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この時期、あちこちで渋柿の実が柔らかくなり、ヒヨドリやメジロ、ヤマガラが次から次に飛来してついばんでいます。柿は、熟すまでは渋みのあるタンニンで鳥たちから食べられるのを防いでいますが、タンニンが不溶性に変わると渋さが抜け鳥たちが大好きな甘い柿に変化します。調査のきっかけは、サルが熟した柿を食べ、野鳥が赤色の木の実を食べていた光景を目撃したことにあったと記されています。さて、調査は2018年に6種類の木の実を対象とし、その色と糖度を調査しサルや野鳥が食べたかどうかを報告しています。調査結果では、野鳥もサルも柿は赤に近い色のもの、糖度の高いものを食べたとしています。(引用)早川小学校.2018.鳥は木の実を色で選ぶのか味で選ぶのか.BEANSレポート.pp11.(BEANSレポートは、早川北小学校で取り組んでいるBEcome A Nature Scientists「自然科学者になろう」の野外自然観察活動で学んだ内容を報告しているものです)(写真)2023年11月30日、2022年11月9日、2021年12月5日いずれも柏市内の谷津田で撮影
2023.11.30
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柏市内の谷津田を散策していたら、地元NPOのメンバーからフクロウ若鳥が死亡し落鳥しており、はく製にしたいと思うがどこかはく製加工ができるところを知らないかと質問を受けました。しかし、フクロウをはじめとする猛禽類は、鳥インフルエンザに感染しやすい種の代表であることから市に連絡して指示を受けた方がよいとお話しをさせてもらいました。(死亡しているフクロウなどを見つけた際の連絡先)https://www.pref.chiba.lg.jp/shizen/choujuu/toriinfluenza.html(写真)2017年5月栃木県で撮影
2023.11.30
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晩秋の茨城県つくば市高崎自然の森に出かけました。ルリビタキをはじめシロハラ、ジョウビタキ、トラツグミ、近年は姿を見かけませんがミヤマホオジロが飛来したこともあるフィールドです。毎年ルリビタキの姿を見かける四季の森、さくらの森周辺で待機しました。ヒッヒッカタカタとジョウビタキの声がしたと思ったら、ヒッヒッヒッとルリビタキの地鳴き。ジョウビタキが比較的開けた場所に出現するのに比べて、ルリビタキは薄暗さのあるところに出現しました。このほか、落ち葉をどかしながら餌を物色するシロハラも登場。頭全体が黒っぽく雄個体でした。(写真)2023年11月29日撮影(現地へのアクセス)園内に駐車場は整備されていますが、JR牛久駅からTXみどりの駅行き路線バスがあり、 高崎入口停留所下車徒歩5分(所要時間約20分)です。なお、日中は一時間に一本程度なので調べてからお出かけになることをおすすめします。
2023.11.29
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柏市内の小さな谷津田、屋敷林、林が残っている環境があるフィールドに出かけました。紅葉がピークを迎えており、錦秋を目でながら鳥たちの登場を待ちました。谷津田を見渡せる木のてっぺんにシメが出現。今年の初認でした。頭部に赤みが見られたので雄個体と思われました。(雌は頭部に赤みはありません)このほか、花の蜜を水に20羽前後のメジロが移動する中、ツミ若鳥がメジロを追尾して登場。また、小さなそばの畑の一角でハクセキレイが虫の幼虫を採食し、ここの環境が生き物を支えているのを実感しました。(余談:シメの嘴の色)シメの嘴は渡来したばかりでは肌色ですが、渡去前の春には鉛色に変化すると聞いています。まだお目にかかったことがないので一度見てみたいと思っています。また、シメの体の色も灰褐色ですが、季節により変化すると文献に記されていますのでこれから春までの間、その変化に注目してまいります)(写真)2023年11月28日撮影(シメ雌は2015年1月柏市内で撮影)
2023.11.28
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昨日寒さから一転の青空となり、冬の小鳥を探しに松戸市の八柱霊園に出かけました。園内は紅葉が終盤となっている中、エナガ、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロの混群が林の中を移動していました。その中にキクイタダキ2羽の姿を発見しました。しかし、松などの木の枝に隠れてしまい思うように撮影がかないませんでした。このほか、上空をオオタカが旋回し、ノスリが市川市方向から松戸市千駄堀方向に飛翔し移動していきました。(写真)エナガ、シジュウカラ、景色は2023年11月27日撮影、キクイタダキ、ヤマガラは2019年12月16日、2023年2月19日撮影のもの
