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ノートPC「dynabook C7」(P1C7MPB) 第10世代Core i7を標準搭載したスタンダード15.6型ノートPC製造/販売東芝製品情報ノートPC「dynabook C7」(P1C7MPB)価格比較ここをクリック スリムな狭額縁デザインの 15.6 型フル HD 液晶ディスプレイを内蔵したノート PC で、CPU として第10 世代 Core i7 を搭載する。Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)や Windows Hello 対応の顔認証センサー、4K 出力対応の HDMI 映像出力、USB Type-C ポートなども利用できる。内蔵バッテリー駆動時間は約 9.5 時間。OS は Windows 10 Home 64bit を導入、Office Home and Business 2019 も利用可能だ。【主な仕様】基本ソフトWindows 10 Home 64ビットCPUCore i7-10510U(1.8GHz/最大 4.9GHz)グラフィックIntel UHD グラフィックス(CPU内蔵)表示15.6型ワイド 1,920×1,080ドット(1)FHD 広視野角 TFTカラー LED液晶(IPS方式・ノングレア,省電力LEDバックライト)主記憶8Gバイト(最大 16Gバイト)補助記憶SSD 256Gバイト(PCIe対応)HDD 1Tバイト(5,400rpm、Serial ATA対応)サウンド機能インテル ハイ・デフィニション・オーディオ準拠×1ステレオスピーカー×1デュアルマイク×1ネットワーク有線LAN 1000BASE-TX/100BASE-TX/10BASE-T(Wake-up on LAN対応)×1無線LAN IEEE802.11ax+a/b/g/n/ac準拠(WPA/WPA2/WPA3対応、WEP対応、AES対応、TKIP対応)×1Bluetooth 5.0×1インタフェースUSB 3.0×3USB Type-C×1マイク入力/ヘッドホン出力端子×1HDMI出力端子×1SDカードスロット×1セキュリティ顔認証センサーIntel PTTBIOSパスワードHDDパスワードセキュリティロック・スロットWebカメラ有効画素数 約200万画素×1バッテリ駆動時間 約9.5時間(JEITA Ver.2.0)充電時間 約3.0時間本体サイズ(幅)361.0×(奥行)244.0×(高さ)19.9×(直径)×(全長)ミリ本体重量約1.79kg付属アプリケーションMicrosoft Office Home and Business 2019ラインナップdynabook C7 (P1C7MPB) (2色) Core i7-10510U + RAM 8GB + FullHDdynabook C8 (P1C8MPB) (2色) Core i7-10510U + RAM 16GB + FullHD
2020.04.27
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姿勢トレーニングチェア「Oriback Chair(オリバックチェア)」 正しく座ることの効用を科学したシーティング理論・ポジショニング理論・シッティング理論・姿勢学理論をベースに、人間工学に基づいた設計により開発しました。正しい座り方の感覚を掴み、良い姿勢が身につく姿勢トレーニングチェアです。製造/販売Ori-Back製品情報姿勢トレーニングチェア「Oriback Chair(オリバックチェア)」価格比較ここをクリック イスやソファ、床の上に置いて座るだけで使用可能。長時間使っても正しい姿勢を保持するため、疲れにくいデザインを実現しました。日本でモニターを実施したところ、なんと 90%以上の人が座った瞬間に楽に感じたと回答しています。いつものイスの補助椅子としても使用可能。集中して学習や仕事に取り組めるように、長時間座っても疲れない構造設計を実現しました。イス本体にはエンジニアリングプラスティックを採用しました。場面や体格を問わず、安全に使えるように、強度・耐久性のテストを実施しています。左右に開放した座面開放部は、骨盤の均等維持と、正しい姿勢を維持させるためのもの。風通しが良く、蒸れを防ぐ効果もあります。正しい姿勢を維持できるように、お尻の部分や傾斜や骨盤を安定させられる「座姿勢トレーニング機能」を採用しました。背面への圧によって、安定した座り心地を実現する「折りたたみ機能」も搭載。コンパクトに収納でき、持ち運びもラクラクです。職場やノマドカフェはもちろん、学習塾やこども部屋、ソファーやベッドでくつろぐ時にも使用できます。カラーはブラック、グレー、グリーン、ピンク、レッド、スカイブルー、オレンジ、さくら、ショコラ、ダークグレーの 10色から選択可能。サイズは幅 360×奥行き 400×高さ 240~250mm。重量は 1.2kg。
