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6月30日は「アインシュタインの日」です。 1905年(明治38年)のこの日に、アルベルト・アインシュタインが、相対性理論に関する初めての論文を発表したことから。 アインシュタインは1905年に「特殊相対性理論」「光の性質に関する理論」「ブラウン運動に関する理論」と3つの重要な論文を発表しています。このうち「光の性質に関する論文」でノーベル賞を受賞しました。 相対性理論については、この時代には実験で検証することができなかったため、ノーベル賞の対象にならなかったといわれます。 後に、光速度不変の原理、時間の後れと空間の縮みが実験によって確かめられ、アインシュタインの理論の正しさが証明されました。 「特殊相対性理論」は、重力を考えない慣性系の中での理論でしたが、1915~16年にはさらに一般化された「一般相対性理論」が発表されました。 「特殊相対性理論」を考えてみます。 昔は、音が空気を媒介として伝わるように、光はエーテルというものを媒介に伝わると考えられていましたが、マイケルソンとモーリーがエーテルは存在しないという実験結果を出していました。 後世になって光子(光)の速度測定ができるようになって、光の速度は約30万km/秒で一定であるという実験結果も得られました。(真空中での話です。物体の中を通るときは遅くなります。) 光速近いスピードで走っている宇宙船から光を発射しても、速度は光速です。外にいる人から見ても光速です。(もし、見えるとしたらですが。)私たちからすると直観や常識に反するのですが、実験から確認されています。 この「相対性原理」と「光速度不変の原理」が「特殊相対性理論」の土台になります。光速が不変だということを認めると、不思議なことが起こってきます。 よく「時間はだれにでも平等に与えられる」と言います。はたしてそうでしょうか? アインシュタイン以前は、空間・時間というものは絶対だとされてきました。時間は誰にとっても等しく流れると思われてきました。 電車に乗っている人も、電車の外で止まっている人も、お互いの時計は「同時」の時刻を指しているはずでしたが…。 以下は特殊相対性理論の時間を考えるモデルです。光速に近い速度で動く宇宙船を人間の目で見ることはできませんし、光を天井に向けて発射したら1秒かかるという宇宙船の天井の高さは30万kmになってしまいますから、あくまでモデルです。 宇宙船の中で真上に発射した光は、宇宙船の外から見ると斜めに進んで見えます。真上に行くより長い距離を進んだことになります。かかった時間=進んだ距離÷速度で、速度が一定だったら、Aさんの時間の方がBさんの時間より長い、つまり流れがゆっくりになります。 ただし、Aさんはゆっくりだとは感じません。宇宙船全体の時間がゆっくりになるので、Aさんにとっては普通の時間の流れになります。Bさんから見たときだけ時間が遅れたと言えます。 今度は等速で動いている宇宙船の中から、Bさんが上に向けて発射した光を見ます。 Aさんには、宇宙船の進行方向と反対に、宇宙船の速度でBさんが後ろに去って行くように感じられます。光は真上に行くのではなく、斜めに後退していくように見えます。 Aさんからすると、Bさんの時間が遅れているように感じられます。 空間にも不思議なことが起こります。光速に近い速度で運動する宇宙船から見ると、自分以外の空間が縮んで見えます。一方地上から見ると近づいてくる宇宙船が縮んで見えます。 光速だけが変わらず、時間も空間も絶対ではなかったのです。 実は新幹線に乗っても、旅客機に乗っても時間の流れはゆっくりになります。ですが、乗り物の速度が光速に比べると比較にならないくらい遅いので、時間のずれを感じることがありません。航空機に乗せた原子時計の進みがわずかに遅れることは実験で確認されています。 光には質量がありません。質量を持つものは光速に到達することはできません。質量は「動かしにくさ」になるからです。 特殊相対性理論から、エネルギーと質量は等価であることが導かれました。質量はエネルギーに変わり、エネルギーは質量に変わります。化学反応や核反応でエネルギーが失われると、その分の質量が減ります。 アインシュタインの公式はどんな物質でも莫大なエネルギーに変わることを示していますが、実際に効率よくエネルギーに変えるのは大変です。 