私は森田理論は、生活の中でいかにバランスや調和を取り戻していけばよいのかという問題を突き詰めている理論のように思えてならない。
そのことを免疫学の立場からわかりやすく説明してくださっている医師がいる。
これは再録ですが改めて見直してみたい。
免疫学の権威である安保徹医師は、免疫をつかさどる白血球のバランスが崩れることによって、ガンをはじめとするほとんどの病気は発生するのだといわれています。
ガン細胞は健康な人でも毎日数千単位で作られているそうです。
実際、現在は2人に一人はガンになる時代になっている。
がん細胞を処理しているのは白血球です。
その中でも特にマクロファージやTキラー細胞が大きな役割を果たしています。
白血球の95パーセントは、顆粒球とリンパ球と呼ばれる細胞からできているそうです。
顆粒球54%から60%、リンパ球35%から41%の比率になっているときバランス的に安定しており、病気にならず健康に暮らしてゆけるそうです。
その割合が崩れてしまうことが病気の原因を作り出しているといわれています。
なおこの割合がどうなっているか血液検査で簡単に調べることができます。
つぎにこの微妙なバランスを支えているのは自律神経だといわれています。
そのメカニズムを安保医師たちが解明されたそうです。
自律神経にはご存知のように、交感神経と副交感神経があります。
自律神経がどのように白血球の調整をしているのか。
簡単に言うと、交感神経が優位になると、顆粒球が増えて働きが活発になります。
逆に副交感神経が優位になると、リンパ球が増えて働きが活発になります。
普段は昼間は顆粒球優位、夜はリンパ球優位に調整されているそうです。
いつもピリピリと緊張状態が持続していると、顆粒球優位の体質になります。
逆に、毎日テレビを朝から晩まで見ているような生活は、リンパ球優位の体質に変化してきます。つまり 顆粒球54%から60%、リンパ球35%から41%という正常な比率が崩れて病気になりやすい体質になっているのです。
自律神経は私たちの意志とは無関係にコントロールされているのですが、実はストレスの影響を受けやすいという特徴があります。
我々のようにいつも不安を抱えて、その不安を取り除こうと悪戦苦闘していると、心身の病気を抱えてしまうということです。
さらに人間関係や争い、気候変動、自然災害などのストレスなどにさらされると、顆粒球の割合が増えて、リンパ球の割合が減ってきます。
ガンで外科的手術を受けると、途端にリンパ球が減少してきます。
がんが再発した後亡くなる人が多いというのは、ガンを攻撃するリンパ球が少なくなっているということが原因の一つです。
だから病気にならないために過度のストレスをため込まないということが大変重要になります。
「ストレスを減らせと医者が無茶をいう」という川柳があります。
仕事、人間関係、薬害、有害食品などストレスの原因はいろいろあります。
森田理論では不安への対応方法を見直す。さらに「かくあるべし」という思考パターンを見直して、自然に服従する生き方を身に着けていくことを目指しています。
そうすることで精神的なストレスを軽減することを目指しています。
それらが身についてくると、顆粒球とリンパ球のバランスがとれて、精神面も身体面も健康体になるものと考えます。
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