語る彼は、デジレのボーイフレンドだという。それを聞いたデジレもまんざらではない様子。自身が同性愛者であることを隠そうとするあまり、仲間を殺してしまった罪の意識に耐えきれなくなったデルは遺書を書いた。「ジミーへ」と書きかけては破り、「息子へ」と書き直した。......「後悔」......「俺は生きていけない」......。デルに殺されたマ・ペティトの亡霊が彼に命令した。「サインして!」遺書をしたためたノートの、一番下の余白に署名する。エセルの亡霊の横を通って椅子を引きずり、ロープの下に移動した。「俺は臆病者だ。恥を重ねたくない」「フリークだからね」エセルが言う。「私たちは隠すことなく外面に恥をさらしている。でもあんたは内側に恥ずかしい部分をずっと閉じ込めた。それは生き物のようにあんたをむさぼり、くさらせてしまったんだ」吸い込まれるようにデルはロープの輪に首を通した。椅子を蹴って転がす。心臓の音が耳元で大きく脈打つのが聞こえる。苦しさのあまり手は宙をかいた。視界が白くかすみ、薄れゆく意識のなかで、デル、と呼ぶ声を聞いた気がした。何かを切り裂く金属音。床に頭を強く打ち、デルが目にしたものは涙を浮かべて駆け寄る妻デジレの姿だった。「すまない、許してくれ」デルも泣いていた。酒浸りのジミーのトレーラーに双子が現れた。ドットはベットとの分離手術を取りやめることにしたと言う。ドットにとってベットは自分の最も純粋な部分。今後も家族として一緒にいる。「家族だって去る。何も残らない」とつぶやくジミーの手にドットは自分の手を重ねた。「ジミー・ダーリング、一目見たときから愛してた。あなたは優しくて、私を見てもたじろがなかった。その時思った。あなたと一緒なら何もこわくない」ドットはジミーの前で裸になり、彼にキスをした。ジミーは戸惑ったような表情でしばらく黙っていたが、「二人とも大事な人だ。でもごめん」と言い双子に服を着せた。「好きな子がいる」トレーラーを去るとき、ベットはドットの手を握った。怪奇劇場へ警察の車が入ってきた。「ジミー・ダーリング。ミルズ、オースティン、ミラー、シーモアの殺害容疑だ。殺害現場にお前の手袋があったぞ。主婦の家へ行ったのはタッパーを買うためか?」次回予告 第10話 Orphans感想双子に見立ててフランシス・コンロイ(今期グロリア役)と縫い合わされていた女性、アレクサンドラ・ブリッケンリッジかな? と一瞬思ったのですが違いました。アレクサンドラ・ブリッケンリッジはシーズン1で若いほうのメイド役をしていた人です。(フランシス・コンロイ演じる老メイドが、家の主人にだけは若くセクシーなアレクサンドラに見える、という内容)このアメリカンホラーストーリーでは毎シーズン、エヴァン・ピーターズ(今期ジミー役)が尻を出している気がするが、シーズン4では今回、第9話がそれに該当する回となりました。巨体のアイマとの情事をデジレとマギーに目撃され、「大変だけど柔らかい」とアイマの片乳を揉みながら逆ギレしていた。最低。尻といえば、フィン・ウィトロック(今期ダンディ役)も出していた。幼なじみのレジーナを血の風呂に誘い、断られると「君は退屈な人間だな!」と怒り出すシーン。「......そして僕はいま、こうなった」と言いながら全裸になり、嫌がるレジーナに近づいていっていた。ダンディの乗ってる車がかっこよくて、見た瞬間ちょっと息が止まりそうになりました。この車はダンディが頭をハンドルに打ちつけるシーン等で前も出ていたはずですがちゃんと見ていなかった。本当に素敵。50年代のアメリカ車はどれもこれも素晴らしい。昔、「発明将軍ダウンタウン」(→各放送回の内容を記録している方のサイト。すごく参考になる)で、渋滞対策グッドアイデアとして「ごっつい手」が出ていたのですが、このごっつい手さえあれば私が運転する50年代のポンコツ車であってもスムーズに合流できるだろうし、何も問題はない気がする。(「ごっつい手」は、道を譲らないドライバーなんて人を見て態度を変えるような奴だろうから、相手がごっつい男ならば平身低頭で道を譲るであろう。という発明者の世の中に対するシニカルな視点が具現化された究極の発明品だと私は思う)もしダンディの車を運転できるとしたら松風を買いに行きたい。松風をかぶって松風を履き、松風でヤキトリをはさみたい。それができたら、多い日も安心ワンタッチ脱糞スーツ「ダッフンダ1号2号」を着た人を助手席に乗せてやってもいい。