広島に投下された原子爆弾では、ウラン235が0.7g程度軽くなったそうです。1g未満であの威力が出せるのですね。 太陽は核融合により、水素をヘリウム原子に変換して発熱・発光しています。毎秒約430万tの質量が減るそうです。桁違いのエネルギーの大きさです。 天文学や物理学は、誤りを訂正しつつ発展してきました。ある時代で絶対正しいとされた理論に反する理論を発表するのは大変なことです。観察・実験装置の精度が追いつかないため、発表の時点で証明できないこともあります。 アインシュタインの理論も、予言(ブラックホールの存在)も、時を経て次々と正しさが証明されました。 アインシュタインは、時代の先を行く天才であったと、改めて思います。 参照元:『相対性理論 増補第3版』ニュートン・プレス
June 30, 2023
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6月25日~7月2日頃は1年のうちで最も雨が降りやすい時期ですが、中でも6月28日は高確率で雨になる日です。この日の降水確率は東京で53%です。 「降水確率」は、一定の時間内に降水量にして1mm以上の雨または雪が降る確率の平均値です。 過去に同じような気象条件の時、100回のうち50回は1mm以上の降水があったというデータがあれば「降水確率50%」という予報を出します。過去のデータに基づいて予報するわけです。 「降水確率100%」でも、必ずしも大雨になるわけではなく、「降水確率0%」は5%未満を0とみなすので、絶対降らないということではありません。 人智が及ばない自然の領域ですから、降水量を調整することはできませんが、天気予報は本当に正確になってきました。
June 28, 2023
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拷…ゴウ 目にしたくない漢字です。「考(コウ)」が音符になります。 「考」の音仲間はほかに𣑥、烤があります。(常用漢字外) 𣑥…木の名前で、山樗(さんちょ)。一説にミツバウツギ科のゴンズイ、またはウルシ科のヌルデだともいいます。 →白栲(しろたえ)…①カジノキやコウゾなどの木の皮の繊維で織った白色の布。白妙。→②白い色「しろたへの」は枕詞で、衣、袖、帯、紐などにかかります。また、白い色から、月、雲、雪、波などにかかる場合もあります。 烤…火で熱する、あぶる。 6月26日は「拷問被害者を支援する国際デー」で、1984年に「拷問その他の残酷、非人道的もしくは屈辱的処遇および処罰を禁止する条約」が発効しました。
June 26, 2023
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紫陽花の名所は各地にありますが、わが家から一番近いのが多摩川を越えたところの「多摩川台公園」です。昨日の仕事帰りにぶらっと寄ってきました。東急線「多摩川」駅方面の入り口。駅から道路を挟んですぐ階段とスロープがあります。階段を上ってきました。振り返ると駅がすぐそばで、電車も見えます。額紫陽花。額咲きともいい、中央が花序、周囲に装飾花が並びます。 花序が全て装飾花になった手まり咲き。八重咲き。 紫陽花には品種改良された園芸種も多く、名前がわかりません。ヤマアジサイは葉の幅が細いのが特徴です。手前がヤマアジサイ。 ベニガクアジサイ。本当はもっと紅いはずなのですが、毎年見頃をはずしてしまいます。こちらは反対側、多摩川に通じる入り口です。ここからもスロープか階段で上りになります。公園は丘の上です。両側に紫陽花が咲くスロープ。電車からも見えます。 水生植物園やバタフライの庭(花の庭園)、古墳などあり、時間が許す限りゆったり見て回るのがお勧めです。 *写真は6月23日撮影です。
June 24, 2023
