森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2014.04.05
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続けて蟹江敬三氏曰く。
「それから、あまり怖そうに演じない方がいいと思います。『俺は怖いんだぞ』ではなくて『私は普通ですよ』という人の方が怖いっていう気がします。実際に人を殺した人って、一見すると普通の人に見えることが多い。ところが、どこか目がイッている。そういうところに恐怖を感じるんだと思うんです。」

これも森田理論に通じるところがある。
見るからに恐ろしい人はある意味安心できる。
逃げる、近づかないなどの対策が取れるからである。

ところが普通の人で突発的に危害を加えるような人は、危険回避が遅れる。
その人の持つ凶暴性がちょっと見ただけでは分からないと、何をしでかすのかという疑心暗鬼の塊になり、不安や恐怖が増すのである。

私は以前夜明け方尿道結石の痛みで七転八倒したことがある。
あまりの痛みのためこのまま死んでしまうのかと思った。

命に係わる病気ではないと分かったからである。

これは森田先生のいう夜道を歩いているとき枯れすすきの音に、幽霊や暴漢の出現を連想して慌てふためくのとよく似ている。
つまり神経質者の不安、恐怖というのは、事実を見ていない。
事実が分からなくて勝手に想像しているときに、発生して増悪してくるということです。
森田理論では、そんな時はまず事実をよく観察しなさいといいます。
抽象化、一般化しないで具体的に赤裸々によく見ることです。正確に把握することです。

すると不安は急に小さくなったり、なくなったりします。
また対策のほうに目を向けることができるようになります。
次によく観察したことをありありと再現することが大切です。

たとえば、大人でしたら、新聞紙に水が滲みたとき、特別詳しく表現しません。
ところが5歳ぐらいの子供はこんなふうに表現します。

できれば、この子のように観察したことを事実に即してありありと表現してほしいのです。
9割方の、事実を受け入れ、事実に従うということは、自然な生き方の出発点となります。





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Last updated  2014.04.05 07:28:53
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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