森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2018.12.20
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カテゴリ: 行動のポイント
井形慶子さんは、自分の暮らしぶりと自分の体型はリンクしていたという。
マンション暮らしをしていたときは、生活全体が平面の中で繰り広げられていた。
家の中を掃除するのも、部屋から部屋の移動も狭く、短い動線の中ですんでしまう。
これ以上便利な事はない。
ところが不思議なもので、楽になればなるほど、とめどなく怠惰な暮らしを求めている自分に気づいた。
しだいに私は、リビングダイニングの食事テーブルにキッチンから食器や料理を運ぶのが面倒になっていた。食事をする場所など、さっさと食べ終わればどこでもいいと思うようになった。
やがて、約4.5畳の狭いキッチンにテーブルを移動した。
そうなるとますますだらしなく座ったままで、冷蔵庫やガスコンロの上にのった鍋から直接料理をとって食事を済ませるようになった。

これを「楽チン楽チン」と喜んでいたが、そんな暮らしの反動で私の体重はどんどん増えていった。


思えばあの頃、家の中は収納できないほどの衣類で溢れかえっていた。
年中何かがなくなり、探し物でイライラしたり、クローゼットは服を詰め込みすぎてパイプが落ちてきたり、押し入れは入りきれないほどの寝具が詰め込まれて、誰かが泊まりに来ると、布団や枕が転がり落ち大騒動になった。
そうなってくると余計、自分の住む家がうっとうしく感じられ、問題の箇所には見て見ぬふりをして暮らし続けることになった。
家にいるのが嫌で外に出る。刺激を求めて街をさまよう。いつしか私の暮らしは後退していったのだ。

運動をしないで、高カロリー、高タンパクの食事を続けていれば誰でも太る。
そして、生活習慣病と言われる糖尿病、高コレステロール、高脂血症、高血圧などの病気がしのびよってくる。そういう方は、家の中では収容しきれないほどの衣類、電化製品等で溢れかえっている。
もう何年も使っていない衣類や小物類でパンパンの状態だ。

これは体でいえば、動脈硬化を起こしているようなものではなかろうか。
過ぎたるは及ばざるが如しの状況だ。
栄養過多、物質過多の生活は、身体と精神に病気を引き寄せる。

井形さんは、お正月を挟んだ年末年始の約10日間、外出することなく、家事に没頭された。

まず仕事部屋の本と雑誌を処分した。そして、必要な資料は整理し直した。
次に、仏壇も古くからあって、不要なものを整理した。
次に寝具や衣類の整理も一日がかりだった。
朝起きて夜寝るまで、毎日毎日集中して家の中の片付けにいそしんでいると、整頓されていく部屋とともに私自身の心と頭のつかえもとれていった。
私の中には刺激を求めて買い物をするリズムもあったが、それに打ち勝つリズムが新たに生まれてきた。


これほどまでに限りなく生活意欲を生み出してくれる場所は家以外にいないのではないかと思った。
家に向き合う日々は、もうひとつ意外な効果をもたらした。 1週間で2キロ体重が落ちていた。
こまめに体を動かしたせいではないか。そのうち、血管も内臓も本来の働きを取り戻すことだろう。
(イギリス式お金をかけず楽しく生きる 井形慶子 講談社 要旨引用)





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Last updated  2018.12.20 06:55:20
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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