2007/07/02
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カテゴリ: 敗者復活戦!
『敗者復活戦』《凡人の独立編》 第16話
(メルマガ敗者復活戦保存版)

訪問販売、そして店頭販売での経験は、大学へ行くより貴重なものでした。

しかし、故郷に帰ってその経験を活かすことが出来るのか?。

現実の壁の前では立ち往生するしかないのか?。


第16話スタート!

●故郷に帰っては来たけれど!

それは、横浜での生活が5年を過ぎようとしている頃でした。

文字通り青春を謳歌していたのですが、そんな時に突然父危篤の知らせが入り、慌てて帰郷し某大学病院へ駆けつけました。



裕次郎はまだ肝臓が丈夫なので手術できたようだが、父の場合は肝臓がかなり悪いので、手術はできない。

大動脈瑠?が、1週間から1ヶ月で破裂する。

そして・・・ということでした。

(記憶に間違いがなければ、このような説明だったと思います。)


大きな瘤が出来ているように見える動脈の画像を見ながらの説明でしたので、疑う余地はありませんでした。

そこまで言われれば、母一人では不安でしたから、長男である私は、横浜での仕事や生活をすべて整理して福岡に帰る決意をしました。

当時私は、訪問販売の会社で工事をやっていたのですが、社長や先輩に可愛がられ優遇して頂いておりました。

家に仕送りしながら、歓楽街で遊ぶことも出来るような生活でした。

あんな生活は、あれから今日まで残念ながら味わえないままです(笑)。


父は、私が幼い頃は鍛冶屋を生業にしていましたが、時代の流れで食べていけなくり、その後幾つかの会社で鉄骨建築を覚え、自営ではありますが鉄工所をやっていました。

昔気質の頑固者でしたので、商売は下手で儲ける術を全くと言っていいほど知りませんでした。



大正生まれで戦地にも行った世代の気骨、そして胆力は、現代人が失ってしまったものだと思います。

見習うべきものがありますね。


それでも、いよいよ食べていけなくなり、鉄工所を諦め、病に伏せるまでは運送会社で働いていたようです。

もうじき60歳に手が届くという年齢でしたので、若い頃は力自慢だった父も、さすがに応えたのでしょう。

私が、横浜で青春を謳歌している間に、こんなことになっていたのですから、家業を継ぎもせず、親不孝なことをしました。




実際は、暇があれば真っ昼間でも酒を飲む、というしたい放題でしたので、商売しても儲かるわけがありません。

ぐうたらで、憎たれ口をきく、どうしようもないオヤジでもあったわけです(笑)。


話が逸れてしまいましたので、帰郷してからの話に戻しましょう。

さて、辞めたくない会社を辞めてまで、帰って来たのですから、後は、父が天国に逝くのを見届けるだけ、のはずでした。

ところがどっこいです!。

な、なんと、後一月以内に大動脈瑠?が破裂する、と画像を見て大学病院の先生が、御墨付、否、太鼓判を押した (こんな時適切な日本語は・・・笑)父でしたが、それから、なんと約10年生き延びたのです(笑)。

入退院を繰り返しながら、体調の好い時は、近くの川に釣りにまで行って、マガママ放題で、病院からは、「お父さんに、文句をあまり言わないように、言い聞かせてくれ」と何回呼び出しがあった事か。

「ダマサレタッー!」「俺の青春を返せ!」と言いたいくらいでした(笑)。


皆さん、ご家族が余命・・・・と言われても、希望を持ちましょう。

それにしても、大学病院に半年後に検査に行った時、先生が目を白黒させていたのは忘れられませんね(笑)。


・・・続きをお楽しみに!。



それではまた。






父は、最後に入院する時、初めて「俺は死ぬとか?」と言った。
余りにワガママ放題なので本人に告知しても、全く聞く耳を持たず、死ぬことなど考えてもいなかったようだ。
この意志?が10年生きさせたのか???・・・クリックよろしく!。
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最終更新日  2008/08/24 11:06:28 PM
コメント(7) | コメントを書く


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Re:第16話 故郷に帰っては来たけれど!(07/02)  
たまゆら1/f  さん
うちの父も余命数日からせいぜい数ヶ月と宣言されました。
家族の強い希望で自宅で死んでもらおうと退院させました。札幌から道東の家まで来るまで移動し(その間に亡くなる可能性があるといわれました)家に着いたら自力で立ち上がり「やっぱり家はいいな」と庭を見渡しながら一言。
その後3年
元気になり九州から沖縄まで簡易保険のお金で旅行しまくりでした。
退院が良かったようですw

