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私:昨日、ベトナムの新生児の男女比率では圧倒的に男が多いという指摘があったが、これはベトナムだけの話ではないのだね。 出生性比とは、100人の女子に対してどれだけの男子が生まれるかを表した数値だ。 自然な状態での出生性比は105と男子がやや多い。A氏:昨日のベトナムの出生性比は112で、2020年に115~125になろうと予測されているから、いかに男子が多くなり、女性が減るかが予測できるね。私:ところで、別の2010年のデータによると、中国は113.3、インドは112.0だね。 ちなみに日本は106.0と正常に近い。A氏:問題は、中国とインドは人口が桁違いに多いから、絶対人数で表すと大きな人数になるだろうね。 ベトナムさえ、今後30年の間に男性230万人~430万人の結婚相手がなくなるというから、中国、インドは桁違いに人口が多いから、2、3千万人のレベルだろうね。私:パリ人口開発研究所のクリストフ・ギルモト氏による2005年の研究によると、もしこの過去数十年間自然な性比が維持されていたとしたら、アジア大陸だけでもあと1億6300万人の女性がいた計算になるという。A氏:つまり、現在のアジアには自然な状態と比べて、日本の総人口よりも多い数の女性が不足しているということになるね。私:女性の希少性が増し、地位が向上すると考えるかもしれないが、現実はその正反対であるという。 女性がいない世界では売春が増え、貧しい国へ嫁を買いに行く男が増え、嫁を買いに行く余裕のない貧しい国ではパートナーの見つからない若い男性が増える。 そこは、女性が金銭で売買され、若い独身男性が犯罪を繰り返す世界だ。 コロンビア大学の経済学者の出生性比と犯罪率の関係に関する研究によると、中国では出生性比1%の増加がその地域の犯罪率を5~6%引き上げているという。 インドで女性に対する性犯罪が多いのはこのせいであろうか。 出生性比の歪みは平民の生活に大きな歪みを与えるね。 「老いていくアジア」とは別のアジアの人口問題だね。
2013.07.31
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私:昨日の朝日新聞の「アシア成長の限界・新興国のひずみ」(上)は主にタイを扱っていたが、今日の(下)ではベトナムの人口問題を扱っているね。 6年前のブログ「老いてゆくアジア」では「ベトナムの人口構成の変化は急速で、合計出生率の低下速度は中国より速く、高齢化率も高い」とあるね。 さらに、「ベトナムは長期的な視点に立つと、低所得水準の中で出生率が低下し、『人口ボーナス』が遅れてスタートしたので、深刻な課題を抱えている」という。 事実、ベトナムでも2000年以降の合計特殊出生率は2を下回ったまま停滞している。 さらに新しい人口問題をこの新聞特集で報じている。 それは新生児の男女比だね。 特集記事によると2012年、新生児が女100人に対して男112人。 20年には偏りの倍数は1.15~1.25と拡大し、今後30年の間に男性230万人~430万人の結婚相手がなくなるという。A氏:跡取りとして男を選ぶ風習が強いんだね。私;胎児の性別を判別する超音波診断の普及のせいで、女の子を生まないようにしているんだね。A氏:高齢化の方はどうなんだね。私:10年では高齢者の人口比は6.5%だが、20年までには高齢化社会になるという。 年金は役人や企業の勤め人向けで、農民や自営業者は対象外。 だから、年金加入者は労働者の2割だという。 少子化社会で跡継ぎの男児ばかり欲しがると老いた親を支える「家」の存続が危うくなる。 しかし、日本と違って、女性の職場での活躍は盛んで「産んで働く」女性が多いという。 これらの女性を国が支援して、少子化の歯止めにするのか。 将来の適齢期女性不足にどう対応するのか。 年金問題はどうするのか。 ベトナムの悩みも多いね。
2013.07.30
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私:今朝の朝日新聞では1面トップで「アジア成長の限界・消えゆく若い労働力」と題して、東南アジアも少子高齢化で人口構成が変わりつあることを指摘しているね。 今日明日の2回で特集する予定だね。A氏:君は6年前のブログ「老いてゆくアジア」で連続6日間にわたりこの問題を取り上げているね。私:6年前のブログだが、読み返してみると読書記録が詳細でまさに著者の予想が的中しているね。 むしろ、このときよりもアジアの少子高齢化はもっと進んでいるようだ。 今朝の朝日新聞ではおもにタイをとりあげている。 タイは今年4月は失業率は0.9%。 ここ数年1%を切っているというから完全雇用だね。 人手不足だ。 ところがタイの合計出生率は1.85だという。A氏:少子化が進んでいるね。私:2015年には人口減少が始まるという。 平均寿命も伸びているから、少子高齢化のパターンだね。 タイは不足する労働力約500万人をミャンマー、ラオス、カンボジアから流入した難民労働者で補っている状態だね。A氏:ミャンマーの民主化でミャンマー人が帰国したらタイが困るね。私:ミャンマー人は140万人ほどいるというから、大きな問題だね。 「老いゆくアジア」が現実化してきているね。 人口ボーナスを期待でき、意気盛んなのは、合計出生率4.91のアフリカだけだね。
2013.07.29
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通貨戦争 崩壊への最悪シナリオが動き出した!私:図書館から借りたが、300頁を超える厚さで、小説と違い、固い内容の本なので期限内で読了できず、読み飛ばしたね。 驚いたのは、アメリカの応用物理研究所(APL)で2009年に行ったというペンタゴン後援の「戦争シュミレーション・ゲーム」だね。A氏:戦争シミュレーション・ゲームというのはかなり前からやっていたのではないの?私:ところがこのゲームでは使える武器は金融的武器--通貨、株式、債券、デリバティブなどーーに限定されていたという。 ペンタゴンは軍艦や戦闘機の代わりに通貨や資本市場を使ってグローバル金融戦争のシミュレーション・ゲームを始めたという。 著者はこのゲーム開発とゲームに参加していた。 チームはアメリカ組、ロシア組、中国組、日本・韓国などのアジア組などに分かれる。 このゲームは、金融が国家の安全保障にとっても重要だということを意味しているのだろう。 アメリカは軍備では世界最強国だが、もう、軍備よりも金融が国家を滅ぼすかもしれない。 このゲームの一つの教訓は、ドルが完全に崩壊したとしても、アメリカは大量の金を持っており、それに頼ることができるということだという。 その金は、中央銀行の金庫室でなく、軍事基地--ケンタッキー州フォートノックスやニューヨーク州のハドソン川沿いのウエストポイント--に置かれている。 これは国の富と安全保障はつながっている象徴だね。A氏:アメリカは金本位制に戻るのかね。私:著者は、ドルは持ちこたえられないとしているね。 1.ドルは基軸通貨の地位を譲り、複数の準備通貨になるか。 2.SDR(特別引き出し権)に従属するのか。 3.金本位に復帰して活力をとりもどすのか。 4.このまま混沌状態に陥って、復活するか、破滅するか。 この4つのいずれかになるだろうという。 これに対して、アメリカはどういう政策をとるだろうか。 金融戦争シミュレーション・ゲームをした国防総省(ペンタゴン)が財務省やFRBにはできない方法で秩序を回復するかもしれない。A氏:考えて歴史を振り返れば、1930年代の通貨切り下げは、アジアでの日本の拡大ややヨーロッパでのドイツの攻撃につながった。 1970年代の通貨切り下げは、現代史上最悪のインフレにつながった。私:「金融戦争シミュレーション・ゲーム」はその時代の先を見ようというものだね。 金本位制をやめたニクソンとは逆に、オバマは金本位制復帰を宣言するだろうか。
2013.07.28
