森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2017.07.29
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カテゴリ: 生の欲望の発揮
生活の発見誌2014年10月号 高良武久先生の話より引用します。

生の欲望の裏には、死の恐怖がある。死の恐怖は社会からの落伍も意味します。
この恐怖があるからこそ我々は一生懸命に努力して、落伍しないように、あるいは、健康を保つように衛生を守っていくように努力する。
片方だけで、その恐怖不安というマイナスの面がなくて、プラスの面だけでやれるというのは、ありえないのです。
神経質のいい面というものは、やはり一方に不安を持ちながら、それに刺激されて努力していくこと、そして向上心というものがあって、それに乗ってゆくっていうことが、あるがままだということですね。

不安と欲望の関係について簡潔に述べられています。
私は森田理論で一番重要な考え方というと、「生の欲望の発揮」を上げたいと思います。
森田先生の親交の深かった古閑義之先生も、「生の欲望の提唱は、森田先生の晩年において強く主張された重大な事項で、この生の欲望の提唱こそ、森田の神経質解明の根本理論であると主張してやまない」といわれています。
ここに触れない森田理論学習は空中分解を起こしてしまうのではないかと思っています。

森田理論は「生の欲望の発揮」から始まって、巡り巡って「生の欲望の発揮」に戻ってくる理論だと思っています。それぐらい核となる考え方です。

「生の欲望」という言葉は、普通では聞きなれない言葉です。
私は次のように解釈して生活の中に定着させています。
・日常茶飯事、雑事に丁寧に取り組む。
・規則正しい生活を心がける。
・好奇心に沿って手足を出していく。
・一人一芸を身につける。
・行動実践に当たっては、今一歩踏み込む。ものそのものになりきるように心がける。
・物の性を尽くす。そのものの持っているものを活かす。人のために尽くす。
・境遇に従順になる。運命は積極的に切り開いていく。
・無所住心の生活態度、変化の予測と臨機応変な対応を心がける。





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Last updated  2017.07.29 06:30:04
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Re:「生の欲望の発揮」について(07/29)  
ねず子 さん
金曜日の金スマは発達障害のピアニスト野田あすかさんを紹介されていました。彼女はソロ演奏の後オーケストラに入る前に会場の人々にマイクで語りかけておられました。「悲しい時があったときそれを乗り越えがんばることも大切かもしれないけどその悲しみにどっぷり浸ってもいつか光はみえてくる」と。彼女が作られた曲「哀しみの向こう」はこの言葉のとおりでした。。 (2017.07.30 05:59:27)

Re[1]:「生の欲望の発揮」について(07/29)  
ねず子さんへ

野口あすかさんの、「悲しみにどっぷりつかっていてもいつか光はみえてくる」という言葉に感動しました。
私たちは、悲しみにどっぷりつからないで、すぐに悲しみから逃れようとやりくりをしてしまう傾向があります。
もっともっと悲しみを味わうことが必要なのでしょうね。
森田理論に通じる考え方だと思います。
すてきな話を投稿していただいて、ありがとうございました。
野口あすかさんを森田理論の視点から、ウォッチしてみたいと思います。 (2017.07.30 07:30:17)

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