迦陵頻伽─ことだまのこゑ─

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2025.02.17
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カテゴリ: 浮世見聞記




宇治橋を渡り、神苑を經て、五十鈴川の御手洗場(みたらし)にて、



日ごろ不平と皮肉ばかりの我が身を清める。


正宮は天皇家の祖神とされる天照大御神をお祀りする我が國尊上の御宮にて、十年以上ぶりに結んだ今日の御縁に感謝を述べる。



八年後に遷宮する新御敷地も拝してから参道を戻ってゐると、なにやら露拂ひをしてゐるので誰か来るのかと思ってゐるうち、これから五穀豊穣祭を斎行するにつき行列がお通りになる云々、と云ふことは……、と端に寄って少し待ってゐると、天皇家出身の祭主が、白装束の神職たちの先頭に立ち、玉砂利を踏む音にも亂れなく前を通り過ぎて行った。



先日に上野東照宮で德川宗家第十九代當主に會った例に續き、“貴人”との邂逅はこれで二例目。

今日は皇祖神をお祀りする神域にて、その子孫にお目に掛かれたのである!

自然と頭が垂れたのは先日と同じ、これは稀有な御縁と、その感謝をこめて式年遷宮の費用を微力ながら納める。



遷宮後、私はいつか再びここを訪れるだらう。







行き交ふ人々の頭上だけを眺むれば、江戸時代の“抜け参り”の賑はいもかくやと偲ばるる。

食事はやはり“伊勢名物”だらうと、しかし手こね壽司は昨日で懲りたのでそれ以外のもの──



松阪牛と伊勢うどんにする。

松阪牛は現代の味はひ、伊勢うどんは江戸時代の旅人が忘れられなかったであらう味はひ。


腹拵へを済ませてから、旧伊勢街道をしばし下る。





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最終更新日  2025.04.23 13:56:31
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