2023.11.27
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一昨日、柏市内柏の葉公園を訪ねた折、モミジバフウの実をついばむエナガ、メジロ、カワラヒワといった鳥たちをリポートしました。モミジバフウについて関心をもっていただけた方から質問をもらいました。丸いボンボンのようなものは雌雄どちらか、種はどんな状態になったら鳥たちが食べられる状態になるのかといったところでした。まるいポンポンのようなものは小さな雄花の集まりです。写真には記録できていませんが、雌花は小さく丸く集まっています。果実は硬いトゲトゲボールのようなかたちで、 完熟するとすき間から翼のついた小さなタネがこぼれ、 風に乗ってあちこち運ばれていくと聞いています。アップした写真は、柏の葉公園(2021年12月10日)と野田市清水公園(2021年12月1日)でアトリと出会った時のものです。モミジバフウの実は、熟すとすき間から種がこぼれる状態になるのでこれをアトリがついばんでいました。カエデの仲間の種子を食べる鳥には、アトリ、シメ、イカル、シジュウカラ、ヤマガラ、キクイタダキ、ヒガラなどが知られていますので今後も注目したいと思います。(参考:モミジバフウについて)清水公園が所在する野田市がホームページで概要を紹介しています。それによると、葉は手のひら状に切れ込みモミジ (カエデの仲間) そっくりな形をしています。 晩秋に紅葉する点もよく似ており、モミジバフウの葉が互い違いにつくのに対し、 カエデの仲間は向かい合わせにつきます。楓 (木へんに風) という漢字は、 フウと読み、 もともとはフウという名前の木を表した漢字でした。 https://www.city.noda.chiba.jp/shisei/1016739/1016740/kusakoho/
2023.11.26
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松戸市の千駄堀にある21世紀の森と広場を訪ねました。千駄堀池には、マガモ、カルガモ、コガモ、バン、オオバンの姿を見つけました。マガモは雨覆が雄に比べて淡色の羽縁が目立つ非繁殖羽、幼羽が第一回冬羽に換羽中の個体、コガモは北よりの風が吹き抜けていたので小島の草むらの中で休んでいました。また、撮影はかないませんでしたが、朝、オオタカ、ノスリが登場したと地元の方から教えてもらいました。その後、小鳥が越冬するエリアまで移動し探索すると、シロハラが水路沿いで餌を物色していました。頭が青灰色、尾と翼に黒味があったので雄と思われました。このほか、ハクセキレイ、セグロセキレイが餌をめぐってバトルを展開している光景も目撃しました。なお、いつもの年でしたら、少ないながらもオカヨシガモの姿を見かけるのですが、今シーズンはまだ観察できていません。昨日、足を運んだ柏の葉でも同様でした。柏の葉公園では池の湖底にある藻を逆立ちしてオカヨシガモが採食しますが、今冬は藻を確認できずそれが要因と思われます。千駄堀では植物食のオカヨシガモを支える種子、水草が酷暑で生育が悪い可能性が考えられます。(写真)2023年11月25日撮影(オオタカは2022年1月27日撮影のもの)
2023.11.25
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紅葉が見事な柏の葉公園を訪ねました。ボンボンのような実がぶら下がっているモミジバフウ(別名アメリカフウ)木にメジロ、エナガ、メジロ、シジュウカラ、コゲラが次々飛来する光景を目撃しました。一昨年の冬にはアトリが群れで飛来し滞在し、モミジバフウの実をついばんでいましたので今冬はどうか楽しみです。このほか、日本庭園の植え込みの中でアオジが餌を物色し、ツグミが鳴きながら次々に公園内に飛来していました。山野の鳥以外は、県民プラザ前の池にマガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、コガモが羽を休めていました。(写真)2023年11月24日撮影(備考)モミジバフウは、クリスマスツリースの材料になることが知られています。金や銀に着色したボンボンのあれです。
2023.11.24