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【送料無料】「幸せ」の戦後史 [ 菊地史彦 ]私:図書館から借りたが、400頁を超える大著で、小説のようには読書のスピードは数まず、飛ばし読みで終わったよ。 最初、「幸せ」とあったので、戦後史と言っても「幸せ」な「昭和史」が中心だろうと思ったが、多くは1990年代を中心にした内容だった。A氏:1990年代というのは、日本にとって「不幸な」「平成時代」の始まりだったといえるね。 バブルが崩壊する。 リストラが始まり、終身雇用も崩壊する。私:この本は、戦後の日本社会の「社会意識」の変化をとりあげている。「努力すれば報われ豊かになる」というのも「社会意識」と言える。 A氏:安倍晋三首相は国会で「努力すれば報われる社会にする」と言っていたが、そういう「社会意識」は平成時代にはリアルを失っているいるのではないのかね。私:著者は戦後70年、おおよそ3つの系の「社会意識」があるとしている。 1つは労働関係、2つ目は家族関係、3つ目はアメリカ関係。 そしてこの3つをつなぐ強固な「筋」は「豊かな暮らし」という観念だという。 労働は「豊かさ」のための手段であり、家族は「豊かさ」を分かちあう場であり、アメリカは「豊かさ」の手本を示すものだった。 しかし、著者は、この観念には裏があり、それはこれらの「豊かさ」から疎外された人々の存在であるという。 このブログでとりあげた連続ピストル殺人事件の永山則夫のことを、この「豊かさ」に「受け入れられない自己」の不幸だという。 ところで、「努力すれば報われ、豊かになる」というのは戦後の昭和時代の「社会意識」とも言える。 これは高度成長時代はその「社会意識」がリアルだったが、1980年代辺りから日本の雇用は次第に変質してきて、1990年代のリストラ時代になると、雇用内容はガラリと変わる。 「幸せ」だった高度成長期は1950年代から1980年代の30年くらいの間ではないかね。 そのときの「社会意識」が安倍首相の頭のなかには平成のリストラ時代になっても尾を引いていることになる。 この本は、日本の「社会意識」の変化を映画や小説などを交えて説明している。 しかし、労働に関係する企業の経営内容の変化のほうがビジネスの世界にいた者として興味があったね。 日本企業、特に製造業は、敗戦後は、まず、アメリカをモデルにしてその技術を真似ることで一生懸命だったね。 後に「かんばん」方式という独特の生産管理方法を生み出すトヨタもフォードに学ぶ。A氏:197〇年代に日本のお家芸となったQCサークルも、もとはフォードにあったものをトヨタが持ち帰ったと云われるね。私:197〇年代には、アメリカの製造業は国際競争力をなくし、日本が逆にアメリカを追い越す時代となるね。 生産管理では、トヨタ生産方式が日本の自動車メーカーの品質向上、コストダウンに貢献した。 管理ソフト面でもアメリカのものを吸収しながら、日本独自のものを創りだすようになったわけだ。 これは文化面でも同じで、アメリカ文化をそのまま吸収した時代の後、日本的なものを織り込んできたという。A氏:モデルだったアメリカの「豊かさ」も消えたからね。私:労働、家庭、アメリカの3つの系は、それぞれ崩壊して「豊かさ」の「社会意識」が大きく変わってきたね。 それが、「豊かさ」=「幸せ」の戦後史の大きな流れかね。
2013.07.27
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私:今朝の新聞の池上彰の新聞ななめ読み欄は、7月16日の朝日新聞の全柔連会長へのロングインタビューの記事を扱っているね。 俺は、全柔連問題には興味があるが、上村春樹会長という人物にはまったく関心がなかったので、このインタビュー記事は頭から読む気がしなかったので読んでいない。A氏:俺も同様で読んでいないね。私:大体、池上彰氏のこのインタビューの評価は「つっこみの浅さ」を指摘しているね。 「一本」とるまでに至らなかったという。 上村会長は「柔道家」でなく「柔術家」なのだから、ぬらりくらりの「術」を使って逃げることは明らかだ。 こういう相手には常識的なインタビューは意味がないね。A氏:会長辞任を噂されてから、「居座るつもりはない」と言いながら居座っている。私:このインタビュー後の7月23日、公益認定等委員会から安倍晋三首相名の勧告書が送られたね。 実際には会長辞任勧告に等しいが、いつまで「居座る」つもりなのかね。 「柔道」の潔さは皆無だね。 全柔連をやめても講道館の館長としては残るそうだが、この人は「長」のつく仕事に向いているのかね。 特に「柔術」は個人技だから、「柔術」が一流でも人をまとめるマネジメントはどうかね。
2013.07.26
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私:筆者の作家高橋源一郎氏は、投票日の前日、宮崎駿監督の新作「風立ちぬ」を映画館で見たという。 この映画の主人公は戦闘機ゼロ戦の設計者堀越二郎をモデルにしたものだという。 彼は風のような「美しい飛行機」を作ったが、彼の夢の結晶であったゼロ戦はこの国の悲劇と運命をともにしたと高橋氏はいう。A氏:俺もこの論壇を読んだ。 美と技術の結晶であるゼロ戦は世界とこの国を焼き尽くしたが、それは戦後復興を支える技術の基礎になったと高橋氏は書いている。 戦争の被害者は同時に加害者でもあった。 実際そうだね。 俺が戦後、入社した会社のトップは通信隊の隊長だったし、技術部長は機関銃の設計をしていた人だった。 ホンダもソニーもトヨタもニッサンもそうだね。私:高橋氏は、戦前生まれの村山富市・河野洋平・伊吹文明の3氏の雑誌座談会にふれ、3氏とも安倍晋三首相に「もっと歴史を学んで欲しい」と「ご意見」を提言しているという。 「歴史を学ぶ」ということは、人が「善きものと悪しきもの」がまじりあった存在だからだ。 興味があったのは「ダークツーリズム」だね。 これは戦争や災害といった人類の負の足跡をたどりつつ、死者に悼みを捧げるとともに、地域の悲しみを共有しようとする観光の新しい考え方だという。A氏:だから、「チェルノブイリ・ダークツーリズム」があるんだね。私:「ダークツーリズム」は現地に立って悲しみの感情を共有化する意味があるという。 「原発」は夢の技術であると同時に、悪夢を呼び覚ます技術でもあったと高橋氏はいう。 これは技術の持つ宿命だね。 「忘れない」という言葉だけではなく「フクシマ・ダークツーリズム」で地域の悲しみを感ずることが重要だということだね。
2013.07.25
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私:昨日は学校が夏休みになったので、孫が2人遊びに来た。 そこで、店の多い駅前に運動がてら、歩いて行くことにした。 徒歩約30分だが、坂を登ってまた降りるから、夏はかなりしんどい。 ところが昼飯を食べて、いざ出かけようとしたら、雨雲が出てきて、ポツポツ雨粒が落ちてきた。 これはダメだと外出を思いとどまった。 しかし、1時間もたたないうちに、日が照ってきた。A氏:最近の天気は不安定だね。私:この天気なら大丈夫だろうと、また、思い直して一応、折りたたみの傘を持って孫2人と歩いてでかけた。 日が照ってきたので熱くて、自販機のペットボトル1本買って全部飲んでしまったね。 孫も2人で1本買ったが、2人で飲み干した。 30分くらい歩いて、商店街のある駅について、そこの駅前の4階建てのスーパーで孫達はゲームをやった。 1時間くらい、スーパーにいて、外に出たら、小雨が降ってきた。A氏:よく変わる天気だね。 しかし、昨夜、テレビで見たら、東京の一部の地域ではものすごいゲリラ豪雨だったね。 1時間100mmとか報じていたね。私:孫2人で雨の中、歩いて帰るのは嫌だから、バスかタクシーでも乗ろうかと思った。 バスかタクシーなら、隣駅で乗ったほうが俺の家に近い。 隣駅まで電車で3分だ。 そこで隣駅に行ったがこれが大成功。 こっちは雨が降っていないし、降りそうもない。 たった電車で3分しか離れていないのに、まったく違う。 おかしな天気だね。 それなら、歩いて帰ろうと孫2人で歩いて無事帰宅したよ。 蒸し暑くて下着は汗びっしょり。 シャワーを浴びて着替えた。 全部でドンピシャ7500歩の孫2人連れてのウオーキングとなったね。
2013.07.24
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私:内田樹氏は、今回の参院選の結果の際立った特徴は「自民党の大勝」、「共産党の躍進」、「公明党の堅調」であるとして、この3党には共通点があるとしている。 それは「綱領的・組織的に統一性の高い政党」だということだとしている。 「一枚岩」政治を有権者は選択したという。A氏:綱領がない民主党の党内分裂や日本維新の会の共同代表間の意見の相違が嫌われたのかね。私:「ねじれ国会」の解消も過半数を制した与党による「1枚岩」国会となるね。 「ねじれ国会」も「一枚岩でない政党」も組織としての決定を遅らす。 決断がスピーディーにできない非効率性がある。 有権者が「ねじれ国会解消」を選択したのは「一枚岩の政党」を好んだのと似ているという。 しかし、企業と違って、「国家百年の計」を模索する政治が民主主義を中心に行うならば多少の非効率性を甘受すべきだと内田氏は主張しているようだね。A氏:しかし、良識の府として期待されてできた参議院は、次第に衆議院の亜流となり、2院制の意味を失い、いたずらに非効率性だけを残すようになったのは事実だね。私:俺が思うに、「国家百年の計」と言えば、今度の選挙でもっとも重要な争点が出なかったことだね。 それは格差拡大、産業の空洞化、若者の雇用の不安定の解決は叫ぶが、裏にあるグローバル経済の拡大に対する根本的な疑念や批判の提示がなかったことだね。 TPPも「聖域なき関税撤廃」反対だけで、グローバル経済、金融経済のグローバル化に対する日本国家としての根本的対応があいまいだね。 グローバル化というのは相手があるんだから、こっちの言い分が全部通らないから退くという簡単な理屈は無意味だね。A氏:教育の問題もグローバル経済化に対応した効率を求めて政府は英語教育の強化を打ち出している。 しかし、国語教育との関係はあいまいなままだ。 「国家百年の計」で国語、英語問題を論ずるべきだね。 江戸幕府は、初期にグローバル化に対応して「鎖国」をし、次のグローバル化に対しては「開国」とともに「富国強兵」をし、一時的に成功したが、最後に大敗した。 そして米国の安全保障下で高度成長を果たし、経済大国になったが、グローバル経済の拡大と少子高齢化で、低迷状態だ。私:安倍晋三首相の「日本をとりもどす」というのは何時の日本かね。A氏:ところで、今日の朝日新聞朝刊で、「ネット選挙 泣き笑い」と題してネット選挙のことが載っていたね。 そこに「苦戦した渡辺氏 落選運動標的に」という記事があったね。 ワタミグループ創始者の渡辺美樹氏を落選させようとネット上で落選運動が起きた。 ワタミが「ブラック企業」だということからだね。 「ワタミを落選させる方法」というネット掲示板に書き込みが集中。 渡辺氏は、証拠を示して反論したが、ツイッターフォロワーが367人減少。 ツイッターを使う291人のうちフォロワーを減らしたのは6人で渡辺氏が一番多く減らしたという。私:渡辺氏は10万を超える得票をしているが、前回都知事選にも出て知名度が高いせいか、東京、神奈川、埼玉、千葉で5万票近く、他も、愛知、大阪、兵庫、福岡など大都市のある県の得票が多いね。 これは年配層の票が多く若者の票は少ないのではないのかね。 それにしても、母体の自民党の比例区全体の得票数が多いから救われたようなもので当落スレスレで苦戦したようだね。
