高校野球では、選手をこうゆう選手だと決めつける行為(レッテル貼)は指導者が絶対に
やってはいけない行為だ。
「あいつは守備が下手だ。センスがない」とレッテルを貼ってしまうと、本質が見えにくくなる。
なぜその選手がエラーを繰り返すのか考えることなく、先入観で判断してしまう。
するとその原因を考えることをしなくなる。何か心に悩みでもあったのではないか。
たまたまその日は調子が悪かっただけかもしれないと考えるゆとりがなくなってしまう。
指導者が選手にレッテルを貼っていては信頼関係は生まれない。
選手は「どうせオレは守備が下手だと思われているんだ」と素直に努力する気がなく
なってしまうであろう。それがチームの士気を低下させて成長をストップさせてしまう。
選手にレッテルを貼りそれを公言してしまうのはもっともよくない。
気の強い選手なら反発を招くだろうし、気の弱い選手なら不必要に悩んでしまうかもしれない。
我々は、自分で自分にレッテルを貼ってしまうことがある。
対人恐怖の人は、自分は人とうまく会話ができない。上手に立ち回れない。
その結果いつも傷ついてしまう。そういう先入観を持っていると、ミスや弱点を隠す
ことに神経を集中させて、他人との付き合いはけんかを売るような態度になってしまう。
その結果相手にますます無視されたり、拒否されるようになる。
またレッテルを貼ると、意識は自分の不安な心の状態や体の違和感に向かうようになる。
本来はその時の自分の感情、自分の気持ち、自分の意向を見つめることが大切である。
レッテルを貼って決めつけてしまうと、感じから出発しないで、「かくあるべし」で
自分を価値判断することばかりである。
レッテル貼は自分を苦しめるだけで、よくないことだということを自覚しておきたいものです。
若者との接し方 渡辺元智 角川書店参照
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