ビストロフの橋

ビストロフの橋

December 21, 2005
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テーマ: 連載(82)
カテゴリ: カテゴリ未分類
 そんなわけで、この日はやたらと早く時間が過ぎていった。『魔法史』の授業が眠くならないうちに終わったことでもそれがわかる。
 『変身術』ではそれが裏目に出て、ゴブレットに変えるはずのネズミがなぜか緑色の気味の悪い毛玉になってしまって、どうやっても戻せなくなってしまった。
 そのために、ウィルだけが『変身術基礎理論』の長いレポートを書く宿題を出されてしまったが、それ以外は概ね平和な一日だった。
 幸いなことに、今日は『魔法薬』の授業がなかったのだ。
 だけど、残念なことにスネイプの顔をまったく見ずに済む、というわけにも行かなかった。
 この日最後の授業だった『妖精の魔法』のあと、パーティーに向かうため急いで歩いていたところで不運にも出くわしてしまったのだ。
 スネイプはクラッブとゴイルに魔法薬の教材を運ばせているところだったが、三人を見つけるといつもの冷たい微笑みを浮かべ、代わるように命じてきたのだ。
 「レイブンクローにも、点数を稼ぐ機会を差し上げよう」
 というのがその理由だったが、クラッブとゴイルにはそれぞれ10点づつあげておきながら、ウィルたちには三人で五点しかくれなかった。

 もっともスネイプに出会って減点されずに済むだけでも奇跡に近いのが普通だから五点も貰えた、と思うべきなのかも知れない。
 「置場所にはそれぞれラベルが貼ってある。文字を読むこともしらんというのでなければ、わかるはずだが?」
 文字のかすれたラベルを、ほとんど推測で読みながら教材を並べる後ろでスネイプが意地悪く囁くのを努めて聞き流して、なんとかきちんと並べ終え、ようやく解放されたのは六時四十五分だった。
 「あら、ミセス・ノリスがそっちに言ったばかりよ。気をつけなさいな」昼食時にキャロルがバスケットに詰め込んでおいたサラダサンドや鳥の足にかぶりつきながら廊下を急ぐウィルたちに親切な絵、窓辺に座って編み物をする老婆の絵だった、が警告してくれたので三人はその場に立ったまま食事を済ませ、ミセス・ノリスに合わないよう、ゆっくりと城の裏手に出るための廊下を進んだ。
 廊下で飲食をすることをフィルチが認めるはずがなかったし、猫の嗅覚をごまかせる自信もなかったから。
 それでも、スプラウト先生の温室の前に着いたとき時計の針はまだ六時五十五分を指していた。





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Last updated  December 21, 2005 09:00:22 PM
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