2013.07.23
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A氏:今日の朝日新聞夕刊でワタミグループの創業者で自民党新顔の渡辺美樹氏が未明に当選が決まったと報じているね。 私:比例区で当選が報じられ、本人が都内の事務所に来たのは22日の午前3時50分過ぎだという。 104,176票で当選だね。 A氏:ワタミはネットや週刊誌で選挙前から社員の過労死問題をめぐって「ブラック企業」と言われていたね。 今日の夕刊でもワタミが「ブラック企業」と批判を浴びたとあるね。 これに対し、渡辺氏は論拠を示して反論したものの「ワタミへの批判や私への誹謗中傷とか、想像を超える逆風だった」と振り返ったと新聞は報じているね。 「論拠を示して反論」したという反論内容は俺は知らないがね。 私:テレビでも同じ趣旨の突っ込んだインタビューを渡辺氏にしていたね。 そういえば、選挙の2、3日前に渡辺氏からの選挙のはがきが来ていて、全国区では「わたなべ美樹」と投票用紙に書いてくださいとあったね。 どこかで見たが渡辺氏を自民党候補に推しているのは、菅官房長官だそうで、「ブラック企業」騒ぎで候補を引っ込めるわけには行かず、「民意の判断」にまかせるとなったようだね。 逆に未明に落選となったのは、福島第1原発事故が起きたときの福島県双葉町町長だったみどりの党新顔の井戸川克隆氏だと報じている。 同氏の得票数は15,444だね。 22日未明の二人の明暗は象徴的だね。
2013.07.22
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私:テレビの選挙の開票速報を遅くまで見ていたが、与党の過半数は早々と確定したね。A氏:これで第1次安倍晋三内閣の時から生まれた「ねじれ国会」はとりあえず解消だね。私:福田康夫元首相がなげいていた事態がようやく解消したね。 選挙の詳細は明日の朝刊で報じられる。 楽しみにしたい。
2013.07.21
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【送料無料】冬の旅 [ 辻原登 ]私:滋賀刑務所に入った隆雄は、印刷工場で働く。 ある時、流れ作業中、ひどい下痢におそわれた。 担当看守にすぐにトイレに行きたいというが「休憩時間まで待て」といって認めてくれない。 我慢しきれず、ついに、作業場所に下痢をする。A氏:嫌な看守だね。私:しかし、隆雄は罰として階級も手当も下げられる。 翌日、隆雄は作業中にまた手を上げ、近づいてきた担当看守の顎にコブシを食らわした。 7日間の保護房拘禁となった。 保護房は窓のない狭いコンクリートの部屋で手錠をかけられ、両腕は腰の位置にベルトで固定されていた。 食事も排泄も縛られたままだ。A氏:犬食い、垂れ流しだね。私:これで仮釈放は望みなし。 この保護房にいたとき、母がなくなる。 2008年6月8日、隆雄は、5年の刑を終えて滋賀刑務所を出所する。 偶然、この日は東京では秋葉原無差別殺傷事件が起きている。 母がなくなったので、迎えは誰もいない。 手持ちのカネは17万円。 女遊びしたりしてカネを使い、最後に競艇にカネを投ずる。 しかし、すっかりやられ、3日間で5千円になってしまう。A氏:カネがあるとつい、賭けに手を出すんだね。 生活保護者のパチンコ心理もわかるね。私:カネがなくなってきたのでドヤ街に泊まるが、ボヤを出して追い出される。 また、ホームレスだが、シェルターの提供があるのでそれに並ぶが定員があり満員で利用できない。A氏:シェルターというのはホームレス向けに寝場所を提供しているんだね。私:あてもなく紀伊半島向けの電車に乗る。 乗客は釣人が多い。 しかし、遠乗りとなり無賃乗車だ。 「切目」という駅に近づく時、車掌が改札に来たので窓から飛び降りる。 駅に近づいて電車がスピードを落としていたので怪我なしで逃げられた。 しかし、そのとき、残りの500円玉1個を落としたらしく、完全に無一文になった。 夜の農村を歩いていると、ある農家の軒先にダンボールが下がっていた。 「お風呂がわいていますから、ご自由にお入りください」とある。 戸を開けると老婆が出てきて案内してくれる。 入浴して浴衣も用意してくれ、出所後4日ぶりに白いご飯にありつける。 爺さんが泊まっていけというので泊まる。 しかし、夜中にそっと起きてあちこち、金目の物を探しだす。A氏:また、窃盗か。私:しかし、老夫婦が気づく。 隆雄は台所から刃物を持って、老夫婦の部屋に行くと老夫婦は並んで座っていた。 爺さんが「オカネをあげたいけれど、うちには1銭もないんや」という。 隆雄は、二人の顔を見るのを避け、後ろにまわり、包丁を二人に深く突き刺した。 翌朝、登校途中に寄る孫娘が惨状を発見する。 隆雄は血溜まりの中に座って、呆然としている。 「俺は今の俺以外になれへんかった、それは運命とか宿命とかいうことか?」 自殺する気はなかった。 これから法廷でじっくり俺の人生をふり返り、組み立て直す。 隆雄は生きる気力が身内から湧いてくるのを覚えた。 パトカーのサイレンの音がひときわ大きくなった。A氏:「東京難民」の主人公はホームレスに転落したが人の道を守った。 だから、最後、希望があったが、殺人を犯した「冬の旅」にはなく、連続殺人犯「永山則夫」のような人生だね。私:まさに隆雄の半生は時代の波にもまれた「冬の旅」だね。
2013.07.20
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【1万円以上購入でポイント10倍】冬の旅/辻原登【総額2500円以上送料無料】私:緒方隆雄は30歳を目前に教団を解雇される。 また、ハローワーク通いとなる。 ある時、老婆が一人やっているおでん屋で食事しながら身の上話をしたら、その老婆はこの店を手伝えという。 2階が空いているので住み込みでというので、マンションから引っ越して店を手伝う。 老婆は彼が気に入り、店の権利も渡すという。 そして、おでんだけでなく、天ぷらを店に出したらと隆雄が提案して準備をする。 ところが隆雄が留守中に老婆は火事を出し、店は全焼し、老婆は焼死する。 権利書も焼失する。A氏:ついていないね。私:また、ハローワーク通いだが、寮付きの派遣社員になる。 携帯電話の組立ての流れ作業で、単純作業だが疲れがひどい。 3ヶ月後、蓄積した疲労でラインで倒れる。 職を失い、寮から出るのでホームレスになる。A氏:ついにホームレスか。私:ホームレスでもアルバイトがある。 クリーニング屋の募集があり、応募をする。 灼熱の職場で大抵の者はすぐやめていく。 しかし、隆雄は我慢して働く。 そこにカンボジアから来ている女性と親しくなり、女性は妊娠する。 女性は国に返され、彼も首になる。A氏:これも自己責任だね。私:そのとき、いいアルバイトを見つける。 新薬の治験のために体を提供するアルバイトだね。 入院して、新薬を服用するんだが、いいカネになる。A氏:「東京難民」でも主人公がホームレスになる前にそのアルバイトをしているね。 まだ、原発事故関係の求人は登場していない頃だね。私:70万円くらい手に入れるが、抗鬱剤の治験だったのだが、それから薬のせいか体調がよくない。 その治療で、せっかく稼いだカネもほとんど使ってしまう。 ある時、ハローワークで昏倒。 2002年の12月のことだ。 それからホームレスにもどり花を車で引いて売ることをはじめる。 3ヶ月ほど立って、同じ仲間のホームレスに窃盗の見張り番を頼まれる。 そのホームレスはかって、ある裕福な家にリフォームに入った経験があり、そのとき、金品の隠し場所らしいところを知っていた。 そのホームレスは友だちのホームレスとその家に深夜、忍び込む。 隆雄は見張り役で家の外に待機する。 忍び込んだ2人は金品の隠し場所をつきとめ、現金3千万円を盗み取る。 しかし、家人に気づかれる。 2人は主人とその妻をスパナでなぐり倒し、逃げる。 主人の方は、その後死亡する。A氏:窃盗が殺人強盗事件になってしまったね。私:隆雄は分け前の450万円を持って逃げるが翌日、大阪で逮捕される。 判決は、主犯は懲役15年。 もう一人の従犯のホームレスは懲役8年。 隆雄は住居侵入・窃盗罪の「共謀共同正犯」で懲役5年。 隆雄は控訴せず、滋賀刑務所に送られた。A氏:ホームレス仲間のつきあいからとはいえ、ついに刑務所暮らしとなったね。 犯罪は自己責任だね。私:明日は、隆雄の刑務所の生活と出所後の足あとを追うことにしよう。
