森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.11.21
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神山五郎氏の「従病という生き方」の内容は森田理論そのものである。ぜひ一読をお勧めします。
この中にアルコール依存症の記述がある。91ページである。

アルコール依存症の人は、当初は「自分はただ飲まなければいいだけなんだ」と思っているのが一般的だといわれる。
飲んでいる時は乱れても、飲んでいないときはなにも問題がないことが多いので、本人も周囲もそれほど深刻な問題だとは思っていない。
この段階では、医師がいくら「治療」しても効果はない。仮に治癒したかのように見えてもすぐに再発する。

ところが、何度も失敗を繰り返すうちに、だんだんと友人や家族から見放され、配偶者からも離縁されたりします。
経済的にも行き詰まり、時には浮浪者になったりして、「これは自分では治すことができない」と白旗をあげる。もう後がない。「もうだめだ」と覚悟したときに始めて治療が可能になるのです。

ところがそこに行く前に、家族や後援者が介入してくると厄介なことになる。
「あいつには困ったものだ」と言いながら、借金の穴埋めをしたり、不始末の後処理をしたりしていると、本人は最後の覚悟ができなくなってしまう。そして同じ過ちを何度も犯してしまう。


職場からも家族からも見放され、路頭に迷い、生活保護を求めてそれでやっと本気になる。
治療を始めるには「どん底まで落ちる」ということがどうしても必要なのです。

このことは神経症の治し方と一緒です。
何年も苦しみ、もう自分の症状は治しようがない、このまま地獄におちてしまうけれども、自分としてはどうすることもできない。と治すのをあきらめた時に、初めて遠くに光が見えてくるのです。
玉野井幹雄さんは、「地獄に家を建てて住む」という覚悟ができた時に、神経症はすぐに治すことができるといわれています。





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Last updated  2013.11.21 07:08:36
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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