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角川ルビー文庫8月の新刊です。「子供(ガキ)の領分」シリーズです。「子供の領分」ACT1 ナメてんじゃねえよ ACT2 それが、どーした? ACT3 やってられっかよ「広海くんのゆううつ」「広海くんのゲキリン」「子供の領分 リターンズ」陽一サマの高笑い 広海くんの災難 大地の逆襲ときて9作目です。茅野家の3兄弟の2番目、広海くんが主人公。前作から2年半ぶりということで、読者の時間は過ぎているのですが、作中の時間はほとんど変わっていない。つまり高校2年生のまま。蓮見高校のトラブルメーカー茅野広海くん。体育祭に、超絶美形の兄、陽一と傲岸不遜な無口の弟、大地が見物に?一人だけでも大変なのに、3人そろったら何事も起きないはずはない???学校では、よく知っている人以外からは、おそれられている広海くんですけれども、実は直情型の純粋少年。陽一お兄さんが、溺愛?するはずですね。子供の領分体育祭編 学園タイフーン
2004.07.30
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コバルト文庫姫神さまシリーズ戦国本編第4部5巻です。今回はカイが突然足利義昭(のちの15代将軍)に呼ばれたことからはじまります。有髪童顔僧のカイと今回は少年僧の姿をしたテン(実は八幡神の眷属にして星神、摩多羅)が岐阜の近くの立政寺にいる。そこへ現れた貴人が、一乗院殿、のちの足利義昭であった。ストーリーの最初の方で出てきたカイの素性(11代将軍足利義澄のご落胤)が、ここで大きく影響してきます。足利義昭と明智十兵衛光秀が織田信長に会い、時代はどんどん進んでいきます。今回、カイとテンはけんか?別れ。テンは岡崎の松平家に晴明と一緒にやっかいになることになります。作者が以前あとがきで予告?していた「天海」の登場へ登場人物もそろってきたというところでしょうか。
2004.07.29
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コバルト文庫コバルト文庫8月の新刊です。流血女神伝は「帝国の娘」(前・後編)「砂の覇王」1~9「女神の花嫁」(前・中・後編)そして「暗き神の鎖」(前・中編)です。猟師の娘として育ったカリエが突然、病の皇子の身代わりをすることになったことから始まった話です。ルトヴィア王国の皇子の影武者→攫われて奴隷→エティカヤ王国の第2皇子の後宮に納められる→男装して王子の小姓→突然エティカヤの王子の正妃として紹介される→実は滅んだギウタ皇国の最後の皇女と判明→海賊暮らし→王子が国王になり王妃兼ヨギナ総督に・・・・波瀾万丈のカリエです。この巻では、さらに新たな試練が。もうこれでもかっというぐらいにいろいろな事が起こりますが、カリエは負けない。ただ、いままでの話すべてに、「ザカリア女神」の意志が働いていたという。この話のタイトルに関わる展開になってきました。運命だからといってあきらめないカリエの強さが好きですね。それにしても、エド・・・、前回の外伝的な扱いだった「女神の娘」でちらっと幼少時代が出てきたけれども、今回しっかり話題になっておりました。
2004.07.28
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ソノラマコミック文庫(朝日ソノラマ)帯のあおり文句が「ボーイズラブ系の名作 待望の文庫化!」これだけじゃわからん。しかし,最初見た2巻目の表紙がどうみてもミラージュの高耶さんと直江(たしかに,ミラージュの2部以降の挿し絵は浜田さんなので,似ていて当然なんだけど,そう見えた)ついふらふらと買ってしまいました。全4巻のうち3巻目まで文庫版ででています。文庫化されて始めて読んだのですけれども,連載開始から終了まで10年かかったそうです。たしかに,一部古いなと思うところがありました。(たとえばポケベル使うところなんか)両親と離れ姉と二人暮しだった高校生の高梨洋治は姉がニューヨークに転勤になったため,姉の「親友」という昭島蓮♂のアパートに同居することになった。はじめは反発していた洋治だったが,蓮の昔の恋人,広瀬♂の出現を切っ掛けに蓮にひかれはじめる。かつて洋治の姉,扇子と広瀬と蓮が,広瀬を間にはさんだ三角関係だったこと,そして子供が出来たことを理由に,広瀬は二人を捨てて別の女性と結婚したことなど,それなのにまだ蓮に迫ってくる。