2013.07.19
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【送料無料】冬の旅 [ 辻原登 ]私:辻原登氏の小説は、すでに2006年の大佛次郎賞の「花はさくら木」とその後の「許されざる者」上・下を読んでいて、この「冬の旅」は3作目だね。 350頁を超える長編だ。 これは主人公緒方隆雄の転落とそれをめぐる人物の物語だね。 前にこのブログでとりあげた「東京難民」と筋が似ているね。 もっとも「冬の旅」の舞台は大阪を中心とする関西だね。 本では話が前後するので、緒方隆雄の足あとを年代順にまとめてみた。 小説には明確に隆雄の生年月日を書いていないが、推定するに1950年頃だね。 一人っ子らしい。 父はある大手メーカーの経理マン。 隆雄が中学1年の時に女をつくって家出。 以来、行方知らず。 母親は保険の外交員として働く。 隆雄は関西の県立高校を出て専門学校に行く。 しかし、面接まで行くが就職はできなかった。A氏:すでに片親では就職には不利だね。私:次にコンピュータの専門学校に行く。 途中で広報誌作成のコースに変更。 ところが、アルバイト先の食堂チェーン店に気に入られ、ここに正社員として就職し、寮生活で順調に過ごす。 しかし、給与は安く、3年で店長補になったが給与は20万にならなかった。 ところが、その頃、変なことでホモと誤解され、これが上司、職場に嫌われる。 退職勧奨され、やむを得ず辞職。 23歳で失業する。 寮を出て、ワンルームマンションを借りた。A氏:運が悪いのかね。私:ハローワークに通い、1993年、新興宗教団体の広報の仕事にありつく。 教祖は老人だった。 3ヶ月後には正社員となり給与は20万になる。 入社2年目の1995年1月17日、阪神淡路大震災が起きる。 教団は、救助隊を神戸に派遣する。 隆雄も加わる。A氏:救援に最初に駆けつけたのは山口組で、ついでオーム真理教のような宗教団体だというね。 オーム真理教はこの2ヶ月後、地下鉄サリン事件を起こすね。 陸上自衛隊は、翌1月18日午前6時に救助活動を開始する。私:小説では震災の生々しさを伝えているね。 この救援活動で、隆雄は看護師のゆかりと知り合う。 ゆかりは家族を震災で失う。 震災後、ゆかりと偶然、大阪で再会し、それから交際が始まり、やがて結婚する。A氏:ようやく普通の生活ができるようになったね。私:子どもはすぐにつくらないということで、結婚して1年半たったとき、妻のゆかりが自分の持ち物を持って忽然と姿を消す。 後を追う手がかりも残っていなかった。 実はまゆみは震災による借金を返すために高級クラブでコールガールのような存在になっていたんだね。A氏:不幸な結婚だったね。私:そんなとき、隆雄の教団に対する架空請求など、経理の不正が見つかる。 彼は30歳を目前に解雇される。A氏:これは自己責任だね。私:また、ハローワーク通いとなる。 この後の彼の行動は明日にしよう。
2013.07.18
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A氏:今朝の新聞で中国のシャドーバンキングのリスクに各国が恐々とあるね。 明後日19日からのモスクワでのG20財務相・中央銀行総裁会議で議論されそうだという。私:もともと、中国の銀行による貸し出しは、資金力のある大企業向けに絞られている。 しかし、中国の製造業は今、生産力過剰気味で、カネのある大企業も新規投資は慎重だという。 そこで、盛んになったのは、銀行に仲介してもらった企業に高利回りでカネを貸す方法だ。 この貸し出し先は、本来なら信用力で融資を受けられない不動産開発業者、中小企業、財政難の地方政府の資金調達会社だ。A氏:これらが回収できなくなると経済危機になるね。 そうかといって引き締めをすると、影の銀行の融資で支えられていた事業にカネが回らなくなり、倒産が相次ぐ事態も予想されるという。 世界経済を牽引している中国経済の悪化は各国が恐れることだね。私:中国はG20で中国人民銀行総裁が現状を説明するという。 しかし、参加国が安心するかは未知数だという。 麻生太郎財務相は「(中国では)土地と不動産のバブルがはじけつつあるのかなと思わないでもない」と指摘し、シャドーバンキングについては「(中国政府も含め)誰も実態がつかめていない経済自体が問題だ」と語ったという。A氏:金融「緩和マネー」の問題も議論になりそうだという。 金融緩和で金融市場では金融「緩和マネー」が新興国に流れていったが、金融縮小になると新興国からの資金引き上げの「緩和マネーの逆流」問題が出てくる。私:前回4月のG20では日銀の金融緩和で円安が進んだことで「為替を政策の目標にしない」という共同声明を出したが、今回は逆に金融緩和縮小の影響が最大の焦点だという。 金融緩和拡大しても、金融緩和縮小しても、実体経済は振り回されそうだね。
2013.07.17
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このところの異常な連日の猛暑で、熱中症警報に脅かされ、外出も控えていた。 昨日は、曇り空で直射日光もあまりなかったので、久しぶりに自然公園ウオーキングにでかける決心をした。 午後2時過ぎ、家を出る。 半袖の薄い下着に半袖のTシャッツを着る。 外に出ると、ムッと熱気が体を包む。 たしかに、異常な暑さだ。 風がときどき、いくらか吹いていて、風が体に当たると多少涼しく感ずる。 森に入ると気温が低くなったような感じだ。 森は静かである。 蝉の声はまだ聞こえない。 汗をびっしょりかく。 公園の入口にある自販機で塩分を含んだペットボトル入りの飲料を買う。 これをちびちび飲みながら歩く。 いつもの通り、2時間1万2千歩のウオーキング。 熱中症の予感はまったくなく、いつもの調子であった。 500mlのペットボトルは飲み干し空になり、帰途、これを買った自販機の空き箱に放り込む。 そのとき、ちょうど、自販機でペットボトルを買って、その前で飲んでいる中年の男性がいた。 彼は私に挨拶して「見なさい。お茶のペットボトルは売れ切れですよ。仕方がないのでこの飲料を飲んでいるんです」と言った。 この暑さ続きでは飲料の売上も上昇するであろう。 帰宅して、すぐ汗まみれの下着もTシャッツも脱いで洗濯機に放り込む。 シャワーを浴び、ついでに湯がわいたので入浴。 冷房ナレした体が運動をして汗をかいたせいか、体がシャキとした感じになった。
2013.07.16
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私:参議院選挙が後、1週間と迫ったが、第1次安倍政権のときのような失言がなく、安倍政権はこのまま、選挙にたどり着きそうだね。A氏:失言問題は、唯一、高市早苗政務調査会長の「原発事故で死者はいない」発言で問題になったくらいで、これは大きな事態にならなかったようだね。私:日経ビジネスは損保ジャパン・ディー・アイ・ワイ生命保険によるサラリーマン世帯の主婦500人の家計調査を載せている。 それによると、夏のボーナスの手取り平均は昨年の調査より9万円近く増加して約70万円になったという。 しかし、使い道のトップ3は、預貯金(70%)、生活費の補填(40%)、ローンの支払い(31%)と消費の優先度は低いという。 この調査では家計におけるアベノミクス効果を「感じられない」という声が90%と圧倒的多数を占めたという。A氏:しかし、6月以降の小売業界の販売が大幅に伸びているね。 百貨店の高級品も売上増が大きい。 競争の激しいスーパーなども売上増だ。 これには早い梅雨明けが影響しているとも言える。 お中元も高いものに人気があるという。 しかし、7月からの円安による食料品の値上げによる消費の変化はまだわからない。私:日経ビジネスは、この消費回復は7月中に息切れも懸念されるとしているが、最近の連日の猛暑でクーラーは売れているだろうね。 その他の夏物商品の売上もさらに上がるのではないか。 この選挙前の歴史的な連日の猛暑は安倍政権にプラスかマイナスか、どちらに影響するだろうかね。A氏:今朝の朝日新聞朝刊では同社の世論調査結果を載せている。 党派別では自民が依然として多党を引き離しているが、都議選同様、共産が元気がいいらしいね。 そうかといって、自民で単独過半数には賛成36%、反対47%と、反対が多いね。私:自民党支持者でも単独過半数を占めるほうがいいというのが53%、占めない方いというのが36%いたという。 自民党支持者でも、TPP、原発、憲法などの各論になると割れるので、微妙な問題だね。 とにかく風はどう吹くか、ネット選挙の影響は出るか。 後1週間だね。
2013.07.15
