森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2018.12.26
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​​​私たち人間は、共同体の中で仲間として受け入れてもらいたいという強い欲求があります。
山竹伸二さんは、これを「承認欲求」として説明されています。
これによると承認欲求は3つあります。

まず 親和的承認欲求 です。
これは、家族、恋人、親しい友人など、親密な相手と一緒にいるときに、この人といると素直になれる、自然体で、 「ありのままの自分」でいることができる、と感じるようなものです。
これは濃密な二者関係において生じる、存在そのものへの無条件な承認です。

次に 集団的承認欲求 があります。学校の同級生や仲間、職場の同僚、宗教や地域活動、趣味のサークルの関係者など、自分が所属する集団の人々による、自分の行為に対する承認です。

例えば、仕事で取引を成功させて、職場で賞賛されたり、部活で活躍して仲間に認められたり、共同作業に参加してほめられたりする、といったようなことが考えられるでしょう。
集団における自分の役割をこなして、集団に貢献する。
仲間を気遣い、協力する。集団で重視されている知識や技能を披露する。
このような時、同じ集団の人々は、その行為の価値を認め、 高く評価してくれるはずです。

3番目に 一般的承認欲求 があります。これは、目の前にいる人々から認められなくても、公平に物事を考える人であれば、きっと認めてくれるだろう、いつか誰かに認められる日がくるだろうと心のどこかで信じて 、行動しているような場合です。
例えば、私は森田療法理論は多くの人に役に立つと思っているので、このブログによってその有用性を発信し続けているのです。
いつか日本中の人が、森田療法理論の素晴らしさに気付いて、自分の生き方や社会のあり方、自然との付き合い方、人間関係のあり方、環境問題を変革する契機になるのではないか、と思っているのです。

神経症で苦しんでいる人は、親和的承認欲求、集団的承認欲求の段階で問題を抱えている場合が多いのではないでしょうか。
親和的承認欲求の場合は、愛着障害を抱えている人が多いように思われます。
そういう人が大人になると、他人の思惑に振り回されて、他人を恐れ、自己防衛に専念せざるを得なくなる。つまり、他人と良好な人間関係を築くことが難しくなってしまうのではないかと考えています。


その方法については、このブログでたびたび紹介してきました。
その上で、自分の所属する共同体の中で、自分の能力や体力応じて、何らかの役割を果たしていくことが集団的承認欲求を満たすことにつながるのではないかと考える。
高良武久先生が、10年間一つのことに取り組めば、社会の中で評価されるようになる。
そうなれば、対人恐怖症はほとんど問題にならなくなると言われています。
このことを言われているのではないかと思います。

​​​





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Last updated  2018.12.26 06:53:04
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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