1~2巻では広瀬は「悪い男」に描かれています。ただ,なんというかな,昔だったらきっとこんな男,悪いやつだと思って切ってすてる?けど,なんか見てくれはこんな(大人)だけど,心は子供のままなんだと思う余裕ができている気がします。子供ができたから結婚する。それはまともな,誠実な考えだと思う。じゃあ,それまでの恋人と手を切るかというとそうでもない。結婚式には来てほしい。そして同じくらい愛していると告げる。そう。あれもこれも欲しい。幸福な結婚生活もかわいい子供も,社会的地位も,そして恋人も。そのことで,相手が悩むことなど考えもしない。(そういえば,ミラージュのCDの中の曲で,「眼に写るものすべてを自分のものにしたい俺」と歌っていたのがありましたけど)全4巻ということで,最終巻は来月中旬に発売予定です。文庫化なので,たぶんコミックスとしては古本屋などにいけばあるのではないかと思うのですけれども,lヶ月くらいなら待ってみるのもいいかなと思います。そしてこの話,主人公はもちろん広瀬ではなく洋治と蓮なんでですけど,どうなるのか。広瀬も蓮もそしてもちろん洋治も「子供」です。このタイトルの「夢の子供」それがどうなるのか。ただこの絵柄が浜田さんということもあって,どうしても洋治=高耶さんに見えてしまう。コバルト文庫の「炎の蜃気楼」も先日やっと完結しましたけど,蓮に御飯を作っている洋治を見ると,直江に肉じゃがをつくりに行った高耶さんを連想して,昔の記憶を取り戻さずに平凡に生きた場合の高耶さんを想像してしまいます。困ったもんだ。
2004.07.25
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C-NOVELSファンタジア「暁の天使たち」のシリーズですけれども、「デルフィニア戦記」と「スカーレットウイザード」シリーズの全員集合版とでもいいましょうか。いちおう学園もの短編集・・・らしいんですけど、どこがっ!!!というかんじですね。(^^;)なにしろ帯が「天使とゾンビの平和で平凡な一般市民的日常」というのですが、そもそもこのメンバーではありえないようなセリフの羅列です。最初の短編「一般市民のすすめ」においても、ゾンビ?の一人、ヴァンツァーの論文を担当教授が不可としたことがきっかけ。単位を落としたくなければ、自宅来て自分と・・と話を持ちかけたというセクハラもの。(ちなみに両者とも男です・・・)当然のことながら、このメンバーが知れば、タダじゃすまない。そんなコトを言い出した教授、命があってよかったですねえ・・・・(^^;)そのほか学園祭が舞台など、たしかに学園もの・・・なんですけど、登場人物がこうだとけっして平凡にはならないです。そもそも、剣と騎士の世界が舞台のデルフィニアシリーズと宇宙を駆けめぐる文明世界のスカーレット・ウイザードが合体したこと自体、こうくるかっという展開だったのに、しっかりと両主人公ともとけ込んできています。両シリーズを読んでいると大変たのしい短編集なのですが、「暁の天使たち」単品では、おもしろさが半減するかなあ。
2004.07.24
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ソノラマ文庫(朝日ソノラマ)吸血鬼ハンターDシリーズ16現代から1万年ほど未来の話。何千年もの栄華を誇った貴族の勢いも薄れ,科学文明の滅んだ辺境地区にのみひっそりと生き残る貴族ー吸血鬼たち。依頼を受け貴族を退治する吸血鬼ハンター。その中に,格別の力と美貌で有名な1人の吸血鬼ハンターがいた。その名は「D」。吸血鬼との混血であるダンピールであり,それゆえに,依頼を果たしても,感謝されることもなく,村を出て行かざるをえない孤独なハンター。今回,Dの目前で,貴族の遺物が開き,そこから5000年の眠りから目覚めたマキューラ男爵が現われた。彼は貴族にはめずらしくぶざまな容姿であり,ひょうきんな性格から従来の貴族とは思えない存在だった。しかも彼は,吸血鬼の常である陽光を怖がるということがなく,昼間も活動できる吸血鬼だったのだ。ひさしぶりの「D」です。最近は,「神祖」がなぜDを生み出したのかという謎がテーマになっていますが,今回の男爵,ひょうきんなくせに,彼自身のような陽光の下で生きる貴族をつくり出す方程式の解を手にした研究者でもある,のだそうです。いつもそうなのですけれども,人間など虫けらにすぎないといいきる尊大な貴族達が,Dに神祖の片鱗を見ると,とたんに「貴方さまは」と敬語になるところが,なんとなく水戸黄門さまを見ているようで面白いんです。ちなみに今回の男爵は,そんな殊勝な性格をしていませんが,これはこれでユニークなじいさんです。(おもわず,うる星やつらのチェリーを連想してしまいました。)