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A氏:昨日の「政策を聞く」欄では、「金融緩和政策」の賛成と反対を平等に左右に並列に載せていたね。 賛成派はエール大名誉教授であり安倍晋三政権の内閣官房参与の浜田宏一氏。 一方、反対派はテレビの番組でもよく出ている若手の慶応大大学院准教授の小幡績氏。私:浜田氏は、すでに思い切った金融緩和の提唱者としておなじみだね。 すでに株高、円安の効果を指摘している。 円安で輸出がプラス、輸入にはマイナスだが、プラスになった人のほうが多いという。A氏:小幡氏は株価を異常な安値からまともな水準まで上げたのは大正解で100点だが手法が0点なので、平均50点だという。 昨年から、世界的に景気が回復基調にあったのでアベノミクスがなくても日本の景気は良くなっていたという。 金融政策で実体経済への効果は少なく、中長期的な経済成長の底力にならず、悪い副作用が出るという。私:浜田氏は現在、思ったより輸出は増えていないが、時間がかかるが輸出は増えるという。 夏のボーナスは増え企業の求人も増えていると主張しているね。 雇用が増えれば、労働力の売り手市場になり、賃金も上がるようになると楽観的だね。 但し、消費税増税には慎重論だね。A氏:小幡氏は、株で儲けた人の消費が一時的増えるだけで、それも一度きり。 インフレで物価が上がると給与の上がりにくい低所得者を中心に、生活は苦しくなるという。 企業は設備投資を国内にはしないで、海外市場向けに現地生産を増やすほうが効率的だ。 結局、若い人の雇用は増えない。 金利もあがり出した。 ムリに金融緩和しなくても景気はよくなってきていたという。 消費増税は財政再建には必要だという。私:真っ向から対決だね。 浜田氏はアメリカ在住だが、アメリカの学者は金融緩和論者が多いようだね。 先週の朝日新聞のクルーグマン・コラムでも、クルーグマンは、バーナンキFRB議長が雇用がよくなってきたので金融引き締めをほのめかしたのを批判していたね。 雇用が少しよくなっても、まだ失業率は高いので安心すべきでないとしていたね。 その後、バーナンキは金融緩和を維持すると元に戻った発言になったね。 経済学者やアナリストには、いつも騙されているから、この問題もある程度、決着がつくのには、最低後1年くらいはかかるだろうかね。
2013.07.14
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A氏:このブログでは「ブラック企業知的街道」があるね。 「ブラック企業・日本を食いつぶす妖怪」その1・その2・その3・その4・その5、「壊れゆく日本という国」、「それをやったら『ブラック企業』・今どきの若手の鍛え方」その1・その2・その3、「『ブラック企業』ってどんな会社?」 5月23日には朝日新聞の「ニュースがわからん」欄で扱われたせいか、ネット用語がマスコミ用語になってきたね。 そのせいか、「ブラック企業」にアンテナがはられていて、今朝の朝日新聞のこの小さな記事がひっかかった。私;「ブラック企業」の被害者を支援する弁護士のネットワークが今月下旬に発足するという記事だね。 名称は「ブラック企業被害対策弁護団」となり、「ブラック企業」の名称が公的名称になったね。 代表は労働トラブルが専門の佐々木亮弁護士だという。 すでに「ブラック企業」問題を扱っているNPO法人「POSSE]や労働組合とも連携していくという。A氏:佐々木弁護士は 「被害の実態を掘り起こし、問題解決に力を尽くすとともに、『ブラック企業』の放置は社会の損失につながることを訴えていく」 と話しているという。私:一方、週刊文春が数回とりあげた「ブラック企業」ワタミの渡辺美樹会長は、今度の参院選で自民党比例全国区に立候補して、今、全国を選挙で走り回っている。 このため、21日の参院選挙結果では「ブラック企業」問題はひとつの段階を迎えるだろうね。
2013.07.13
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私:アベノミクスで一番重要なのは、民間の経済成長だ。 金融緩和による円安や株高はその一歩にすぎない。 経済成長すれば、税収も増え、財政も健全化する。 雇用も増え、賃金も上る可能性が出てくる。A氏:アベノミクスの3本の矢の最後の止めの矢だね。私:その経済成長を「民間企業の爆発」と安倍晋三首相はいう。 しかし、その「民間企業の爆発」は人がやるもんだね。 米国のシェールガス革命は「民間企業の爆発」だが、この「爆発」をしたのは、米軍を退役し、大学では石油地質学を専攻していた1人の男だ。 油田開発のコンサルタントとして活躍していた1919年生まれのジョージ・P・ミッチェルだ。 ミッチェル氏は、60歳を過ぎてからシェールガスを取り出すための小さな開発ベンチャーを設立。 6年の苦難の末、革新的な生産法を確立したという。A氏:米国の「民間企業の爆発」だね。私:米国のエネルギー危機を救ったこのシェールガス生産技術について、ミッチェル氏はひとつの特許も取らず、一般公開したのは立派と評判が高いという。 なお、ミッチェル氏のこの小さな会社は、何と35億ドルで売れた。A氏:要するに「民間企業の爆発」といってももとは個人だね。 ジョージ・P・ミッチェル氏のような人が必要だということだね。私:ところがこの日経ビジネス特集によると、日本の人材不足は深刻で人事部門長の調査では80%の不足だという。さらに、外国人の流入も少ない。 日本企業に幻滅する外国人が多いという。 それに日本人自身が海外に流出している。 2007年以降、流出傾向が続いていて、その8割が20代から30代の若者が占めるという。 日経ビジネスは「アベノミクスの陰で進む危機」としているね。A氏:日本の「民間の爆発」にはまず、人事だね。私:アベノミクスはアイデアが豊富な人材によるベンチャー企業を「爆発」させることができるだろうか。
2013.07.12
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【送料無料】教室内カースト [ 鈴木翔 ]私:今日も暑いね。 これで4日連続の猛暑で、新記録だという。 好天なので自然公園ウオーキングをしたいんだが、熱中症で脅かされ躊躇している。 家ではほとんどクーラーはつけっぱなしだね。 しかし、こう暑いと読書力も落ちるね。 この「スクールカースト」は教室という閉じ込められた空間で、生徒たちの間に上、中、下の3つのグループができるという形態を扱っている。 固定的な階層になるので、カーストという表現をつかっているね。 高校生が主体だね。A氏:学校の成績がいいと上位に入るのかね。私:それだけではないんだね。 上位に入るには、かっこいいとか、押しが強いとか、部活、特に球技系で強いとか、多面的だね。 上位グループは、自分たちの押しの強さや有利な立場をよいことに他者に敬意を払わず押し潰す行為があるという。 権力を持つ。 上位グループは学校生活は楽しいが、問題は下位グループに属すると、学校生活は楽しくなくなるという。A氏:「いじめ」と違うのかね。私:「いじめ」の温床となる可能性はあるね。 教師もこのカースト的なものに対応して、教室をまとめるのに、上位グループの力を利用しているという。 そして、学校を卒業して社会に出れば、いろいろな人間関係につきあっていかないといけないのだから、その能力を付けることになるとみているようだね。A氏:クラス替えなどすれば、人間関係が固定化しないでカーストが変化するのではないのかね。私:あまり変わらないようだね。 「いじめ」問題については内藤朝雄氏が著書「いじめ加害者を懲罰にせよ」で、「いじめ」を2つに分け、「暴力系のいじめ」は弁護士や警察の活用を推奨しているという。 しかし、もう一つの「コミュニケーション操作系のいじめ」については、「生徒を閉鎖空間に閉じ込める学級制度がある限り、手立てが乏しい。原則絶望的であると考える必要がある」と書かれているという。 極論を言えば学級制度の廃止だという。A氏:「コミュニケーション操作系のいじめ」とは?私:悪口や無視などだね。A氏:こういう問題は学校だけでなく、一般社会にも存在するね。私:この本でも解説で「ブラック企業」のパワーハラスメントにふれているね。 企業も一種の閉鎖空間があるね。A氏:こないだこのブログで取り上げた「永山則夫」の家族のネグレクトや家庭内暴力など、弱いものへのバッシングもあるね。 生活保護者へのバッシングもある。私:人間は、集団で群れて生きているが、弱者へのバッシングは宿命みたいなものだね。 閉鎖空間といえば、山本七平氏が捕虜収容所のことを書いている。 軍隊時代の階級が無意味になった捕虜収容所という新しい閉鎖空間で、新しい上下関係が生まれるが、日本と英米は違うという。 日本の収容所は、親分肌みたいな奴が威張り、取り巻きが生まれる。 英米の収容所ではリーダーが選ばれ、各自、分担が決められる。A氏:農耕民族の日本人と騎馬民族の英米人の文化の違いかね。私:ところで、子どもが高校のスクールカーストの下位にいると分かったら、保護者は学校をやめさせ、通信教育で高校資格を取り、大学に行く手もあるという。 大学の教科は選択制だから、閉鎖空間はなく大学でスクールカーストは存在しないからだ。 俺たちの高校時代は国がハングリーだったせいか、学生は基本的にはハングリーだったね。 その点、今の学生は成熟した社会に放り込まれている気がするね。 こないだの生物学者長沢毅氏が指摘するように「生」にしがみつく姿勢がほしいね。
2013.07.11