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一昨日、水元公園で観察したマガモについて、2羽が水面を移動しているうち、手前の個体は雄なのか雌なのかと質問をもらいました。(結論)雄のエクリプスです。全体に雌に似ていますが、嘴は黄色(雌は橙と黒)で、体上面が暗色(雌は明るい色)、雨覆は灰褐色(雌は褐色味があり)といったようにマガモのエクリプスの特徴が認められます。三枚目の写真のエクリプスと比べると、一見すると雌のように見えます。(雄幼羽との違い)エクリプスでは、肩羽、脇の羽に丸みがあります。これに対して雄幼羽ではV字に先が尖って見えます。(写真)一枚目:2023年11月21日水元公園で撮影、二枚目:雌、2019年12月8日水元公園で撮影三枚目:雄エクリプス、2022年10月20日手賀沼で撮影
2023.11.23
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鳥友から昨日の水元公園のリポートを見て、なぜ水元公園小合溜には、ホシハジロ、キンクロハジロが多いのに、手賀沼では少ないのはどうしてと質問をもらいました。ホシハジロは主に沈水植物の越冬芽や実、水生昆虫を食べます。また、キンクロハジロは主に貝類と沈水植物の越冬芽を餌としています。水元公園小合溜では、葛飾区(2021)が報告しているように沈水植物のマツモ、エビモが生息しておりホシハジロ、キンクロハジロは、これを餌としているものと思われます。これに対して、手賀沼では、山階(1988)が報告しているように昭和48年(1973年)に沈水植物が絶滅したことでホシハジロ、キンクロハジロを収容する力がなくなったことによるものです。(引用)山階鳥類研究所.1988.手賀沼1990年代の課題.鳥と人との共存.p81.総合研究開発機構助成研究.NRS-86-6.葛飾区.2021.水元小合溜 動植物等環境調査結果について.葛飾区都市整備部公園課.p3.(写真)ホシハジロ:2023年2月18日、キンクロハジロ2022年11月16日水元公園にて撮影
2023.11.22
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十日ぶりに水元公園にでかけました。小合溜に羽を休めるカモの個体数がぐっと増加していました。最も多いホシハジロは618羽、キンクロハジロ13、ヒドリガモ129羽、マガモ2羽、カルガモ4羽、カンムリカイツブリ4羽、カイツブリ3羽、ユリカモメ8羽を観察。ユリカモメは、夏羽の頭の黒い個体が羽毛が摩耗し冬羽に換羽している個体、足のオレンジ色の第一回冬羽個体とじつにいろいろでした。くわえて、林エリアでは、リュウキュウサンショウクイとウソがフィフィと鳴きながら移動する姿を目撃しました。撮影はかないませんでしたが、出会いに感謝。また、葦原エリアでは、亜種オオカワラヒワの姿、複数のツグミの姿も観察。(写真)2023年11月21日撮影
2023.11.21
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鳥友から手賀沼沿岸のガンの飛来について質問をもらいました。1973年から2023年の間での観察記録と文献に報告されている記録を整理したものを提供しました。参考までに紹介します。(1973年から2023年11月の間のガン類の観察記録)マガン:1983年12月18日柏市弁天下2羽、2019年11月10日2羽、2019年12月1日4羽、2019年12月15日4羽いずれも柏市手賀沼沿岸、2022年1月16日手賀沼1羽、2022年2月9日いずれも柏市手賀沼沿岸にて拙宅の亭主と共に観察。シジュウカラガン:2021年12月11日柏市手賀沼沿岸1羽、2022年1月2日柏市布瀬1羽、(1973年以前の観察記録)文献に報告されている観察記録を紹介します。我孫子市(1995)は、手賀沼のガン類について文献に報告されている観察記録を整理しつぎのように紹介しています。シジュウカラガン:1914年1月、1915年12月に各1羽の採集記録がある。コクガン:1884年2月4日に雌1羽の採集記録がある。ハイイロガン:1921年1月に採集記録がある。カリガネ:1903年12月23日、1935年12月3日に1羽の採集記録がある。ハクガン:1984年1月16日に1羽、1896年4月10日、1925年、1926年に記録がある。サカツラガン:1883年12月11日雄1羽、1937年1月17日の記録がある。ヒシクイ:1977年1月7日14羽の記録がある。また、手賀沼のガン類については、手賀沼には現在の柏市布施にあった和田沼、市川市新浜で休んでいたガンが採餌を行うために手賀沼とその周辺に飛来していたとし、第二次世界大戦後、手賀沼周辺で行われていた銃による乱獲と生息環境の悪化で迷行記録が認められるのみと記しています。(引用)我孫子市.1995.我孫子市自然環境調査.p73-74.(写真)シジュウカンガン:2021年12月21日柏市手賀沼、マガン:2019年12月15日柏市手賀沼ハクガン:2021年11月26日宮城県伊豆沼、2015年11月8日都内足立区、コクガン2020年11月21日旭市で撮影
2023.11.20