(2007/07/03 08:31:57 AM)

Re[1]:第16話 故郷に帰っては来たけれど!(07/02)  
たまゆら1/fさん
>うちの父も余命数日からせいぜい数ヶ月と宣言されました。
>家族の強い希望で自宅で死んでもらおうと退院させました。札幌から道東の家まで来るまで移動し(その間に亡くなる可能性があるといわれました)家に着いたら自力で立ち上がり「やっぱり家はいいな」と庭を見渡しながら一言。
>その後3年
>元気になり九州から沖縄まで簡易保険のお金で旅行しまくりでした。
>退院が良かったようですw
-----
私は、ご存知のように入院の経験があるのですが、その時の実感は、このまま病院にいたら病人になってしまう、というものでした。
冗談話のように聞こえるかもしれませんが、多くの人が感じることだと思います。
許せるものならば、慣れ親しんだ我が家で過ごしたい、過ごさせたい、と誰しも願っていると思うのですが、それが中々実行できない。
たまゆらさんは、素晴らしい親孝行をされましたね。
お父さんは、きっと生きる幸せを噛み締めながら、我が家で過ごされたんじゃないでしょうか。


(2007/07/03 07:52:39 PM)

Re:第16話 故郷に帰っては来たけれど!(07/02)  
こんにちは!
読み応えのある記述と、貴重な(笑)ご経験。
読ませていただきました・・
お父さんの頑固さと、わがまま・・昔の職人そのものですね。そんな気質のかたが少なくなりつつある今。形こそ違え「鍛冶屋の息子さん」がしっかりと受け継がれているのが行間からうかがえました。
ありがとうございました。
そして、ハリーさんのリンク、ご利用ありがとうございますす。
今後ともよろしくお願い申しあげます。 (2007/07/04 12:21:38 AM)

そうですかあ~~  
お父様は、、凄い精神力と体力の持ち主だったのですね。

でも、、
とてつもない悲壮感の中で帰郷したであろう
鍛冶屋の息子さんにとっては、、


はっちゃあ~~な出来事だったのでしょうね(笑)

でも、
考えようによったら、、

お父様は、
鍛冶屋の息子さんが帰ってきたからこそ、、
安心して療養が出来たからこそ、、

長生きできたのだと思います。

やっぱり、、
全てを捨てて、、
帰郷したのは良かったんだと思います。

鍛冶屋の息子さんの選択は、正しかったのです♪
(2007/07/06 10:28:04 PM)

Re[1]:第16話 故郷に帰っては来たけれど!(07/02)  
(=^・^=)トイチ101&保護者さん
>こんにちは!
>読み応えのある記述と、貴重な(笑)ご経験。
>読ませていただきました・・
>お父さんの頑固さと、わがまま・・昔の職人そのものですね。そんな気質のかたが少なくなりつつある今。形こそ違え「鍛冶屋の息子さん」がしっかりと受け継がれているのが行間からうかがえました。
>ありがとうございました。
>そして、ハリーさんのリンク、ご利用ありがとうございますす。
>今後ともよろしくお願い申しあげます。
-----

コメントありがとうございます。
私の場合、受け継いだのは偏屈な性格だけかもしれません(笑)。
こんな私ですが、今後ともよろしくお願い致します。


(2007/07/09 06:36:35 PM)

Re:そうですかあ~~(07/02)  
7777ハリーさん
>お父様は、、凄い精神力と体力の持ち主だったのですね。

>でも、、
>とてつもない悲壮感の中で帰郷したであろう
>鍛冶屋の息子さんにとっては、、


>はっちゃあ~~な出来事だったのでしょうね(笑)

>でも、
>考えようによったら、、

>お父様は、
>鍛冶屋の息子さんが帰ってきたからこそ、、
>安心して療養が出来たからこそ、、

>長生きできたのだと思います。

>やっぱり、、
>全てを捨てて、、
>帰郷したのは良かったんだと思います。

>鍛冶屋の息子さんの選択は、正しかったのです♪
-----

そう言っていただくと嬉しいです。
確かに、あのタイミングで帰らなかったら、もしかしたら今でも横浜にいたかもしれません。

これに限らず、決断するタイミングというのは難しいですね。
周囲の人たちを見ていると、決断するのが遅れて後悔する人がなんと多いことでしょう。

私も含めてですけどね(笑)。
(2007/07/09 06:46:33 PM)

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