森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2018.12.19
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ウサギを使って次のような実験が行われたそうです。
通常の3分の1までエサの量を減らしたウサギを2つのグループに分けました。
1つ目のグループは隔離され、たっぷりエサをもらえる仲間のウサギの様子が分からないようにされました。周りのウサギは、みんな自分と同じように腹を空かせたウサギです。
2つ目のグループは、仲間のウサギが好きなだけエサを食べる様子を見たり、彼らの動きまわることを聞いたり、匂いを嗅いだりできる環境に置かれました。

この状態で8週間飼育した後、解剖し、心臓の細胞にどの程度のダメージが出るかを確認しました。
すると、たっぷりの餌を食べて満足そうに暮らす仲間のウサギを見ながらひもじい思いをしながら暮らしていた2番目のウサギの方が、 1番目のウサギより心臓にはるかに大きなダメージを受けていることが分かりました。
両グループとも、減らされたエサの量は同じです。ダメージが大きくなった原因は、仲間と差を付けられる事、つまり、格差によるストレスと考えられます。

このような格差を見せつけられた場合、社会性が強い人間の場合、なおさら大きなダメージを受けるのではないでしょうか。
先進国の人が飽食三昧で文化的で豊かな生活を享受しているのを、テレビなどで見ながら生活をしている後進国に暮らしている人たち。戦争や紛争、治安の悪い国に住んでいる人たちは、平和で治安の良い国に住んでいる人たちを見るにつけ、精神的なストレスはとてつもなく大きくなるでしょう。

周囲の人からのけ者にされているという孤独感を感じている人たち。
このような人たちは慢性的なストレスで、うつ状態なり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの身体疾患で苦しんでおられるのではないでしょうか。
これらは自分の置かれた状況を、先進国の人たちと比べることによって、知らず知らずのうちに、精神的なストレスを受けているのです。

この中で注目したいのは、人間関係による精神的ストレスです。
本来人間関係は、平等でお互いに助け合いながら友好的な関係を築き上げたいものです。
ところが現実は、支配被支配の関係の人間関係に陥りやすい。
一方が他方を自由自在にコントロールする関係になりがちです。
森田理論を学習すると、それは「かくあるべし」という完全主義や理想主義を相手に押し付けるための弊害と見ています。
「かくあるべし」を少なくして「事実本位」の人間関係作りを目指すことが大切であると学びました。
精神的ストレスが身体面にも重大な病気を引き起こすことを考えると、ぜひとも「事実本位」の生き方は身に着けたいものと決意を新たにしました。
(不安は悪いことじゃない 伊藤浩志 イースト・ブレス 要旨引用)





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Last updated  2018.12.19 17:40:07
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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