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昨日、東庄町八丁堰の近くの水田でコハクチョウの群れとマガンを見つけました。東庄町では群れで移動する光景を目撃する機会はありませんが、マガンが大規模な群れが揺らぐように移動していく光景を思い出します。群れ同士が融合し、大規模な群れとなり、また分裂、交差を繰り返したり、突然隊形が崩壊し整列し直します。早川(2014)は、マガンの飛行する隊形について、飛行の際に生じる渦場を利用して、飛行コストを節約しているという解釈が一般的だが、群れとして行動すること自体は、マガンが被食者であって、自衛のための戦略と見ることもできると見解を述べています。また、編隊飛行を行う際に、盛んに鳴き合い、頭の方向を変えながら周囲の様子を伺っている彼らの様子は、個体同士は活発にコミュニケーションを交わし、複雑に相互作用しながら行動していると指摘しています。伊豆沼、蕪栗沼上空を夕方になるとマガンの隊列が飛行していく光景を見かけますが、編隊を組んで飛行するもの、編隊に属さず飛行するものといろいろです。空を見上げそれらを観察するのもガンの仲間を観察する醍醐味です。(引用)早川美徳.2014.マガンの群れのサイズ調整.京都大学 数理解析研究所 講究録第1917巻2014年p164-171.(写真)2022年11月3日伊豆沼、2004年12月12日栗原市、2021年12月5日伊豆沼、2018年12月15日蕪栗沼、2014年1月21日伊豆沼、2020年12月5日伊豆沼で撮影。
2023.11.19
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八丁堰と呼ばれる灌漑用の小さな池には、狩猟期間から年明けまで数千羽の鴨たちが羽を休める県内有数の飛来地です。低気圧の影響で小雨がふったり、強風が吹いたり観察日和とはいきませんでしたが、水鳥の楽園での時間を過ごしました。今日訪ねた際には、マガモ7045、カルガモ27、オナガガモ6、トモエガモ52、コガモ106、キンクロハジロ20、カンムリカイツブリ2、沿岸の木にオオタカの姿を観察しました。トモエガモは、脇に丸く幅広いエクリプス羽が残る雄エクリプスが生殖羽に換羽中の個体、顔の巴模様がまだはっきりとしない雄幼羽が第一回生殖羽に換羽中の個体、嘴基部に白斑のある雌個体と実にいろいろ。帰り道には、水田で羽をやすめるコハクチョウ131羽、マガン1羽を発見しました。(写真)2023年11月18日撮影
2023.11.18
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手賀沼では、秋から翌年春までの間、ミサゴ科ミサゴが滞在しているが、いつごろから滞在するようになったかと質問をもらいました。文献などを調べてみましたので紹介します。我孫子市(1995)は、明治以降の手賀沼の鳥類生息状況について情報を収集し整理し報告しています。明治前期(1880年代)に手賀沼で記録されたワシタカ目の鳥類はオジロワシのみで、昭和中期(1959年-1969年)の間ではトビ・クマタカ・チュウヒ・ハヤブサ、1970年から1980年代になりミサゴ、トビ、オオワシ、ツミ、オオタカ、ノスリ、サシバ、チュウヒ、ハヤブサ、チョウゲンボウの10種が記録されるようになったと報告しています。1970年以降の流域市民による手賀沼とその周辺での観察記録に着目してみると、1972年から1980年の間ではミサゴの観察記録は見当たらないが、1981年1月、1990年10月、2002年12月、2003年10月に観察報告が寄せられ、2004年以降では10月頃飛来し翌年春まで観察記録が寄せられています。また、2020年になると8月にも観察記録が寄せられています。榊原ほか(2021)が、生態系の最上位捕食者であるミサゴが内陸部で全国規模で増加していること指摘しています。ただし、それはダム建設による生息適地が創出されたこと、止水域でのミサゴの餌となる魚が多く生息するようになったことによるものであり、手賀沼のような内陸湖沼で観察されるようになった要因については言及されていません。2000年より運用が開始された北千葉導水路による利根川の水の沼への注水による水質の変化による要因も考えられますが、魚類の生息の変化などの把握ができていないので2004年以降の冬期に滞在するようになったことを説明できるだけの材料とはなっていません。(引用)我孫子市.1995.我孫子市自然環境調査.p81-82.榊原貴之・森 航大・佐藤和人.2021.ミサゴ 内陸部ダム湖への分布拡大.Bird Research News.2021年5月号.p2.(参考)我孫子野鳥を守る会.会報.no1-294.1975年-2023年9月.(写真)2019年11月10日、2021年12月12日いずれも手賀沼で撮影
