気まぐれ屋。

こんな１０月。

ついこの前、カレンダーを１０月にしたはずなのに、もう残り１週間か…傷の治りは年々遅くなってくとゆーのに、時の流れの速さといったら･･････先月は介護帰省と仕事で緊張感ありありのノンストップでハイテンションな１ヶ月だった。今月は今月で、何かと気の休まる暇のない毎日だが。主なことなど、振り返り系。《その壱》つい最近、ワイドショーやニュース番組で取り上げられてた話題の人々の舞台を運よく観ることに。【芸術祭十月花形歌舞伎】新橋演舞場・夜の部猿之助四十八撰の内『通し狂言　當世流小栗判官』市川亀治郎　市川笑也　天馬にて宙乗り相勤め申し候先日、伯父猿之助から次期猿之助襲名を託された亀さんの三役が見物のこの舞台。ベテラン笑也、右近、段四郎のほかテレビでもお馴染みの春猿、獅童、愛之助など共演者もなかなか興味深い面々で。演出も猿之助さん好みらしい色が出ていて、私みたいな素人歌舞伎好きにとっても長時間観ても飽きない構成になってた。この日を最後に、段四郎さんが体調不良で降板、右近さんが代役で出演が増えた模様。その昔、右近好きだった私は、それはそれで一度観てみたいと思ったり。ところでこの舞台を観るにあたり、先日の衝撃的会見で明らかになった俳優・香川照之が歌舞伎界デビューのことがどうしても頭を過ぎり、暴れ馬役のふたりが舞台にパカラッパカラッと駆け出して来た時、「香川も馬の足から始めるのか？」と、半分冗談半分本気で、茶色い気ぐるみ姿で跳ね回る彼を想像してしまった。ちなみに、実に美しいお姫様役で魅せてくれた笑也さんのこの作品の初舞台の頃はやっぱりこの「馬の足のかたっぽ」だった、らしい。人に歴史あり。《その弐》柳ジョージさん、逝く。遠い昔、武道館であったイベントライヴに久保田利伸観たさに行ったら、柳さんが大トリで出演してて。その時にライヴを観たのが、最初で最後。それからだいぶ経って私が雑誌編集者で駆け回ってた頃。新作のタイミングで、一度だけ取材した。インタビュー前、いきなりマネージャー氏が彼の前に冷えたビールを一杯置いた時は驚いた。素面だと恥ずかしくて何も喋れないから、という理由は話が進み始めて、なんとなく理解できた。でも音楽を語る彼は、酒でほんのり染まった頬をいっそう高揚させながらまるで好きな女の話でもするように、饒舌で真剣だったことを覚えている。レコーディング先の米国で、ひと目ぼれした高価なギターを奥さんに内緒で買っちゃった＆バレて叱られちゃった話を少年のように無邪気に話してくれたあの瞳、いつまでもずっと、忘れない。お会いできて良かった。どうぞ安らかに。★　　★　　★　　★　　★今日のひとこと。「18日めにしてなーーんとか風邪も退散か？　やっと喉が楽になった。」