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「相棒-劇場版III-巨大密室!特命係 絶海の孤島へ」 2014年 日本映画監督 和泉聖治出演 水谷豊 成宮寛貴 川原和久 大谷亮介 山中崇史 山西惇 六角精児 及川光博 鈴木杏樹 真飛聖 石坂浩二 伊原剛志 釈由美子 宅麻伸 以前からこのブログを見ている方々はもちろんご存知でしょうが、僕はTVドラマ、特に日本のTVドラマはあまり好きではありません。(大河は別です。)でも時々はまってしまうドラマがあります。例えば「古畑任三郎」「木更津キャッツアイ」「踊る大捜査線」などなど。その理由は様々で、特に決まった法則があるわけではないですが、何故かはまってしまうのです。(一応言っておきますが、世間的にヒットしたという理由ではありません。「HERO」や「半沢直樹」にははまっていませんから。) そして、ご存知のように、今はまっているドラマは「相棒」です。だから、今非常に関心ある芸能ニュースは、「4代め相棒は誰だ。」です。いろいろと憶測が飛んでいますが、ただひとつ言えることは、巷で有力視されている仲間由紀恵ではないということです。だって、今までに度々ゲスト出演している彼女の役名は、社美弥子(やしろみやこ)ですから。(意味わかるよね?) で、劇場版IIIです。今まで、「相棒」の映画はスピンオフも含め、すべてこのブログで取り上げてきました。このほど、なぜか“右京”という役名の水谷豊さんの別映画の宣伝のため、TV放送しておりましたので、1も2もなく録画しました。 ある朝、出勤した警視庁特命係の杉下右京(水谷豊)と甲斐享(成宮寛貴)は、組織犯罪対策5課の課長、角田(山西惇)に「珍客が来ている。」と告げられます。それは、神戸(及川光博)でした。かつて特命係に在籍し、右京と共に数々の事件を解決に導いてきた人物で、現在は警察庁長官官房付となっています。 神戸は、「馬に蹴られて男性が死亡した事件を御存知ですか?」と問うてきました。享の持っていた新聞に載っていた事もあり、右京は無論知っていましたが、神戸は“鳳凰島”という聞き慣れないその島に行って、事故について調べてきてほしいと言います。 鳳凰島は、防衛大学出身の実業家・若狭(宅麻伸)が所有している島であり、そこでは、彼の雇った“民兵”が合宿訓練のような生活を送っており、非合法な生物兵器を製造しているという疑いがあるのです。神戸は、享の父・甲斐峰秋警視庁次長(石坂浩二)からの密命で、特命係に事故の調査という名目で、非合法兵器の有無の調査を依頼しに来たのです。 八丈島署の刑事の案内により、島に着いた2人は、民兵のリーダー神室司(伊原剛志)や高野志摩子(釈由美子)ら民兵に紹介されます。 調べていく内にこれは単なる事故ではなく殺人だという事を悟った右京だが、そこから国防に関する政府や防衛省の大きく複雑な陰謀が絡んだ未曾有の事件に発展していく事になる事を右京達はまだ知らなかったのです。 予告編で、“「相棒」史上最高密度のミステリー”と詠っていました。ところがどうでしょう、民兵のひとりが馬にけられて亡くなったというのが事故ではなく殺人だ、というのは話の展開上、明らかすぎるのでいいとして、その犯人は全く意外ではなく、その凶器もまるわかりだし、トリックなど全くなく、その上、特命係の2人が島に潜入した主目的である非合法生物兵器の正体を明らかにしたのは神戸だし、そのありかを特定して破壊したのは自衛隊だし、いったいどこがミステリーなの??というお粗末さです。ミステリーって言葉の意味わかってる???右京さんがこの事件に必要???? だいたいが、題名で“巨大密室”と詠っているので、アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」や「オリエント急行殺人事件」のような、「名探偵コナン」で何か月かに一度という感じでたびたび出て来るような、孤島や山中の大邸宅での猟奇的連続殺人事件を期待させておいて、全く違うというお粗末さです。 その上、ラストの犯人の語りで明らかなように、物語のテーマが、昨今のどこかの政府のきな臭い政治動向に対する批判であることを考えると、いったいこの物語が「相棒」である必要があるのであろうか、と思ってしまいました。(物語のテーマを長々と語らせるところも非常にお粗末ですよね。自衛隊員に“兵隊ごっこ”と言われ、“お前たちこそ”と返す神室のセリフだけで充分でしょう。) ということで、期待が大きかっただけに、非常に残念だったというお話でした。 しかし、絶海の孤島が舞台ということで、特命係の2人はともかく、「相棒」に欠かせない伊丹(川原和久)・三浦(大谷亮介)・芹沢(山中崇史)の“トリオ・ザ・捜一”や鑑識課の米沢(六角精児)、花の里の幸子(鈴木杏樹)やカイトの彼女・悦子(真飛聖)ら、レギュラーメンバーをどう登場させるか、ちょっと注目しましたが、なかなかうまくやっていたのには感心しました。(特に、甲斐次長、“ミイラ取りをミイラにする”発言、ナイスです。) しかし、やっぱり4代めが誰なのか、気になりますね。
