60ばーばの手習い帳

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January 29, 2022
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カテゴリ: 読みたい本
​​  『治療塔』でも、四国出身のしっかりした祖母と、知的障がいがある音楽家ヒカリさんが健在です。
 重要人物の会話の中で、穏やかに話をしながらも的確ではっとする一言を発する「繁さんのお祖母さん」と、緊迫する場面でさらりと空気を変えてくれるヒカリさん。どちらも「選ばれない者」ですが、確固とした存在です。

 最後に、リッチャンは、隆伯父さんが見せてくれた新しい地球でのヴィデオを見て考えます。「新しい地球」開拓という不毛の労役に携わった「選ばれた者」こそ見知らぬ惑星の棄て子のようではないか。「治療塔」で深く癒やされる人の姿からリッチャンは宇宙の言葉で伝えられるイェーツの詩を聞き取るのでした。
​​最も新しい人よりさらに新しい人を、ほかならぬおまえが生むのだと、その言葉は告げ知らせてくれる。​​


胎児の心音と共にイェーツの詩はリッチャンの中で生きてきます。

 華々しい宇宙開拓の話でもありません。むしろ、語られるのは宇宙移民の失敗です。
 戦争と環境汚染、エイズや癌が蔓延する旧地球、定住できなかった新地球。「選ばれた者」たる帰還者の政治的支配にも反対勢力が存在し、地球の未来像は揺らぎを見せます。

 ただ1つ、再生への途を示す『治療塔』の存在。「選ばれた者」でも「残留者」でもない新しい人の誕生が、未来へ続くベクトル。

エンターテイメント性の高いSFに比べると、読むのに2~3倍の時間がかかりました。それでも読み込みが足りないくらいの重厚なSFです。

             引用および参照元:大江健三郎『治療塔』講談社文庫

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Last updated  January 29, 2022 12:00:20 AM
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