森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2014.07.10
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このたび7月としては最大級の台風が日本を襲っている。


自然災害に対しては森田理論では態度は明確である。
まず、迎え撃つためには準備万端、できる限りの対策を立てることである。

マンションに住んでいる人は、ベランダの物を家の中にブルーシートを敷く。
鉢物、収納ボックス、洗濯用品を片付ける。
解放廊下に置いてある傘立て、台車を家の中にしまい込む。
窓ガラスには飛散防止のフィルムを貼っておく。
窓ガラスが壊れないように目張りをする。


また、最接近時は車の運転はしない。
一番は避難所、自宅、会社や学校の建物内にじっとしておく。
飛散物、落下物が落ちてくるからである。
これぐらいができることだろうか。
いづれにしても7月10日夜から11日が山だろう。

これ以上の自然災害となると我々では打つ手がない。なるようになれである。
柳の木のように、枝を振り乱して動揺しているしかない。
今回も沖縄あたりでは、大きな木が、台風に毅然としてぶつかっていったが、根こそぎ倒されていた。
受け入れるも受け入れないも、自然のなすがままになるしかない。
最悪死をも受け入れざるを得なくなる。
災害時の惨事は突如として襲ってくるのでとても怖い。


最近東大の村井俊治先生の、GPSを利用した、土地の隆起や沈下の観察による地震予知がよくあたっているようだ。
その他の予知方法と合わせて、日頃からいつ起きても避難の心構えを持っておくことが大切となる。
そういう前提の上で、どうにもならない地震は我々の力の及ぶところではないと思う。

2013年2月2日の投稿で、良寛さんが地震にあった時の心境を書いている。
今一度思い出してみよう。

この時良寛さんが山田さんという友人にあてた手紙が残っている。
「地震は誠に大変に候。野僧草庵は何事もなく、親類中死者もなく、めでたく存じ候。
しかし、災難に逢う時節には災難に逢うがよく候。
死ぬ時節には死ぬがよく候。是はこれ災難をのがるる妙法にて候。かしこ」と書いてあったという。

この手紙に「逢う」という言葉を使っているが、これは人に逢う、懐かしい人に逢うという場合に使う言葉である。
普通自然災害などは損害を被るという意味の「遭う」という言葉を使うはずである。

良寛さんは、事実を受け入れる、自然に服従するという意味をよくわきまえている人だと思う。

「裏を見せ表を見せて散る紅葉」
これはあるがままに、隠し事をしないで、自然に身をまかせて生きていくという決意を示している。
そういう意味で良寛さんは、真の「森田の達人」の域に達している人であると思う。





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Last updated  2014.07.10 07:13:01
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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