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先日、ゲリラ豪雨とともに落雷があり、死者まで出た。 私は、大学生時代に浅間山山頂で落雷にあい、遭難しそうになった。その経験談が5年前のブログにあるので、多少、推敲して再録しておく。 大学生時代の5月のはじめ、上田の信州大学の寮にいた高校時代の友人を誘い、浅間山に登ることにした。そのとき、寮にいる彼の後輩が同行したいと言ったので、3人で登ることにした。 大学の寮に前泊し、翌早朝、汽車で追分に行き、そこから浅間の頂上を目指した。 浅間山の追分口は直線的に短距離で頂上に行けそうなので、若気の至りで、この経路を選んだが、実は急坂で、最後ははって道なき道を登るようになってしまった。 天気はよくなく、頂上に近くづくに従い、霧で囲まれ出した。しかし、なんとか頂上についた。しかし、あたりは霧で数メートル先しか見えない。 そのうちにヒョウが降り出し、白く積もりだした。 火口に近づいたとき、突然、雷光が垂直に走った。ギザギザでなく、直線的に細い棒のように音もなく、次から次に電光が垂直に地面に立つように走った。 友人の帽子の縁からはみ出した髪の毛が上にむかって立ち出した。それを指摘すると「お前の髪もそうだ」と言われた。 あわてて、髪に指を触れるとパチンと線香花火のように火花が散った。3人、顔を見合わせた。もう、体が帯電している。お互い、恐怖で顔が真っ青になるのを見た。 「下りに向かって走れ」となった。しかし、頂上は平坦でかくれるところもない。たまたま、大きな岩があった。これに隠れたが、ここはかえって雷が落ちやすいのではないかと思い直し、また走って、平らなところに伏したが、これもまた、危ない。不安になる。どうしようもない。ついに、「これで死ぬな」と覚悟し出した。 そのとき、私の口から出たのは「南無阿弥陀仏」でなく「南無八幡大菩薩」であった。これは戦争のときに弾に当たらないように前進するときの念仏であるというのが頭のどこかにあったからだろう。 20分くらい走ったり、伏したりして山の麓に向けて走ってようやく危機を脱した。 九死に一生を得た。 後から考えると、3人とも登山靴でなく、ゴムの運動靴であり、ピッケルもなかった。リックも金具がなく、紐で結ぶタイプであった。 これが、電流を地面に通さないようにブロックしたので助かったのであろうか。 浅間山は、芭蕉の「更級日記」に出てくる。当時はさかんに噴火していたので、俳句は「吹きとばす石はあさまの野分哉」である。激しい山であったようだ。 私には「春雷や、われを走らすあさま哉」となった。 この荒れやすい春の天候を無視した無茶な登山は、計画の重要性、リスク管理の必要性をぎりぎりの危険をもって教えてくれた。以上が5年前のブログ。
2013.07.10
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【送料無料】児玉誉士夫巨魁の昭和史 [ 有馬哲夫 ]私:新書版とはいえ、370頁を超える内容豊富な著書だね。 まさに、自民党の派閥政治時代と米国の諜報機関の関係の裏の昭和史だね。 その黒幕の巨魁が児玉誉士夫氏だね。 俺が児玉氏に親近感を抱くのは単純な理由なんだ。 俺が1970年代に勤務していたビルが児玉氏の私邸のすぐ近くにあり、毎日、出退勤の都度、その豪邸の通用門の前を歩いて通っていたからだ。 その辺には豪邸が多く、児玉邸の隣は、当時の赤井電機の赤井三郎社長宅で、プールつきだったという噂だった。 これは余談だが、赤井社長はスキー好きで1972年に志賀高原のスキー場で、56歳で急逝していて、当時、遺産100億円と言われていた。A氏:赤井家はその相続税70億円のため株を手放し、創業者の地位を失って、多くは三菱グループに渡ったようだが、創業者亡き後はよくなかったね。私:児玉邸に話をもどそう。 児玉邸と俺の机の位置の問題がある。 例の「児玉誉士夫邸セスナ機特攻事件」のとき、児玉邸の方角から小さな煙が上がるのが俺の机の前の窓から見えたね。 特攻機が高度をもっと高くしていたら、ビルの3階の俺の机につっこんでいたね。A氏:「児玉誉士夫邸セスナ機特攻事件」?私:1976年(昭和51年)3月23日午前9時50分頃に児玉氏邸に小型航空機が突入し爆発炎上したテロ事件だ。 政界はロッキード事件で問題になっていた頃だね。 この火災で児玉邸の2階一部が類焼し、別室で就寝していた児玉本人は無事だった。 「特攻機」を操縦していたのは子役出身で日活ロマンポルノに「前野霜一郎」の芸名で出演していた俳優の前野光保(当時29歳)。 彼はかつては右翼の運動家であった児玉氏を尊敬し、三島由紀夫にも心酔していたが、ロッキード事件に絡んで起訴された児玉氏に対し裏切られたと感じた。 児玉氏を「利権屋」と断じ、「天誅を下すべき」だとの思いから特攻に及んだものだという。また、警察は背後関係はなく前野の単独犯と断定している。 前野は調布飛行場から午前8時50分に離陸したが、その姿は第二次世界大戦の神風特攻隊の特攻服を身に付けていた。 また、離陸時には「七生報国」と書かれた日の丸の鉢巻をしていて、彼は特攻直前最期の無線通信では「天皇陛下万歳!」と叫んでいたという。 まさに現代の神風特攻隊を演じきっていたといえる。 もちろん、彼は即死だね。 このときは、児玉氏の見舞い客で、俺のいたビルの周辺は右翼らしい人々でごった返したね。A氏:なるほど、特攻によるテロか。私:児玉氏は、戦後は米国依存を脱し、独立した国家になるために軍の自主再建を志す。 そのために豊富な資金力で政治プロデューサーとして力を振るう。 岸政権がやった安保改定も、最初の安保条約はひどい不平等内容であったのを、日本の自主性をとりもどそうという改定だったんだが、安保闘争のデモ隊は理解していなかったようだね。 「安保改定」は米軍の完全撤退と自立自衛を達成するための通過点だったわけだ。A氏:軍備も米国依存でなく、国産化を中曽根康弘元首相が1970年頃、防衛庁長官時代の頃からはじめようとする。 児玉氏は裏方で応援するのだね。私:当時、児玉邸に中曽根氏が訪問していたという話はよく聞いたね。 しかし、ロッキード事件で、児玉氏はやられ、児玉氏のような政治プロデューサーを欠いた日本政界は、結果的に自主防衛路線を放棄し、防衛力は米国依存がかえって高まっているね。 その中で1984年(昭和59年)1月に児玉氏は病死している。 晩年はロッキード事件で失意のうちに亡くなったことだろうね。 米国を手球にとったつもりが、手玉に取られたのだろうね。 その頃、俺は別のビルに移ったので児玉邸との縁は切れたが、今はどうなっているかね。 もう、平成も25年だ。 昭和は遠くなりにけりだね。
2013.07.09
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私:「サワコの朝」にはときどき、知らない人物が登場する。 こないだは、微生物専門の広島大学准教授の長沢毅氏が登場した。 俺ははじめて知る人物だね。A氏:俺も知らなかったね。私:科学者のインディ・ジョーンズと言われているそうだね。 人の行かないような辺境に行き、そこに住む微生物を探求しているのだという。 この世界に入ったのは、幼稚園の時に滑り台を滑り降りた瞬間、過去がどうなって現在に至ったのかという疑問が走ったことが原点にあるらしい。 それが拡大し、生命はいつ生まれ、現在どうなったのかを知りたい欲求のもとになっているようだという。 途中、宇宙飛行士を志望したが試験に落ちて挫折したという。 A氏:微生物というとミジンコみたいなものかね。私:顕微鏡が必要な物が微生物だね。 酵母はカビで、だから、キノコは植物でなく菌類だという。 光合成をするのが植物で、動物は光合成はしないがものを食べる。 ところで、人間の細胞は60兆あるが、共生して健康を守っているバクテリア菌は100兆あるのだという。A氏:ということは、やたらに菌を殺してはいけないわけだね。 海外に出てお腹をすぐにこわすのは日本人の特徴だというが、そういうことか。私:長沢氏は落ちているものも平気で食べるという。 体を「やわ」にしないで鍛えるためだという。A氏:現代人は「やわ」になっていて、すぐに死にたいなどという。私:氏は、それは脳がそう思っているだけで、体は生きようとしているのだという。 生命の特徴は、増加であって「はこびる」ことだという。 今の宇宙で、継続している唯一のものは生命だという。A氏:微生物も苛酷な環境で必死に生きているわけだね。 それからすると、成熟社会で生きている日本人はすぐに泣きごとを言って「世の中が悪い」と逃げているようだね。 最悪の場合、死を選ぶ。私:もっと自然のたくましさに学ぶべきだね。 ところで氏は、深海の探検をしたので今度は高所の探検をする予定だという。 酸素の少ない高地にどんな生き物が存在するのか楽しみだね。 なんせ、地球上には200万くらいの種類の生物がいるのだそうだが、まだ、わかっているのは6千くらいだという。 今後の活躍を期待したいとともに、現代の成熟社会の日本人に微生物の「ダイナミックな生き様」を宣伝してほしいね。
2013.07.08