2004.07.23
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日経ビジネス文庫1983年にダイヤモンド社から出された「歴史からの発想」の文庫化したものである。2004年文庫版用に文庫版まえがきがある。なにしろ20年以上前の作である。歴史ということならほんの少し前なのだろうが、ビジネス書としては通常20年たてば時代は変わり内容が陳腐化する。しかし、作者は「大きく修正するところがない」という。たしかに近年のパソコンを利用したノウハウ本などでは、数年たてば内容はもう古い。ただこの本は、ビジネス書とは言え、その行動を過去に、歴史の中に学ぼうとするものである。「知の宝庫『戦国』を読む」とあるように戦国時代の組織や人間を学ぼうとするものだ。たしかに、400年以上のも前の時代を参考にしようとするものにとって、400年が420年になろうともたいした違いがないのかもしれない。ここでは「戦国時代」を「超高度成長期」だったと見ている。日本に鉄砲が始めてはいって、その後すぐに大量生産してしまう。関ヶ原の戦いでは両軍あわせて5万挺の鉄砲が装備されたといい、これほどの数が一戦場に集結するのは、その200年ほどあとのナポレオン時代以前にはなかったとも書いている。戦国時代の小説を読む場合、だいたい戦記ものが多い。仮想歴史ものもよく読むが、これもだいたい戦国武将が主人公である。ここでも「戦国」がメインだが、以外にも豊臣秀長(秀吉の弟)に焦点をあてている。不世出の補佐役としてである。つまり、この本はあくまでビジネス書であるので、英雄一人について書いてもあまり意味がない。「勝てる組織」づくりのための、リーダーであり補佐役である。それにしても、戦国時代を学べというビジネス書は多い。これは人間性は変わらないということで、歴史に学べということらしい。本当に人間性とかは変わっていないのか、それとも、江戸時代、明治時代、昭和初期と経て、また戦国時代に似た風潮になってきたということなのだろうか。 歴史からの発想 停滞と拘束からいかに脱するか( 著者: 堺屋太一 | 出版社: 日本経済新聞社 )
2004.07.21
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歴史群像シリーズ 学研神武天皇から昭和天皇まで。有名なせりふ、歌などを載せています。見ていると、知っているものや知らないもの。言葉は知っていたけれども、その人のセリフとは思わなかったもの。いろいろ見ていると楽しいです。小説などを見ていると結構引用されていたりして。聖徳太子「日出づる処の天子、書を日の・・・」空海「虚空尽き、衆生尽き、涅槃尽きなば・・・」藤原道長「此の世をば我が世とぞ思ふ望月の・・・」崇徳上皇「日本国の大魔縁となり、・・・」織田信長「是非に及ばず」など昨日、NHKの大河ドラマの新撰組は池田屋騒動でしたが、ここには近藤勇が池田屋騒動のあと義父にあてた手紙の文言がありました。「下拙刀は虎徹の業物なりし故哉、無事に御座候。」永倉新八の刀は折れたのに、近藤勇の刀は、虎徹だったので無事だったということです。この言葉から、後に「今宵の虎徹は血に飢えているぞ」という言葉が創作されたということです。そういえば、今宵の・・の方は聞いたことがあったのですけど、これって近藤勇のセリフが元だったのか・・・知らなかった。
2004.07.19
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ジャンプ・コミックス 著者: ほったゆみ /小畑健 最近ケーブルテレビで「ヒカルの碁」のアニメの再放送をやっている。見ていたら、やはり続きを見ないと我慢できなくなってしまった。とりあえずアニメ放映時の続き・・・と思ったがやっぱりそれではすまずに、結局1巻~23巻まで一気読みに走ってしまった。祖父の家の物置で古い碁盤を見つけた進藤ヒカル(小学6年生)は、碁盤から自分を呼ぶ声を聞く。実はその碁盤には平安時代の天才棋士、藤原佐為の魂が宿っていて、声が聞こえる人物に語りかけてきたのだった。ヒカルにしか見えない佐為、その魂がヒカルに宿り、碁を打ちたいという佐為の願いを叶えるため、碁についてはまったく知識のなかったヒカルも碁を始めることになる。