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1813年ドイツのカール・フォン・ドライス男爵が足蹴り式の二輪車を発明しました。これが自転車の始まりだとされます。 1939年にはスコットランドでペダル式の自転車が、1863年にはペダルとクランクを取り付けた改良型の自転車が発明されますが、乗り心地の悪さから「骨揺り(ボーンシェイカー)」と呼ばれました。 1879年に前ギアと後ギアをチェーンで結ぶ駆動方式が発明され、安全性やスピードが改良され、1888年、ダンロップがタイヤを発明してからは飛躍的に乗り心地がよくなったそうです。 1902年、イギリス留学中の漱石は下宿の大家から「自転車に御乗んなさい」と言われてしまします。仕方なく○○氏に指導してもらうことにします。 初心者には婦人向けの自転車がいいと言われて、反発する自転車選びから、大変なことに。 〝自転車屋の物置に閑居静養を専らにしていたような〟老自転車を買って練習が始まります。 〝鞍壺にたまらずずんでん堂とこける〟〝流汗淋漓大童となって〟乗りこなせない自転車と格闘、忘月忘日、自転車で坂を下る場面は笑ってしまいます。 当時の自転車にはブレーキがなく、止まるときに相当の技術が必要だったようです。 そしてまた忘月忘日、美しきご令嬢から、自分の家族と一緒に夏目さんも遠乗りに出かけましょうと誘われ、「…エー…アノーまだ練(な)れませんので」「しかし、お天気が…」と言い訳に必死の様子も噴飯ものです。 〝大落五度小落はその数を知らず〟ついにものにならなかったと『自転車日記』は伝えます。貴重な留学時間を費やして、下宿の飯を2人分食べて終わったと。 「これを評して朦朧体(明治時代確立された絵画技法で、明確な輪郭線を持たず、批評家たちは批判的だった。)」「人間万事漱石の自転車」などユニークな表現で綴られた小品です。 参照元:『夏目漱石全集10』ちくま文庫
June 24, 2023
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今の季節、冷たい緑茶と涼しげな和菓子がほしくなります。上:道明寺『紫陽花』 下:杏とレモンのくず餅 フレバリー麦茶もいれます。これはメロン麦茶。 お菓子は不二家の「日向夏チーズケーキ」。チーズタルト風のソフトクッキーで、宮崎産の日向夏ピールがいい感じ。全国の産地を応援するプロジェクトに沿ったお菓子です。
June 23, 2023
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昨日、久しぶりに新宿御苑に行ってきました。白い紫陽花はアナベルでしょうか。大ぶりで目をひきます。 アルストロメリアが花盛りでした。 人出もそんなに多くなく、ゆったりと見られました。梅雨時は屋外だけの施設は避けてしまいますが、ここは大温室があるのでいつでも来られます。温室群(非公開)と大温室(公開) もう何回も来ていますが、季節毎に楽しめる場所です。 今回の一推しモンステラ。花は芭蕉のようですが、サトイモの仲間でつる植物だそうです。葉には切れ込み模様があります。葉の柄(モンステラ柄)の生地の服やトートバッグを見かけますね。和名アフリカスミレ。セントポーリアです。パイナップルの仲間アナナス。サンゴバナ。チュウキンレン。中国原産で「地湧金蓮花」ちょっとおもしろい「ミッキーマウスノキ」ミッキーに見えるかな。 温室を出て大木戸門の方向へ進むと、新しくできた施設、新宿御苑ミュージアムがあります。苑内植物の展示があり、音声と映像で歴史を学ぶこともできます。園遊会のシーンのパノラマがあって食卓についた写真が撮れます。(撮影可)鮮やかなサンゴシトウ。豆科の植物。緑に白が映えるクリナム。梔子の香りがしてきました。 新宿御苑は、四季折々に発見のある場所です。 *写真は6月21日の撮影です。
June 22, 2023
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諸…ショ 緒…ショ、チョ、お 「諸君」の「諸」と「由緒」・「情緒」の「緒」は、どちらも「者」が音を表しています。「者」はシャ、ショ、チョの音になります。 旧字体が「者」(、が入る)で、常用漢字の中にも「者」と「者」の両方が混じっているのが、わかりにくいところです。 勝って兜の緒を締めよ…戦いに勝ったときこそ気を引き締めて、油断しない ように。 戦国時代の武将、北条氏綱が、息子の北条氏康に残した『5箇条の訓戒』の中 の言葉です。戦いに勝って、くつろごうと、兜の紐を緩めたときに返り討ちに 遭う虞があることから。 騎馬戦でも、さいごまで帽子の緒はしっかり締めて?おこう。油断しないよ うに。 諸行無常…『平家物語』の冒頭に出てくる有名な語。もとは仏教の教えから。 「諸行」は、この世の全てもろもろの事象。「無常」は変化しないものはない、 ということ。 諸説紛々…「紛々」は、いろんなものが入り乱れることです。「諸」は様々 な、多くの、の意味なので、いろんな説が入り乱れてまとまりがないことを言い ます。 または、根拠のない説が入り乱れて、本当のことがわからないことです。 諸刃之剣…もろはのつるぎ。「諸刃(両刃)」は、背と腹に刃がついた剣で、 使い方によっては使用する人にも危険が及びます。そこから、「役に立つもの も、使い方を間違えると危険が及ぶ」「大きな利益を得られる可能性も、大きな 被害を被る可能性もある」ことの例えになります。