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【送料無料】ヒトはなぜ太るのか? [ ガリー・トーブス ]私:今日、日曜日は朝日新聞の新聞書評が載る日だが、ざっと読んで特に読みたくなって図書館に予約する本は見当たらなかった。 ただ、書評だけ読んで興味があったのは、ゲーリー・トーベス著「ヒトはなぜ太るのか?:そして、どうすればいいのか」という本の書評だね。A氏:ダイエット本かね。 朝日新聞の書評でとりあげるとは珍しね。私:従来からのダイエット理論の通説は、摂取カロリーより消費カロリーが少ないから太る。 だから、カロリーの少ない野菜や穀物を食べ、なるべく運動をするのが基本だ。 しかし、この本では「摂取カロリーを減らし、運動量を多くしても体重は減らない」という。 「痩せた状態を維持したり、現在ある余分な脂肪をなくしたりする」のに有効な方法は「炭水化物と糖類の摂取を避けることしかない」とあるという。A氏:なぁーんだ、「糖質制限食」のすすめではないかね。 今頃になって、朝日新聞の書評でとりあげるとはね。私:コメなど穀物を食べないのは農耕民族に合わない食事法だと思うが、しかし、人類が穀物を栽培し食べ始めたのは1万2千年前。 それ以前の250万年間は狩猟採集生活であったので、遺伝子は穀物摂取に適応していないという。A氏:このブログの「糖質制限食知的街道」でいろいろまとめてきたことだね。「酒を飲み肉も食べて糖尿病を治す」、「糖質制限食」の劇的効果、「糖質制限食」その2、「奇跡の美食レストラン」、「糖質制限食に賛否両論」、「2000万人超に糖尿病の可能性がーー」、「変わる糖尿病の治療法・豪華な食事もOK」、糖質制限食は50歳以上では長生き効果、「親父必読!愉しく続ける糖質制限ダイエット」、「糖質制限食」のその後、「アルツハイマー新予防」、長期の糖質ダイエット危険?、「糖質制限食」のその後、「アルツハイマーは『第3の糖尿病』」、私:評者は、「糖質制限食」にはリスクを指摘する声があるとして、自分に合った健康法をみつけるのは難しいとしているね。 評者自身が白米(やパスタや芋)をやめるべきか、太りを受け入れるべきか、ハムレットなみに苦悩しているという。A氏:それではこの本の書評にならないね。 評者は「糖質制限食」については不勉強のまま、書評を書いているね。私:この本の著者ゲーリー・トーベス氏は科学、薬学、健康が専門のライターだという。 ところで、最近、祥伝新書で「本当は怖い『糖質制限』」という本を糖尿病治療の権威だという岡本卓医師が発行している。 【送料無料】本当は怖い「糖質制限」 [ 岡本卓 ] それによると「糖質制限食」は万病のもとで、本の帯には「それでもあなたは実行しますか?」と脅しているね。 いつか、この本も「糖質制限食知的街道」でとりあげたいが、その前に真っ向から対立する専門医師間で統一見解を出してほしいものだね。
2013.07.07
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A氏:今朝の朝日新聞のオピニオン欄で、ちょっとマニフェスト選挙のことにふれていたね。 昨日のブログでマニフェストのことにふれていたので、アンテナにひっかかったよ。私:この欄はほぼ1頁大の欄だが、最近は参院選につてのテーマに絞っているね。 今朝は浦島郁夫熊本県知事と谷口将紀東大教授の「政党 この10年」という対談だね。 マニフェストの件は、小見出しで「マニフェスト軽視」とあるだけで、両氏の対談では主なテーマにはなっていないね。A氏:対談の途中で司会者が 「2003年の衆院選は『マニフェスト選挙』と呼ばれたが、それから10年、民主党の混乱もあり、マニフェストへの信頼は落ちたように思う」 と話題を提供しているね。私:浦島氏は、マニフェストの重要性が希薄化していることを恐れているという。 マニフェストに掲げたことが、うまくいかず、政治全体がマニフェストを重要視していない気がするという。 浦島氏は熊本県知事選でマニフェストは大事だったという。 官僚組織はなかなか動かないものだが、マニフェストによって動くという。 マニフェストは未来志向。 そんな利点まで失われたきがするという。A氏:谷口教授は、マニフェスト・サイクルは機能していると思うという。 民主党がマニフェストを守らなかったから政権交代が起きたという。 いい加減なマニフェストをつくっちゃいかんというのがこの10年の教訓だと言っている。私:本来、マニフェストはいい加減にならざるをえないものではないかね。 1つの県の政治にはマニフェストは作りは意味があるかもしれないが、世界の嵐の中の日本政治となるとマニフェスト・サイクルが意味があるような「立派な未来を見通したマニフェスト」ができるのだろうか。 10年の教訓はそれが本来、不可能だということが身にしみて分かったのではないかね。 政治家は、特に民主党は明確に言っていないがね。
2013.07.06
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私:各党、一斉に参議院選挙で政見を言い出したね。 ところが前回の選挙あたりから、一時、ブームのように使っていた言葉で、今、まったく消えた言葉があるね。A氏:なんだね。私:マニフェストだよ。 みんなの党のアジェンダも消えたようだね。A氏:今朝の朝日新聞の天声人語が、文頭で「このところ色あせてしまったが、英国発祥のマニフェストが日本に紹介されたのは意外に古い」と書いているね。 明治の頃からあり、当時は「檄文」と訳されていたそうだ。 天声人語はマニフェストは「色あせた」と言っているね。 私: 民主党は政権時代、「マニフェスト違反」だといつもやられ、最初は「4年間でなんとか達成する」と言っていたが、最後は消費税でケチをつけたね。 それに懲りたのか今度の選挙でマニフェストの「マ」の字も出てこない。 A氏:君は明日にもわからない世界経済の嵐の中で、数字と時期まで約束するマニフェストは、発想からして根本的におかしいと言っていたね。私:さらにおかしいのは、いつの間にか、各党、マニフェストの言葉を、こっそり引っ込めていることだね。 各党、あれだけ騒いだマニフェストなのだから、この言葉に見切りをつけた言い訳ぐらいしてもよさそうだがね。 マニフェストはどこに消えたのかね。 そういういい加減で反省の無さに不安がないのかね。 本音まで不安がないとすると普通の人間ではないがね。 政治家はそうあってほしくはないがね。
2013.07.05
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私:この欄は小さい欄だが、最近の子どもたちのことを現場から伝えているね。A氏:今日の欄では、中村氏が夏期講習で、教科以外の授業もやるという話だね。私:中村氏は3年前に国の就職支援事業を手伝ったという。 そのとき、「仕事に就けない、就こうとしない」若者にかかわり、子どもたちに職業について考えさせる「就労」の授業を計画するようになったという。 中学1年をメインに考えているという。A氏:俺の孫なんか、勉強が嫌で、勉強しろと親が言うと「どうして勉強するの?」と言うそうだね。私:中村氏は、手始めに学歴や資格で差が出る「給料」と「税金」について話した。 そして「偉くなったら給料も上がるよ」と言った瞬間、ある子が「嫌だよ!偉くなったってどうせ苦労が多いだけなんでしょ?」と言ったという。A氏:「よーし、偉くなって頑張るぞ」ではないんだね。 「日本人だし」と言って英語を避ける子がいるという。 君の中学時代のように英語を通じて異文化に好奇心満々を期待できないね。私:「世の中に出たら、計算だけできれば十分でしょ!」と言う子もいるという。 なぜか小さくまとまろうとする現代っ子たちだという。 海外留学も減るはずだね。 A氏:小学生の孫も「あんまり勉強しないといい仕事に就けないぞ」と親が言うと、「コンビニのアルバイトするからいい」と言うそうだ。私:スポーツ選手では優秀な若者が出ている一方で、ハングリーでない子どもが増えているのではないかね。 この前、「それをやったら『ブラック企業』・今どきの若手の鍛え方」日経ビジネス4月15日号をこのブログでとりあげたが、その中で日経ビジネスでは「新入社員事件簿」という新入社員の扱い方に困っている先輩社員の声を拾っている企画のことにふれていたね。 今年の調査でも「言いたいことはママが代弁」、「いきなり文書偽造」、「『急いだら失敗するけどいいですか?』と聞く」、「得意先と喧嘩してドヤ顔」、「歓迎会の途中で失踪」、「就業中に『眠いから寝て何が悪い』と言う」、「『こんな仕事じゃやる気が出ない』と言う」、「先輩の手柄を横取り」などという相変わらずのケースが紹介されていたね。 世の中、ハングリーが必要ない「成熟社会」になったせいかね。 子どもがその世相を正直に反映している。 その世代の流れに抗するのは学校教育の場でも大変だね。 アベノミクスの第3の矢は教育の場からして不安だね。
2013.07.04