塔矢名人の息子で同じ年の天才少年塔矢アキラとの出会い、院生からプロ棋士へ、佐為との別れなど、読んでいるうちに囲碁をやってみたいと思わせる、子ども囲碁ブームのきっかけになったマンガ。ひさしぶりに見てみると、1巻のあたりのヒカルは本当に幼い。絵柄もだいぶ違う。たしかに小学生だから幼いんだろうけど、成長しない?はずの佐為もなぜか幼い。「ヒカルの碁」の主人公はヒカル・・・のはずだけれども、やはり佐為がいないとそもそも話にならない。佐為がいなくなってからも話は続いていくのだけれども、これは、その後の話というイメージが強い。ヒカルは最初、まったく碁を知らない。そのヒカルがぐんぐん碁を覚えていく。佐為ははじめ、なぜこんな碁をなんにもしらない子についてしまったのか嘆く場面があった。たしかに以前江戸時代に目覚めた時に、佐為が取り憑いた相手はのちの本因坊秀策。彼はすでに碁をよく知っていた。だからこそ、佐為の強さを知り、佐為の打ちたい用に打たせてくれた。しかし、神の一手を極めたいという佐為の希望が叶うことなく本因坊秀策は病死する。そして今度はなにも知らない少年である。ヒカルは碁は何もしらない。当然、佐為がどのくらい強いかということもわからない。だから、子どもらしく、自分が打ちたい時は、佐為ではなく自分が打とうとする。碁のおもしろさを知ってからは、特にそうだった。佐為は何のためにこの世に残ってきたのか。ネットのsaiが本因坊秀策の幽霊だという仮定の話の中で、塔矢名人は「それは私と打つためだ」という。それは、佐為自身が言った、この一局をヒカルに見せるためだったという理由と同じことになる。佐為自身はすでにない。彼の弟子、彼の意志を継ぐものを探すために、そして「神の一手」に近づいていくため残ってきたのだとすると、やはり佐為が消えてしまうのも潮時なんだとは思うのですけれども。ところで、「ヒカルの碁」のゲームって囲碁初心者向けでいいですね。いつまでたっても万年初心者なのがちょっと悲しいけど・・・そういえば、このマンガがジャンプに連載していたころ、広島の方に家族旅行したついでに因島の本因坊秀策のお墓に行ってきました。今は橋が繋がっているので、尾道からすぐですけど、昔は大変だったのでしょうね。江戸は遠い。ヒカルの碁(23) あなたに呼びかけている ( 著者: ほったゆみ / 小畑健 | 出版社: 集英社 )
2004.07.18
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EYES COMICS「ゴージャス・カラットー暗闇の美徳ー」(1)~4幻冬舎コミックス「ゴージャス・カラット Galaxy 聖なる怪物の森」最初に、「聖なる怪物の森」を買ったのですが、休刊になった雑誌に掲載されていた分があるというので、古本屋で「悪徳の美徳」を探してきました。「悪徳の美徳」1~4舞台は20世紀初頭のパリ。借金のカタに、悪徳高利貸しレイ・バルザック伯爵に買われた没落貴族ロシュフォール侯爵家の一人息子フロレアン。バルザック伯爵は、実はパリに出没する怪盗ノアールだった。ロッシュフォール家の家宝の巨大ダイヤ、「ムガールの炎」を巡る争いの話「ムガールの炎」たまたま攫われそうになっていた子どもを救ったことから有名銀行家の失踪事件と犯罪組織「ブラック・ハンド」に巻き込まれる話「プティ・ノエルの事情」アラブ人とのハーフであるノワールの故郷モロッコで、テンプル騎士団の秘宝を追う「マグレブの青き魔物」ノワールとフロレアン、ノワールの一の子分を自称する女の子ライラ、ノワールの正体を探る私立探偵ソロモン・シュガーがいろいろな事件を解決?していくというお話・・・なんでしょうかね。「聖なる怪物の森」フロレアンの親戚の家、やはり屋敷を維持できずフロレアンに泣きついてきたため、パトロン?のバルザック伯爵と共に屋敷を訪れる。そして、そこで殺人事件が・・・このマンガをボーイズ・ラブというかどうかについては、ちょっと考えるところです。つまり、心情的にはそうなのですけど、具体的行動に至っていない(^^;)でも美形同士だし、いいかって感じでここに入れちゃいました。ちなみにこの場合、フロレアンの方が少々年上らしいけど、攫われたり人質にされたりのお姫様役?です。剣と馬の騎士ではなく、ピストルと自動車の時代の貴族階級が主役ということで、まさに「ゴージャス」な感じです。ちなみに書き下ろしの番外編で、フロレアンが「美女」に変装(*^_^*)ゴージャス・カラットgalaxy 聖なる怪物の森 ( 著者: 氷栗優 | 出版社: 幻冬舎コミックス/幻...