2023.11.17
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いつも年でしたら10月に入ると亜種オオカワラヒワが姿を見せるのですが、今シーズンはずっと姿をみかけずでした。柏オフィスの近郊の公園で昨日ようやく40羽の群れを観察しました。羽音をたてながら実のなっている木々を移動する光景は壮観ですらありました。亜種オオカワラヒワは、三列風切外縁の白色部が広く、目立ちます。また。頭頸部は灰色です。(亜種カワラヒワは、頭部は褐色味があり翼と尾に黄色の斑が目立ちます。)(写真)2023年11月16日撮影
2023.11.16
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今日11月15日から来年2月15日の期間は狩猟解禁期間となっています。かつては、狩猟解禁となると手賀沼の水面中央にはたくさんのカモが羽をやすめた光景が見られましたが、水鳥たちの餌である水生植物や動物、魚の激減によってそんな光景も見られなくなっています。柏市戸張先から柏市片山新田先、我孫子市岡発戸から高野山新田先の手賀沼とその周辺地域を探索して歩きました。柏市戸張先では、沼中央の杭にミサゴの姿がありがっしりした脚には魚を掴んでいる光景、水面にはカンムリカイツブリの姿があちこちにありました。その後、染井入新田先の水面では、マガモ、カルガモ、オナガガモ、コガモ、ホシハジロ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリの姿を目撃しました。さらに、その対岸の我孫子市高野山新田先の水面ではコガモ幼羽が生殖羽に換羽している個体、コガモ雌非繁殖羽、マガモ雌非繁殖羽個体、セグロカモメを観察できました。くわえて、電線にはツグミがケッケッと鳴き電線に止まっている姿、葦原ではジョウビタキ雄が目の前に登場し楽しませてくれました。(写真)2023年11月15日撮影
2023.11.15
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モズの雌雄の性比(*)がどうなっているだろうと思い、冬鳥の様子の下見を兼ねて市川市の長田谷津と呼ばれる細長い谷間に緑豊かな空間を訪ねました。最寄り駅近くの駐車場に愛車をとめて徒歩で現地に向かい、谷津田を探索して歩きました。斜面林からは複数のシロハラが鳴きながら移動していき、水路沿いでは複数のウグイスの笹鳴き、木々の枝や幹にはシジュウカラやメジロが虫を採食している光景を目撃しました。また、日だまりではダイサギがじっと座り込んで日光浴をしている姿も観察しました。さて、肝心のモズですが、雌が水路沿いの小枝にとまり、水路を移動するコオロギのような虫を捕獲しついばんでいるのを観察できました。植田(2011)が、食物の多そうな環境では雄、餌の少ない住宅地では雌が多いと述べていますが、ここの谷津田の性比がどうなっているか興味のあるところです。これから真冬にルリビタキ、シロハラ、ウグイス、ミソサザイ、ヤマシギなどと出会えるか、楽しみなシーズンとなります。(*)バードリサーチニュース2011年9月号.p1.(写真)アカハラ2022年1月、ウグイス(2022年2月)以外は2023年11月14日撮影
2023.11.14
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木枯らし一号が吹く中、柏市の柏の葉公園にでかけました。県民プラザの前に広がる調整池には、オカヨシガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、オナガガモ、コガモ、オオバンが羽を休めていました。カモは、エクリプスから換羽中の個体、非繁殖羽とじつにいろいろで見応えがありました。(オカヨシガモの非生殖羽雌と頭に模様のある雄生殖羽)雌非生殖羽と頭に模様のある雄生殖羽を見つけました。雌非生殖羽は脇が幼羽よりも丸みがあり、風切に生殖羽のような薄橙色の斑がありません。雄は、額から頭頂、後頭が暗色で淡色の頬をしている生殖羽でした。雄は、頭の模様がじつにいろいろなので観察がいつも楽しみです。(ヨシガモ)写真ではわかりにくいと思いますが、三列風切基部が淡色、大雨覆が白色部があったので雌非繁殖羽と思われました。(ヒドリガモ)雨覆の白い雄エクリプスが生殖羽に換羽中の個体と雨覆に白い羽縁が目立つ雌非繁殖羽の姿がありました。(オナガガモ)雄生殖羽、エクリプスが生殖羽に換羽中の雄、生殖羽に比べると色味のシックな雌非繁殖羽の姿を観察しました。(コガモ)下嘴が橙色で上面が黒っぽさのある褐色の若鳥と思われる個体と嘴が黒く、上面が褐色味がある雌非繁殖羽と思われる個体を見つけました。(写真)2023年11月13日撮影
2023.11.13
