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姉と妹 @ Re:ともたさんへ こんばんは。コメントいただきありがとう…
2025.09.28
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アニメ『アン・シャーリー』最終回・第24話 感想
+アン&ギルバート before&after イラスト​

アニメ最終回・第24話を鑑賞しました!
ひとまず、 アニメ本編の中で素晴らしい!と感じたシーン等についてメモ的に書き記したいと思います!

​*これまでの感想でも書いてきた『原作とアニメの筋立ての違い』は、こちらの記事にまとめました↓​
アニメ『アン・シャーリー』と原作『アンの愛情』との相違点について

*以下、最終回ネタバレを含むため、未鑑賞の方はお気をつけください。*​



​​■アニメ最終回・第24話について​​

前回・23話のラストで、ロイからのプロポーズに対しアンちゃんが「結婚できない」と返したところで最終回へ。
まだまだやるべきことがもりもりで、ジェットコースター展開になるべく最終回がどのように描写されるのか、ものすごく楽しみにしていました。

…鑑賞し、 ​とにかく圧巻!!!!
いち視聴者の安易な予想など歯も立たぬ…魅せたいものを暴力的に叩きつけてくる様々なシーンのキレッキレ描写が本当に素晴らしかったです!!
​ひとつひとつのこだわりに、 ​…なるほど!!やられたぜ!!​ とノックダウンしながら鑑賞しました。


​・ロイのプロポーズ→拒絶→フィルと会話→ドロシー(ロイ妹)と会話​
ギルバートの1回目のプロポーズシーンと被せたシーン作りになっていましたね。
アンちゃんが自分自身の感情を整理できた上で、「愛していないから」と言っていることが伝わってきました。

ここからフィルやロイの妹との会話をわりとじっくり描写したため、
最初はひたすら 「尺が…残りの尺が…」 とハラハラしながら鑑賞してました。
しかし本当にアンちゃんの表情が逐一良い。申し訳ない気持ちはあれど、すごくすっきりしたんだな…と顔つきだけで分かりました。演技のニュアンスが徹底されていて素晴らしかった!


​・アヴォンリー・グリンゲイブルスへ帰宅​
アンちゃん、マリラ、リンド夫人3人の会話がほっこりしました。
マリラだけでなく、リンド夫人が身内として娘のようにアンちゃんを愛し、可愛く思っていることが伝わって来て好きなシーンです。

マリラは、ギルバートの話を振った際の反応を見て、アンちゃんの中にギルバートに対する愛情と後悔の念があることを全部察している表情が素敵でした。

子どもを抱くダイアナ&フィルの愛に溢れる結婚式を祝福し、マシュウの墓前で「私も幸せよ…!」と告げる…
無理してるんですよ。フィルの結婚式での涙も、友人のためだけのものじゃないんですよ。
何も表現が入らなくても、彼女の心の中で「ギルバートへの想い」の存在をすごく感じさせる描写で、素晴らしかったです!

そして、 アヴォンリーに帰って来てから、テンポが一気に早まります。
​ここからの流れは圧巻でした!​


​・白い花=ロマンス/想像の世界のモチーフ​
アンちゃんの部屋の目の前にあった大きな桜の木「雪の女王」が大風で倒れてしまい、切られてなくなっていることにショックを受けるアンちゃん。

​第1話、歓喜の白路に始まり、雪の女王…と、アンちゃんの持つ「想像力」の体現として印象深い「白い花」を、最終回を通して一貫した 「ロマンチック/想像力」のモチーフ として、画面作り・小道具に活用していて素晴らしかったです。

​・黙示録​
フィルの結婚式(ボーリングブローク)に参列し、アヴォンリーに戻って来たアンちゃん。
グリンゲイブルスに帰宅すると…そこでギルバート危篤の報を知らされます。
マリラ・リンド夫人・デイビー・ドーラそれぞれがアンちゃんに気を使いながら話しかける姿も印象的でした。

嵐の夜、自室の窓辺でギルバートの死に直面するアンちゃん。
雷が落ちて家の隣の木を真っ赤に燃やし、 ​ここから一気に ​「現実か空想か」の境​ に突入します。​

彼女の目の前に現れた ​「白馬に乗った理想の王子(notロイ)」 ​​ は、悲しげな表情でアンちゃんに
ギルバートが死ぬこと、アンちゃんが彼に愛していると伝えていないこと、
…「もう遅い!」と責めたてる言葉を連ねてきます。

このシーン、原作ではアンちゃんがひたすらその心情を独白するシーンなのですが、今回のアニメでは、極力、原作のアンちゃんのセリフをそのまま使いながら、
彼女自身がやっと言語化にたどり着いて放つ ​「ギルバートを愛してます!」​ の一言を​ 一番際立たせるシーン作り となっていました。

鑑賞者には、きちんとこれが 「アンちゃん自身の自問自答及び自責の念」 だとが分かります。
​「後悔~独白」をこうやって…こんな形で映像化するのか! とぶん殴られる衝撃がありました。
誰だこんな奇抜な表現方法を考えついたのは!! ​​ 凄かった!!最高でした!! ​​