June 22, 2023
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愛川晶の『納豆殺人事件』は題名だけ聞くと「ふざけてる?」と思いますが、大真面目な本格派の短編ミステリーです。 解剖室のシーンから始まりますが、描写は詳細で具体的です。 執刀医が遺体の胃を解剖すると、白く長い糸が噴き出してきました。「まさか、そんなはず…」被害者は納豆嫌いで有名だったのです。 宮城県警の敏腕刑事、根津信三が探偵役。 背景に凝る作家さんなのでしょう。明石焼きの描写も具体的で詳細、目に見えるようです。大胆なミステリーでした。 参照元:アンソロジー『名探偵はここにいる』角川スニーカー文庫 から 愛川晶『納豆殺人事件』
June 20, 2023
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込…こ(む)、こ(める) 弾を込める 「混雑する」意味の「こむ」は、2010年に「混」が常用漢字に追加されてから「混む」と表記されるようになりました。 それ以前は「込む」を使用する例が多くありました。その歴史から、現在も「込む」と書いても完全な誤りとはいえません。 「スマホのデータをパソコンに取り込む」「送料込みで○○円」という場合の「こむ」は「込む」で、「混む」は誤りです。中に入れる、含む場合の「こむ」は「込む」になります。「入」に「辶」がついた字形を見ると理解できます。 東京都に「牛込(うしごめ)」「馬込(まごめ)」「駒込(こまごめ)」という地名があります。 「牛込」は新宿区で、漱石や尾崎紅葉が住んだ場所です、かつて牛の飼育舎があったことから付いた地名です。 「馬込」は大田区。馬の牧場として使用されたことが地名の由来です。「馬込文化村」と呼ばれ、大正から昭和にかけ、多くの文士や芸術家が住みました。 川端康成、三島由紀夫、尾崎士郎、宇野千代、石坂洋次郎といった錚々たるメンバーが挙げられます。 「駒込」は豊島区。駒はもちろん馬で、戦国時代からこの名があったそうです。
June 18, 2023
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6月16日は和菓子の日です。和菓子は「日本の伝統的菓子一般を指し、主として小豆や餅粉を原料とする」そうです。 和菓子の一つ、カステラは、長方形または正方形の型に生地を入れて、オーブンで焼いた後、さお型に切ります。ポルトガルから長崎に伝わったとされますが、原型になった「カスティーリャ」とはかなり異なる菓子になっています。この形のいわゆる「長崎カステラ」のほかに「蒸しカステラ」「カステラまんじゅう」「ロールカステラ」「人形焼き」といったバリエーションがあります。 「カステラ」の語源は、スペインの「カスティーリャ王国」だとされます。初めはパウンドケーキ風のさっくりとしたケーキでしたが、日本人向けにしっとりした食感に改良されてから広く普及しました。たっぷり使用される水飴がこのしっとり感を出しています。創業1624年という長崎カステラの老舗「福砂屋」さんのカステラ。10切れに切ってある「小切れ」。小麦粉、卵、砂糖と水飴だけ使用した伝統的なカステラです。ざらめが底面に残っているのも何だかなつかしい。 ひたすら甘いやさしいお菓子。合うのはもちろん緑茶ですが、台湾ウーロン茶もいけます。パッションフルーツの台湾ウーロン茶といただきました。
June 16, 2023
