2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
全2件 (2件中 1-2件目)
1
「人混みのなか、立ち泳ぎするだけの群衆は殺気立ち、怒鳴り合いを始めた。『こんな万博なんかやめとけ』『子供が踏みつぶされる』とヒステリックに叫んだ群衆の表情には、高い入場料を払ったあげく超過密都市のモルモットにされた怒りがこもっていた」。これは、1970年9月の毎日新聞の記事だ。大阪万博は、3000万人の入場を想定していたら、その2倍以上の延べ6421万人が訪れた。会場内の平均滞在時間は6時間半ほどで、うち4時間半が待ち時間だったというから、当時のひとは本当に辛抱強かったのだろう。大阪万博は、正式名称を日本万国博覧会という。パリ博とかシカゴ博という伝でいえば、本来、日本という国名がついているのはおかしいのだが、これには伏線がある。実は、紀元2600年奉祝記念年である1940年、東京オリンピックと並び、東京で万博が計画されていたのだ。その名称が「日本万国博覧会」だった。会場候補に東京・晴海や横浜・山下公園が挙がり、すでに前売り券も発売されていた。しかし、その後、戦争遂行に必要ない土木工事は禁止され、計画はとん挫した。その日本万国博覧会が30年延期されたのが、大阪万博だったのだ。幻となった1940年の万博のテーマは「東西文化の融合」だった。その後、東洋や西洋の国々と泥沼の戦争に陥った経過をみれば、とんだ笑い話である。それから30年後、大阪万博のテーマを考える起草委員会がつくられ、桑原武夫や大沸次郎、井深大らがメンバーになった。その委員会では、「アメリカ風の生活、アメリカ流の科学をやらないからダメだとか、あるいはロシアから見て共産化しないからダメだとかいう風に取らないで、インドはインド以来のカルチャーがあるという風に変わっていかなければいけない」という議論が盛んに行われた(「万博幻想」吉見俊哉著)。最後は「人類の進歩と調和」という文言にまとまったが、こうした議論内容は30年たった今でも色あせないし、むしろ、いまの方が光彩を放っているようにみえる。さて、大阪万博からさらに35年。先月、愛知万博が開幕した。その計画段階で、オオタカの営巣が見つかって会場が変わったり、通産省の音頭取りで環境がテーマになったり右往左往が目立った。開幕後も、観覧予約システムがアクセス殺到で混乱したり、弁当持ち込みを禁止して不評を買ったりと不安は尽きない。それでも、当初心配された入場者数は徐々に上向きになり、4月下旬に入って1日10万人を超えるようになった。愛知万博の前売り券販売シェアが全国の3%にすぎない関西でも、ゴールデンウイークの旅行先では、東京ディズニーリゾートに次いで愛知万博が2位になっているそうだ。あの大阪万博でも1日の最高入場者数85万人を記録したのは会期末になってからである。愛知万博も、尻上がりに人気を広げていきそうな予感がする。【DEERS百貨店】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ フード・ドリンク・ワイン ◇ 出品30日間無料 ◇ 人気blogランキング ◇ 大感謝祭セール蓮4044
April 30, 2005
コメント(0)
言語というのは、その文化圏の勢いを示す。中国政府が国家プロジェクトとして世界中に中国語学校を設立し、中国語の普及に乗り出すそうだ。その名も、孔子学院。昨今の経済発展によって各国で中国語熱が急速に高まっているため、それに乗じて勢力拡大を狙う。担当者は「中国を深く理解するには中国語が必要。中国の理解者が増えて欲しい」と話しているそうだ。一方、衰退著しいのはフランス語。20世紀初めまで上流社会の言語だったものの、フランス語人口は現在世界で2億人程度で、いまや中国語、英語、ヒンディー語、スペイン語、ロシア語、アラビア語より少ない。英語への対抗心から、ラジオで流すポップ音楽の40%はフランス語の歌詞でなければならないなどと法律で義務づけたりしたが、効果は今ひとつのようだ。20年前、当時のミッテラン大統領が仏語圏首脳会議(約50カ国加盟)なるものを立ち上げたが、最近は、反米の政治団体になっているとか。日本語はかつて2度、消滅の危機があったそうだ(日本語の「大疑問」池上彰著)。明治初めの1870年代、のちに文部大臣となる森有礼が「日本語をやめて英語を国語にすべきだ」と訴え、西周が「日本語をアルファベットで表記したらどうか」と提案した。第2次世界大戦直後の1946年には、志賀直哉が「不便な日本語がいかに文化の進展を阻害してきたか」とし、フランス語を国語化することを提案した。連合軍総司令部が派遣した米国の教育使節団も、漢字の全廃やローマ字の採用を呼びかけている。国語見直し論が台頭したのがいずれも、日本が西洋の列強にくじかれ、自信喪失状態だった時期にあたるのが意味深である。最近の経済グローバリズムで敗北感漂う日本で、またいつ、ぞろ日本語駆逐論が出てこないか心配になる。世界的にも、漢字、ひらがな、カタカナと三つの表記を使い分けているのは日本語しかない。例えば、「悲しい」「哀しい」「かなしい」「カナシイ」といった具合に、同じ発音の言葉をニュアンスを変えて表記できるなんて素晴らしいではないか。10年後、100年後にも日本語が残っているようにするのは、現代のわれわれの役目である。【DEERS百貨店】 本・雑誌 ◇ パソコン・家電・AV ◇ 生活・インテリア ◇ スポーツ・アウトドア ◇ ファッション・ブランド ◇ ダイエット・健康 ◇ トラベル ◇ 趣味・ペット ◇ フード・ドリンク・ワイン ◇ 出品30日間無料 ◇ 人気blogランキング ◇ 大感謝祭セール蓮4044
April 20, 2005
コメント(0)
全2件 (2件中 1-2件目)
1

![]()
![]()