July 26, 2015
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American Horror Story (Freak Show)アメリカンホラーストーリー シーズン4第8話「血の連鎖」(原題:Blood Bath)あらすじフリークショーの面々は夜を徹してマ・ペティトの捜索を行ったが、見つかったのは血まみれの小さなドレスだけだった。「野生動物に食われたんだろう」と言うデルの言葉にショックを受け泣き崩れるエルサ。エルサの涙を単なる演技と切り捨てたのは、彼女の側近として長年仕えてきたエセルだった。エセルはその夜、エルサのテントで初めて彼女に批判の矢を向けた。並外れて虚栄心の強いエルサの近くにいると、不安を感じ、落ち着かない気持ちになる。親友のつもりで14年間彼女に食事を運び、髪を洗ってやってきたが、そうして彼女のテントを出ると、いつも何かを失った気になるのだ。エセルの疑惑はある晩決定的なものとなった。双子を安楽死させようと提案したスタンレーにエルサは同意したのだ。エセルの放った銃弾はエルサの木製の義足を貫通した。エルサは1932年にスナッフフィルムを撮影された後、若い兵士に発見され、マッシモ・ドルチェフィーノ(ダニー・ヒューストン)の元に運ばれた。第一次世界大戦で多くの兵士に補装具を提供していた彼はエルサの新たな脚も難なく作れたという。エセルにとってこの世に純粋なものは二つだけだ。マ・ペティトと、エルサに対する愛情。その両方が消えたいま、エルサを撃って自殺する以外道はない。覚悟を決めたエセルの一瞬の隙を突いてエルサはナイフを投げた。ナイフはエセルの左目に深々と突き刺さった。スタンレーとエルサは自殺に見せかけてエセルの遺体を始末した。エセルの葬儀が終わり男たちが飲みに繰り出したあと、ペニー、スージー、デジレ、イヴはその場にとどまった。男に頼らず女手一つで息子を育て上げたエセル。彼女は誰の助けも得られず死んだ。過酷な人生。フリークで、しかも女である私たちには選択肢がない。現に、自分の生き方と愛する人を自ら決めたペニーは父親によってフリークの姿に変貌させられたではないか。法で裁くことも不可能だろう、なぜなら彼女は父親の所有物だから。デジレは言う。「もう不当な扱いはごめんだわ。私たちを苦しめる男に思い知らせよう。賛同する人は?」その場の全員が手を挙げた。翌日の夜。大テントで一人酒を飲んでいたジミーの酒瓶をエルサは取り上げた。「お母さんが見たら何と言うと思う?」エルサは、マイアミの肥満者用病院からスカウトしてきた巨体の女、バーバラを紹介した。ステージ用の芸名はアイマ・ウイグルス。出て行こうとするジミーを引き止めてエルサは囁いた。「見て。彼女の胸、なんて大きいの。母親に抱かれて得た安らぎをあの胸で感じられる」エルサはエセルの代わりにバーバラをジミーに当てがったのだ。「あなたは異常だ」エルサにそう告げるとジミーはテントを後にした。夜。ペニーの実家の窓の隙間から、スージーが屋内に忍び込み、玄関の鍵を開けた。物音に気付いたペニーの父が見たものは、彼が勘当したはずの娘の姿だった。「家の鍵は取り替えたはずなのにどうやって入った......」突然現れたイヴの姿に言葉を失ったところを、デジレが鈍器を彼の後頭部に向かって力任せに振り下ろした。倒れたペニーの父はイヴが担ぎ上げ、フリークショーのトレーラーに運んだ。女たちの復讐の時が来た。