2015.06.25
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「ハウンター」 Haunter 2014年 カナダ・フランス映画監督 ヴィンチェンゾ・ナタリ主演 アビゲイル・ブレズリン さて、いつものDVDをレンタルしてきたとき恒例の無名映画紹介コーナーです。 今回は例の夢○書店のサスペンスコーナーで見つけたこの作品です。観賞後、ネットで情報を探していると、ホラー映画と紹介している記事が多数ありました。確かに、幽霊が題材になっている作品ですが、怖がらせるのが目的ではなく、謎解きと状況打破がテーマの作品なので、それはサスペンスでしょう。 「ザ・ライト~エクソシストの真実~」をホラーコーナーに、「ゲット・スマート」をアクションコーナーの007シリーズの横に置いている夢○書店ですが、今回だけは正しいですね。 ネットで全世界に向けて(まあ、日本語ですけどね。)、自らの恥部をひけらかしたがる人が多くて困りますね。(まあ、そういう僕自身も結構、恥ずかしいこといっぱいいっぱい書いてると思いますけどね。) 深い霧に包まれたある朝、15歳のリサ(アビゲイル・ブレズリン)は、トランシーバーから響く弟の声で目覚めます。キッチンに降りていくと母親がパンケーキを焼いていて、 「明日の誕生日はどこかへ食べに行こうか?」と話しかけてきます。父親はそのために故障した車を修理しているが、なかなか上手くいきません。母親に洗濯機を回すように言われ、ランチはマカロニチーズ、ディナーはミートローフ。両親に 「何か悩み事があるのか?」と聞かれつつ、夜は家族でテレビドラマをみるのです。 でも、この一日は昨日も、一昨日も、一週間前も、一年前も、1985年のある日からずっと繰り返されているのです。その事に気が付いているのはリサだけでした。家族は誰も気付いていないのです。 これは夢なのだろうか。ここはどこなのだろうか。自分たちはどこか違う世界に飛んでしまったのだろうか。それとも死んでしまったのだろうか・・? リサは少しずつ調べ出します。すると、どこからか自分の名を呼ぶ声が聞こえ始め、隠された秘密の扉の奥に、不気味な小部屋を発見してしまいます。 リサがいつもと違う行動を取り始めた頃、いつも穏やかな父親が暴力的になり、そしてついに玄関のチャイムが鳴ります。訪れたのは怪しい電話会社の作業員で、通じなくなっている電話の修理に来たというのです。 結論から言いますと、今回は大当たりでした。すごい面白かったです。 何故か同じ1日を繰り返す毎日、その事実にリサ以外の家族が気づいていないこと、深い霧に包まれていて家から離れられないこと、謎だらけで始まる物語ですが、その当初の謎の理由、「ああ、この家族は死んでいて、それに気づいていないんだな。」と、この手の話に慣れている方々ならおそらくは推測できるであろうその理由が明らかになって来るにつれて、なぜ彼らは死んだのか、謎の小部屋は何なのか、どこからか聞こえる声は何なのか、怪しい訪問者は何者だ、父親の変化の理由は、などなど、新たな謎がどんどん生まれ、どんどん引き込まれていきます。そして、すべての謎が明らかになり、問題が解決され、実は一見関係なさそうなことが伏線(いくつかあります。1985年というのも実は意味があったりするんですね。)として冒頭から語られていたんだという事実に驚き、感動の結末を迎えるのです。(しかし、僕的には、結末については理屈に合わないので、嫌いです。リサ的にはハッピーエンドですが。) ストーリー構成や、脚本や演出がいいということなのでしょうが、取り上げるべきは、やっぱり主人公リサ役のアビゲイル・ブレズリンの、表情あふれる熱演でしょう。とにかく文字通りの孤軍奮闘で、大活躍なんです。 ちょっとオーバーアクション気味ですが、表情豊かな熱演を見せているこの子、どこかで見たことがあるなあ、と思っていたら、かつてサンダンス映画祭で注目され、インディペンデント映画であるにもかかわらずアカデミー賞で作品賞など4部門でノミネートされ脚本賞・助演男優賞を受賞した、あの「リトル・ミス・サンシャイン」で実質的主演の女の子オリーブを演じ、助演女優賞に史上4番目の若さでノミネートされた(残念ながら「ドリームガールズ」のジェニファー・ハドソンに負けて受賞はできませんでした。まあ、しょうがないか。)、あの子だったんですね。そう、ぽっちゃり・メガネっ子だけど、美少女コンテストにノリノリだったあの子です。 主人公が15歳と364日(16歳の誕生日の前日を繰り返しています。)という設定なので、印象的な演技のできる10代後半の女の子が不可欠な映画です。彼女の存在なくしては、成り立たない映画です。 僕は不勉強で知らなかったのですが、「私の中のあなた」や「エンダーのゲーム」など、この間いろいろと出演していたようです。(M・ナイト・シャマラン監督のあのSF問題作「サイン」がデビューだったんですね。)ジョディ・フォスターやクリスチャン・ベールやキルスティン・ダンストのように、順調にキャリアを重ね、演技派女優として成長してくれることを期待しています。(若干、相変わらずのぽっちゃりが気になりますけどね。でも、僕は好きですけど。) ということで、またまた無名だけど面白い映画を見つけてしまった(だから、レンタルビデオ屋で捜索するのがやめられないんですよね。玉砕することもよくありますが。)ということと、前回に引き続き、また将来楽しみな僕好みの演技派若手女優を発見してしまった、というお話でした。
