森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.04.13
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斎藤茂太さんが王貞治さんと対談された時のこと。
「王さんはホームランを打とうと思って打つのか。それとも自然に打てるものなのか。」と質問された。
王さんは、「ホームランは打とうと思って打てるほど簡単なものではない。ホームランを打とうと意識するとボールが見えなくなる。」といわれたそうです。
ここでホームランが欲しいという場面がある。当然世界の王選手である。球場全体がホームランを期待している。でも、期待にこたえて、ここで一発ホームランを打とうという意識が強くなると、途端にボールが見えなくなる。ホームランはおろか凡打なってしまうことが多かったというのである。
これは本来外向的注意が内向してくるからだと思う。
これは森田でいう、「この場面ではホームランを絶対に打たなければならない」と自分にプレッシャーをかけて追い込んでいくと、その思いとは反対の結果がでるという「思想の矛盾」のことではないだろうか。
反対に練習だけは十分にしておいて、ピッチャーの特徴を洗い出して、狙い球をしっかり絞り、これで駄目だったら仕方なしと割り切って打席に立つ方がよりよい結果がでるのではなかろうか。

私は老人ホームの慰問でアルトサックスを吹いています。これは楽器の演奏でも同じであると思う。練習では徹底して100%の出来になるように、指使いを練習します。出来ないところは何回も繰り返します。そして問題がないか仲間にチェックしてもらいます。練習で100%出来ないものは決して本番ではやりません。その段階で本番を迎えます。本番前には必ずウォーミングアップを行います。これは、運動の選手が競技前に必ず行っているのと一緒です。そしていよいよ出番です。出番前はとても不安です。時には逃げ出したくなる心境になります。

でも舞台に立つとそんなことは忘れています。ここまで準備をしても、悲しいかな本番で必ずしも完璧にできているかというと決してそんなことはありません。いつも80%から90パーセントの出来です。それが普通です。






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Last updated  2013.04.13 07:01:56
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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