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今月9日に柏市内の谷津田でウソを目撃しました。過去、千葉県北西部および手賀沼とその周辺地域で観察された記録を整理しました。ウソの飛来は年により変動が大きく予想できませんが、これまでになかった秋早くに姿を見かけたことから所謂当たり年となる可能性も考えられるので情報提供します。(関東南部での越冬)唐沢(2007)は、関東南部でのウソの越冬記録を整理し報告しています。2000年から2003年市川市大町で1羽の観察記録があり、2006年11月には7羽から12羽の群れが頻繁に観察できたと述べています。(手賀沼とその周辺地域での観察記録)手賀沼とその周辺地域では、1978年2月19日に我孫子市中峠で10羽の群れが観察された後は観察されていなかったが、2000年4月8日柏市豊四季1羽、2006年11月26日から12月10日柏市酒井根1羽、2006年12月25日柏市布施6羽、同日柏市片山1羽、2007年1月1日から2月25日最大7羽、2007年3月17日から18日柏市布施3羽、2019年12月16日柏市光ヶ丘1羽、2020年1月20日柏市光ヶ丘1羽、同日柏市片山1羽、2020年1月25日から2月2日柏市光ヶ丘1羽、2020年2月9日から2月24日柏市片山1羽が観察されている。前記のうち、2000年以降の観察記録は桜の花芽をついばんでいたもの。(ウソの食物)唐沢(2007)は、ウソの食物について報告しています。それによると、種子はアキエレ・スイカズラ・カエデ科sp.・ウツギ・イロハモミジ・アジサイ・マサキ・アキグミ・ナナカマド・広葉樹spの10種と記し、花芽は桜・ソメイヨシノ・ウメ・レンギョウ・カエデ・ハナモモ・カツラ・エノキ・グミ・桜桃・八重桜・ヤマザクラ・ヤシャブシ・コナラ(葉芽)・マダケ(葉才)の15種類と述べています。また、11月から12月は草本類や本木類の種子、3月から4月は花芽を食べると報告しています。(参考)我孫子野鳥を守る会.会報.no1-294.1975年-2023年9月.唐沢孝一.2007.関東南部を中心としたウソの越冬記録.千葉生物誌.第57巻.第1-2号.p3-14.(写真)2020年1月20日、25日柏市光ヶ丘で観察・撮影
2023.11.12
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鳥友から昨日の水元公園のリポートを見てヒドリガモの雨覆が淡色部の多い個体、白い羽縁が目立つ個体となどいろいろだが、年齢の識別との関係を知りたいと質問をもらいました。(雨覆に白い羽縁が目立つ個体)一枚目から三枚目の写真は、雨覆に白い羽縁が目立つ個体です。一枚目の写真は、昨日、水元公園で観察した個体です。雨覆に白い羽縁が目立つ雌非生殖羽です。脇の羽が幼羽に比べて大きく丸みが強いです。二枚目は、2021年1月20日に水元公園で観察した同様の個体です。雨覆の全体のイメージがわかるのでアップしました。三枚目は、2021年1月20日に水元公園で観察した同様の個体です。後ろ方向から雨覆を記録したものです。(雨覆の羽縁が目立ちない個体)四枚目は、2021年11月21日千葉県流山市で観察した個体です。五枚目は2021年11月23日に水元公園で観察した個体です。いずれも雨覆の羽縁が目立たず一様に見えるので雌幼羽と思われました。(雨覆が淡色部が目立つ個体)六枚目は、2018年12月9日に水元公園で観察した個体です。奥の個体の雨覆は淡色部が多く、胸から脇にかけて小斑があり、雄幼羽と思われました。
2023.11.11
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三週間ぶりに水元公園にでかけました。小合溜に羽を休めるカモとツグミの姿を探すのが今日の目的でした。水面には、ヨシガモ雄、ヒドリガモ、マガモ、ハシビロガモ、オナガガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、オオバン、ユリカモメが羽を休めていました。ユリカモメはヘッドフォンをかけたような愛くるしい個体でした。また、ツグミはグリーンプラザ南に広がる広場にありました。数えてみると、13羽。まだ数羽のフィールドがほとんどなのに勢ぞろいしていました。よく見てみると、胸の白っぽいもの、黒っぽくT字の模様のあるもの、上面が黒っぽいもの、そうでない個体と実にいろいろ。帰りがけには、秋の景色とカワウ、カワセミを記録し、楽しい時間を過ごしました。(写真)2023年11月10日撮影
2023.11.10
