森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.03.30
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鳥取大学の准教授の大谷直史さんの専門は教育学です。
鳥取市内の自宅1階を開放して、不登校やひきこもりの若者が集まれる「みんなの居場所ぽっと」を主宰されている。
そこで積極的に取り入れられているのが「ボードゲーム」といわれるものです。
ボードゲームとはどんなものか。これは将棋、囲碁、オセロ、トランプ、人生ゲームのようなものだそうだ。デジタルではなく、カードや駒などを使って、相手と一緒に遊ぶゲーム全般のことを言います。
オンラインゲームではなく、どこかに集まり、相手と一緒に楽しむゲームなのです。

中でも今人気があるものは、相手の手を読み、戦略を考える心理戦の要素を持ったものです。
「カタン」「ドミニオン」といった世界中で広まっているゲームがあるそうです。

ボードゲームの利点は、コミュニケーションへの欲望を満たしてくれるツールだということです。
不登校やひきこもりの子供たちの場合、誰かとコミュニケーションをとりたいけれども難しい。

そんな人にボードゲームはうってつけだといわれています。
デジタルゲームでは目の前に相手がいるわけではないので、コミュニケーションは取れません。
ボードゲームはゲーム中のほか、終了後も結果を巡って話します。
コミュニケーションが弾むのです。

ゲームとは一つの仮想世界を作って遊ぶものです。
相手につっこんだり、攻撃したり、現実社会ではできない人も、仮想世界なら気楽できます。
その上、ボードゲームなら相手のリアクションが分かります。
これはネットゲームでは分かりません。

ゲームの中では自己実現も可能です。
努力すれば実り、仲間から認められて報われもします。
不登校やひきこもりの若者も、人それぞれですが、最初は話せなかった子が次第につっこみ合うようになり、表情も和らぎます。

これは勝ち負けは実はどうでもよいのです。
ボードゲームは、相手の考えや意外な一面を知ることを楽しむのです。

大谷さんが考案されたゲームにこんなものがあります。
このゲームは数名で行います。お題からイメージする色を一人一人が決めます。
色が全員一致すると成功でうれしい。

(中国新聞 2019年1月23日朝刊より引用)

これは大変ユニークな活動だと思います。
不登校やひきこもりの若者に気楽に集まることのできる場所を提供されています。
コミュニケーション力をつけるために、理論学習や、説得療法ではなく、「ボードゲーム」を取り入れている。ゲームに興じるうちに自然とコミュニケーション能力がついてくるというものです。
私の場合でも、カラオケ、テニス、スキー、釣り、トライアスロン、資格試験などにみんなと一緒に取り組んでいくうちに、気の合う友達もできて、コミュニケ―ション能力がついてきたという経験があります。集談会などでも、一部取り入れると有効かもしれません。
実際に、「生き生きワークショップ」などでは積極的にゲームは取り入れられています。
また以前は、一泊学習会、一日学習会、野外学習会、テニスやスキー、カラオケ、懇親会などでの交流も多かったのです。このような付き合い方の中で、助け合いながら人間関係の在り方を再学習してきたのです。





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Last updated  2019.03.30 06:30:12
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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