2020.04.22
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スマートサングラス「MUTRICS」 圧倒的な高音質を実現した「音楽」と「通話」を楽しめるサングラス製造/販売MUTRICS製品情報スマートサングラス「MUTRICS」価格比較ここをクリック 独自の近接サラウンドサウンドシステムを搭載し、臨場感のあるクリアで高品質な音を楽しめます。ハンズフリーで通話が可能なほか、生活防水も備えます。また、レンズは UV カット仕様でです。テンプルには電源ボタン(再生/停止ボタン)と、音量調整/スキップボタンを備えます。フル充電時間は約 90 分。Bluetooth 5.0 でデバイスと接続します。最大通信距離は約 20m です。サイズは、およそ幅 155×奥行き 159×高さ 52mm です。レンズカラーはグレーとブルーの 2色を用意します。
2020.04.17
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カードホルダー型BLEビーコン「MM-BLEBC8」 iBeacon受信アプリケーションで使用できるカードホルダー型BLEビーコン製造/販売サンワサプライ製品情報カードホルダー型BLEビーコン「MM-BLEBC8」価格比較ここをクリック BLE ビーコンとは、低消費電力の Bluetooth Low Energy を使用し、人やモノの位置情報や状況を把握したり、特定したそれらに向け情報を伝達したりできるハードウェア。MM-BLEBC8 は、クレジットカードサイズのカード類を差し込める機構設計(CANNEX Technology特許)を採用しており、ストラップホールにネックストラップ(別売り)を通せば、社員証や入館証などと一緒に携帯可能だ。収納可能カードサイズは幅 86×高さ 54×厚さ 0.51~0.76mm。ビーコンを内蔵した本製品に社員証や入館証を入れて使うことで、既存の社員証や入館証とは別の運用で出社状況や入館状況が分かるため、社員の勤怠管理や公共施設の利用者管理に最適とする。電波の送信範囲は約 1m~100m程度までの 8 段階に設定可能で、コールボタン(設定ボタン)を 3秒以上押すことで約 30秒間の緊急信号も発信できる。また、1 日 1 回同時刻に約 1 分間強制的に電波を発信する機能により、本製品が正常に機能しているかどうかの死活監視も可能。電池寿命は数ヵ月~2 年程度。稼働時間は 24 時間タイマーで設定でき、勤務時間や営業時間などに指定して使用すれば電池寿命を延ばせるという。なお、これらの設定は Android 5 以上に対応する専用アプリで変更可能とのこと。電源は CR2032(220mAh)×2 個。サイズはおよそ幅 90.1×厚さ 7×高さ 62mm で、重さはおよそ 26g(電池含む)。
2020.04.13
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天文の世界史 「宇宙」が時間も含む概念であることは、昔の宇宙観や世界観を知る上でも重要なポイントとなります。(216ページ)著者・編者廣瀬匠=著出版情報集英社インターナショナル出版年月2017年12月発行著者は天文学史家の廣瀬匠さん。「古代インドの宇宙観」として「丸い大地が象に支えられ、それが亀に支えられ、それがさらに蛇に支えられている」という図版があるが、インドの文献にこのような宇宙観の描写は存在しないということ。曜日の概念は、古代メソポタミア、古代エジプト、古代ギリシアの天文学や北欧神話が混ざってできたものであることなど、西洋を中心とした天文学史とは異なった視点から世界史を紐解いてゆく。21 世紀の今日、天体観測だけでなく、各方面で国際共同プロジェクトが勧められている。未来へ向けて一丸となって進むには、歴史の多様性を理解し合うことも大切だと感じる。まず、暦の歴史から見てゆく――古代の中国、インド、ヨーロッパでは、日時計の影が一番短くなる「冬至」が重要だった。クリスマス(キリストの誕生)の起源も冬至だったと考えられている。農業暦や、日食・月食の予報のために、国家は暦を管理した。カエサルが定めた太陽暦ユリウス暦は、1600 年もの間、ヨーロッパで使われ続けた。だが、累積する誤差から祝日のズレが問題となっていた。そこで、ローマ教皇グレゴリウス 13 世が改暦を命じ、1582 年からグレゴリオ暦へ移行した。