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昨日、柏市内の小さな谷津田でウソと遭遇しました。林縁にジョウビタキ、カワセミが登場するのを待っていた時、屋敷林の方向から私の方をめがけてウソ雄が正面から飛翔してきて、林の中に入り二度フィフィと鳴き声を披露してくれました。前回、2016年12月は11日から18日の間滞在しましたので、同様に滞在してくれるといいのにと思っています。(写真)2016年12月18日柏市内、2007年3月17日柏市内
2023.11.09
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一ヶ月ぶりに茨城県浮島周辺を探索してみました。ツグミが複数鳴きながら移動する光景の中、蓮田にはセイタカシギの小群、タゲリ、コチドリ、ハジロコチドリ、タカブシギ、イソシギ、トウネン、オジロトウネン、ウズラシギが餌を物色している光景を観察しました。あわせて、蓮田の中にユリカモメの姿も発見。ウズラシギは上面の赤褐色の色が強い若鳥、タカブシギでは上面が黄褐色味のある若鳥、グレーの色の強い夏羽から冬羽に換羽している個体とじつにいろいろ。見ていて飽きることがなく、時間を忘れて楽しめました。(写真)2023年11月8日撮影
2023.11.08
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昨日、手賀沼でオナガガモ雄幼羽を目撃しました。雄幼羽は最外三列風切が黒いので、雌幼羽の黒褐色、灰褐色とは違いがあります。(例外があるので、雄は嘴側面が青灰色で、雌は全体が鉛色の点を確認する必要があります)最外三列風切の他、翼鏡でも雄、雌の識別が可能です。緑色であれば雄、茶色であれば雌となります。ただし、光線の具合で雄でえんじ色、雌で不鮮明な緑や茶と黒のまだらに見えることがあるので注意が必要です。(写真)一枚目から三枚目が雄幼羽、四枚目は嘴が黒っぽく、肩羽に赤褐色の斑があり、最外三列風切が黒くないので雌と思われます。一枚目:2023年11月6日手賀沼二枚目:2006年9月30日茨城県土浦市三枚目:2010年10月3日柏市柏の葉四枚目:2012年11月3日栃木県真岡市
2023.11.07
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11月に入ったのに南寄りの強い風が吹く中、ホームグラント手賀沼を探索しました。カモの姿もだいぶ増え、マガモの群れがあちこちに見受けられるようになりました。このほか、カンムリカイツブリの姿も複数あり、冬羽、生殖羽の残っている個体も見受けました。このほか、カイツブリ若鳥、オナガガモ成鳥雌雄、雄幼羽、ハシビロガモエクリプス、ユリカモメがカンムリカイツブリと連れ立って水面を移動する光景や葦原ではチュウヒが飛翔する姿を目撃しました。(写真)2023年11月06日撮影(オナガガモ雄幼羽:最外三列風切が黒いのが特徴です。成鳥雌は灰褐色です)
2023.11.06
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鳥友から先月読書会でとりあげた「ヤマケイ文庫山階鳥類研究所のおもしろくてためになる鳥の教科書」に掲載されているウソの名前の由来の件で質問をもらいました。「ウソの名は嘘つきのうそからくるものではありません。笛のような声で鳴くことから口笛の意味である嘯くからきています」と記されていますが、何を根拠に断言するような表現になっているのでしょうかとの内容でした。質問を受けて確認してみると、筆者の小林さんは、1950年に安倍幸六さんの太宰府天満宮の鷽替とのタイトルで日本野鳥の会会報野鳥誌に掲載されたものを参考に記されたものと思われました。以前メンバーで読み合わせた文献は、蒲谷鶴彦さんの日本野鳥大鑑に記載されていた「本種の名は鳴き声が口笛によく似ていることから口笛を吹く意味の嘯く(うそぶく)に由来していると言われている」との件でした。このくだりは、榮川省造さんの異説鳥名抄に記載されていたものを紹介したものです。前記文献のほかには、石田(2015)が「口笛のような声で鳴くことから口笛を意味する古語うそから名づけられた」と述べています。さらに、出典は不明ですが、「フィー、フィー」という口笛のような声で鳴き、それが「おそぶえ」(口笛の古語)のようだというので「オソ」が「ウソ」という名前になったといいます」と紹介しているWebもあります。文献などを確認してみると、口笛の古語がルーツと表現して差し支えないと思います。(引用)蒲谷鶴彦.1996.日本野鳥大鑑.下巻.p132.小学館.石田光史.2015.野鳥図鑑.p357.ナツメ社.南三陸町VIRTUAL MUSEUM.https://www.town.minamisanriku.miyagi.jp/小林さやか.2023.ウソで精算する?天神様の鷽替え神事.山階鳥類研究所のおもしろくてためになる鳥の教科書.p305-307.ヤマケイ文庫.(写真)私のライブラリーより
2023.11.05
