この学習会は生活の発見会が発行している「新版 森田理論学習の要点」 の単元に沿って学習するのである。学習期間には日記指導もある。
この学習会に参加すると森田理論のエッセンスがあらかた分かるようになっている。
この学習機会に参加した人は、終了後次の3つの気づきを得たという。
1 、人の感情は自然現象であるから、湧いてくる感情に対し自分に責任はない、何を感じても、自分を責めないでよい。
森田理論を十分に学習している人は、皆さんよくご存知の事だが、この話を初めて聞いた人はびっくりする。
なにしろ自分に湧き上がってくる感情は、自由自在にコントロール可能だと思っていたのだから、正反対の考えなのだ。
このことが理解できれば、感情に対する取り扱い方が変化してくる。
不安や恐怖は台風などの自然現象と一緒なのであるから、通り過ぎるのをじっと待つしかない。
そうすれば不安や恐怖は自然に収まりがつくようになっている。
台風が来た時の柳の木のような心境であればよいということだ。
間違っても松の大木のように、正面から受け止めて格闘してはならない。
2 、人間の性格には多面性があってよい。
この方は、他人から「明るくて優しくしっかり者」と評価されていた。
ところが、自分では、 「自分はそんな人間ではない。そう見えるのは自分が仮面を被っているからなのだ」と思い、自分を責めておられた。
しかし、講師の方から、 「明るいと言われるのはそれもあなたの一面であるのです。全然違うと思うのは、自己否定感が強く、暗い面に意識が行きがちだからです」と言われて、はっと気づいたそうです。
人には色々な面があってよいということが、それまでの自分にはわからなかったのです。
私は神経質性格には、プラス面もあれば、マイナス面もあると思っています。
神経症で苦しんでいるときは、マイナス面ばかりに注意を向けています。
森田理論を学習して、神経質性格のプラス面の理解ができれば、自己肯定感が生まれてくるのではないかと考えています。
3 、強い不安の反対側には必ず前向きな欲求があるということです。
これは「欲望と不安」の単元を学習すればよく理解できるようになります。
神経症で苦しんでいる人は、不安や恐怖を取り除くことばかりにエネルギーを費やしています。
また、「どうすることもできない」とあきらめてしまえば、逃避するようになります。
精神交互作用によって神経症が固着してしまうのです。
この悪循環を断ち切るためには、生の欲望の発揮に視線を移すことがとても大切です。
そして、将来的には生の欲望の発揮と不安のバランスを維持しながら生活するようになれば、将来に展望が開く生き方ができるようになります。
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