森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.09.25
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岡田尊司氏はよい安全基地となるためには5つの条件があるといわれている。

1、 安全感を保証するということである。これがもっとも重要なのは言うまでもない。
愛着問題を抱える人にとって、一緒にいても傷つけられることがないというのが、最優先されるべき安全基地の条件なのだ。

2、 感受性である。共感性と言ってもいいだろう。
愛着の問題を抱える人が何を感じ、何を求めているかを察し、そこに共感することである。
感受性が乏しいと、相手の気持ちがわからないばかりか、無神経なことを口にして逆に相手を傷つけたり、頓珍漢な対応ばかりしてしまい、ありがた迷惑な状況を招いてしまうかもしれない。

3、 応答性である。相手が求めているときに、応じてあげることである。
それはいざというときに「相談できる」「守ってもらえる」という安心感につながる。
相手が求めていないことや、求めていないときに余計なことをするのも応答性から外れている。

もちろん、本人が心の中で求めていることを言いだせないというときに、それを察して、さりげなく手を差し伸べるということは必要である。

4、 安定性である。相手の求めに応じたり応じなかったりと、その場の気分や都合で対応が変わるのではなく、できるだけ一貫した対応をとることである。

5、 何でも話せることである。相手が隠し事をしたり、遠慮したりせずに、心の中に抱えていることをさらけだすことができることである。
この条件はそれまでの4つの条件がクリアされて初めて達成できるかもしれない。

私たちは集談会で愛着障害を抱えている人に接することになる。
そういう人に対しては、まず愛着障害があるのかどうかを、「愛着スタイル診断テスト」(愛着障害 岡田尊司 光文社新書 312ページ)で検査することが必要だと思います。

愛着障害のある人は、性急に森田理論学習のポイントを持ち出すのは控えたほうがよさそうだ。
それよりも信頼関係作りに力を入れる。
その上で傾聴、受容、共感の態度で相手の苦しみや悩みを聞いていく。
その際基本的にはアドバイスは不必要だと思います。
安全基地の役割を果たすことだけに注力することです。


私はその人の前では何でも隠すことなく話すことができた。
私の話を何度でもよく聞いて下さった。
特にこれと言って役立つアドバイスはなかった。
また批判めいたことは一切口にされなかった。
よい点は評価して励ましてくださった。

何か人間関係で困ったときはあの方に相談すればなんとかなるという大きな後ろ盾を感じたものだ。

では今の私がその役割を果たしているかといえば、やっと始まったばかりである。
私は今までアドバイス人間であった。
相手の話を十分に聴かないで自分の意見を一方的に押し付けてきた。
集談会での人間関係になんか一抹の違和感を持っていたのはそういうところからきていたのだとはっきりと認識できるようになった。





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Last updated  2016.09.25 07:15:44
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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