森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2018.12.30
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カテゴリ: 行動のポイント
長距離走を楽しむランナーなら、 「 セカンドウインド」という言葉をよくご存知でしょう。
走り始めてしばらくは呼吸が苦しく、とても長く走れないと感じます。
しかし、 「長距離のランニングでは、走り出して15分ぐらい経つと心拍数や血圧が安定して楽になる状態」に至るのです。
「酸素の需要量と供給量のバランスがとれた状態」になれば、 「快適にランニング等を継続することができる」わけです。
つまり、 「からだ」がその気になるには一定の時間がかかり、そこまでは辛いのが常なのです。
しばらく「からだ」を動かしているうちに、ある頃から、その気になった「からだ」が自然に動いてくれるようになるのです。
似たようなスポーツ用語で、 「ランナーズハイ」という言葉もあります。
これは、 「長時間のランニングなどの際に経験される陶酔状態」 「ランニングの途中で、苦しさが消え、爽快な気分になる現象」を表しています。
(考えすぎて動けない人のためのすぐやる技術  久米信行 日本実業出版社 147頁より引用)


その感情にとらわれて、すぐに走るのを中止することもできる。
中止すれば、その瞬間は楽になるが、爽快な気分を味わうことは永遠にやってこない。
それどころか、何をしても根気のない自分を自己否定するようになるかもしれない。
反対に、 「しんどい。もうやめたい」と思っても、すこし我慢して耐えて走り続けねば、いずれ体が順応して、快適にランニングができるのである。
その結果、爽快な気分になり、身体の健康にも役立つ。ますますやる気が出てくる。

これは湯船につかるとき、最初は熱すぎると感じても、そのうち体が順応して、熱さを感じなくなるのとよく似ている。
そして湯船から出る頃には、ちょっとぬるすぎて風邪をひくかもしれないなどと思うこともある。
プールで水泳をする時にも、最初にプールに入るときは水温をとても冷たく感じて、不快な気持ちになる。しかし、しばらくすると、その水温が体に馴染んでくる。
ときには少し熱く感じることもあるのである。

この時に最初の不快感という感情にとらわれて、我慢することができなかったら、その後の展開はとても残念な結果に終わる。
体が水温に適用するには、少し時間がかかることを知っていれば、少々の不快感には耐えて我慢することができる。


何か新しいことに取り掛かるとき、様々なできない理由を考えて、手足が動かないという事はよくある。
あれこれ考えているうちに、チャンスがするりと逃げてしまい、あとで後悔するということもある。
人間は誰でも現状に満足してしまうと、新しいことに挑戦するという気持ちが持てないこともある。
そういう時は、この話を思い出して、最初はイヤイヤでも、気分本位になってすぐにあきらめてはもったいないということになる。イヤイヤ仕方なく取り組んでいると、不快な感情は流れていき、新しい感情が湧き起こってくる。気づきや発見が生まれてくれば、意欲が生まれてくる。
そのうちに弾みがついて、やりがいが生まれて、どんどん活動的に行動できるようになります。





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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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