2015.06.21
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「ダーク・シャドウ」 Dark Shadows 2012年 アメリカ映画監督 ティム・バートン出演 ジョニー・デップ ミシェル・ファイファー エヴァ・グリーン ヘレナ・ボナム=カーター クロエ・グレース・モレッツ DVDレンタルに行きました。(もちろんいつもの夢○書店です。)前々から気になっていた、このティム・バートンとジョニー・デップの名コンビ(もちろんヘレナ・ボナム=カーターもセットです。)の最新ブラック・コメディを借りてきました。 なんか、よく考えたら、僕って、ジョニー・デップの出演作って、よく観てるよね。奇しくも2作連続ですが、無名時代の「シザーハンズ」や「妹の恋人」、大ヒット作「チャーリーとチョコレート工場」「アリス・イン・ザ・ワールド」などなど、このブログで取り上げただけでも、もう11作目なんですね。記事にしてはいないですが、彼の大大大ヒット作「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズも、もちろん観ています。別に特に好きで贔屓しているつもりはないんですが、でもやっぱり、彼の百面相ぶりは好きかもしれません。今回も、200年ぶりに復活したバンパイア役ということで、白塗りメイクの怪演を期待しての観賞ですからね。 1752年、コリンズ夫妻は、幼い息子バーナバスとイギリスのリバプールから移民してきたアメリカの港町で、水産業で財を成します。 20年後、バーナバス(ジョニー・デップ)は、コリンズポートの町で、コリンウッド荘園の所有者となっていました。裕福でプレイボーイな彼は、使用人のアンジェリーク(エヴァ・グリーン、実は魔女)を失恋させてしまったことで、両親を殺され、恋人をやもめ岬の断崖から落され、自身はバンパイアにされ、生き埋めにされてしまいます。 1972年、コリンズ家の女主人エリザベス(ミシェル・ファイファー)は、娘キャロリン(クロエ・グレース・モリッツ)、弟ロジャー、その息子デイビッド、住み込みの精神科医ホフマン(ヘレナ・ボナム=カーター)、使用人のウィリー、新しく雇い入れた家庭教師ビクトリアらと、落ちぶれながらも細々とコリンウッドで生活していました。 そこへ、偶然復活したバーナバスが現れ、亡父の「唯一の財産は家族だ」という言葉を胸に、今やコリンズポートを支配しているアンジェリークに対抗し、コリンズ家の復興を図るのでした。 さすが、ティム・バートンとジョニー・デップの名コンビ(ヘレナ・ボナム=カーターもセット)ですね。面白いです。 とりわけ、200年ぶりに復活したバンパイア・バーバナスの時代ギャップからくる変人ぶりと、70年代にどっぷりつかっている現代っ子(当時の)のキャロリンと意気投合するなど、意外と時代に溶け込んでいく様子や、コリンズ家の皆さんがそれぞれ個性的な変人揃いなところなど、大爆笑ではないですが、細かな笑いが心地よく、楽しく観賞できました。 しかし、せっかく復活させた水産工場をアレしたり(一応何がアレなのかは秘密にしておきます。)、コリンウッドの屋敷をアレしてみたり、キャロリンがアレだったり、ホフマン博士をアレしてしまったり、かつての恋人の生まれ変わりで見事に情を交わすのに成功した家庭教師ビクトリアをアレしたり、などなど、最後の展開の強引ぶりが非常に気になりました。 ということで、前回のジョニーのキャラが出落ちで終わってしまった残念感からも、本作のバンパイア・バーバナスのキャラは、結構気に入ったので、続編が作られるようなら絶対応援したいと思いつつ、ラストのぶち壊しぶりからすると、続編は期待できないのかなあ、と思ってしまって、やっぱり残念でしたというお話でした。 ところで、コリンズ家の女当主の娘キャロリン役のクロエ・グレース・モリッツ、70年代当時の若者の無気力感を表現しつつ、ラストの戦いではアレ(秘密)になって奮闘していて、なかなかの存在感を発揮していたのですが、あの子ども向けヒーロー映画なのに意外と評判の高い「キック・アス」で、主役のヒーロー・“キック・アス”を見事に喰ってしまったと評判の“ヒット・ガール”役で、いろいろと賞をもらっていた子だったんですね。また、このブログで高評価を与えた「モールス」という映画で、謎の少女アビー(この子もアレでした。)を演じて、やっぱりいろいろと賞をもらっています。なるほど、存在感あるはずですね。今後、大注目です。
2015.06.15
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