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「身を知る雨」は、「自分の身の程を知らせるような雨」→涙のことを指します。伊勢物語第百七段に出てくる「数々に思ひ思はず問いがたみ身を知る雨は降りぞまされる」の歌が元になっています。画・のび太 伊勢物語の百七段の歌物語の概要は以下のようです。 ある身分の高い人(在原業平と言われます)に使えている侍女に、藤原敏行が求愛してきました。 女はまだ若く、手紙の書き方や言葉遣いに慣れていないし、まして歌など詠めないので、主人の男が案を出して応答しました。敏行はもらった手紙にたいそう感激します。 女とねんごろになってから、敏行が送った歌の内容が「雨が降りそうな気配を見て、あなたのもとへ伺おうかどうしようかと迷っています。私の身が幸いならこの雨は降らないでしょう。」 女はまたも主人の代作で返します。「いろいろと思ってくださっているのか、わたしのことなど思っていないのか、お会いして問うこともできかね、私などの身の程を知らせる雨がどんどん降ってくるのです(涙が流れるのです)。」 この歌を読むと、敏行は蓑も笠もつけないような慌て具合で、急いで女の元へやってきました。 敏行は女性にぞっこんだったのでしょう。「わたしのことなど、どうでもいいのでしょう?(涙)」と言われて焦って駆けつけます。慌て具合が愉快です。 在原業平と藤原敏行は、ともに紀有常の娘を妻にしています。奥さん同士が姉妹になります。また、業平は六歌仙のひとり、敏行も三十六歌仙のひとりと、和歌に秀でた人であり、交流があったと思われます。敏行は能書家としても有名です。 「身を知る袖の村雨」と言う表現もあります。 参照元:岩男忠幸『日本のことわざを心に刻む』東邦出版
June 14, 2023
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『火曜クラブ』は、ミス・マープルが初めて登場する短編集です。 前警視総監、老牧師、弁護士、画家と様々な職業の客人と、甥のレイモンドがミス・マープルの家に集まって、限られた人しか解決を知らない「迷宮入り事件」について推理してみようということになりました。「火曜クラブ」と名付けられたこの会で、各自が順番に話をし次々に推理を披露していきますが、いつも正解に至るのはミス・マープルなのでした。「著者のことば」で、クリスティーは、ミス・マープルを世の中からまったくひきこもったむかし風の暮らしをしていたくせに、人間の邪悪さというものをとことん知りぬいていた。自分の祖母に似ていると言っています。 火曜クラブでは、錚々たるメンバーの知識でなくミス・マープルの人間観察、経験から来る洞察が真実を導き出します。 初めは6話で終了予定だったのですが、好評だったため13話まで書かれることになりました。 クリスティー自身が、どちらかというとポワロよりマープルのほうが気に入っていると告白していますが、読んでいても楽しんで書いた作品集というのがわかります。 この短編集では、マープルはまだ安楽椅子探偵ですが、長編ではどんどん自分から行動する探偵に変わっていきます。最終話は、行動するマープルへつながる作品です。 引用及び参照元:アガサ・クリスティー 中村妙子・訳『火曜クラブ』早川書房
June 13, 2023
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伺…シ、うかが(う) 嗣…シ 音符が「司」(シ)の仲間から「伺」と「嗣」を取り出してみます。 謙譲の「伺」 「伺う」は、「尋ねる(質問する)」「訪ねる(相手の元へ行く)」の謙譲語(自分がへりくだる言葉)になります。「明日伺ってもよろしいですか?」「ご用件を伺います」などと使い、目上の人の動作には使えません。 「何でも伺ってください」などと言うと「あなたは敬語を勉強していますか?」と返されそうです。 跡継ぎの「嗣」 川崎には、障がい児者の支援について、時代を先取りしてきた素晴らしい元教員がいらっしゃいます。その方が作り上げてきて、理事長をされているNPO法人にずっと入ってきました。 障がい児者やご家族が望む支援に、自分のもっていらっしゃるほとんどの時間を捧げてきた方です。人格的にも素晴らしく、誰にでもいつも穏やか、おおらかで「神!」の様な方です。 その先生を慕う後輩の教員や障がいのある方、親たちは多く、退職後の教員の中には、NPO法人の業務に深く関わってくださる方もたくさんいます。ですが、先生ご本人が余りにも偉大すぎて誰も跡を継ぐことができません。「嗣」がいないのです。 以前、ひとりでは無理だから分担して仕事を引き継いでいこうという話も出ました。が、先生からすると、大変すぎて他の誰にも任せられない(本音では、先生以上に仕事ができる人がいないので、任せられないという思いもあったかもしれません)ようで、話は立ち消えになってしまいました。 