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私:最近、朝日新聞はオピニオン欄で思い切った論評を掲載しているね。 前回そう思ったのは、5月8日のオピニオン欄での内田樹氏寄稿の「壊れゆく日本という国」で、ここでは日本の「国民国家の崩壊」を描いているのを掲載したからだ。 そして今日の朝日新聞の「『敗けた』ということ」いう白井聡氏の論評ときたね。 これもかなり思い切った意見だね。 俺はこの寄稿を読みながら、かなり前にテレビでやっていた下山事件のドラマのあるシーンを連想した。 それは当時の下山定則国鉄総裁が、GHQの国鉄首切り要求に抵抗するが、最後に政府からGHQの要求を呑むことを要求され、従うことになる。 このとき、下山国鉄総裁に扮した俳優の小林桂樹が、政府高官の前でこうつぶやく。 「これが戦争に敗けたということなんですね」A氏:鳩山由紀夫元首相も、沖縄基地県外移設でアメリカにたてついて、最後は無惨に失敗する。 彼はそのとき下山総裁同様、「これが戦争に敗けたということだな」と言うべきだったね。私:まだ敗戦は続いているね。 安倍晋三政権での戦後レジームからの脱却は、アメリカにすれば俺たちが主導した対日戦後処理にケチをつけるのか、お前らは敗戦国だろうということになるね。A氏:俺も今朝の朝日新聞の白井聡氏の論評を読んだが、氏は「永続敗戦」を提起しているんだね。 「終戦」というごまかし。 江戸時代には平和にやっていたのに、無理やり開国させられ、富国強兵して大戦争をやったけれど、最後はコテンパンにたたきのめされ、侵略戦争をやったロクでもないやつらだと言われ続けられる。 近代世界に対する被害者意識が残っている。私:グローバル化で英語がまかり通っているが、日本人が、英語が下手なのは、言うべき事柄がないからだという。 敗戦をなかったことにして、アメリカの言うなりに動いていればいいというレジームで生きている限り、自分の言葉は必要ない。 グローバル化の時代だと言われれば、国家にとって言語とは何かを深く考察するでもなく、英語だ、グローバル人材だととびつく。 英語アレルギーの人は、ただ、日本語にしがみつく。 言っていることは逆だが、思考の基盤がないことが共通しているね。A氏:ドイツも「俺たちだけが悪いのか」と内心は言いたいが、それをぐっとこらえてきたからこそ、彼らは発言できるし、聞いてもらえるのだという。私:日本文化は「恥の文化」だというが嘘だね。 自称愛国者たちは、広島と長崎に原爆を落とされたことを「恥ずかしい」と感じている節はない。 原発事故も政官財学が一体となって築き上げた安全神話が崩壊したのに「恥ずかしい」がない。 「仕方がない」でやりすごそうとして、原発事故被害者救済よりも再稼働を優先して急いでいる。 白井氏は、我々の知的・倫理的怠惰がこういう恥ずかしい状況を生んでいるという。 そういう恥の中に生き続けて平気なのか。 そこから、脱することが「自分の言葉」を持つことだという。 厳しい指摘だね。
2013.07.03
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【送料無料】永山則夫 [ 堀川惠子 ] 私:1969年の逮捕から1997年の死刑執行までの28年間、則夫は獄中で、読み書きも困難な状態から独学で執筆活動を行い、多くの作品を遺す。 1971年に手記「無知の涙」、「人民をわすれたカナリアたち」を発表した。 この印税は4人の被害者遺族へ支払い、そのことが1981年の高等裁判所判決において情状の一つとして考慮され、無期懲役という減刑につながった(のち差し戻し審で死刑判決、最高裁の上告棄却により1990年4月17日に死刑確定)。 1980年、かねてから文通していた在米日本人・和美(フィリピンと日本のハーフ)と獄中結婚。 1983年には小説「木橋(きはし)」で第19回新日本文学賞を受賞した。A氏:文才があったのだね。私:ところで、最高裁は、2審を破棄し、則夫の死刑が確定するが、判決文に次のような箇所がある。 「環境的負因による影響を重視したためであろうが、被告人同様の環境的負因を負う他の兄弟が必ずしも被告人のような軌跡をたどることなく立派に成人していることを考え併せると、環境的負因を特に重視することは疑問がある」A氏:最高裁の言うように他の兄弟は事件後、果たして「立派に成人」したであろうか。私:長男は、則夫が逮捕される前年、詐欺罪で逮捕され、宇都宮刑務所に服役後、出所してから実家には帰っていない。 学生時代、成績が常にトップだった次男は、則夫が逮捕後も稼ぎのある女性を乗り換えながら、パチンコ三昧の日々を送った。 しかし、その日暮しの生活に限界が来て、トラックやタクシーの運転手をする。 白タクで稼いでいるというのが最後の証言で、川崎市内の路上で倒れているのを病院に運ばれた時は、すでに末期胃ガンで、間もなく誰にも看取られることなく、42歳で亡くなるが、父親同様の行き倒れだね。 三女は、離婚して水商売をし、北関東にある雀荘のおかみとなるが、その後は連絡がとれなくなる。 三男は、出版社に勤めていたが、40歳の時、則夫の裁判で兄姉の中でただ一人裁判に証人として出廷する。 その証言を最後に退職し、永山姓を捨てて妻の姓となり、周囲との連絡を断った。 四女は、名古屋で針子をしていたが、則夫の事件から5年後、母が倒れたので青森に戻る。その後、弘前市で看護婦見習いとして働き始めたが、23歳の時、望まない妊娠をして未婚のまま男児を出産。バーのホステスとして働きながら、借金を重ね転職を繰り返した。 結局、青森に帰ったものの、母の世話は一切していない。 しばらくして心の病を発病し、子どもは乳児院に預けられた。 姪は、埼玉県にある工場に集団就職し結婚するが、その後離婚し、相談しに行った次男の手によって置屋に売られ、行方不明となる。 彼らの誰ひとり、年老いた母のいる板柳へは戻ってこなかった。A氏:最高裁の判決文の「立派に成人している」という指摘はある意味違ったね。私:青森の病院に入退院を繰り返していた長女セツは1992年、63歳で死亡。 母ヨシは、1993年、83歳で死亡。 則夫は、1997年、絞首刑執行で死亡、48歳。遺骨はかっての妻の手によって、生前の遺言通り、網走の海に撒かれた。A氏:振り返ってこのファミリーの歴史を見ると、最後には則夫は新日本文学賞をもらうなどの姉兄妹姪の9人では一番、名を上げたね。 その能力は、殺人で監獄に入るという環境でしか発揮できなかったがーーー。私:人は出生の親も場所も時代も選べない。 日露戦争、戦前の農村の貧困、太平洋戦争、戦後の貧困、高度成長など,時代の波にも抗することもできない運命だ。 その大きな波のなかでも、もし、父親が博打におぼれなかったら、もし、もっと母親が則夫の幼少時代にスキンシップをしていたら、もし、長女セツがもっと則夫の勉強の面倒をみることができたらーーーー。 人生、うまくいかないものだね。 死後、弁護人たちにより「永山子ども基金」が創設され、これは著作の印税を国内と世界の貧しい子どもたちに寄付してほしいとの、永山の遺言によるもので、貧しさから犯罪を起こすことのないようにとの願いが込められているという。
2013.07.02
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【送料無料】永山則夫 [ 堀川惠子 ] 私:昭和49年10月8日、則夫は4度目のアメリカ海軍横須賀基地に侵入。 住宅に入り、偶然、小型の拳銃を盗む。A氏:それで拳銃を入手したのか。私:10月11日、東京プリンスホテルのフェンスを乗り越え侵入する。 警備員に見つかり、逃げようとして掴まれる。 逃げたい一心で拳銃の引き金を引き、逃げた。 14日、京都に逃げる。 深夜、野宿を覚悟で八坂神社境内をふらついていたら、警備員に掴まる。 また、拳銃を打ち、逃げる。A氏:意図的な射殺でなく、逃げようとしてつい撃ってしまったんだね。私:東京に戻る途中、箱根で野宿。 新聞を買ったら連続射殺事件として載っている。 東京で次男の家により、次男に殺人を告白する。 次男は共犯扱いにされるのをいやがり、則夫が自殺を覚悟で網走に行くことを認める。 則夫の心の中には、俺はなんのために生きてきたのか。 このまま死ぬのはくやしい。 何かに対して強いうらみが心の中でうずまいていた。 則夫が恨んだ相手とは一般的な社会でなく「兄たち」である。 それへの「当てつけ」行為が始まる。 10月26日、函館でタクシーに乗り背後から運転手を射殺する。 カネは奪った。 11月5日、名古屋でタクシー運転手を同様に射殺。 カネは奪った。A氏:何故、函館から名古屋にとんだのかね、私:東京に本社を置く出版社に勤めていた三男は、そのとき、名古屋支店に異動していた。 また、次女も妹も名古屋にいた。 函館で行われたのと同じ家族への「当てつけ」が再び繰り返されたんだね。 拳銃は再び、土中に埋めた。 逮捕されるまでの半年間、「どれほどカネに困った時も」2度と殺人を起こすことはなかった。 則夫は最後の殺人後、新宿のジャズ喫茶でボーイとして働き、アパートを借りた。 しかし、自殺願望は消えなかった。 三女を訪ねた。 三女は則夫のことで離婚していた。 籍を抜いているから姉弟ではないから、こないでくれと言われる。A氏:完全に行き詰まりだね。私:昭和44年4月4日、拳銃を掘り出し、自殺しようとして頭に当てて引き金を引いた。 しかし、発射しなかった。 土中に長い間、埋めていたのですっかり湿気ていたのだ。 コタツで乾かす。 2日後に、原宿にある専門学校に侵入し、わざと警報機を鳴らし、駆けつけた警備員に派手に拳銃をやたら発射する。 当たらない。 そして、翌朝、半ば自首する形で巡回中のパトカーの前に姿を現し、逮捕される。 後に面会に来た母に則夫は「おふくろは、俺を3回捨てた」と言う。 そのとき、則夫は社会で過ごした19年の短い人生で一度も口にすることが出来なかった言葉を吐き出し、嗚咽するばかりだったという。明日は、作家となる獄中生活とその死について語ろう。
2013.07.01
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