ただし、プロテスタント派はこれに抵抗を示し、イギリスがグレゴリオ暦を導入したのは、1 世紀以上経った 1752 年のことである。わが国は、奈良時代から江戸時代まで中国から輸入した暦法を利用していた。1685 年になってはじめて、グレゴリオ暦を参考とした太陰太陽暦である貞享暦(旧暦)が作成される。明治維新後、西洋にならって月給制にしたところ、明治 6 年には閏月が挿入されるため給料を 13 回払わなければならず、財政難の中、大隈重信がグレゴリオ暦へ移行することで給料の支払いを減らした。イスラム教圏のヒジュラ暦は太陰暦で、コーランの教えに基づき閏月を入れない。イスラム教徒にとっては古代と同じように月の満ち欠けが重要で、多くが国旗に三日月を描いている。曜日の並びは、古代メソポタミア、古代エジプト、古代ギリシアの天文学(占星術)が合わさって、中世ヨーロッパで定まった。かつて、1週間は土曜日から始まり、金曜日で終わっていた。その後、太陽信仰が加わり、1週間の始まりが日曜日にシフトした。曜日は、真言密教とともに『宿曜経』(すくようきょう)として空海が日本へ持ち帰った。平安時代は陰陽師とともに使われていたが、鎌倉時代以降は衰退し、ふたたび使われるようになるのは明治維新後である。古代メソポタミア人は、黄道に 12 個の星座を設け、惑星の位置などを記録する目印としました。12 個なのは、おそらく 1 年が 12 ヵ月であることと対応させたのだと考えられている。紀元前 500 年ごろ、「黄道12 宮」という概念が発明された。黄道を機械的に 12等分したものだが、これにより、春分点が黄道の中を徐々に移動する「歳差」と呼ばれる現象が発見された。プロレマイオスは『アルマゲスト』に 48 個の星座と 1022 個の恒星を一覧として掲げている。これがイスラム文化圏に入ると、星座に絵が描かれるようになる。ペルシアの天文学者アッ=スーフィー(903~986)は『アルマゲスト』の表をさらに詳しくした『星座の書』を著した。星座の境界線が決まったのは 20 世紀に入ってからで、1928 年の国際天文学連合(IAU)総会の場であった。このとき、88 個の星座が定められた。彗星の研究で知られるエドモンド・ハレーは、いくつかの恒星が、歳差とは別に「固有運動」をしていることを発見した。恒星の名前は、つい最近まで定められていなかった。2015 年、IAU が系外惑星と恒星の名前を募集したところ、シリウスのようによく知られた名前が非公認だというのは変な話ということになり、翌年、代表的な恒星の固有名が定められた。西洋では、天空における予報可能な現象が天体現象であるとして、彗星や流星などの突発的な天文現象は気象現象だと、長い間考えられていた。1577 年、ティコ・ブラーエは、自ら発見した彗星の観測を続け、それが月より遠いところにあること、惑星の軌道を横切っていることを突き止めた。その後、彗星の研究は進み、それが天体であることが認められた。1910 年にハレー彗星が回帰したときは、尾の中を地球が通過するほどまでに接近した。フランスの天文普及家カミーユ・フラマリオンは、「尾に含まれる有毒ガスによって地上の生物が死滅する」という説を発表し、世の中はパニックに陥る。いわゆる“有識者”が世間の関心を呼ぼうとメディアを通じてセンセーショナルな発表を行うのは、いまも昔も変わらない。古代エジプトでは、天の川を牛乳と見なし、牛の女神と関連づけて崇拝していた。アリストテレスは、天の川は天体でなく、月より下にある大気の一部だと考えた。イギリス人のトーマス・ライトは、恒星はどこまでも同じように散らばっているのではなく、全体としては円盤のように集まっているのではないかと主張した。ウィリアム・ハーシェルは、「明るい星ほど地球に近く、暗い星ほど遠い所にある」と仮定して観測を続け、1785 年、恒星の分布を立体的にとらえた「宇宙の地図」を描いた。こうして天の川銀河の姿が明らかになってきた。1912 年、リーヴィットはケフェイド型変光星には変光周期が長い星ほど明るいという関係があることを突き止め、遠くの恒星までの距離を算出できるようになった。1932 年、銀河系内の恒星を丹念に調べていたオールトは、その動きを説明するには見えている恒星およびガスや塵からの重力だけでは足りないことに気づき、これが暗黒物質(ダークマター)と呼ばれるようになる。世界創造神話の典型的なパターンは、巨大な人間そのものが世界を形作るというものだ。古代中国の盤古や、古代インドのプルシャ、古代エジプトのヌートやゲブという神々がそれだ。古代ギリシアのタレスは、神話を使わずに世界の成り立ちと形を説明しようとしたが、アリストテレスは宇宙の始まりというものを想定しなかった。9 世紀ごろから『アルマゲスト』を受容したイスラム文化圏では、宇宙の構造を解明しようとする姿勢が目立つようになってきた。