仕事は分担していますという形にはなっていますが、肝心な、県や市との折衝、渉外や、利用者さんとサポーターとのコーディネートなどは全て先生の手に任されています。 先生はかなりの高齢になられました。周りを固めている元教員の方たちも、退職後の方々なので、若くはありません。皆さん、ばりばりで、頭もわたしなどの10倍、100倍働く方たちではありますが。 先生が倒れるまで仕事をされて、その後はもしかしたらやっていけない事業が出るのかな、と半分はあきらめています。余りに素晴らしすぎる方の「嗣」になるのは難しいですね。していることのレベルを下げてでも、次世代につなげる必要があったのではと考えてしまいます。
June 11, 2023
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6月10日はミルクキャラメルの日です。キャラメルそのものを口にすることはなくなりましたが、ミルクキャラメル・フレーバーのお菓子には手が出ます。上:ロールケーキ 下:ガレットサンド どちらもパッケージは懐かしの「ミルクキャラメル」。エンゼルマークも健在です。
June 10, 2023
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関東甲信越も梅雨入りになりました。午前はかなり降っていた雨が今小康状態です。梅雨の長さは例年通りということ。健康に気をつけて過ごします。
June 9, 2023
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鬱病を患ってオルゴール修復師になった雪永鋼は、限られた仕事だけを受け、愛犬ステラと暮らしていました。鋼に理解を示しつつ、やや強引に仕事を持ち込むマダム、遠江(とおとうみ)早苗と、メンタルクリニック三橋の主治医が鋼を支えます。 鋼の元には、「昔父が聴いていた曲とは、全く違う曲を奏でるようになってしまったオルゴール」や、「ケースだけわざと壊されたオルゴール」「鋼の師である瀧本さんが直したはずなのに音が狂っているオルゴール」などが持ち込まれます。その一つ一つの謎には、オルゴールを所有していた人たちのメッセージがこめられていました。 オルゴールの修復は、メーカーがわかればメーカーに依頼するのが普通です。アンティーク・オルゴールを専門に直す修復師さんは、日本にもいますがごく少数のようです。 「ハイランドアンティーク大森」さんの「修理人への道」に詳しく書かれていますが、オルゴール修復師になるには、金工・木工・塗装技術、金属部品製作技術、設計理解、音楽の理解、等々学ぶことが多岐にわたります。加えて手先の器用さも必要なので、道は険しそうです。 鋼の鬱病も柱になっています。名前も職業も知られていない店でなら居心地よく食事ができるのに、自分のことが知られるととたんに逃げ出したくなる気持ち。人に対して好意をもつことへの罪悪感。鋼の心情が細やかに描かれます。眠りの底から浮かび上がったはずの意識が、もっと深い淵に引きずり込まれていくのがわかる。不意に申し訳ない気持ちで胸が張り裂けそうになった。自分のような人間に飼われているステラが不憫でならない。自分はステラに酷いことをしている。すぐにこの子をどこかに預けなければ。もっと立派な人間のところへ。 不意に襲ってくる感情の爆発や、薬のこと、ここまでリアルにきちんと症状を伝えてくれる小説は珍しいかと。多くの人に、鬱の辛さを知ってもらう意味でも、この本が多くの人に読まれてほしいと思いました。 判で押したように「病気じゃないよ、心の甘え。」「大丈夫。ちょっと会社にいてくれて、書類に判を押すだけならできるでしょ。」「逃げたんだ」と言ってくる兄弟の無理解も現実にあること。 オルゴールの音色には、独特の優しさ、昔懐かしさがあります。オルゴールの「物語」を疎ましく感じ、関わりたくないと思っていた鋼でしたが、遠江早苗にぐいぐい押されて仕事を通じて人と関わることになり、睦月と知り合い、鋼は少しずつ変わっていきます。 鋼の心の底に沈んだおもりも明かされ、鋼もまたオルゴールを通じて修復されていくのです。 オルゴールを修復することは、オルゴールに関わった人の思い出を大切に修復すること。 引用および参照元:太田忠司『レストア』光文社文庫
June 8, 2023