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渡辺・平野(2009)は、ヒクイナの越冬分布について知見を整理し報告しています。それによると、ヒクイナの1986年の冬期の生息は、九州地方と山口県の一部で越冬が確認されていたに過ぎなかったが、2006年から2009年3月までの越冬期は、1都2府22県で分布が報告され1980年代中ごろに比べると,明らかに拡大したと述べています。また、その分布は西から東へ拡大したことが判明したと記しています。さらに、ヒクイナの越冬分布の拡大は,近年の地球温暖化にともなう冬期の気温の上昇と関係していることが推測されると報告しています。このほか、環境省が実施した調査結果でも1980年代と比べて2016年以降越冬分布が拡大していると報告されています。拙宅の亭主のデータベースによると、1972年から2019年の間では、1978年6月19日、6月25日に手賀沼での観察記録以外は報告が見当たりません。それが、2019年11月以降の冬季(11月から翌3月)になると、つぎのような観察記録が寄せられています。2019/11/07岡発戸、2020/01/11岡発戸、2020/02/04手賀沼、2020/03/19手賀沼、2020/03/30岡発戸、2020/11/05手賀沼、以降、2021/春、2021/11以降2022年春以降も継続して観察報告が寄せています。手賀沼とその周辺地域では、湿地性植物の生息面積の極端な減少なく、草の実や根等の植物質を採食することができれば冬季でも滞在できると言えるのではないかと思います。(引用)渡辺美郎・平野敏明2009. ヒクイナ 越冬分布の拡大.Bird Research News Vol.6 No.11.p4-5.環境省.2023.全国鳥類越冬分布調査最終報告.2016-2021年日本語版最終報告.https://www.bird-atlas.jp/pub.html(参考)我孫子野鳥を守る会.会報.no1-294.1975年-2023年9月.(写真)2023年11月3日柏市で撮影
2023.11.04
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茨城県南西部にある菅生沼にでかけました。面積85ha、水深 1 mに満たない沼で、ヨシ ・マコモ が 生い 茂っていて水鳥に採食 可能 な 環境が残っている環境です。今シーズンもコハクチョウが4羽飛来し、草原にはコガモが羽を休めていました。また、葦原のヤブにコゲラの姿も発見。帰り道、柏の葉キャンパス駅近くの調整池に立ち寄ったところ、草刈り作業が進行する中、ヒクイナが水路を移動しながら餌を物色している姿を観察しました。葦原をぴょんぴょん跳ねるように軽やかに移動していく姿、しっかりと目に焼き付けました。東日本では減少が甚だしいと言われていますが、ホームグランド手賀沼とあわせてその動向を注視していきたいと思います。(写真)2023年11月3日撮影
2023.11.03
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昨日も前日に引き続き、松戸市千駄堀にある21世紀の森と広場を訪ねました。ネイチャーセンターに立ち寄り、来場なさった方の観察メモを閲覧したところ、マヒワの観察情報が記されていました。年によってまったく見かけない年とまとまって姿を見かける年があります。出会う確率を高めるには、この時期にマヒワが好む実をつける木がどこにあるかを把握しておくことをお勧めします。百日紅、ヒノキ、ハンノキには好んで飛来する印象があります。一枚目は、2011年2月に柏市南部で見かけた百日紅の実をついばんでいた雄個体です。二枚目は、2012年11月4日松戸市千駄堀で枝に止まっていた雄個体です。三枚目は、2019年10月20日に柏市内でヒノキの実をついばんでいた雌雄ペアです。四枚目は、2017年1月1日に都内水元公園で見かけた雌個体です。五枚目は、2013年1月20日に松戸市千駄堀の地面で水浴びしていた光景です。
2023.11.02
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都市の一角にありながら谷津田、屋敷林、林が残っている環境があるフィールドで猛禽ツミが小さな池で水浴びした後、近くの枝にとまり30分程度、羽を広げ日光浴する姿を目撃しました。虹彩は黄色で脇腹と下腹部に褐色の褐色の横斑、足は黄色でツミ若鳥でした。昨年も12月、翌1月にも姿をみせていましたので今冬も近くで冬を過ごす可能性があります。その動向を注視していきたいと思います。(写真)2023年11月1日撮影
2023.11.01
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