・朝方、雨上がり
…だけど 雲は足早に流れ、川は濁流。​
ギルバート邸に駆け付けるも、ちょうど医師が迎え入れられるところを目撃し、話しかけることが出来ず帰路につくアンちゃん。

小学校時代、ギルバートに命を助けられたにも関わらず、意地を張って彼に悲しい顔を指せた場所である川の橋を渡りながら、気持ちが濁流に飲まれそうになるアンちゃん。
そこに 一人の老人(パシフィック) が通りかかる…
ギルバート邸の隣で働くその老人に、ギルバートが今朝方快方に向かったことを聞き、喜びで足元から崩れ落ちるアンちゃん。
老人は「白い花のついた小枝」をアンちゃんに手渡しつつ、妖精のようにふっと消えていきます。

ギルバートのもとに駆け出すアンちゃん…
濁流に飲まれそうになるアンちゃん…
​これら朝方のシチュエーションづくりは、 完全にアニメオリジナル です。​
​​※原作では、アンちゃんがグリンゲイブルスの前を通りかかるパシフィックに声を掛けます。

​アヴォンリーの様々な風景と空気感で、アンちゃんの心象を表現する…​
アニメーション万歳!! な作り込みで、本当に感動しました。

…​そして ​パシフィック=マシュウの化身!最高な改変ポイント!​​! ​​
前振りなく突然登場し、アンちゃんにギルバートの無事を伝える重要な役割を担うパシフィック。
原作では若者であるパシフィックを、 わざわざ老男性として描き、 姿・体格は異なるけど、 「目元がマシュウだ」 と感じさせるデザイン​ になっていました。
パシフィックの声優様についても、 マシュウ役の松本保典さん があてられており、「自分の仕事の跡継ぎ(?)の若者を駅まで迎えに行く」という言葉も、第1話のマシュウ像と被せて来てます。

「なるほど~!これがやりたかったからこそ、 第9話にアニメオリジナルで、 アンちゃん×ギルバート2人の関係性と会話をマシュウに見せるシーンがわざわざ入ってたのか! 」とすごく腑に落ちました。 仕込みが凄い!


その後、ギルバートの枕元で安心して涙ぐむアンちゃんの姿も描かれましたが、この辺は 「現実か、空想か」どちらと捉えてもいいよ、 という描き方になっていたと思います。
(このシーンが、アンちゃんorギルバートの空想だったとしても、もちろんアンちゃんには「ギルバートのもとに駆け付けて顔を見たい」気持ちがあって、ギルバートもそれを感じてるよ…ということは分かりますので。)


​・お散歩~2回目のプロポーズ​
ラスト!アンちゃんとギルバート2人の2回目のプロポーズシーン。

わざわざ原作の「フォーマルな緑服を着込んで場に臨むアンちゃん像」からは外した形で、ギルバートの誘いの機会を逃さず「着の身着のままで散歩に向かうアンちゃん像」にしてありました。
​ギルバートの明るい髪色もそうですが、わざと 「原作とは違うイメージ像だよ」というメッセージ を込めて制作されていることを感じました。​

そして…ここで アニメオリジナルシチュエーションとして、 ​​満開のリンゴの木!​​
暗がりの中、真っ白orピンク色に輝く花が幻想的でロマンチックでした!

話の流れとして、つまらない意地が邪魔して、ギルバートが差し出した手を取ることが出来なかったアンちゃん…という、 第7話・エレーン姫のときと同じ流れ をたどっており、だからこそマシュウが言った 「ロマンチック」を体現する満開のリンゴの花が本当に映えました。

ギルバートの一言一言に反応する、アンちゃんの本当に細かな表情動作!
ギルバートの、爽やかさの中に「ここで決める!」という確固たる意志を感じる演技筋!
絵・声ともに丁寧に丁寧に詰められていて、本当に見ごたえがありました。


ギルバートの言葉:
「君が僕の頭に石板をたたきつけたあの日から、ずっと君を愛して続けてきた」 から、​
アンちゃん目線でのギルバートメモリアル~
睨みつける・拒絶する・手を振り払う・悲しい表情をさせるという、ろくでもない歴史の数々~
​アンちゃんの言葉:
「不思議だわ こんなお馬鹿さんなあたしをどうして愛し続けて来られたのか」

​…ココの流れが最高でした!​
もともと私と妹の間では『黙示録』のシーンで、優しかったギルバートメモリアル映像が来るのでは!?」と予想していましたが、
まさかここで!こんなに可哀想な…ろくでもないメモリアルが来ると思わないじゃないですか!
誰だこんな可哀想なシーン編集をノリノリでやったのは!! ​​ …最高でした!! ​​

その後、ギルバート目線から見る 「リンゴの花(想像力)を背負った女神・アンちゃん」が最高に輝いていました!