一方、『アルマゲスト』とは別に古代ギリシアの影響を受けたインドでは、惑星までの距離や世界が創造されたときについて具体的な数値を記述したり、計算に使ったりしていた。それでいながら、「究極の真実」は天文学では知覚しようがないとして、ヒンドゥー教との間に対立が起きないようにしてきた。17 世紀に入ると、アイルランドのアッシャー大司教が天地創造は紀元前 4004 年だと計算した。ビュフォンの計算では、地球の年齢は約 7 万 5OO0 歳となった。さらに 20 世紀にはハッブル定数が計算され、宇宙の年齢が 140 億年前後という気の遠くなるような過去であることが分かってきている。さて、「古代インドの宇宙観」として「丸い大地が象に支えられ、それが亀に支えられ、それがさらに蛇に支えられている」という図版があるが、じつはインドの文献にこのような宇宙観の描写は存在しない。西洋科学文明主義に感化された我々は、他の文明を不当に低く評価しているかもしれない。21 世紀の今日、国際連携による観測プロジェクトが増えてきている。未来へ向けて一丸となって進むには、そうした過去の多様性を理解し合うことも大切になることだろう。
2020.04.08
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「みんなの意見」は案外正しい この日、市場が賢い判断を下せたのは、賢い集団の特徴である4つの要件が満たされていたからだ。(34ページ)著者・編者ジェームズ・スロウィッキー=著出版情報KADOKAWA出版年月2009年11月発行「みんなの意見」は案外正しい――本書は、集合知の「正しさ」を、さまざまな事例を取り上げて解説する。ここで注意しなければならないのは、集合知が成立する前提条件として、「意見の多様性(それが既知の事実のかなり突拍子もない解釈だとしても、各人が独自の私的情報を多少なりとも持っている)、独立性(他者の考えに左右されない)、分散性(身近な情報に特化し、それを利用できる)、集約性(個々人の判断を集計して集団として一つの判断に集約するメカニズムの存在)」(31 ページ)の 4 つが必要だということだ。科学、企業、市場は、時にはバブルのような暴走を生じはするものの、おおむね、みんなの意見にしたがって最善手を選択する。民主主義は、専門家の手に委ねることを求める声が大きくなることはあるけれど、それでも、多様な考えが見られる集団に意思決定を託すことによって、一義的に決められる独善的な正義を排除しようとするのは、集団の知恵であり叡智である。安っぽい反骨精神や確証に乏しいスクープ記事に惑わされることなく、私たちひとりひとりが、自身で正しいと考えたことを、正しいと感じたときに実行することで、多様性を維持し、社会を正しい方向へ導けるだろう。スロウィッキーさんは、「適切な状況下では、集団はきわめて優れた知力を発揮するし、それは往々にして集団の中でいちばん優秀な個人の知力よりも優れている」(10 ページ)という。1986 年のスペースシャトル・チャレンジャー号の爆発事故の直後、サイオコール社の株が暴落した。同社が製造していた固体燃料ブースターが事故原因と確定したのは、事故から半年後のこと。当時は個人のネット取引も無かったし、多様性のある投資家たちが正答に辿り着いた教科書的事例となっている。当時の投資家集団には前述の 4 つの前提条件が揃っていた。一方で、「暴動や株式バブルを考えてみればすぐわかると思うが、個人の判断を積み重ねることではまったく合理性のない意見がつくられることがある」(17 ページ)と指摘し、「集団が賢くあるために欠かせない多様性と独立性という条件がないと生じる事態を端的に示す」としている。資金調達先が多様であればあるほど、ものすごく過激で、ありえなさそうなアイディアに賭ける人が出てくる蓋然性は高く、事業が成功する可能性が高まる。似た者同士の集団だと、それぞれが持ち込む新しい情報がどんどん減ってしまい、お互いから学べることが少なくなる。組織に新しいメンバーを入れることは、その人に経験も能力も欠けていても、より優れた集団を生み出す力になるという。専門家は集合知より正しいか――スロウィッキーさんは、「専門知識とは『驚くほど狭隘』」(58 ページ)と指摘し、「専門家はまた、自分の見解がどれくらい正しいか推し測るのが、驚くほど下手だ。彼らも素人と同じように自分の正しさを過大評価する傾向にあることがわかっている」(60 ページ)と厳しい。本書に何度も登場する心理学者ミルグラムの有名な実験で、閉鎖的な状況では集団は権威者の指示に従うことが確認された。権力者や専門家の意見に左右されるような状況では、いくら集団が大きかろうとも集合知は形成されない。SNS でも留意しておきたい。