ペニーの父が目をさますと、自分は裸で椅子に縛り付けられ、傍には下半身のないスージー、乳房が三つある黒人のデジレ、それに顔面に醜い刺青を入れた我が娘ペニーがいた。少し離れた調理台では大女のイヴが何やら煮えたぎった鍋をかき混ぜている。「何が狙いだ?」「たくさんあるね」デジレが答えた。「でも今日は仕返しするだけ」ペニーとスージーは枕を用意し、イヴは熱したタールの鍋を持ってきた。「神様!」「神様なんていないよ。あんたが証明したんだろ。あんたが娘にしたのは卑劣な行為だよ。その卑劣さに見合った外見にした後で、ナイフでペニスを切り落として頭を撃つ。その後川に捨ててやるよ」ワニが食べてくれるかしら、とデジレは笑った。イヴがタールの入った鍋を持ち上げる。「お願いだ、やめてくれ」そこへペニーが駆けつけた。「待って!......私にやらせて」ペニーとイヴは高温のタールを彼の体の上からゆっくりとまわしかけた。男の叫びが響き渡った。全身をタールでコーティングした上から、枕の中身の羽を隙間なくまぶす。男の悲鳴を聞いてマギーが駆けつけた。トレーラーの中は女たちの歓声でお祭り騒ぎだった。「なんてことを。お父さんでしょ」マギーの突然の容喙に、デジレは冷ややかだった。「出て行きな。ここはフリークの女だけよ」「捕まって投獄されたらポールはどうするの?」マギーはなおもペニーに語りかける。「自分をおとしめたら父親の勝ちよ」「白人のきれいな女が偉そうに」とデジレ。「世間が許さないせいで、欲しいものをただ窓の外から眺めるしかないの。あんたにわかる?」デジレからナイフを渡されたペニーは少しの間逡巡したのち、話し出した。「私は、驚異のトカゲ女。私の意思で生かしておいてやる。でも、また私や仲間に近づいたりしたら、殺すからね」「イヴ、出口まで運んで、這って帰らせて」デジレが指示した。イヴが彼の顔を押さえていたゴム手袋をはめた手を離すと、タールにくっついた皮膚が剥がれてペニーの父は絶叫した。翌朝。「あなたはここのリーダーでしょ」と励ますマギーに、まだ心の傷の癒えていないジミーはイラついた。「学校の先生かよ」「私はリーダーに恋したのよ! ヒーローはどこなの?」「驚きだな! 俺は悲しみを簡単には忘れられない。パットン将軍とは違うんだ。もしそれが望みなら消えてくれ」傷心のジミーの前にはバーバラがいた。ジミーは彼女の胸で声をあげて泣いた。バーバラは何も言わずに彼を抱きしめた。モット家に新しい客がやってきた。ドーラの娘、レジーナである。彼女は母親と会うまで帰らないつもりだ。「母が戻らなければ警察へ行きます」ダンディは「IQの検査がある」と連れてこられた一室でロールシャッハテストを受ける。「両手を引きちぎられた男、内臓が見えている」「男が女を刺し殺し壁中血だらけになったところ」「......飽きた」ダンディが席を立ったためテストはそこで中断となった。「一回では検査できないから今後は週に二回来なさい」その言葉に、頭を昂然とあげて医師の方を睥睨したダンディは、最近読んだナショナルジオグラフィックの記事について話し出した。「パプアニューギニアの先住民は近隣の部族を征服したら、負けた部族の最強の戦士を食べる。その次に呪術医と首長を食べる。ある人物の肉を食べると能力も奪えると思いますか? またはその人物の血に体を浸せばいい?」帰宅したダンディは母をなじった。だましたね、母さん。知能検査だと思って行ったのに、医者が聞きたがるのは僕の話だった。もう行かない。もし行けというなら、母さんがレジーナを殺してよ。母さんの作り話が下手だったせいでレジーナは気づいてるよ。「入院させたほうがいい。あなたの身の安全を心配してるんだ」病院からの電話に、グロリアは「ありがとうドクター、もう診察の必要はないわ」と受話器を置いた。後ろにダンディが立っていた。「僕は欠陥人間で、情緒不安定で、もろい?......お母様が情緒不安定にした。5歳のときドーラが言ったよ。おじいさまが事故死したあと豪邸に住むために何でもしたと。はとことの結婚もね。