森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2018.03.02
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カテゴリ: 森田番外編
先日のプロフェッショナル仕事の流儀は、今年の干支にちなんで犬の話だった。
その中で、中村信哉さんという犬の訓練士の人の話があった。
以前は警察犬の訓練士をされていた。
飼い主の元で飼われた犬が、飼い主を噛んだり、他の人が聞いたら虐待しているのではないかと思うような鳴き声をあげたり、大暴れする様になった犬を訓練して矯正させ、元の飼い主の元に送り届ける仕事をされている。
もし中村さんのところへ行くことができないと、ほとんどの犬は殺処分として処理されているという。その数、年間4,000頭に上るという。

問題行動を起こしている犬は、遺伝的なものもあるが、ほとんどは飼い主の飼い方にあるという。
強いしつけをして、常に叱られて育った犬や誉めるばかりで過保護に育てられた犬などが問題を起こすようになる。つまり両極端に偏って育てられた犬である。
人間もそうであるが、犬もいつも飼い主が犬に寄り添い、しつけをしたり誉めたりバランスのとれた育て方が必要なのである。そんな問題行動をする犬を常時100頭ぐらい受け入れて訓練をされている。

朝は5時に起して運動と排便をさせる。規則正しい生活を身につけさせているのだ。

特にその本能が掻き立てられ、押さえられないのが、この食事の時間である。
この時に、我慢することと好き勝手をさせないというしつけを行う。これは徹底して訓練されている。
餌を与える前に、 「伏せ」と指示して前足をひざまずかせる。
それができるまでは餌を与えない。その時にギャンギャン吠えまくる犬は、竹の棒でで叩く。
そのような訓練を1年余も続けていると、 8割の犬は飼い主の指示に従うようになる。
でも2割の犬は社会復帰できず、訓練は断念することになる。
しかし中村さんは、そういった犬を全て引き取って、亡くなるまで面倒をみているという。
誰でも出来る事ではない。それだけの覚悟を持って取り組んでおられるのだ。

私たちは森田理論によって欲望と不安のバランスを取ることの必要性を学んでいる。
欲望の暴走も不安にとりつかれることも極端な方向に向かうことは破滅を招く。
これは犬の育て方や子供の育て方にも言えることなのだということがよくわかる。

平凡な生活を毎日継続していくことが生きる土台となる。
そして、神経症の蟻地獄に落ち込んだ場合でも、きちんとした森田療法によって克服できる。
さらに森田理論の神経質性格の活かし方や人生観を確立していけば、再び社会に適応することができるようになるのである。神経質者は森田理論学習によって人生観を確立するようにしたほうがよい。





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Last updated  2018.03.02 06:50:17
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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