スロウィッキーさんは、「多様性には、集団に新しい視点を加えるだけでなく、集団のメンバーが自分の本当の考えを言いやすくするメリットもある」(67 ページ)と指摘する。一方で、均質な集団は多様な集団よりもまとまりが強く、メンバーの集団への依存度が増し、外部の意見から隔絶されてしまう。その結果、集団の意見は正しいに違いないと思い込むようになるとも指摘する。スロウィッキーさんは、「独立性は合理性や中立性とは違う」(70 ページ)という点を強調する。どんなに偏っていて非合理的でも、その意見が独立していれば集団は愚かにならないという。みんなの意見が正しくなる鍵は、人々に周りの意見に耳を貸さないよう説得できるかにある。次に、Linux を例に、分散性を考える。Windows はマイクロソフトという会社が集中開発している OS だが、Linux はソースコードを開示して多くの技術者が開発に参加している。スロウィッキーさんは、「利己的で、独立した人々が同じ課題に対し分散したアプローチを採ると、トップダウン式のアプローチよりも集合的なソリューションが優れている確率が高い」(99 ページ)としている。分散性がすばらしいのは、独立性と専門性を奨励する一方で、人々が自らの活動を調整し、難しい課題を解決する余地も与えてくれる点にある。逆に分散性が抱える決定的な問題は、システムの一部が発見した貴重な情報が、必ずしもシステム全体に伝わらない点にある。貴重な情報がまったく伝わらず、有効に活用されない危険性がある。選択肢が一見無限にあるようでも、人々はお互いの違いを調整し、ある比率に意見が収斂する。これを「シェリングポイント(暗黙の調整)」と呼ぶ。シェリングポイントの存在は、中央権力からの指示はもちろん、お互いの意思疎通すらなくても、人々が集合的なメリットのある結論に到達できる可能性を示している。また、人々が生きている日常世界、個人が体感しているリアリティは驚くほど似通っていて、それゆえに調整が成功しやすいと考えられる。第2部では、さまざまな事例を通じて、集合知が成果を収める場合と、そうでない場合についてケーススタディしてゆく。まず「渋滞」について――高速道路では、ドライバーという群集がいくら賢くても、渋滞は避けられない。これはドライバーの多様性に起因する。多様性が調整の問題を解決しにくくしているのだ。次に「科学」について――ロウィッキーさんは、「一般人の想像の中では、科学というのは孤独な天才が 1 人で研究をしている世界だが、今日の科学的研究はいろいろな意味できわめて集合的な営み」(205 ページ)と断ったうえで、科学者は論文発表などを通じて情報共有することで、あらたな問題を解決していっているという。しかし、「ほとんどの科学論文は誰にも読まれず、ごくごく少数の論文だけが多くの人に読まれる」(218 ページ)ため、課題解決に失敗することも多い。「企業」はどうだろうか――「市場が調整機能を充分に果たせれば、世界中のヒトやモノの動きを調整する大きな企業の存在意義はなくなる」(249 ページ)。しかし現実には、企業は必要である。フリードリッヒ・ハイエクは暗黙知経験からしか生まれない知識が市場の効率性に必要不可欠だと喝破した。暗黙知は組織の効率性にも同じくらい必要不可欠だ。成功が絶対に保証されている意思決定システムなどない。そして、不確実な未来を考えるとき、経営陣みんなの意見のほうがいちばん賢い経営者個人の判断を打ち負かす。ロウィッキーさんは「市場」の分析も行う――「株式市場の成功は、株価の上昇によって測られるのではない。適正な株価であるかどうかで測られる」(281 ページ)と前置きした上で、市場の失敗であるバブルの発生と崩壊を考察する。バブルの発生も崩壊もみんなの意見が間違った事例としては典型的だ。バブルの場合、集団を賢くする条件である自立性、多様性、独自の判断がすべてなくなる。それは、暴徒の行動と非常に似ているという。つまり、群集心理を生み出すまでいかなくても、情報量の多さは必ずしもよい結果に結びつかないのだ。最後に「民主主義」について考える――政治的判断が「正しい」か「誤っている」か判断する基準がないため、結果を論じるのは難しい。民主主義が機能不全に陥っている証拠が見つかると、必ず少数のエリートからなる専門家集団が意思決定をするほうがよい、という主張が出てくる。しかし、専門家全員が一つのソリューションに同意することはないのだ。訳者あとがきで、小高尚子さんは「私たちが現実の政治で見る民主主義は完璧とは程遠い仕組みではあるけれど、多様な考えが見られる集団に意思決定を託すことによって、一義的に決められる独善的な“正義”を排除しようとするのは、やはり集団の知恵、叡智なんだと思う」(324 ページ)と記している。
2020.04.01
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