罪の結果僕が生まれた。お父様は少女に何をしていた? 近親者と子供をつくるリスクは? ルーズベルトと同じだ。お母様とは一緒にいられないよ。僕を嫌ってる女性とは一緒にいられない」「もう愛情が残ってないの」グロリアの言葉に、ダンディは拳銃を自分のこめかみに当てた。「この苦悩を終わらせる」「そんなことしないで。私が生きていけなくなる」「分かった」ダンディは母親に向けて銃を撃った。ダンディは母の血で満たしたバスタブに体を横たえた。次回予告 第9話 Tupperware Party Massacre感想かわいそうなダンディ。彼の異常性は「血」だよ、ということになっているけれど、というかグロリアがそう言ってたんだけど、果たしてそれだけが理由なのか。環境も大きかったんじゃないかな。特にグロリアの過保護な育児。ダンディは自分自身の力でやり遂げたことがほとんどないまま育っていて、唯一達成感が得られたのが、幼いころからの猫殺しであり、メイドのドーラ殺害、男娼のアンディ殺害だったのだと思う。ダンディがいろいろな経験を通して学ぶ機会をグロリアが奪ってきた結果とも言える。全然関係ないけど、ダンディ、幼少時から髪型一緒だね。真ん中分けで、右と左に前髪が一本ずつクルンッとなってるヘアスタイル。グロリアのカウンセリングをしたり、ダンディをテストしたりしていたのは、もしかしてシーズン2の精神科医? まったく顔を見せないところが怪しい。ペッパーもそこにつながっていくのかな。そう考えるとわくわくする。シーズン3(魔女団)でニューオーリンズのアックスマンを演じていたダニー・ヒューストン、今回出てましたね。エルサの義足をつくる医師役で。あと、前回私が間違って書いたのですが、ペニーのタトゥーはヘビじゃなくてトカゲでした。子供のころからホラー少女漫画を好んで読んでいた影響で、見た瞬間「あ、ヘビ女だ」となってしまったのもあるし、ペニーのお父さんが家から娘を追い出すに当たって、娘はこの家を裏切ったのだからそれにふさわしい姿(楽園追放のヘビ・・・このヘビが這ったあとは、にがよもぎが生えたという)にしたのかな、と考えたためです。でも違っていました。トカゲでした。エセルがいなくなってさみしい。
July 19, 2015
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American Horror Story (Freak Show)アメリカンホラーストーリー シーズン4第7話「腕比べ」(原題:Test of Strength)あらすじジミーはダンディの家から双子を連れ戻した。いつもの君のままで来てくれよ君のままでいてほしい一人の友達のままで昔からの敵のままでゆっくりでいいさ 急いでくれ自分で決めろ 遅れるなよ休んでいけよ 友達のままで古き思い出のままで思い出のままで誓ってもいい 銃なんて持ってないさ銃なんて持ってない双子を売り飛ばしたことでジミーはエルサに詰め寄るが、彼女を擁護したのは他ならぬドットだった。ドットの思惑はただ一つ、ベットとの分離手術を受けることだ。ブロディ兄弟の手術を成功させた、シカゴのオスカー・シュガー医師に依頼できれば、あなたのやったことは秘密にする、とドットはエルサに伝えた。エルサはこのことをスタンレーに相談。「双子を安楽死させてやればいい」とスタンレー。二人の会話を物陰からエセルが聞いていた。エセルとデジレは、マイロン・ボナム医師が自ら命を絶ったことを知り呆然とする。医師の娘によれば、フリークショーの一人が外科医の命とも言える指をハンマーで叩き潰したのだという。スタンレーはデルの弱みを握った。ゲイバー『ハイ・ヌーン』で愛人アンディを探しバーテンダーを殴り飛ばす姿を見ていたのだ。同性愛者であることを隠し通したいデルは、スタンレーとの取引に応じ、仲間を殺害する計画を立てた。皆が寝静まったころ、アマゾン・イヴの枕元に忍び寄り、寝首を掻こうとするもイヴの反撃に遭い、デルは半殺しの状態で彼女のトレイラーから投げ出された。