森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2014.09.09
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最近通信手段としてLINEが盛んである。
いつも携帯をチェックして、即返事を書かないと仲間外れにされる可能性がある。
便利な通信手段のようだが、多くの子どもたちは毎日LINEに振り回されている。気が休まる時がない。
今やたくさんの友達がいて、表面的には仲良く、密接につながった状態にしていないと生きていけないのである。
親や教師が規則や勉強などでやかましくいっても軽く受け流す子供たちも、友達の関係についてはそうはいかない。
死活問題なのである。一日中仲間の動向を気にして右往左往しているのである。

我々対人恐怖症の者も、寝ても覚めても人の思惑を気にしている。
対人恐怖症の心の状態は、天気でいえば、晴れ間のない曇天か雨模様である。
それが一年中続いていると、いつも逃避的で、びくびくして恐怖で怯えた生活となる。


本来会社に行くのは、仕事で会社に貢献して収入を得ることである。
学校に行くのは勉強をするために行くのである。
それぞれの集団の中で人間関係を良好に保つというのは、そのための手段である。
今や本来の目的を忘れ、手段の自己目的化が起きているのである。
これは本末転倒である。こんなことで苦しんでいるなんてもったいない。

これは森田理論の「欲望と不安」の単元で学習したように、不安にのみとらわれた状態である。
対人不安から少しでも抜け出る方法がある。
自分自身の本来の欲望に目を向けることである。
つまり、今何をやるべきなのか、自分は何をやろうとしているのか、何をやりたいのか。
なすべきこと、課題、目的、目標、夢を明確にしていくこと。
それに向かって集中し努力すること。その際対人的な悩みは一旦横に置いておく。

これは言葉を変えれば、他人中心の生き方から、自分中心の生き方へ転換するということです。

私は以前曽野綾子さんの次のような話を紹介した。
寿司屋の大将でカラオケもへたくそ。麻雀もカモになる。ゴルフの腕前も最低。経済観念は全くない。
教養というものもない。その点では、奥さんをはじめ仲間からどうしようもない奴と笑いものにされている。
でも寿司屋の大将は、それらを笑いの種にされても悠然としている。

もしその自信がなかったとしたら、人の思惑に翻弄されるようになる。
守勢一辺倒になり、どんどんと蟻地獄の中に落ち込んでいくばかりである。

高良武久先生も、10年一つのことに取り組んでいれば、その道ではエキスパートになれる。
そうなれば、人間関係に振り回されることはなくなるといわれています。
対人恐怖の人は、これを応用しない手はない。
自分の思い、気持ち、意思、欲求、希望に目を向けて生きていくことだ。
まずは身近なところから実践していこうではありませんか。





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Last updated  2014.09.09 07:12:25
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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