森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2018.08.10
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7月15日、高知県民ホールで森田正馬没後80年記念講演会が開催された。
定員は1000名の会場であったが、ほぼ埋まっていた。
その中で特別講演として、作家で精神科医の帚木(ははきぎ)蓬生氏のユーモアに溢れた楽しい話を聞くことができた。演題は、 「生きる力~森田正馬の15の提言」であった。
この題名の本はすでに読んでいたが、講演を聞いてまた読みたくなった。

今日はその中から印象に残った話を投稿したい。
先生は、毎日4時から6時までを執筆活動に当てておられる。これを30年間続けられた。
その中から、多くの文学賞に輝く数多くの作品を世に送り出された。昼間は精神科医の仕事をされている。自身のことを、 1日中机に座っているのではないので、パートタイマー作家だと言われていた。
アイデアが浮かばない時は、「へのへのもへじ」と書いている。
この点は神経症の時の倉田百三とよく似ている。

そういう習慣は、 1日中机の前に座って小説を書いているプロの作家に引けをとらない成果を出す。
よい習慣は才能を超えると言われていた。その説明の際、 1万時間の法則についても紹介された。
1万時間を3時間で割ると、 3,333日となる。 約10年間である。
何を言いたいかというと、毎日コツコツでも10年間も続けていると、その道のプロになれるということである。
私はそれに遠く及ばないが、毎日6時40分に起きて8時までの1時間20分をこのブログを作成する時間に当てている。
先生の半分の時間である。さらにまだ6年目に入ったばかりだから、先生の30年間にははるかに及ばない。
それでもある程度のアクセスはあるので、 「継続は力なり」と決意も新たに精進していくことを心に誓った。

その際、「が」「だが」「こと」という言葉は、文章をダメにすると言われた。
知識のひけらかしに通じる。
これらの言葉は先入観や決めつけによって、自分の「かくあるべし」 を前面に押し出す態度がみえみえである。
物事をよく観察することができる人は、文章がうまくなるそうだ。

事実を事実のままに文章にすることが肝心である。

面白い話は、医者で文章を書くことが下手な人は、よい医療行為はできないと言われていた。
診断をを下す前に、患者を観察するという態度を持ち合わせていない人である。
過去の経験をもとにして先入観で決めつけをしてしまう。
文章を書くことを苦手にしている医者にはかからない方がよいと言われていた。

中にはパソコンのカルテ作成に集中して、患者の顔すらまともに見ない医者もいる。
あるいは自分の治療成果の実験台として利用しているかもしれない。
そういう医者は得てして、日記は書いていない。文章を書かせれば小学生並みである。
結局そういう医者は、上から下目線で患者を見ているのである。
それは私たちが問題にしている「かくあるべし」的態度である。
患者に寄り添い、患者の身になって医療行為を行っているのではないのである。
そういう医者は、一刻も早く見切りをつけないと大変なことになる。
ここで先生の言いたい事は、物事をよく見つめる。
よく観察するということが極めて大切なのだということだろう。





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Last updated  2018.08.10 06:30:11
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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