2004.07.17
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コバルト文庫「姫神さまシリーズ」晴明編7冊目にして番外編の短編集です。姫神さまシリーズ本編は戦国時代が舞台。姫神さまテンと有髪童顔僧のカイのシリーズです。晴明編は、信太の森の辰狐でありのちに星神となったテンのこの時代での名前、葛葉姫とカイの前世、安部保名の息子、安倍晴明の話です。熊野の大陰の大王の命により晴明の妻となった「陵王」と晴明のその後の話。でも、あいかわらず陰の大王の神妻である「なぎ子」に振り回されています。晴明の師である賀茂保憲と妻である多治比の巫女姫、文子の話。晴明の幼い頃の話。などほんの数ページの話もはいったまさに「まぜこぜばなし」です。本編の回想シーンでは、子どもである晴明に正体を暴かれて、信太の森に帰った葛葉姫が東国に行き、平将門と出会う話があります。この短編のなかで、将門の護符に葛葉姫の加護を感じる場面があり、戦国本編へと繋がる話になっているのだなあと思いました。
2004.07.12
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ワニ文庫(KKベストセラーズ)最近、井沢さんの小説ばかり読んでいたのだが、これは歴史ノンフィクションというか、エッセイというか・・・これは歴史を全体として学ぶのではなく、「歴史の争点」的なものを選び出し、解説することで、歴史に興味をもってもらおうという目的?で書かれた本らしい。ここでは役小角、坂上田村麻呂、織田信長と本能寺の変前後の徳川家康、豊臣秀吉、伊達政宗、松永久秀などについて述べられている。一番ボリュームがあるのが織田信長である。ただ単に歴史的事件などをあげるのではなく、この場合「神魂」というテーマがある。西洋(キリスト教)社会と日本の根本的な差異ということで、「創造主」の存在ということがあげられている。キリスト教では、神は人間をちりから作ったとしている。だから、人間はどんなに偉い人でも「つくられたもの」であり、つくった「神」の間には絶対的な区別が存在する。しかし、日本では人は神が作ったものではない。そもそも神は一人ではない。そのため「神」と「人」との間には絶対的な区別はなく、人も神になりうる。それは日本人が、なんやかやいっても「霊のパワー」を信じているからだという・・・・歴史を学ぶのはなく、歴史に学べ。この本を読んでみると、それなりになるほどと思う。しかし、読んでいくうちに、なるほどと考えた自分に対して、まさにここでいう「典型的な日本人」なのだと思ってくる。
2004.07.11
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角川文庫歴史ミステリー小説です。舞台は大正初期。新進作家でもあり横須賀の海軍の関連学校の英語教官でもある芥川龍之介が主人公、というか探偵役です。芥川の友人である原田が「桜下美人図」の掛け軸に隠された暗号を解いてくれるように芥川に頼んできた。実は原田は「伊達騒動」の悪役で有名な原田甲斐の子孫であり、その暗号が祖先の無実をはらすことになるという。しかし、その掛け軸を狙う者が現れた。その暗号は、単に伊達騒動だけではなく、もっと大きな出来事に繋がっていた・・・・大正時代にさらに過去の江戸時代の事件を推理するという二段構えの歴史推理になっています。井沢元彦さんといえば、「逆説の日本史」が有名です。それで、てっきり歴史ノンフィクション作家だと思っていました。つまり、通説ではない変わった説を唱える素人歴史家と。しかしよく著作をみていたら、むしろ歴史ミステリー小説家でした。江戸川乱歩賞を取った「猿丸幻視行」もやはり二段構えの歴史ミステリーでした。そういう意味では、こっちの小説の方がメインなのかなと思います。この小説を読んでいると、ときどきハッとすることがあります。「未亡人」という言葉について、「男尊女卑ということでしょう」として「未マダ亡クナラザル人」ということだと言うシーンが出てきました。たしかに、普通に使っていましたけど、よく考えたらとても失礼な言葉です。女性が再婚できず、夫が死ねば妻の実質的生涯が終わるという発想の言葉ですよね。それとも他に意味があるのかな。普通だと思っていたこと、常識として疑わなかったこと、そういうことについても、ちょっと考えてみるきっかけにもなるかもしれません。