次にデルが狙ったのは息子のジミーである。しかし寸前で思い止まった。デルは有名な ‘ロブスターのトレド一族’ だが、彼だけは例外で障害を持たずに生まれてきたのだった。その血を受け継いだジミーに乞われ、父親であることを公に認めた。ジミーを狙って握りしめたレンガは放り出され、デルの腕は泣き出す息子を抱きしめた。マイロン医師を自殺に追い込んだことに続き、アマゾン・イヴを卑怯な手段で襲ったことで、フリークショーの女性たちは「デルは我々の手で始末するしかない」という結論に達した。ペニーの看病が功を奏し、ポールは回復。荷物を取りに一時的に帰宅したペニーは父親に対し決別宣言をする。父は自分なりの方法でそれを受け入れると言う。この家に恥辱を与える娘なら、身内とわからないようにするまでだ。父の呼んだタトゥーアーティストによってペニーは顔面に蛇の模様を入れられ、舌先を裂かれていた。「俺のせいだ」ポールは、虚ろな表情で帰ってきた恋人を抱擁した。デルはマ・ペティトの首を絞め殺害。マ・ペティトの遺体は新たな展示物『マハーデーヴィ・パテール』として疾病博物館に陳列された。次回予告 第8話 Blood Bath感想「何が人を破滅させると思う? ‘希望’ だ」とジミーに教えるエセル。彼女がその境地に至るまでにどれほどの苦難があったことか。ジミーとデルの関係は『エデンの東』のジェームズ・ディーンとレイモンド・マッセイのようでした。ジミーのモデルがジェームズ・ディーンなら、エルサのモデルはサルバドール・ダリなんじゃないかと思う。前回のエピソードのエルサと、ダリの境遇には似ているところがある。ダリには同じ名前の兄がいたが、2歳でその人生を閉じていること。そのことでダリは両親の目の奥に、自分ではなく死んだ息子への愛情を感じていたそうです。エルサもダリも天才を自称し、自己顕示的で奇妙な言動が多い。『ゴーン・ガール』の犯人と一緒で自己愛が強すぎて自分の人生をも狂わせてしまう。以前アメトーークの『すぐ腹立つ芸人 vs 腹立たない芸人』で狩野英孝が「(基本腹立たない狩野も)これをされたら怒る、ということはある?」と訊かれて「寝てる間にタトゥー彫られてたら怒ります......一生モノだし」と答えていて、ホトちゃんか誰かから「(狩野はエビのアレルギーあるから)エビのタトゥーだったら最悪やね!」と返されていた記憶があるのですが、エビのタトゥーもイヤだけど、ヘビのタトゥーもイヤだな...と今回心底思いました。
July 12, 2015
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American Horror Story (Freak Show)アメリカンホラーストーリー シーズン4第6話「ナイフ投げ」(原題:Bullseye)あらすじもう誰も使わなくなって久しい巨大な回転盤が大テントに運び込まれた。エルサはテレビ番組でナイフ投げを披露すると言う。グロリア・モットに売った双子は勝手に逃げ出したことにすればいい。エルサの手を離れたナイフはスピンしながら回転する的に命中した。夕方、エルサの誕生会が開かれた。団員たちが次々にプレゼントを運んでくる。中でも身長2メートルの美女、アマゾン・イヴが用意した箱には湯たんぽに扮したマ・ペティトが入っており、エルサを大いに喜ばせた。気づくと笑っているのはエルサ一人で、他の者はどこか浮かない顔をしている。皆、理由も言わずに突然姿を消した双子が恋しいのだ。エルサは「暗い顔をするな」と彼らを譴責した。ポールはエルサのベッドを後にすると、本当の恋人の家へ向かった。ポールにとってペニー(グレイス・ガマー)は故郷の庭に咲くバラのように柔らかで美しい。彼女といるとまだ純真だった頃の自分に戻れる気がした。ペニーは一日中父親の監視下に置かれている。自分の意見を聞こうとしない父の高圧的な態度に、ペニーは限界を感じ始めていた。