森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2014.08.15
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我々人間は、束縛やしがらみから解放されて、何でも自由自在にできる存在でありたいいう気持ち強い。
しかし、束縛や制限が全くなくて、何をしてもやりたい放題という自由な状態は、理想ではあるが現実にはあり得ない。
また仮にそういう自由あったとしても、何が自分のやりたいことなのか見極めることが非常に難しい。
選択肢が無限あって、選び出す自由が無限にある状況は、結局は自分のやりたい課題や目標を見つけ出すことを困難にしてしまっているのである。
幸いに現実問題として、多くの人間は自由が制限された中で、問題点や課題が数多く存在し、それに積極的にかかわりあわざるを得ない状況に置かれている。

以前「料理の鉄人」というテレビ番組があった。
2人の「料理の鉄人」がどちらの料理がおいしいか対決する番組であった。
この番組はそれぞれ自分の得意料理を作って争うのではない。
必ず材料が指定されていた。つまりその指定された材料を使っておいしい料理を作らなければならない。

自分の不本意な材料、苦手な材料もあるだろう。そういう意味では得意な材料を自由に選べない。
自由が制限された中で、いかに素材のうまみを引き出して、創意工夫しておいしい料理に仕上げることができるのか。課題に対して自分の持てる力の限りを尽くしたものが勝利者となる。

人の人生もこれによく似たようなものである。
自分がどんな時代に生まれるのか。理不尽な戦争に巻き込まれてしまう人もいる。
先進国に生まれるのか、後進国に生まれるのか。
どんな親の元に生まれて、どんな育て方をされるのか。
五体満足に生まれてこない人もいる。
住むところもない、食うものもろくにない貧困家庭に生まれる人もいる。
我々のように心に痛手を負っている人もいる。

それらの現実は自分で選択する自由はない。
好むと好まざるにかかわらず、現実を受け入れるしかない。

その姿勢をいかに長く持ち続けることができたかどうかがその人の価値を決めるのではなかろうか。
それ以外の生き方は悔いの残る人生になるような気がする。
森田理論でいうと理想主義に陥るのではなく、現実の状況にしっかりと足をついて、一歩先を見て生きていくということだと思う。





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Last updated  2014.08.20 06:39:25
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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