迦陵頻伽─ことだまのこゑ─

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2026.10.05
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カテゴリ: 浮世見聞記
ラジオ放送で、義太夫の「壽柱立萬歳」を聴く。

今夏に大阪の國立文樂劇場で行なはれた夜公演の前座を録音したもので、私はこの舞臺を實際に觀てゐるが、太夫に知ってゐる人が出演してゐたと云ふ以外は殆ど印象に殘ってゐない。

三味線に御年九十の長老が出演してゐたなど放送の解説で初めて知った体たらく、このときは前日の夜にNGKで「辻本新喜劇」を觀てお腹いっぱいになり、この日の午前中には當初の予定にはなかった池田市の逸翁美術館を訪れるなど旅行らしいひとときを過ごしたのがおかわりとなり、すでにアタマの許容量がいっぱいになってゐたせいか。

もっともかういふ景事は、演じる側は氣合を込めたところで觀てゐる側には賑やかしの一場に過ぎず、よってサラリとやり過ごすものではある。


この夜公演の目玉はチャップリンの名作「街の灯」を新作文樂に仕立てた「まちの灯」で、



もちろん私もそちらが目當てだったが、映畫ではサイレントの傑作として世界が印象付けられてゐるものがこちらでは太夫と三味線による完全“トーキー”版で、その違ひがそのまま違和感となって最後まで作品世界に馴染めなかったものの、時代に沿った新しいことをやらうとした意欲は、まず、まことに目出度う候ひける。





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最終更新日  2026.10.05 18:20:36
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