・ハッピーエンディング​
ラスト、3年間の遠距離後の結婚式シーンまで見せるのかな?と安直に思っていましたが、「お似合いのウェディングの絵面」は既に22話(ダイアナの結婚式)で、キスシーンも大盛り上がりで描写した直後ですので、それはありませんでしたね。

本当にきっかり、『アンの愛情』終了まで。
ただ、 マシュウ&家族たち(+ダイアナちゃん家族)が待つグリンゲイブルスに帰結する形での締めシーン となりました。

最後の最後、 倒れてしまった「雪の女王」に新たな芽吹き が描写され、新しい大樹が生まれる兆しも感じさせるラストカットが素敵でした!



いやぁ~~…本当に ​渾身の渾身の渾身の最終回・24話でした。 ​​
​第1話より、毎週ウッキウキで鑑賞を続けて来て、こんな素晴らしいラストシーンを拝むことが出来て、 ​観て来て良かった~~~!!​ と心から思います。​


『赤毛のアン』時代と『アンの愛情』時代のお二方↓。





アンシリーズの映像化作品に精通していないので、想像での発言ですが、モンゴメリさんの原作発表から110年以上…アンシリーズは幾たびも映像化はされてきていても、
​本アニメーション作品が、『アンの愛情』本編&その強烈なクライマックスシーンの映像化に​ 本気で真正面から取り組んだ、いちばん最初の作品なのではないかな、 と思っています。


スタッフ・関係者の皆様、キャストの皆様、
ギラついた本気がまぶしい、素敵なアニメーション作品をありがとうございました!!

この作品を機に、改めて『赤毛のアン』の原作やモンゴメリさんの他作品から履修し、まだまだ道半ばではありますが、完全にその魅力の虜になってる、令和新規ファンは、半年間、全力で楽しませていただきました。

​X(旧Twitter)懸賞で妹が当選した番組ポスター♪↓


​​あ~~~面白かった~~~!!! ​​​

by姉、イラストby妹
​​​​​​​​



アニメ『アン・シャーリー』2025年 感想リンク

TVアニメ「アン・シャーリー」待機中!
第1話感想・ふたりのアン・シャーリー
第2話・第3話&OP/ED感想
第4話・第5話・第6話感想まとめ
第7話・第8話・第9話感想+アン&ギルバートイラスト
第10話 感想+イラスト
第11話・第12話・第13話 感想+カスバート家子供たちイラスト
第14話・第15話・第16話・第17話 感想
第18話・第19話・第20話 感想+ルビー・ギリス イラスト
第21話・第22話 感想+原作との相違点について(予想)
第23話 感想+ロイヤル・ガードナー描写について
最終回・第24話 感想+アン&ギルバート before&afterイラスト​
総括:アニメ『アン・シャーリー』と原作『アンの愛情』との相違点について





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最終更新日  2025.10.14 06:19:15
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Re:アニメ『アン・シャーリー』最終回・第24話 感想+アン&ギルバート before&after イラスト(09/28)  
ともた さん
本当にギルバートのプロポーズが最高でした。姉&妹さんの見解のとおりで現在のギルバートはソフトで甘い感じ。美しい風景と甘い声。このプロポーズのために今までがあったのだと納得してしまいました。でも、個人的にはアンのファーストキスはギルバートであってほしかった・・・。

妄想の白馬の王子は、ロイにしか見えません。アンの中であの系統の顔は想像の王子様?神様?現実の人ではないような想像の中の人化しているような気がします。

姉&妹さんの洞察力は素晴らしいです。他者の考えを聞いて考えて2回目観るとまたアンのストーリーの面白さがましてきます。今後ともいろいろな物語を紹介してください。 (2025.10.03 20:31:00)

Re:ともたさんへ  
姉と妹  さん
こんばんは。コメントいただきありがとうございました。

>本当にギルバートのプロポーズが最高でした。
最後まで見て来て良かったと思える素敵なラストシーンでしたよね!ギルバートの優しい語り口調がすごく映えていたと思います。

>個人的にはアンのファーストキスはギルバートであってほしかった・・・。
原作にないキスシーンをわざわざ追加したのは、今回のアニメの筋道として、きちんとロイとの関係性を「恋愛」として描くのに必要と脚本家様たちが判断したのかな、と思っています。

>妄想の白馬の王子は、ロイにしか見えません。
嵐のシーンで登場した「理想の王子」は、「アンちゃんの幼い恋愛観」の象徴と認識してます。まさかここで「理想の王子」がビジュアライズ化され、馬上から罵倒してくるとは…想像をはるかに超えた独創的なアニオリで驚愕しました。

>他者の考えを聞いて考えて2回目観るとまたアンのストーリーの面白さがましてきます。
アンシリーズは本当に深いですよね。私も妹と感想を語り合って、シリーズの全体像を捉えようと頑張っているところです。

>今後ともいろいろな物語を紹介してください。
ジャンルを問わず、はまったエンタメ作品の感想を(長文で)綴るブログです。(旬でない、全く知名度のない作品を熱く語ったりする)かなりマイペースなブログですが、今後もお暇があれば覗いてやってください。 by姉 (2025.10.04 20:58:19)

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