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6月6日は「さくらんぼの日」です。さくらんぼのリキュールチョコ。さくらんぼよりお酒の風味が強い。お茶は、リプトンの和風紅茶のいちごです。さくらんぼのイメージの緑茶「さくらんぼヴェール」にフランボワーズチョコ。さくらんぼの紅茶と、紅茶&果実のクッキー。どちらもルピシアです。 さくらんぼヴェールもさくらんぼ紅茶も、ピンクペッパーが効いていてややスパイシーなお茶です。視覚的にもさくらんぼのイメージがします。 山形のさくらんぼは最盛期を迎えます。
June 6, 2023
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俊…シュン 唆…サ、そそのか(す) 傑…ケツ 「俊足」の「俊」と「教唆」の「唆」は、同じ音符「夋」(シュン)を持ちますが、音が変化して「唆」の読みは「サ」です。 「唆」は訓読みからわかるように「そそのかす」意味です。「示唆」=それとなく知らせる。ほのめかす。アイドルファンを怒らせる「匂わせ」というところでしょうか。 実際に犯行を行った正犯に対して、罪を犯すようにそそのかす、仕向けるのが「教唆犯」で、正犯と同じ刑罰が適用されます。 「俊」と「傑」は、常用漢字表外の読みに「すぐ(れる)」があるので意味が分かります。私が引いた辞書には「俊」は千人に一人というほどの、「傑」は一万人に一人というほどの、優れた人と解説がありました。「俊」<「傑」? 「偉」(大きくてすぐれる)「勝」(ほかにまさってすぐれる)「逸」・「逸」(ぬきんでる)「駿」(足の速い馬→すぐれた)「優」(成績などの評価が高い)など、すぐれた漢字はほかにもたくさんあります。すごいなあ。
June 4, 2023
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懇…コン、ねんご(ろ) 墾…コン 拓…タク 「懇談」(親しく、打ち解けて話し合うこと)の「懇」と、「開墾(荒れ地を切りひらいたり、干拓して耕地にすること)」の「墾」には、共通の音「コン」を表す部分「貇」があります。 中には変化してしまった音もありますが、得意な漢字の音符を覚えておくと、初めて見る漢字の読みもある程度予測できます。 たとえば、「青」は「静」「精」「請」「清」の音を表し「セイ」。ただし「情」は「ジョウ」です。「錆(さび)」になると、旧字の「靑」が音符になっていますが読みは「セイ」。「発錆」でハッセイ。墾、拓 「墾」と「拓」それぞれの意味は「心」と「土」の部分によります。字形は似ていますが、「心」と「土」に着目すると、間違えずにすみます。 「墾」と「拓」には、常用漢字表外の読みかたですが、「ひら(く)」の訓読みがあります。「墾」も「拓」も「土地をきりひらく」という意味をもつ漢字です。 漢字は共通する音符や訓読みを手がかりに芋づる式に覚えるのがお勧めです。
June 3, 2023
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名古屋大医学部に通うため、喫茶店を経営する祖父母宅に同居している龍(とおる)は、店の常連客から日々遭遇した不思議な話を聞かされます。 龍は同級生の駿と先輩の麻衣に相談し、一緒に謎を解いていきます。 ピンポンダッシュの後、玄関先に手羽先の骨が置かれているイタズラの犯人は? 警備員をしている常連客のビルに夜中侵入した泥棒が「あんたはえびふりゃーだ」と言った謎やら、日常のちょっとした謎を解く連作短編集が、太田忠司の『名古屋駅西・喫茶ユトリロ』 各話で手羽先、寿がきやのラーメン、カレーうどん、海老フライ…といった名古屋めしの魅力が解説されるのも楽しい。関東のカレーうどんと名古屋のカレーうどんの違いなんて初めて知りました。味噌おでんや手羽先の唐揚げもおいしそうです。 いわゆる「コージーミステリー」。肩が凝らずに楽しめるミステリーです。一見意味のないイタズラのような行動や台詞の裏にある訳が、麻衣によってきちんと解き明かされるのは爽快です。龍の人の良さもにじみ出ていて、気持ちよく読める1冊。最後は、龍、ドンマイです。 参照元:太田忠司『名古屋駅西・喫茶ユトリロ』角川春樹事務所
June 1, 2023
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