2004.07.10
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ソノラマコミックス文庫(朝日ソノラマ)短編集です。1冊になんと27編入っています。TONOの初期短編集ということですが、ちょっとブラックな短編ということで、星新一のショートショートを連想します。タイトルの「博士の魚たち」は16ページのお話。食用人魚の養殖に成功したアズマ博士。人魚を守ろうとする、どうみてもヤクザにしか見えない謎の男たち(なんとメルヘン同好会会員)が押しかけてくるが・・・他にも、生きた(?)髪の毛を持つ少女の話「ムーヴ」、本人のなりたいような顔や容姿に変化してしまう病気の話「カメレオン」、卵から生まれた子の話「ロクちゃん」など、後でちょっと考えてしまうような短いマンガがたくさん入っています。何しろひとつひとつはすぐ読めるので、ちょっとしたすきま時間に読めるのですが、その後、思考がハマってしまうという危険性も???
2004.07.06
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ASUKAコミックスDX「王国の鍵」シリーズ5巻目、クライマックスちょっと手前という感じかな。騎士たちと剣の時代。国王と王位継承者が戦いで同時に亡くなり、王位の継承を賭け、王位継承権を持つ5人が「王国の鍵」を探す旅に出る。竜人の言葉を信じ、それぞれが各地にあるという「見えない塔」をめざし、国の東西南北と中央に向かう。この国は中央に山脈が通り、上から見るとまるで竜が翼を広げた形のようだった。そう、この国は竜を封じ込めたその上に作られているのだ。5巻目で、王位継承者たちは、夏至の日に、それぞれの目的地にたどり着く。しかし、彼らを待っていたのは世界の王になれる「王国の鍵」などではなかった・・・。紫堂さんの漫画といえは、やはり「辺境警備」が一番印象が強いです。そこに出てくる隊長さんは、い~かげんな性格のサボリ根性のおっさんですけれども、その中で一本とおったものを持っている。今回の「王国の鍵」でもアーシャ王子についているバドが、い~かげんなようでまじめで、それだからこそ、こういった運命をも、受けて立つことができるのかなと思います。
2004.07.04
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角川ビーンズ文庫「ローゼンクロイツ」シリーズ完結・・だそうです。「仮面の貴婦人」「アルビオンの騎士(前)(後)」「エーベルハイトの公女」「黄金の都のスルタン」「蒼き迷宮のスルタン」「緋色の枢機卿」「カレリヤンブルクの冬宮」「ナセルラダンの嵐」「黒鷲卿の陰謀」「永遠なる王都」と短編集「4つの変奏曲」と12巻です。18世紀ぐらいのヨーロッパをモデルにした世界のお話です。アキテーヌ(フランスがモデル?)の宰相(王の叔父)とファーレン帝国(オーストリア帝国がモデル?)の庶出の皇女との間に縁談が決まっていたが、皇女が暗殺されてしまう。皇女の母である皇帝の公式愛妾ハノーバー夫人は、皇女にうり二つなかくし子、皇女の異父兄を女装させて花嫁としてアキテーヌに送り込み、暗殺の真犯人を捜そうとする・・・実は彼セシルは、ローゼンクロイツという怪盗でもあった・・・という話ではじまったローゼンクロイツシリーズ、主人公のセシルが絶世の美女でありながら、怪盗、しかも男という、いくらなんでも、そりゃバレルよな・・・と思う設定ではじまりました。案の定、「夫」であるオスカーには、男だと分かってしまうのですが、なんやかんやあり、ラブラブの「夫婦」に収まってしまいます。その後、セシル公妃に一目惚れしてしまった島国アルビオン(イギリスがモデル)の皇太子に攫われてしまったり、トルコ(がモデルの国の)スルタンの後宮に献上されてしまったり、その美貌ゆえに降りかかる災難多数。(男だけど・・)今回最終巻ということで、多少強引にまとめたという気がします。セシル公妃もずっとドレス姿(途中兵士に変装・・)で、あまりBLという感じではなく、単に活発な女性が主人公といった感じです。当然のことながら公爵夫人が実は男だと知っているのは、彼女(?)を襲った?男たちか身の回りの世話をする者たちだけで、世間では当然女性だと思っています。それにしても、これから二人はずっと幸せにくらしましたとさ、的な終わり方はそれはそれでいいのですけど、まだ「少年」のうちはよくっても、年取ったら男だってばれないのかぁとは思うのですけどね。
