森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2018.08.09
XML
カテゴリ: 行動のポイント
松下幸之助さんは新入社員に対して、結果をきちんと報告することの大切さをしばしば説いておられる。
例えば上司から、 「 Aさんと会う予定だったが、急用で会えなくなった。Aさんに明日お会いすると伝えておいてくれ」と頼まれたとする。この場合、 Aさんに連絡したあと、必ず上司にも「Aさんに伝えておきました」と報告することが肝要だ。上司は安心し、信頼するようになる。

「指示されたことだけ指示通りにやる」とか「報告を求められていない」と考えるようではダメである。
プラスアルファを加えるのが仕事なのだ。そしてプラスアルファは、小さく平凡なことでいいのである。
積み重ねればいい。 「難しいことができても、平凡なことができないということではいけない。
難しいことより平凡なことの方が大事である」
平凡な事、手を抜こうと思えば抜ける事を軽んじず、丁寧にやっていくことだ。
独創的な人を見ても驚くほど細かい事まで気づくし、実行しているものである。
「独創は得意ですが、細かい事は嫌いです」という成功者はまずいない。


森田先生も、指示されたことだけを指示通りにやることをお使い根性だと言われている。
形外先生言行録に林要一郎さんがこんな話をされている。
ある日、庭で働いている私を、 2階の居間におられた先生が「林君、林君」と呼ばれた。
早速、 2階に上がって、居間に伺うと、先生は床の間にかけられた掛け軸を指差して、これを巻いてしまいなさいとの事である。お指図のままにその幅を巻いて箱に収めた。
「それでよろしい」と言われるかと思うとそうではない。
「君はあれは誰の筆か見たか」とのお尋ねに私ははっと詰まって黙ってしまった。
「だから君はダメだ、掛け軸を巻けといえば、言われるままに機械的に巻くだけだ。なぜ巻きながら筆者を見たり絵を見たりしないのか」と言う先生の言葉が続いた。

森田理論では実践や実行を重視している。その際注意することがある。
依頼されたことを、指示通りに実行するだけでは神経症の克服にはつながらない。
それは実行することによって、神経症を治せるのならば取り組んでみようという気持ちがあるからである。この気持ちはあると、神経症が治るどころか、どんどん増悪していく。

ここで大事な事は、実践や実行することによって、何らかの感情が湧きあがってくることなのである。

お使い根性で行動していては、何ら感情が動き出さない。
今1歩踏み込んで、無我夢中になり、ものそのものになりきるという体験が必要なのである。
松下幸之助さんが言われるように、指示されたことに対してプラスアルファを付け加えて取り組むと、気づきや発見、工夫などが次から次えと生まれてくる。これが物事本位になる、ということである。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2018.08.09 06:30:12
コメント(0) | コメントを書く
[行動のポイント] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

メダカを飼っています New! 楽天星no1さん

泉佐野フィルムフェ… へこきもとさん

激しい運動の後、疲… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: