迦陵頻伽─ことだまのこゑ─

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2025.05.12
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カテゴリ: 浮世見聞記






厚手の上着でちゃうど良いくらゐの涼しい曇天下、ゐるのは予想通り外國人觀光客ばかり。

が、やたらゴミを捨てて行ったり、喧しくさへなければ、どうでもよい。



むしろ、ニッポン人のはうがよほどお行儀がよろしくない例もあるのだ。


目當ての黒たまご、以前は一袋五個入りだったのが四個入りとなり、お値段はそのままの五百圓。



たまご一つで壽命が數年延びると袋にあった文言もいまや改變されたのは“虚偽廣告”にあたると判斷されたためなのかなんなのか、浮世もシャレの通じないカタブツだらけになったものだと嗤ひながら、ペロリと三個を平らげる。

これで私は、九千年の齢を保つだらう。


ここから望める富士山は、今日はほとんど雲に隠れて、山肌がわずかに覗く程度。



向かふの天候は荒れてゐるかもしれない。




往き帰りの道には山藤があちこちに咲いてゐて、



心にも樂しき小旅となる。





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最終更新日  2025.05.15 07:15:54
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