ある夜、ペニーは家を抜け出そうとしていたところを父親に見咎められる。ライフルを突きつけられ、ペニーは「撃ちたいなら撃てばいい。私は意味のある人生を送りたい」と言い残し家を出た。娘が玄関を出るまで、父は銃を構え続けていた。ダンディは新しいメイドに給仕され不満顔だ。ドーラのほうがよかったと言い出した息子にグロリアはあるプレゼントを渡す。ディナーの席でクロッシュの下に半ダースのコンドームを用意させたのだ。「近親婚で苦しんできたのにあの双子の問題まで加わったら......」ダンディの双子に対する気持ちは純粋な愛であって、母の言うようなふしだらなものではない。劇場を貸し切りにした夜、初めて愛を感じた。「フリークだから眉をひそめるの? 僕だって同類だ。彼女たちと結婚する。死ぬまで一緒に暮らすんだ」ベットにとってダンディの愛はそう悪いものではなかった。ダンディは紳士的だし、彼といるとドキドキする。生まれて初めての感情にベットは舞い上がった。運命の人かもしれない。ドットはダンディの態度に懐疑的だ。これから何をさせられるかわかったものではない。しかし将来ベットとの分離手術を受けることを考えれば、費用は莫大なものになるだろうし、その目的のためならダンディと一緒にいるのも我慢できそうだった。手術を終えたらジミーと二人きりになろう。たとえベットが死んだとしても......“レモンがあるならレモネードを作れ”。ポールは薬局で恋人の香水を買い求めようと薬剤師に声をかけたが、外国人であることを理由に販売を拒否される。ポールは薬局でダンディを見た話をジミーに語った。あの金持ちの坊やは女物のブラシや化粧品を二人分買っていた。双子の人気を妬んでいたエルサにしてみれば彼女たちが去ってまたチャンスがきたわけだ。ジミーはポールの横っ面を張り飛ばした。「エルサは俺たち全員を助けてくれたんだぞ」「ジミー、お前は社会に溶け込めるから残酷な現実に気づかないんだな」同じフリークでもポールとジミーでは見える世界が違っていた。いつまでも心を開かないドットにしびれを切らし、ダンディは「秘密の打ち明け合いをしよう」と持ちかけた。しかしドットは話す気はないと言う。双子であっても日記だけはお互いのものを見ない約束だし、ダンディの打ち明け話は嘘だったからだ。ピエロを殺して人質を助けたのはジミーだ。「嘘じゃないぞ!」ダンディは激昂して出て行った。双子がいなくなり当てが外れたスタンレーは、マギーに「ロブスターボーイを捕まえろ」と指示。ジミーに好意を抱き始めていたマギーは彼の身代わりにマ・ペティトを小屋に誘い込んだ。泣き叫び抵抗することを予想していたマギーだったが、人を疑うことを知らないマ・ペティトに良心が痛んだ。マギーはマ・ペティト殺害を取りやめ、翌朝ジミーに「一緒に逃げよう」と打ち明けた。ジミーは嬉しさのあまり彼女にキスをし、マギーもそれを返した。「荷造りしてな」ジミーには一つ終えなければならない仕事がある。ポールが女物の香水の匂いをさせていることに気づいたエルサは、彼を問い詰めた。ポールは恋人の名は明かさぬものの、エルサが双子に残酷なことをしたのではという疑惑を口にする。これに激怒したエルサは団員たちを叩き起こし回転盤の前に集合させた。ペッパーとソルティ、あんたたちは実姉からも疎まれ、私が助け出してやらなけりゃまだあの劣悪な環境の施設にいたのよ! みんな恩知らずばかり! 「何をしたら信用してもらえる?」困り切ったエセルにエルサは、この中の誰かがナイフ投げの的になれと命じた。「自分が」と申し出たジミーを制して「俺のせいだ」とポールが前に出た。エルサの三投目はポールの脇腹に突き刺さった。エルサはポールを自身のトレーラーに運ばせたが、救急車は朝になっても来なかった。すべてエルサの嘘だったからだ。‘ミス’ でポールの体にナイフが当たってしまったところからすべて。さらにエルサはポールの耳に囁く。「ナイフ投げは番組のプログラムから外すわ。だって生々しくて視聴者に受けないでしょう?」