2004.07.03
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キャラ文庫の「王朝ロマンセ」シリーズ外伝です。「王朝春宵ロマンセ」「王朝夏曙ロマンセ」「王朝秋夜ロマンセ」「王朝冬陽ロマンセ」と春夏秋冬一回りして外伝です。時は平安初期、藤原氏の権勢が高まり、臣下で初めて摂政となる藤原良房が右大臣の頃の話。大寺の前に捨てられ、稚児として育った千寿丸は悪い僧侶に狙われ、逃げ出して、藤原諸兄と在原業平に助けられる。そして、大納言の息子で堅物で有名な蔵人、諸兄に仕えることになる・・・・・というのが本編。外伝では、主人公は藤原国経。相手役は在原業平。本編では国経は、最初千寿丸に「顔がそっくりなのは無礼だ」といちゃもんをつける、いやなやつで登場。そのうちに、千寿に興味を持ったらしく、権勢絶大な叔父の名をかたって千寿を呼び出し、モノにしようとして、諸兄と業平に取り返される・・といった役回りだったのに、「冬」では、いつの間にか業平といい仲になっていた・・・で、外伝では国経の視点で業平やら千寿やらがかかれています。千寿と国経がそっくりさんだった訳も判明。そうか、そうきたかっという感じですけどね。本編では千寿は、そういう経験はなかったにもかかわらず、稚児としてそだった経験上、話としてはいろいろ知っていたようですけど、国経くんは今をときめく藤原北家の御曹司。顔よし、家柄よし、権勢絶大な叔父を持つ・・・ということもあり、そう簡単に業平のくどきに落ちない。しかし、一緒に舞を踊ることになり、真剣に稽古をおこなう業平にだんだん心ひかれていく・・・・本編の相手役藤原諸兄は架空の人物だそうですけれども、「伊勢物語」で有名な在原業平や小野篁、藤原良房など歴史や古典の教科書でよく見る名前がたくさん出てきます。今回の外伝の主人公の藤原国経。あまり教科書には出てきませんけどれっきとした実在の人物です。藤原良房の甥で、後に臣下で初めて関白になる藤原基経の兄になります。歴史よりも、「伊勢物語」の有名な段に登場しています。「伊勢物語」は平安初期の歌人でもある在原業平を主人公とした歌物語で、東下りが有名ですけれども、そのきっかけとなった事件に国経が、ちらっと登場してきます。この外伝でも、なるほどとおもうようなお話ですね。のちに「二条の后」として皇后になる藤原高子が入内する前の話ということで、「男」が彼女を攫って行ったが、途中で鬼に食われてしまった・・・と思ったら、実は彼女の兄たちが妹が攫われたのに気がつき、取り返しに来たのだった・・・というお話です。ここで高子を取り返しにくる二人の兄が国経と基経です。それにしても、この時代の天皇の父であった嵯峨天皇。嵯峨源氏はここから出ているのですけれども、何しろ皇子や皇女が多すぎて、とても皇族として養っていけず、家柄の低い母の子女を臣籍にして、「源」という姓を与えました。たしか子どもが50人ぐらいいたんじゃなかったっけ?右大臣藤原良房は子どもは娘1人しかいないため、結局兄の子である基経を養子にするのですが、良房の妻は嵯峨天皇の娘。天皇の娘が、皇族ではなく臣下に降嫁したのは初めてということで、他に妻をもてなかったのではないかと思います。まあ、そんなわけで、隠し子の1人や2人いてもぜんぜんおかしくない(?)気がします。とまあ、当時の背景とか考えながら読むのは、ボーイズラブ小説の読み方としては異端かもしれませんけど、結構おもしろい。
2004.07.01
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