森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.06.06
XML
桑田真澄氏は中学生の野球のチームを指導しているそうです。
時々こういうやり方で紅白試合をしています。
まず順番に番号を言わせて、奇数と偶数に分ける。
そこから打順と守備位置を全部、自分たちで決めさせる。サインも自分たちで考えさせる。

そこにある条件をつけます。同じポジションを続けて守ってはいけないとするんです。
上手な子もいれば、下手な子もいますが、それは関係なく、2イニング続けてベンチにいるということをしちゃいけない。
必ず1回出て1回休むか、2回出たら1回休むか、3回出たら1回休むか、いずれにしろみんなが出なきゃいけない。

こうやって試合をさせると、みんな考えるんですよね。
「おまえ、足が速いから1番打てよ」とか。

中学の1年生や2年生になると、もう自分で考えられるんですよね。
そうすると、子供たちは生き生きとプレーするんです。

いままでは、監督やコーチが打順もサインも決めて全部やっていたのが、そういうところから徐々に試してやってみるんですけど、本当は子供たちだけでもできるんです。
そうすると、大会に行ったときに、勝利に向かって何が必要か、みんなが考えるようになる。

監督やコーチの指示、命令、脅迫で忠実に歯車のように動くだけの選手では、野球をやる意味がないんです。
途中でイヤになります。基本を覚えたら後は自主的に工夫して動くことができないと野球自体が楽しめないのです。

桑田氏は選手自らが考えないといけない環境作りをされている。素晴らしい指導です。
逃げることのできない環境に放りこまれることによって、人間の生命力は活気づくのだと思います。
課題や問題点が目の前に突きつけられると、いやがおうにも何らかの感情が湧いてきます。
必死になって打開策を考える。そして実行してみる。ミスや失敗が起こる。
変更を余儀なくされる。また新たな課題や問題点が発生したのである。さらに改善を続ける。


これは森田理論でいっている考え方そのものです。
森田では感じを高めるということをとても重視します。
そして感じを高める。すると何らかの気づきや発見がある。しだいにやる気や意欲が出てくる。
手足を出していくとさらに感じは高まって弾みがついてくる。
すると進歩、発展してくる。生きがいを持って生きていくことにつながる。

その土台に日常茶飯事、雑事を丁寧にすることを主張している。
簡単にいえば森田理論とはそのようなことを理論化したものなのです。
だれでもやろうとする意志と粘り強さがあればできることです。
(野球を学問する 桑田真澄&平田竹男 新潮社 109ページより一部引用)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2015.06.06 06:18:41
コメント(0) | コメントを書く
[森田理論の基本的な考え方] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

知らぬ間に立派な大… 楽天星no1さん

泉佐野フィルムフェ… へこきもとさん

激しい運動の後、疲… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: