恋涙 ~ renrui ~

恋涙 ~ renrui ~

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2007.03.31
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カテゴリ: 夢物語
俺を見据える瞳はいつもの温かさがなく明らかに怒りの色が見える

言いか分らずに黙り込んでしまう。

「ねぇ、この子だあれ?葵君の彼女?」

隣に座る女は親しげに俺の名を口にする、そのことが益々ゆりあの
怒りを駆り立てたようでゆりあは数歩進み俺と隣の女そして
俺の友達やその場にいる全員の顔を確かめるように見ると視線を
俺に戻し微笑み。

『私はその人の彼女じゃありませんわ?たまたま


突き刺さるようなクラスメイトという言葉はゆりあの怒りの表れそのものだった
ゆりあは言いたげな瞳を向けぷいっと顔を逸らし一緒に居た李瑚を連れて歩き出す
李瑚は俺に視線を向けると薄く唇を開き’馬鹿’と動かした。

「なぁんか冷たい人って感じ~それよりこの後どこ行こうかって葵君?」

俺は隣の馴れ馴れしい女の腕を離すと立ち上がりゆりあの後を追うように
走り出す。

「あちゃ・・やばいね葵。」

「まさかゆりあサマに出くわすとは」

「合コンに誘ったのやっぱり不味かったか。しかも嫌がる葵を無理やり
連れてきた訳だし」

「潔癖なゆりあサマがそれを許すと思う」



その場に居た俺の友達がそんなことを話してるとは知らず俺は
店を出て直ぐに辺りを見回す、直感で俺は方向を選び再び走ると
その視界に先ほど俺の前から去った二つの背中を見つけ一気に距離を縮め
左腕を伸ばしゆりあの右腕を掴む。

『待てって、話聞いて』


一瞬しか見えなかったゆりあの瞳に微かに涙が見えた。

『離して。聞きたくないわ、何も』

その涙を隠すように首を左右に振り掴まれた腕を振りほどこうとする
ゆりあの姿が俺の胸を痛ませた。

『無理やり誘われて、でもただの数合わせて何の意味も無いから』

『そんなの言い訳だわ、かっこ悪い。隠れていくなんて
浮気と一緒だわ、もう知らない』

ゆりあは俺をキッと睨むと勢いよく右手を振り緩んだ俺の手を振り払い
走りだす、後を追おうとした俺に腕を今度は李瑚が掴んだ。

「ゆりあの言うとおり今のあんたはかっこ悪い。
理由はどうあれゆりあを泣かしたあんたに今、ゆりあに近づいてほしくない
それにゆりあだって今はあんたに会いたくない筈。いくら不意でも
別の女の子にキスされるなんて失格だよ」

ぴっしゃりといつもと違って冷静な瞳で俺を見据え言葉を選びながら
話す李瑚に諭されるように俺はゆりあの背中を見つめるしかなかった。



banner0b.jpg 二話「嵐の前ぶれ」





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最終更新日  2007.04.14 15:43:13
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