森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.04.04
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愛着障害を抱えていると、人間関係がうまくいかない。
他人は自分を守ってくれるどころか、非難し否定する存在だと思ってしまう。
愛着障害の原因は1歳から3歳ごろの母親との関係にあるといわれている。
幼児にとって母親は母港のような存在だ。
歩けるようになると、母港から離れて少しずつ探検をするようになる。
その時に、不安になるとすぐに母港に引き返す。
そこで、自分は母親に守られているという安心感を得て、再度冒険に向かう。
そんな時に、もし母親が近くにいてくれなかったらどうなるか。
あるいは、愛情を注いでくれなかったらどうなるか。

母港を探し求めてさまようことになる。
それでも探しきれないときは、自分で気づかないうちに、対人恐怖症のもとが出来上がってしまう。

岡田尊司氏は、愛着障害を抱えた人は、大きくなっても指しゃぶりをするという。
その他小学校高学年になっても、夜尿症が止まらない人も要注意だという。
対人不安、対人恐怖で振り回される人は、そういう特徴が表れやすいということに注意しているとよく分かる。自分にもそういう傾向があった。
自分では全く気づかなかったが、あるとき講義を聞いている自分の姿をビデオで見た。
その時に、指をくわえていたのである。愕然とした。
また夜尿症もなかなか止まらなくて親によく叱られていた。
私の場合は、幼児期に母親が家にいることが少なく、寂しかったのだと思う。
それに神経質性格を持っていたので余計に拍車がかかったのだと思う。

そういうことで、中学、高校は友達と遊ぶことを避けていた。

他人が自分をいじめたり、危害を加えるのではないかという予期不安で苦しんでいた。
大学の時の同好会活動でやっと一息つけた。
しかし社会人になってからは、また対人恐怖がぶり返して、苦しいことばかりであった。

今になって考えると、薄く幅広い人間関係を構築して、多くの人と交流していくことは文句なく楽しい。
今では集談会の仲間、OB会、一人一芸の仲間、老人ホーム慰問仲間、仕事仲間、カラオケ仲間、近所の人たちとの交流などで楽しく交流している。


もっと早くから「心の安全基地」作りに取り組んでいけば、私の人生も大きく変わっていたのではないかと思う。現在人付き合いは苦痛そのものだと思われている人は、利害関係のないところから、少しずつ交流を始めることをお勧めしたい。
人間はしょせん一人で一生を送ることはできない。
温かい人間関係に囲まれて、生活することが一番であると思う。
森田理論では、必要に応じて付き合ったり離れたりする「不即不離」の人間関係をお勧めしている。
何でも話せる親友を作るよりも、そちらの方向を目指すことが心の健康に役立つと思う。





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Last updated  2024.04.07 17:22:32
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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