ペニーは夜中のタクシーを飛ばして再び怪奇劇場の門をくぐった。彼女が駆けつけた頃には、ポールはすでに虫の息だった。ダンディはドットの日記を盗み読み泣いていた。「豪邸だけど幼稚な男が気持ち悪い。キスするより死んだほうがマシ」もう終わりだ。その時モット家の呼び鈴が鳴った。双子を探しに来たジミーだった。エセルはエルサのためにバースデイケーキを用意した。大テントにエセルとエルサ、それと一切れのケーキがあるだけ。エルサはフリークショーに身寄りのない者を集めたが、彼らはいまポールの元に集まっている。エルサには彼らの気持ちが理解できない。悲劇の時こそみんなで乗り越えねばならないのに。エルサは家族が欲しかった。2歳年上で両親の愛を独り占めして死んだ姉。姉に会いたい。エルサにとってエセルは姉のような存在だ。エセルは言う。「もしあんたの話が嘘で双子を苦しめてたなら、私の手であんたを殺す」願い事をしてロウソクの火を吹き消して。エルサは願った。ただ愛されたいだけ。次回予告 第7話 Test of Strength感想1話目でキャンディストライパーだったペニーが再び登場。キャンディストライパーとは昔の病院ボランティアのことで、彼女たちの制服が赤と白のストライプ柄だったことからそう呼ばれていたそうです。ペニーはボロボロの状態でフリークショーを逃げ出したけれど、そこで本物の愛を見つけてしまったために親を振り切って恋人の元へ戻ります。この先ペニーは、誰よりも愛に飢えたエルサを裏切った代償を払わされるのか、それともモラハラ気質の父親の家へ帰るのか。どちらに転んでもペニーにとっては地獄だ。毎度のことだけど、エルサの、自分以外の人はみんな下に見るって姿勢が徹底してて笑えた。ポールにも「あんた何様だ!」と言われる始末。エルサは、サイコパスというかソシオパスだから自分の何が悪いのかわかっていない。親から愛情をもらわずに育ったから、愛情が何なのかわからないし、もらってない愛情は与えられない。サイコパスの定義を「極端な冷酷さ、無慈悲、エゴイズム、感情の欠如、結果至上主義」(心理専門家ケヴィン・ダットン)とするなら、エルサ以外にも、ダンディやデル、ペニーの父なども当てはまりそうだけれど、では、逆に考えて、彼らから見たら「普通の人」はどう見えているのか? おそらく、「感情的で非論理的(どうせ死ぬポールの近くに寄り添って何が解決するのだ?)、無根拠、周囲に流されがち、弱い人々」というふうに見えてるんじゃないでしょうか。泣いている人を見たら普通の人なら「何かあったのかな、可哀想に」と想像するけれど、サイコパスは自分が結果至上主義者だから他人も「泣いて何かを手に入れようとしている」ように見える。その先に何か目的があるはずだと。他者に冷淡で共感しない。ダンディ、失恋して泣いてたね。よせばいいのにドットの鍵付きの日記壊して読んじゃって。......もうダンディの心は砂漠です。ダンディはピエロと出会う前は常に退屈を訴えていました。「退屈しやすい」「恐怖を感じない(恐怖を訴えている人の感情が理解できない)」というのもサイコパスの特徴だけれど、『レッド・ドラゴン』(トマス・ハリス著・小倉多加志訳)の中でブルーム博士は「恐怖は想像力から生じるものでね......一種のペナルティ、想像力の代償というわけだ」と述べています。また『レベッカ』(デュ・モーリア著・大久保康雄訳)で ‘わたし’ は「退屈は恐怖にたいする快い解毒剤なのだ」と独白します。退屈と恐怖の間には想像力が大きく関わっており、そのバランスが崩れたとき、人の心は砂漠になるのかも。そして、あのペッパーはシーズン2のペッパーと同一人物とみてよさそう。エルサが「あの汚れたマットとネズミだらけの施設から救い出してやった」と語っていたから。ペッパーを演じるナオミ・グロスマンナオミ・・・ダイナマイツ!!
July 5, 2015
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